どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
このページは、ホンダ・シャトルで車中泊する場合の問題点について、実際にシャトル車中泊をしている執筆者がお伝えします。
最近のスマートキー対応のスマートカーは、エンジンをかけないと窓が開けられません。ドアが開いていると車が動きません。昔の車の方が手動で窓ガラスを開けられたし、ドアを開けて後ろを目視しながらバックすることもできたので使い勝手がよかったなあと思うことがあります。
ここではスマートカーの問題点を追求します。
シャトルは後部座席がフルフラットになる
我々の愛車はホンダ・シャトルです。後部座席を倒すとフルフラットになるために、そこに布団を敷いて眠ることができます。目を閉じて寝てしまえば自宅と変わりません。ホンダは後部座席で寝ることを想定して車を作ったのではないか、と思えるほどに車中泊向きの素晴らしい車です。
初代のスバル・レガシイワゴンもそうでした。後部座席を倒すとフルフラットになるために、完全に横になって眠ることができました。
車中泊を趣味にしていると、もはや横になって眠れる車以外、何の魅力も感じなくなってしまいました。ツーシートのオープンカーなんかでドライブする人の気持ちがさっぱり理解できないのが車中泊族でしょうか。
クルマは「横になって眠れる車」か「そうでないか」の二種類しかない
車中泊の旅をつづけていると、クルマは「横になって眠れる車」か「そうでないか」の二種類しかなく、「そうでない」クルマには全く興味が湧かなくなってしまいました。
キャンピングカー、ワンボックスのような大きな車、ステーションワゴンのような後部座席がフラットになるクルマ以外は全部「使えないクルマ」です。
この世でもっとも快適な移動手段(睡眠手段)のひとつ
セダン車の運転席を倒して眠る行為が飛行機でいうエコノミークラス席だとすれば、愛車シャトルの後部座席はファーストクラスをはるかに凌駕する大統領シートだと言えましょう。
どんな飛行機のファーストクラス席もフルフラットではありませんし、三回寝返りをうてるほど幅広ではありません。憧れの飛行機のファーストクラスよりも極上のスペースがマイカーの後部座席にあるということになります。そう考えると最高じゃありませんか!
飛行機のファーストクラスはジェットの轟音の中ですが、海辺で車中泊すれば波音を聞きながら眠ることができます。私は移動手段の中でこの世でもっとも快適なものは「新幹線」だと思っていますが、飛行機のファーストクラスと同じ理由で、眠るとなれば愛車シャトルの圧勝です。
車を買う時もっともチェックすべきなのは「後部座席の居住性」
購入する時も、クルマの販売員が呆れるほど、後部座席しかチェックしませんでした。足をまっすぐ伸ばせるか、敷布団を敷いた上で着替えができるぐらいの高さがあるか、そんなことばかりチェックしていました。ブレーキサポートシステムが付いているとか、残りの航続距離がわかるとかいう便利な機能よりも、後部座席の居住性ははるかに重要な要素だったのです。
それほど車中泊を念頭に置いて購入したクルマ(ホンダ・シャトル)ですが、使ってみるとそれでもいくらか「こうであったらいいのに」と思う箇所があります。こればかりは実際に運用してみないとわからないことでした。
今回、ゴールデンウイークの10日間、クルマで暮らすという日々を送ったわけですが、車中泊生活の中で感じた最新の車に対する提言をここに書き記します。
エンジンをかけないと窓を開けることができない
まず、イロハとふたり、狭い車内の酸素を奪い合うので、酸欠で目が覚めます(笑)。
夏は防虫ネットを張って寝ているので酸欠にはなりません。しかし真冬の場合は寒いのでガラス窓を閉め切っています。閉め切った車内で眠ることになり、やがて酸欠で息苦しくなり、時々は換気をしなければなりません。
窓を開けたいのですが、最近のスマートキー対応のスマートカーはエンジンをかけないと窓が開けられないのです。それが非常に面倒なのです。どうしてかって? 寝るために、後部座席にあった荷物がすべて運転席と助手席のシートの上に山積みになっているからです。
こういう時、昔の安価な車の方が便利なのに、と思います。知っていますか? 昔の安価な車はハンドルを手で回して、手動で窓を開けることができたのです。
しかし現在のスマートキーの車は、窓を開けるためには一度エンジンをかけなければなりません。エンジンスタートボタンを押せば窓は開くのですが、それが簡単ではないのです。
できれば後部座席で窓を開ける操作が完了してほしいところです。
しかたがないので、セキュリティ上問題がありますが、ドアを開けて換気することになります。
ところがここでもシャトルの独特の問題が発生します。
内側からドアを開けようとすると、セキュリティアラームが鳴り響く
鍵をかけたままで、内側からドアを開けようとすると、セキュリティアラームが鳴り響きます。
アラームといってもクルマのクラクションです。心臓が飛び上がるほど大きな音です。いやもうほんと勘弁してくれ。。。
いったい何のためにこんなアラームがついているのでしょうか。
どうやらスマートキー施錠して、スマートキーで開錠しなかった場合にアラームが鳴るようです。車上荒らし対策なのでしょうか。
しかし(泥棒と同じように)鍵がない状態でドアを外から開けようとしてもアラームは鳴りません。(家族の)誰かが中にいる状態で、手でドアを開けようとすると、耳障りな警告音が鳴り響くのです。はっきり言ってこんな警告音いりません。
既にクルマの中にいる人は泥棒ではなく身内であり、身内が普通に外に出ようとすると警告音が鳴るなんて意味がわかりません。
小さい子供対策でしょうか。熱中症になって死んじゃうから車内に子供を放置しないでください。あたりまえのことです。
昔のクルマの感覚でスマートキーを使わずにドアを開けてしまい、何度か警告音を鳴らしてしまいました。大音響のクラクションが鳴ってびっくりしました。
車中泊も混んでいる時は一マス一台でぎっしり停まっていますから、そんな中でクラクションが鳴ったらたまったものじゃありません。熟睡中のご近所に大迷惑ですし、なにしろ本人が一番驚きます。
使えない迷惑なだけの警告装置は取り外していただきたいものです。
ドアを開けるとバックできない
最後に、最新のスマートカー(ホンダ・シャトル)はドアを開けるとバックができません。
運転席のドアを開け、半身を乗り出し、駐車スペースの白線を目視しつつ車体を合わせるということを長年続けてきたオールドタイプのドライバーからすると、この最新の機能は迷惑でしかありません。
バックモニターのようなものを信用してバックするのはたいへん不安です。目視が一番です。
不慮の事故を起こしてはいけないと、セキュリティのためにわざわざ付けた機能だと思いますが、そのせいでバックが一苦労です。ありがた迷惑な機能が付いているものだ、といつも思います。ぜひ取り外してください。
そもそも、電子装置であまりにも人間の行動をケアするというのは、如何なものでしょうか。トイレに入ると電気がパッと点いて、大便器のフタが自動で持ち上がるようなものです。こういう自動化は有難迷惑です。どこかで誰かが覗いているような気になります。トイレ盗撮されているんじゃないかと不安になりませんか?
そのうち勝手に大便の成分を分析して健康診断まで一緒にされるんじゃないかしら。そこまでしてくれなくてもいいです。はっきり言って。
スピード違反で警察の取り締まりを受けた時、だったら法定速度以上にスピードがでるクルマをどうして売っているんだ、と文句を言いたくなったことはないでしょうか。
ヘッドライトのつけっぱなしでバッテリーが上がってしまった時、エンジンを切ったらヘッドライトも一緒に切れてくれればいいのに、と思ったことはありませんか?
そういうことは昔のままなのに、最近では、シートベルトを締めないとクルマが動かない車種もあるのだそうです。シートベルトは外したい時もあるんですよ。ドライバーは。ドアを開けて目視しつつバックしたい人もいるのです。
ハイテクに舵を切るだけがユーザビリティーじゃないと思うのですが、みなさんいかが思われますか?
※シャトルで車中泊の旅に出かけよう。