ジョンJレイティ著『GO WILD.野生の体を取り戻せ!』
著者のジョンJレイティさんは『脳を鍛えるには運動しかない』というベストセラーの著者です。その続編でもあり、名著『BORN TO RUN 走るために生まれた』の続編のような本が本書『GO WILD.野生の体を取り戻せ!』。
『BORN TO RUN 走るために生まれた』の内容、書評、感想そして矛盾点。
トレイルランニングを勧める本でもあります。
すべての動物は人間より賢い。
フクロウがそんなに賢いなら、なぜ家を建てたり、コンピューターをつくったりしないんだ?
賢いから、そんなことをする必要はないんだ。
マインドフルネス。いまこの瞬間に意識を集中させること。
書くことによって筆者自身の人生が変わるのでなければ、本を書く価値などない。
消化は、カロリーを採るためにカロリーを消費するという、じつに不経済なプロセスなのだ。
腸が短いということは、草が食べられないことを意味する。草のセルロースを人類はまったく消化できない。
【人類救済】おいしく葉っぱが食えれば、食うために働かなくてもよくなる
消化の仕事を外部に委託した。有蹄動物を食べる。人類は狩猟者で、肉食動物だ。菜食主義の社会があったという記録はどこにもない。肉が本来の食性なのだ。完璧なたんぱく源は肉だ。
基本的な社会契約は、赤ん坊を土台として生まれた。赤ん坊は母親ひとりで育てられない。わたしたちは協力しなければならず、協力し合えるように共感力や言語といったツールが発展した。
わたしたちはなぜ眠るのか。眠らなければ死にます。でも死ぬ直接の原因はわからないのです。
この死に近い状態がいったい何なのかまったくわかっていない。
世代によって睡眠時間がずれているせいで、平均的な年齢分布の三五人の集団なら、どの時間も必ず誰かが起きていることになる。
もし何かが起きれば犬が教えてくれるだろうから、人は犬のいびきを聞けば安心して眠ることができる。結婚している人やペットを飼っている人のほうが長生きできるのは、熟睡できるからだ。
狩猟採集民の心の状態。「いま、ここ」に注意や意識を向けること。野生の人々が自然環境で生き延びるために必要なこと。
【本番練習法】通りすがりのランナーに勝手に練習パートナーになってもらうオオカミランニングのすすめ
回顧週間実験。昔の仕様の家で、その時代に戻ったかのようにふるまうと、健康状態も外見も若返った。
マインドフルネス。新しい変化に着目する。変化に着目すること、まさにそれが肝心なのだ。進化が狩猟採集民にあたえた生き残るための方策も「新しい変化に着目すること」だった。
衛生仮説。都会で暮らす人々に自己免疫疾患が急増しているのは、環境があまりにも清潔なため、免疫系が現実の敵を失い、力を持て余して暴れているからではないか。
自然の気まぐれさこそが、野性的な生活から得られる恩恵の一部なのだ。
自然は残酷なわけではなく、単に容赦なく無関心なだけだ。すべての苦しみに無関心で、目的は何もない。
予測可能な報酬は、脳の報酬系を十分には刺激せず、予測不可能な報酬があたえられたときにこそ脳は降伏を感じて輝く。
自分と異なる嗜癖の人々、よそ者への不信は、自分に最も近い人々を信頼する社会的結びつきの裏返しなのだ。
人類の歴史はつねに暴力に支配されていた
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このブログの筆者の著作『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての感想と提言。
『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか?
●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか?
●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。
●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか?
●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。
ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすることが、人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。それに反する行動は人類全体に否決される。いつかそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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ゲーテの有名な言葉「連日の晴れは何より耐えがたい」。ドーパミンという報酬をもたらす苦難や困難を失い、それに代わるものを探している。登山、ジェットコースター、ドラッグ、アルコール。
真の問題、真の敵は、変化のない決まりきった日々が続くことなのだ。そういう意味ではたまに夜に寝なくても、むしろそのほうがいいかもしれない。
ときおり降りかかる難問と向き合うことは、将来のストレスを乗り越えるための予防接種となる。
人間の第一の特性は、幅広い環境に適応し繫栄していく能力だ。
→ まるで自分(アリクラハルト)が書いたのかと思うような本でした。放浪のバックパッカー、車中泊・キャンプ趣味、トレイルランナーの人にはとくにおすすめです。って、全部当てはまっているじゃないの、おれ!!
やっぱりねえ……。