投資信託と高配当ETFの違い。どちらに投資した方が得か。

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

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インターネット証券を利用したインデックス投資という手法

日本が経済大国から失墜し中国にGDP三倍差で追い抜かれる現在の経済状況や、国際化、インターネット証券などの時代背景は、十年二十年まえには考えられなかったものです。

とくにインターネット証券を利用したインデックス投資などという手法は、十年前には一般人には行き届いていない知識でした。今の状況は、今学ばなければなりません。

こんな時代に私たちはマネーリテラシーを高めていかなければなりません。老後の資産確保のためにも。

学ぶ内容が古すぎるということはあっても、新しい事柄を学ぶのに遅すぎるということはありません。

ここでは旅先では必ずカジノに行くというスタイルで諸外国を放浪してきたバックパッカーが、資産運用・投資について学んだ内容について、初心者にわかりやすく解説しています。

書評『金持ち父さん貧乏父さん』

FIREムーブメントの先駆者が語るファイアのやり方、大切なこと

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株式市場はカジノに似ているところがある

投資とはお金がお金をつくる科学のことです。

ファイナンシャルリテラシーをあげて、確率的に高い方に賭けるというギャンブルに似た側面があります。

インターネット証券でする株式投資は、ラスベガスでカジノをしているかのような興奮があります。

スポーツブックスポーツベットというボクシングやバスケットボールなどの公式試合に賭けるタイプのカジノギャンブルがあるのですが、チャートをながめて勝つ馬に賭ける株式投資はひじょうに近いものを感じます。

だってニューヨークヤンキースに賭けるのも、アップル社に賭けるのも、似たようなものじゃありませんか。

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個別株投資とインデックス投資

さてここから勉強です。

個別株投資はわかりやすいですね。GoogleとかAmazonとかFacebookとかappleとか会社単位で株を買うことを個別株投資といいます。

日本株は100株からまとめて、米国株は1株から購入することができます。

これに対してインデックス投資というのは「個別株の詰め合わせセット」です。何口という口で表記されます。

S&P500、ナスダックなど、市場の上位銘柄を見繕った「商品」が各社から多数販売されています。

これがインデックス投資ですね。「つめあわせセット」を買うイメージです。

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投資信託とETFの違い。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とVOOを例に説明します。

さて、株の「つめあわせセット」ですが、投資信託とETFという二種類の商品が存在します。

投資信託とETFの違いは何でしょうか?

詳細はいろいろあるのですが、重要な点は2点だけです。

簡単にいうと、個別株のようなかたちで「つめあわせセット」が上場されていて即時売買が可能な商品がETFですね。ETFには年に数回、配当金があったりします。

それとは違って上場されていないので即時売買ができないのが、投資信託です。基準価格は一日一回、純資産総額から諸経費を引いて口数で割り返して計算しています。

たとえば近年、最強指数といわれるS&P500というのがあります。アメリカの業績好調な代表500社のリスト(その株価指数)みたいなものです。そのアメリカ上位500社の株を買うというイメージの商品ですが、

S&P500指数をベンチマークした投資信託だとeMAXIS Slim 米国株式S&P500)というのがあります。三菱UFJ国際投信株式会社が運用している日本の投資信託です。

同じくS&P500指数をベンチマークしたETFだとVOOというS&P500に連動したETFがあります。バンガードというアメリカの会社が運用している商品です。

狙っている指数は同じですが、運営会社によって商品名が変わります。この「つめあわせセット」のことをファンドと呼びます。

ETFだとVOOはドルで配当金が出ます。これはバンガードがアメリカの会社だからです。配当金からアメリカ税10%が引かれて、さらに日本税20.315%が引かれて手元にドルが入金されます。ETFの場合、このお金を自動で再投資するシステムはない場合が多く、その場合は自分で再投資を行わなければなりません。

また最終的には資産(商品)そのものがS&P500指数に連動した値上がりが期待できるので、株そのものを売れば配当金の他に株の売却益を得ることができます。ちなみにこの売却益は日本税20.315%のみかかります。アメリカ税はかかりません。

それに対して、投資信託のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は配当がありません。自動的に配当利益は「再投資」に回されると商品の説明がされています。

そして一般的には、eMAXIS Slim 米国株式の方が、VOOよりも資産形成に有利だとされているのです。

配当金が出ない方が有利ってどういうことでしょうか?

VOOの配当金で再投資すれば所有する株の数が増えていきます。しかしemaxis slimの方は自動的に「再投資」してくれるといっても、所有する口数が増えるわけではありません。

なのにeMAXIS Slim 米国株式の方が、VOOよりも資産形成に有利ってどういうことでしょうか?

この「再投資」の意味がよくわからなかったので解説します。

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株数と口数の違い。物事をわけて考えることが重要

ここでは物事をわけて考えることが重要です。株数と口数をわけて考えましょう。

eMAXIS Slim 米国株式の場合、再投資するといっても、買った口数が増えるわけではありません。

投資信託の一株を一口(口数)といいます。購入予算を基準価額で割り返した口数だけ所有することができます。10万円基準価額のファンドを100万円ぶん購入すれば、10口所有できるわけです。

この基準価額はファンドの純資産総額から諸経費を引いて、総口数で割り返して求めます。

配当金がファンドに再投資されると、ファンドの資産総額が大きくなります。しかし口数は変わらないので、一口あたりの単価(基準価額)が上昇します。この基準価額の上昇額(買ったときとの差額)×所有口数が、利益ということになります。

ファンド内で再投資すると、複利効果が効くために、この基準価額が跳ね上がる上昇カーブが、分配金がある場合よりも大きくなるのです。分配金を配るということは単利の効果しかないようなものです。純資産総額が下がるので基準価額が上がりません。おなじS&P500指標でも、分配金があるVOOの場合、総利益から分配金が引かれているので、その分、株価(基準価額)が低くなります。

さらにVOOにとって不利なことに、配当金に対しては毎回米国税10%と日本税20.315%の税金が毎回かかってくるのです。(確定申告すれば米国税の分は取り戻すことができます)

ところが配当金が出ないeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の場合、利確がないので配当に対して日本税がかかりません。

ETFのVOOで配当金に毎回税金約30%(約20%)を差し引かれつつ再投資して最後に売却益(ちなみに売却益に米国税はかかりません。日本税のみかかります)を受け取るETFの利益の総額よりも、投資信託のeMAXIS Slimで配当金を受け取らない(米国税10%を払うのはどちらも同じですが、日本税がかかりません)でファンドに再投資した方が、配当利益がファンドの純資産総額に計上されていますので、そこから割り返した基準価格がVOOよりも高くなります。最後に売却益を受け取る場合、投資信託のeMAXIS Slim 米国株式の方が、ETFのVOOよりも利益の総額が大きくなる可能性が高いということです。

目先の配当金に目がくらんで投資先はETF一択だと思ったのに、ところがどうやらそうではないようです。

儲けのある状態で利確する場合には、VOOよりもeMAXIS Slim 米国株式の方が①税金の分②再投資の複利分だけリターンが大きいというわけです。

買い増した株数×株価の上昇が小さいVOO < 当初の口数×基準価額の上昇が大きいeMAXIS Slim

ということになるのです。あくまでも確率の話しです。信託報酬などは無視しています。

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タイミング投資とは? 高いときに売って、安いときに買うという都合のいい投資

なるほど。上昇カーブを描いている場合の理屈はよくわかりました。

簡単に言うと、所有している口数は変わらないわけですから、高い時期に売らないと儲かりません。どんなに長く保有していても、安い時期に売れば、収支はマイナスになってしまいます。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は最後に売らなければ、儲けにはならないのです。やはり基本は、安い時期に買って、高い時期に売るしかありません。

基準価格の上昇に賭けるか、所有口数を増やす方に賭けるか? どっちを期待したほうがいいのでしょうか。

どうせ基準価額が高いときにしか売らないのだから、たとえばVOOの配当金で、eMAXIS Slimの口数を増やすという戦略が考えられます。しかしこれは株価が上昇基調の時は、むしろ税金の分だけ損する戦略だとわかりました。はじめからVOOを買う金額でeMAXIS Slimを買った方が、長い目で見て有利である可能性が高いのです。

もう一つ考えられる戦略は、手持ちのeMAXIS Slimの基準価額がかなり上昇した時点で現金化(儲けて利確)して、暴落した時に利確した資金で一口が安くなったeMAXIS Slimを購入すればベストな選択だということになります。理論上は。

こういうのをタイミング投資といいます。まさに高い時期に売って安い時期に買う戦略です。所詮は「基準価額の差×口数」が儲けなわけですから。

このタイミング投資ですが、暴落前の最高値で売り、暴落した最低価格で購入できれば、利益を最大化することができます。理論上は。

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株の上昇神話を信じて投資する以上は「ほったらかし投資」が、確率的にはもっともいい

しかし現実には、どこが最高値かわからず、どこが暴落の底かわかりません。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ゴーバック夫婦』などタイムトラベルものが「お金持ちの未来」を迎えることができるのは、タイミング投資ができるからですね。

しかし実際には「たとえば近い未来の暴落を予想していったん利確」しても、その先、株価(基準価額)が予想に反して上昇しつづけたらどうしますか? 予想が外れてしまったら?

損をすることになりますから、同じ商品に再投資できません。するとせっかくの資産を眠らせることになります。金のなる木がなくなってしまいました。

株の上昇神話を信じて投資しているのですから、暴落の予想は外れてしまう可能性が高いのです。

逆にもしも現在進行形で下降カーブ、暴落の場合はどうすればいいのでしょうか。

2020年3月のコロナ暴落では6カ月ほどで元の基準価額に戻っています。この期間はなにもせずおとなしく株価(基準価額)が戻ってくるのを待つしかありません。暴落時点で株を手放さざるをえないような状態にならないように手元に生活資金が残っていることが重要です。

そう考えると……株の上昇神話を信じて投資する以上は「ほったらかし投資」が、確率的にはもっとも間違いがなさそうといえるかもしれません。

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出口戦略。お金が必要になった時点で、必要になった額だけ取り崩すのが最適解

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は最後に売らなければ、儲けにはなりません。

ではいつ取り崩すか。これを「出口戦略」といいます。

暴落直前の最高値で売るのが答えなのですが、現実的にはプロでもそのタイミングはわからないと説明しました。タイミングを見て売り払うのは素人には無理ゲーだということです。

株の上昇神話を信じて投資する以上、今後も上昇カーブをつづけていく可能性が高いことから、はやく売れば売るほど利益が小さくなってしまう可能性が高いのです。

株価の暴落は数年に一度ぐらいは必ずあるといわれています。ITバブル崩壊リーマンショックコロナショック……これに備えてアンテナを張りつづけるのはストレスです。

数年に一度の株価暴落に備えて高値で利確を繰り返すというのでは、複利の力を活かすことができません。複利曲線は指数関数的に時間がたてばたつほど爆発的に大きくなっていくものです。それを数年に一度、暴落に備えて売ってしまうことは複利の力を放棄しているのと同じことです。

……そうなると、一度購入したインデックス投資商品は、いつまでたっても売れません。切り崩せません。

この場合、出口戦略としては、お金が必要になった時点で、必要になった額だけ取り崩すのが最適解だといわれています。お金が必要ならしょうがないですからね。資産が減ってもしかたがありません。

とくに老後の資産としての出口戦略ですが、株価(基準価額)が4%カーブで上昇しているなら、4%の割合で資産を取り崩していけば、資産の総額は減らない、というのがいちおうの最適解だとされています。

これはあくまでも米国経済は今後も平均すると4%ぐらいのカーブで上昇するだろう、という想定のもとの話しです。

投資信託は、売らない限りは損失は確定しません。そしてインデックス投資は長期保有に向いている資産だと言われています。20年ぐらいの長さで見れば、まずまちがいなく株価は上昇しているそうです。

株の上昇神話を信じて投資する以上、ほったらかし投資が確率的には一番手間暇かけずにリターンが大きい手法だということです。

なんだかつまんないですよね~~

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デイトレードはガチ勢との勝負。ガチンコの相手に勝てるほどあまくはない

株の上昇神話を信じて投資する以上、ほったらかし投資が確率的には一番手間暇かけずにリターンが大きい手法だ、というギャンブラーとしてはつまらない結論になってしまいました。

本当なら最高値で売って、最安値で買いたいところです。

もっとカジノ・ギャンブル的な投資手法に「デイトレード」があります。デイトレードは、よりカジノ・ギャンブルに近づいてきます。しかしこのデイトレードとなると、投資のプロ、本気で生活を賭けてやっている人と真っ向勝負することになります。

ガチンコの人たちに、片手間の人はまずかないません。

どんな競技でも、すべてを賭けてきている人には、負けてしまうのが世の常です。二股かけた浮気な恋愛が、捨て身の一途な恋にかなわないように。

自転車(ロードバイク)とランニングの両立は可能か? サブスリーランナーはロードレーサーに乗っても速いのか?

どんな分野でもガチンコで専門にやっている人にはかないません。

長い目で見てアクティブ投資はインデックス投資に負けてしまうと言われています。

投資の神様といわれるような人でも、長期的な成績はインデックス投資とほぼ同じだそうです。無名のトレーダーはそれ以下の成績しかおさめられないと言われています。

ギャンブルをやりたいのなら別ですが、堅実な資産形成を目指すなら、やはり人口増加など確実な経済成長の要因を根拠とした「インデックス・ほったらかし投資」が、精力・時間をかけないという意味でもいちばん確率的にはいいようだ、というのが本稿の結論です。

※株式投資は自己責任でお願いします。投資は勝つこともあれば負けることもあります。

「挫折はない。あるのは失敗だけだ」by 旅人が出会った教授

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
●◎このブログの著者の書籍『市民ランナーという走り方』◎●
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Bitly
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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
Bitly
×   ×   ×   ×   ×   × 
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

Bitly
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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