霞ケ浦・土浦対決。オレ因縁の母校・土浦日大VS霞ケ浦高校
夏休みをとって家でボケーッとしていたらテレビで夏の高校野球の茨城県大会の決勝戦をやっていた。
土浦日大VS霞ケ浦高校。おいおいおれの母校じゃないか。オレ因縁の土浦・霞ケ浦対決じゃないか。
これが相手がカス高じゃなかったらそのままチャンネルをひねっていたかもしれない。しかし相手はカス高である。カス高にだけは負けてもらいたくない。
常磐線・通学電車。土浦日大、常総学院、霞ケ浦高校のつばぜりあい・勢力争い
通学につかっていた常磐線をなつかしく思い出す。今思えばあの電車は「下り電車」であったからサラリーマンの数は「上り電車」にくらべるとひじょうに少なかった。そして通学専用電車といってもいいぐらい学生ばかりが乗っていた。通学時間がみんな一緒だったからである。
土浦日大、常総学院、霞ケ浦高校はその三大マンモス高校だった。めちゃくちゃ混んでいる電車内で「常総学院と霞ケ浦高校さえなければもっと車内はすいているのに……」といつもおれはカス高のやつらに押しつぶされながら思っていたのである。
常磐線内での三校の勢力争い。そんな中で数では劣るくせに車内でいちばん大きな顔をしていたのが不良校・カス高であった。それがおれの個人的な怨念なのである(笑)。他校に負けても構わんが、カス高だけには勝ってくれ。日大!
「走る」スポーツが好き。野球ぎらいの高校野球観戦。
そのカス高と母校・土浦日大が戦っているではないか。しかも3-0で負けている。
おれはその後、早稲田大学に進学してしまったため、日本大学とは縁が切れてしまった。
受験に失敗して落ちて行ったすべり止めの高校だったが、それは別に母校が悪いわけじゃない。っていうか、テレビから流れてくる日大の応援歌を今でも歌えるじゃないか!
なつかしくなってテレビに見入ってしまった。頑張れ、日大!
野球好きなら別に珍しくもないことなんでしょうが、私にとってこれは「どういう風のふきまわし?」というくらい非常にめずらしいことなのだ。
私は基本的に野球が嫌いである。ふだんはWBCも、オールスターゲームも一切見ていない。
おれは基本的に「走る」スポーツが好きなのだ。マラソンとか、ラグビーとか、サッカーなどの「走る系」じゃないと燃えない。野球は走らないからなのか、見ていて退屈してしまう。
しかし母校の試合は別であった。ときおり映る応援席のチアリーダー姿の女子高生(わたしにとっては後輩にあたる)が炎天下必死になって応援している。彼女たちの願いが報われてほしい。そしてカス高だけには負けてほしくない(笑)。
内部の人間は、土日(ツチニチ)とは呼ばない。日大と略す。
そういえばおれは高校時代に甲子園に応援に行ったことがあるのだった。おれの在学中にも一度、日大(土日ツチニチと呼ぶ人が多いが、内部の人間はツチニチとは言わなかったと思います。略すときは日大と呼んでいました)は県大会を優勝し、甲子園に出場している。
茨城県大会の決勝戦で応援のため水戸まで強制動員されたときには文句を言いまくっていたくせに、いざ甲子園が決まるとちゃっかり手を挙げて深夜バスで甲子園まで応援に行った。高校時代の数少ない思い出のひとつだ。
在学中に甲子園(応援)という経験までさせてもらっているのに、その後も野球は好きになれなかった。
しかしなつかしい母校が必死に戦っているので、看取ってやろうと思った。こんな機会でもなければ野球を見ることもないだろうし。
土浦日大の逆転勝利。校歌、応援歌が今でも歌えることを知る。
9回表まで3-0で負けていたので、ぜったいに負けると思った。選手が負けるのは実力だし別に構わんが、スタンドの女子高生(後輩)にはガッカリするよりも熱狂してもらいたいものだが……負けを知る、これも人生か。
ところがあれよあれよという間に九回表の最後の攻撃で5点も取って逆転したときにはすっかり熱狂していた。いや、野球で熱狂したなんて何十年ぶりだろう。どっちかというと野球嫌いなんだけどな。
野球って運動ですか(泣)? ショービジネスとスポーツのテレビ中継の見かた
劇的な逆転勝利で土浦日大が霞ケ浦高校に勝った。すばらしい、いい試合を見せてもらったと思う。
そして土浦日大の校歌が流れた。もう何十年も聞いていなかった校歌だが、何も変わっていなかった。おれ、校歌が歌えるじゃないか。
そりゃそうだ。母校だもんな。
箱根駅伝やラグビーの早明戦などはよく見ているので、自分のことをすっかりワセダの人間だと思っていたが、日大の血もちゃんと入っているらしい。今の今まで気づかなかったよ。
卒業生・OBからの祝電。優勝おめでとう
そして敗れて泣き崩れる霞ケ浦高校の選手たちを見て、成長した自分を知った。
カス高、カス高と馬鹿にしてごめん。きみたちはおれたちと何も変わらないんだね。
ほんの一瞬前までは逆の運命だったはずだ。霞ケ浦高校が歓喜して、土浦日大が泣き崩れる未来だったはず。それが一瞬でひっくり返ってしまった。野球は筋書きのないドラマというのは、こういうことなんだね。
ほんの数分のあいだに、勝って甲子園の運命から、決勝敗退の運命になってしまった霞ケ浦高校の選手に感情移入している自分に気づいた。
「甲子園に出た」と言えば一生自慢できるし、他の人も一目置いてくれる勲章だ。女にもモテるだろう。それをほんの一瞬で逃してしまった彼らは、この先、一生悔しい思いをするんだろうな。
マラソンでサブスリーをほんの数秒で逃した自分の経験を思い出した。あと数秒……来年はゴールで倒れてもいいから、死んでもいいから2時間台で走ってやろうと思ったあの悔しさ……でも高校三年生の彼らに来年はないんだなあ。その気持ちをどうやって晴らしていくんだろう。のみ込んでいくんだろう。
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雑誌『ランナーズ』のライターが語るマラソンの新メソッド。ランニングフォームをつくるための脳内イメージ・言葉によって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。
(本文より)
【入力ワード】写真からランニングフォームを学ぼうとする人が多いので注意喚起したいと思います。写真からフォームを学ぶのはお勧めできません。写真というのは瞬間を切り取ったものなので、間違った解釈をする可能性があるからです。「振り上げた脚」(往路)なのか「戻ってきた脚」(復路)なのか、写真ではわかりません。大地を蹴ったように見えている脚が本当に大地を蹴っているのか、大地を蹴ったように見えているだけなのか、写真からはよくわからないからです。写真で振り上げた膝の高さを見て「ふむふむ、膝はここまで上げるのか」と思い込んでマネするのもよくありません。慣性の法則で結果として脚がそこまで上がっているだけで、実際のランナーの意識としてはそこまで上げようとしていないかもしれません。「結果としてのフォーム」と「ランナー本人の走るときのフォーム意識(入力ワード)」は、必ずしも同じではないのです。
【腹圧をかける走法】そもそも息をするのは、酸素を吸うためです。吐くことよりも、吸うことに意識をおくほうが自然な発想です。肺の中に残っている空気(残気量)は、どうせゼロにはできないのです。吐き切るという努力は、動かない壁を押すような無駄な努力です。そこに力を割くべきではありません。持ち上がらないバーベルを無理やり持ち上げようと喘ぐと、余計に息が苦しくなってしまいます。楽に息するのとは真逆のことです。それよりも思いっきり吸うことです。そのための走法が腹圧をかける走法です。肺を絞って痩せた人のように走るのではなく、腹はたるんたるんと力を抜いてだらしなく腹が太った人のように走ります。そもそも重力は下向きなのだから、横隔膜を下げることは理にかなったことです。それに対して、吐き切ることを意識すると、重力に逆らって横隔膜を持ち上げながら肺を絞らなければなりません。どちらが楽にできると思いますか?
【ストライド走法】ピッチ走法には大問題があります。実は、苦しくなった時、ピッチを維持する最も効果的な方法はストライドを狭めることです。高速ピッチを刻むというのは、時としてストライドを犠牲にして成立しているのです。
【踵落としを効果的に決める走法】私はカラテ素人ですが、サブスリーランナーとして、すくなくとも「踵落とし」を無力化する方法をすぐに思いつくことができます。答えはカンタン。攻撃側が踵を振り上げて止まったポイント(これを上死点といいます)に、自ら打撃ポイント(脳天など)を近づけていくことです。上死点では運動エネルギーがゼロになっているために、破壊力もゼロです。上死点から距離をとらないことで「踵落とし」というキックを無力化できます。
ストライドを稼ぎたいあまりに、未熟ランナーほど振り出した前足が最も伸びきったところで着地してしまうのです。つまり「膝が伸びきったまま」「踵から着地」してしまうのです。これは「踵落とし」の運動エネルギーがゼロになっている上死点で着地してしまっているのと同じことです。これでは速く走ることはできません。
言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化して速く走れるようになる新理論の書。言葉による走法革命。とくに走法が未熟な市民ランナーであればあるほど効果的です。本書はあなたのランニングを進化させ、市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」「ハサミは両方に開かれる走法」「腹圧をかける走法」
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
●【肉体宣言】生きていることのよろこびは身体をつかうことにこそある。
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高校三年間のライバルだった霞ケ浦高校の選手たちに心の中でエールを送っている自分を知った。この先も、がんばれよ。
カス高なんて黒ゴキブリ(常総学院はチャバネゴキブリ)ぐらいに思っていた高校三年間がよみがえってくる……いやあ、おれも成長したもんだ(笑)。本当にいい試合を見せてもらった。相手が霞ケ浦高校じゃなかったら、ここまで感情が盛り上がらなかっただろうと思う。
同じ土浦市内にあって、通学時間帯も同じで、常磐線ではいつもつばぜり合いを演じた土浦日大と霞ケ浦高校……その日常はいまも変わっていないのだろう。二校はいいライバルなんだなあ、と今は素直に思えたのだった。
土浦日本大学高等学校、茨城県大会優勝おめでとう!
(ひとりの卒業生、これを記す)

