早期退職、FIREに踏み切る人の三タイプと典型的な三つの例

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書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。『バックパッカー・スタイル』『海の向こうから吹いてくる風』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』Amazonキンドル書籍にて発売中です。

早期退職する人で、もっとも多いのは「なにもしたくない」系の人たち

早期退職、FIREに踏み切る人のなかには、いろんなタイプの人がいます。私はそれ系の本や雑誌をたくさん読んでいるので、いろんなタイプを知っているのですが、典型的には三つのタイプに分かれると考えます。

①自分のしたいことをやるタイプ

②なにもしたくないタイプ

③結局、再就職するタイプ

夜通しゲームをやりたいという人もいるでしょう。それには翌朝、起きなくていいというのが前提ですからね。①のタイプです。

しかしもっとも多いタイプは「ぐうたらしたい」「なにもしなくない」という②のタイプではないかと思います。『あやうく一生懸命生きるところだった』の韓国人著者もこのタイプですね。

『あやうく一生懸命生きるところだった』もう金持ちになるのは諦めた

意外と多いのは、たとえば退職したら温泉三昧の暮らしをしたいと熱望していても、すぐに飽きてしまい、寂しくなったりして結局は再就職するというような①のタイプに見えて③のタイプです。現実には①のタイプは口で言うほど多くないのではないか、という気がします。

早期リタイヤ組の典型。温泉三昧、釣り三昧、サーフィン三昧

①のタイプの典型例として、海辺で暮らしてサーフィン三昧というものがあります。温泉三昧、釣り三昧と並んで典型例の三強ではないでしょうか?

私は、自分に向いているかどうかは別として、多くの人が魅力を感じるものにはそれなりに魅力があるはずだと考えているので、温泉も釣りもいちおう体験はしています。

温泉ぬる湯ならまだいいのですが、熱いお湯はダメでした。そもそも自家発電でいくらでも汗をかいて熱くなれるランナーなので、温泉の恩恵をあまり感じません。サウナなんか大嫌いです。走ったほうがずっといい。

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雑誌『ランナーズ』のライターが語るマラソンの新メソッド。ランニングフォームをつくるための脳内イメージ・言葉によって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化して速く走れるようになる新理論。言葉による走法革命のやり方は、とくに走法が未熟な市民ランナーであればあるほど効果的です。あなたのランニングを進化させ、市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」「ハサミは両方に開かれる走法
腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は?
●【肉体宣言】生きていることのよろこびは身体をつかうことにこそある。
(本文より)
マラソンクイズ「二本の脚は円を描くコンパスのようなものです。腰を落とした方が歩幅はひろがります。腰の位置を高く保つと、必然的に歩幅は狭まります。しかし従来のマラソン本では腰高のランニングフォームをすすめています。どうして陸上コーチたちは歩幅が広くなる腰低フォームではなく、歩幅が狭くなる腰高フォームを推奨するのでしょうか?」このクイズに即答できないなら、あなたのランニングフォームには大きく改善する余地があります。
ピッチ走法には大問題があります。実は、苦しくなった時、ピッチを維持する最も効果的な方法はストライドを狭めることです。高速ピッチを刻むというのは、時としてストライドを犠牲にして成立しているのです。
・鳥が大空を舞うように、クジラが大海を泳ぐように、神からさずかった肉体でこの世界を駆けめぐることが生きがいです。神は、犬や猫にもこの世界を楽しむすべをあたえてくださいました。人間だって同じです。
・あなたはもっとも自分がインスピレーションを感じた「イメージを伝える言葉」を自分の胸に抱いて練習すればいいのです。最高の表現は「あなた」自身が見つけることです。あなたの経験に裏打ちされた、あなたの表現ほど、あなたにとってふさわしい言葉は他にありません。

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釣りも経験しましたが、向いていませんでした。太公望呂尚のように大自然の中で思索しながらじっと待つというのがだいご味なのでしょうけれど、イラチなのでできませんでした。私は歩くのが好きなので、ずっと座っているよりも、歩く方が向いているのです。

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さて、最後のサーフィンです。食わず嫌いにならないように、一度はサーフィンを経験しておこうと、この夏、レッスンに申し込んで体験してみました。

サーフィンしようとすると、いつもデスロール

さて、サーフィンです。やってみたのですが……やっぱり向いていませんでした。そもそもその存在を知りながら、この齢まで手を出さなかったというだけで、心の底からやってみたい衝動があったわけではありません。

ただ、海辺暮らしサーフィン三昧というリタイアの典型例に対し、海辺暮らしは予想がつくものの、サーフィン三昧は予想もつかなかったので、挑戦してみたのでした。

それなりに走り込んでいるので、ボードの上に立てるだろうと思っていたのですが、現実にはまったく立てませんでした。そもそも立つためには腕の力で上半身を持ち上げる必要があるのですが、その段階でボードがぐるりと一回転してしまうのです。まるでワニのデスロールのように。足をつかう以前のところで無理でした。バランス感覚がないのでしょう。よく立てるよなあ、サーファー。

さらにいえば、視力問題も大ネックでした。私は普段は眼鏡をしているのですが、それでサーフィンをするのは無理です。コンタクトレンズをつけてやったのですが、濡れるとレンズがずれてしまいます。目の悪い人に向いているとは思えません。視力の悪いサーファーは裸眼でやる人もいるそうです。岸辺かどっちかわかればじゅうぶんなんだとか……しかし私はとてもその気にはなれません。

砂問題もあります。耳の穴の中などに砂が入ります。水着などにも砂が付着しますので、クルマの中や家の中まで砂を持ち込むことになります。サーフィン自体が楽しければ、プラスがマイナスを打ち消してくれるんでしょうが、私の場合、マイナスばかりが目立ちました。

サブスリーランナーはスポーツ万能か?

市民ランナーとして長距離走を走り始めて以来、マラソン走れば二時間台。走ればたいてい人よりも速くて、周囲から褒められることばかりなので、自分のことはスポーツ万能かのように思っていました。二十年もお山の大将をやっていればそうなります。しかし久しぶりにランニングやサイクリングや登山以外のスポーツをやって、思い出しました。

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ロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。
※本書の内容
通勤バイク四重苦とは?
●ママチャリ・ダンシング最強伝説
●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル。通勤レースのすすめ
●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方
●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?
●ロードバイクは屋外で保管できるのか?
●ロードバイクに名前をつける。
●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?
ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法
●サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?
●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由
デブでうんち(運動音痴)だからロードバイク乗りなのか?
●インポテンツになるという噂と対策
●スティーブ・ジョブズ「知の自転車」。論文の嘘を暴け
●旅サイクリングのやりかた

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「ああ、おれって決してスポーツ万能ではなかったよな。すくなくともすぐできちゃうような器用なタイプではないなあ」

考えてみれば学生時代、脚力があったのでサッカーは得意でしたが、野球は人よりはへたくそでした。

野球って運動ですか? 野球をスポーツと呼ぶには、動かない時間が長すぎ、負荷が軽すぎる

テニスなども、脚力でカバーできる分だけ上手に見えるだけで、本当はそれほどでもないのでしょう。

そもそもランニングは野球やサッカーよりは、座禅に似ているのです。スポーツがうまいというよりは、座禅がうまいといったほうが、正しい評価だという気がします。

長距離ランナーに運動神経はいらない。ランニングはテニスよりも座禅に近い

暑い夏の過ごし方。エアコンの効いた部屋ごもりが正解

こうして早期リタイヤ典型三選と命名した温泉三昧、釣り三昧、サーフィン三昧のすべてが向いていないと判明した私です。

そもそもこうして自分の向き不向きを理解していくのも、自分を知るプロセスのひとつなのでしょう。

人より速く走れるからって、どんなスポーツでもできるというわけではない。そういえば竹馬も乗れませんでした。簡単に乗りこなせると思ったのですが……。

そもそも夏場の楽しみ方を私は探していたのです。暑い夏に外でアクティブに活動できないか? 暑さが避けられないなら濡れればいいんじゃないの? そんな思いでサーフィンやキャニオニングSUPやプールに挑戦したのでした。しかし暑さは暑さ、日焼けは日焼けです。

その結果、今では夏はエアコンの効いた場所に閉じこもっているのが正解だと今では思っています。アラスカの人が冬ごもりをするように、わたしたちは夏ごもりをする生活を選べばいいのです。

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人は夢をかなえた後に、何をして過ごせばいいのか?

さて、みなさんの早期リタイヤ、退職理由は何でしょうか?

私の場合は、自分の夢をかなえるためでした。その夢とは作家になることでした。これまでに一冊の小説、一冊の哲学書、二冊の実用書、二冊のエッセイ集を執筆しています。①のタイプですね。

しかし六冊の著作を出版し、夢をかなえてしまいました。そこでほかの人たちが何をしているのか探してみたのですが、リタイヤの典型的な三例はすべて向いていないことがわかったのです。

今、私が考えていることは、海外大放浪です。これならばこれまでにやってきたことですし、自分に向いていることもわかっています。この手の趣味は仕事をしていてはできないこと、退職したことをありがたく思えるようなものでなければなりません。そういう意味でもやっぱり自分にはこれしかないのではないか、という気がしています。

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(本文より)

カプチーノを淹れよう。きみが待っているから。
カプチーノを淹れよう。明るい陽差しの中、きみが微笑むから。
ぼくの人生のスケッチは、まだ未完成だけど。
裏の畑の麦の穂は、まだまだ蒼いままだけど。
大地に立っているこの存在を、実感していたいんだ。
カプチーノを淹れよう。きみとぼくのために。
カプチーノを淹れよう。きみの巻き毛の黒髪が四月の風に揺れるから。

「条件は変えられるけど、人は変えられない。また再び誰かを好きになるかも知れないけれど、同じ人ではないわけだよね。
前の人の短所を次の人の長所で埋めたって、前の人の長所を次の人はきっと持ちあわせてはいない。結局は違う場所に歪みがでてきて食い違う。だから人はかけがえがないんだ」

金色の波をすべるあなたは、まるで海に浮かぶ星のよう。
夕日を背に浴び、きれいな軌跡をえがいて還ってくるの。
夢みるように何度も何度も、波を泳いでわたしのもとへ。

あの北の寒い漁港で、彼はいつも思っていた。この不幸な家族に立脚して人生を切り開いてゆくのではなくて、自分という素材としてのベストな幸福を掴もう、と――だけど、そういうものから切り離された自分なんてものはありえないのだ。そのことが痛いほどよくわかった。

あの人がいたからおれがいたのだ。それを否定することはできない。

人はそんなに違っているわけじゃない。誰もが似たりよったりだ。それなのに人はかけがえがないなんてことが、どうして言えるだろう。

むしろ、こういうべきだった。

その人がどんな生き方をしたかで、まわりの人間の人生が変わる、だから人は替えがきかない、と。

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