ここでは書籍『YouTuber養成講座』をネタに、自分のYouTubeサイトを分析してみようという試みです。
わたしはYouTubeチャンネルを運営しています。『車泊でGO!!』というチャンネルです。
ブログに文章を書くのは得意中の得意なんですが、動画を撮影する方にその才能はまったく向かないようで、収益化できていません。チャンネル登録者数190人。撮影機材はスマホのみ。
今では自分の備忘録のように動画投稿しています。
絵とき解説じゃ何も伝わらない。YouTube動画解説のメリット
子ども動画は、子どもの成長とともに人気がなくなるのが普通
知っていると思いますが、YouTubeは動画配信プラットフォームであり、誰でも動画を投稿することができます。しかし収益化できるのは一部の人たちだけ。
本書『YouTuber養成講座』筆者が運営する「Ryan’s world」は登録者2670万人のメガサイト。子どものライアン君をお父さんお母さんが動画撮影、編集してアップしているファミリーチャンネルです。CNNでも1390万人(2022年6月現在)なので、いかに凄い登録者数か、わかると思います。今現在で3260万人にチャンネル登録数が増加していました。子どもの可愛さあどけなさが失われるごとにチャンネル登録者数は減っていくのが普通ですが、伸びているというのは『YouTuber養成講座』のテクニックが本物だということです。世界中の人が見ているということでしょう。
ひとことでいうと、子どもが遊び・オモチャレビュー・チャレンジ動画・実験を紹介するようなサイトです。しかしわたしだったら英語の勉強素材として見ることができます。子どもだから語彙が簡単ではっきり喋るので英語が聞き取りやすいと感じました。英語学習素材として登録している人もいるのではないでしょうか。
配信動画のコンセプトを決める。
『YouTuber養成講座』では、配信動画のコンセプトを決めるのが重要だとしています。継続できるコンテンツかどうか、ということが重要です。コンテンツはつづけていくなかで変わっていく場合があります。
うちの『車泊でGO!!』では、車中泊で出かけた旅行先の動画をアップしています。これなら無理なく続けられると踏みました。旧タイトルは『グランマ・キュイジーヌ』で当初は料理系だったのですが、料理するたびにいちいち撮影するのが煩雑で続けられませんでした。
『YouTuber養成講座』では、親として子供の楽しんでいる姿を見てほしいという親バカ的な気持ちがまっ先にありました。これなら続けられますね。「誰に向けて何をやるのか」は「ライアン世代の親と子に向けて、ライアンの家に遊びに来た疑似体験ができるようなコンテンツ」を心がけたそうです。まるでホームパーティーを開くような気持ちでチャンネルを開設したということですね。
「関連動画」として表示されることを重視する。
『YouTuber養成講座』では、関連動画が表示されることを重視しています。バズっている動画の関連動画に表示されれば、それだけ人目にふれるので閲覧してもらえる可能性が高まるというわけです。他のYouTuberさんですが、サムネイルは絵柄はもちろん、文字の配置やサイズや色までバスっている人の真似をしているそうです。関連動画はAIがアルゴリズムで判断するので「とにかくそっくり」につくって関連動画に上がることを狙っているそうです。
「関連動画」がたくさん並んでいるということは、選択肢がたくさんあるということです。
YouTubeでは、最初の5秒がつまらないと、すぐに他の関連動画に移ってしまうそうです。YouTubeアルゴリズムに高評価をもらうためには、動画を途中で離脱されないことが重要です。だからみんな「最後に≪おまけ≫を用意してありますので、ぜひ最後までご覧ください」と動画の中で言ったりするわけです。「高評価、チャンネル登録よろしくお願いします」というのも同じ理由です。それがYouTubeアルゴリズムに高評価をもらうことにつながるためです。
『車泊でGO!!』では、サムネイルは自動設定のことが多いです。ときにはわざわざつくることもありますが、自分のセンスで作成していて、バスっている動画のサムネイルそっくりにつくることはしていませんでした。(『車泊でGO!!』に言及したセンテンスは悪い例、反面教師として活用してください)
更新頻度、投稿時間、製作費。
『YouTuber養成講座』では、ライアン父さんは、週2~3回の更新で、一本あたり製作費を25ドルに決めたそうです。子供の成長を追いかけながら撮影するわけですから、週2~3回の更新は比較的容易だったでしょう。投稿時間は視聴者がリピートしてくれるかに関係するため、想定する視聴者がもっとも閲覧してくれる時間にアップするといいそうです。(YouTubeでは時間を決めて予約投稿することが可能です)
制作費は、ライアンのオモチャなどの購入費だろうと想像されます。収益化できなかったらけっこうな赤字になりますね。
揃えるべき機材は照明とマイク。撮影機材はスマホでじゅうぶん。
『YouTuber養成講座』では、視聴者がスマホで見るのだから撮影機材はスマホでじゅうぶんだとしています。スマホの動画をスマホで見る分には「画質がわるいな」と感じることはまずありません。伝えたいことに近づいて、なるべく大きく撮ることだけ心がければじゅうぶんだとしています。
『YouTuber養成講座』によれば、最初に揃えるべき機材は「照明」だそうです。光「明るさ」「コントラスト」「色」によって、絵の仕上がりに大きな影響があるからです。野外(太陽光の下)だと差がつかないそうです。
『YouTuber養成講座』によれば、二番目に揃えるべき機材は「マイク」だそうです。視聴者は音声が劣悪だとすぐに視聴をやめてしまいます。だからガンマイクや、ワイヤレスピンマイクなどを次にそろえたそうです。
ふつうはビデオカメラを購入したくなると思いますが、揃える順番はそうではないそうです。
サムネイルのつくりかた
『YouTuber養成講座』によれば、日本では「文字ありサムネイル」が人気だけれど、アメリカでは「文字なし映像のみのサムネイルが人気」だそうです。たしかに「Ryan’s world」は文字なし映像のみのサムネイルとなっています。つくりかたのコツは「誰が」「何を」「どうしたか」大きくはっきりとわかる画像にするといいそうです。
チャンネルアナリティクスでブーストする。
『YouTuber養成講座』では、YouTube Studio内にあるアナリティクスの分析が重要だとしています。各動画をクリックすると、その中の「リーチ」タブから「インプレッション数」がわかります。「インプレッション数」とは、動画のサムネイルがYouTube内で表示された回数のことです。
『車泊でGO!!』で最高にみられている動画のインプレッション数は28.7万回でした。もちろんこれは全世界での数です。けっこうな数のインプレションがあるんですね。「リーチ」内の「インプレッションのクリック率」は5.5%です。「インプレッションのクリック率」とはインプレッションのうちどれだけの人が実際に動画をクリックして見てくれたかを示しています。
「インプレッション数」が少ない動画は、そもそもその動画に需要がないのかもしれません。誰も興味のない分野のインプレッション数はそもそもすくないはずです。単純な回数なので。
「インプレッションのクリック率」が低い動画は、サムネイルに問題があります。サムネイルは見てくれたのにスルーされてしまったということですからサムネイルに魅力がないという分析が成り立ちます。
視聴回数は実際に視聴された回数。ユニーク視聴者数とは「延べ人数ではない・重複視聴をカウントしない・実際の視聴者数」です。筋トレとかヨガの動画の場合、同じ人が同じ動画を毎日見ていることがほとんどです。こういう場合視聴回数が365回でもユニーク視聴者数は1人かもしれません。
動画の冒頭5~10秒が人気を決めるので、離脱を防ぐために、冒頭5秒にいちばんおもしろい中身を見せてしまうそうです。動画のクライマックスを焦らし動画として入れて、その後も続けて視聴したいように仕向けているんですね。
一瞬でも間延びするような部分をカットしてコンパクトに編集するといいそうです。YouTubeの推奨の動画の尺は8分以上だそうです。これは途中に広告を入れられる長さが8分だからだそうです。ダラダラした12分動画よりもシャキっとした8分動画の方がいいということですね。あまりにも尺が長いと離脱されてしまいます。とくにまだ新しいチャンネルはお試しで見るから短いほうがいいそうです。
ジャンプカットも使います。ジャンプカットとは、ぶつ切りでお構いなしに必要なシーンを繋ぐ手法のことです。
他にもYouTubeには画面を明るく、リアクションを大きく、などまるで吉本の芸人養成講座のようなノウハウがあったりします。
まるで得点(閲覧数、チャンネル登録者数)を競うゲームみたいなところがあります。
とても面白い世界だと思います。世界有数のYoutuberの書いた『YouTuber養成講座』ご一読してみてはいかがでしょうか。