どうもハルトです。みなさん今日も元気に走っていますか?
このページでは、アスファルトのランニングに飽きてしまった人のために、トレイルランニングをオススメしているページです。
トレイルランでは、目のよさ(ルートファインディング)が、順位を決めるといわれています。
足が速いだけでルートが見極められない人は、急な曲がり道を止まることができず、その先の崖へと転落してしまいます。下手をするとゴールじゃなくてあの世に行っちゃいます。
アスファルトでどうしてもかなわない相手に、トレイルなら勝てることも十分にありえます。逆にアスファルトでは負けない相手に、なぜかトレイルでは全然かなわないってこともあります。なぜなら脚ではなくて目がスピードの決め手だからです。
結局、肉体に勝る装備はないのです。それはアスファルトのマラソン大会だって同じことでしょう。
※※※YouTube動画はじめました※※※
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。
『マラソンの走り方・サブスリー養成講座』
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フリーランニングはランニングというよりは体操
みなさんは『フリーランニング』という競技を知っていますか?
人間が、道具を使わず、おのれの体だけを使ってどこかに移動する場合、普通は「走る」ことがベースになってきます。ところが移動先の手前に崖があったらどうしましょうか? 「走る」ことはいったんやめて「よじ登る」という運動が必要になってきます。
その時、もし自分を見てくれる人たちがいて、彼らにアピールしたいと思ったら、どうしましょうか?
前方宙返りなんか突然やったら、見ている人はびっくりして、拍手喝采してもらえるのではないでしょうか?
そういう発想で単なる移動にアクロバティックなアクションを加えているのが、フリーランニングと呼ばれる競技です。ランニングと名前がついていますが、ランニングというよりは体操系のエクストリームスポーツです。ビルからビルへ、屋上を前方宙返りしながら飛び越えちゃったりする競技です。
たとえば階段を駆け下りるのではなく、あえて手すり上を滑りながら移動するのがフリーランニングです。
アスファルトのランニングは運動神経がなくてもどうにかなるスポーツですが、フリーランニングはそうはいきません。運動音痴がうかつに手を出したら大けがをします。ランニングという言葉がついていますが、普通のランナーには無理な競技だと覚えておいてください。
それでは普通のランナーがアスファルトのランニングだけでは物足りなくなったら、どうしましょうか。
たとえば、スキーヤーがスノーボードに挑戦してみるような、ちょっとした気分転換はできないものでしょうか。
フリーランニングではあまりにも敷居が高すぎます。っていうか中年ランナーにはまず無理です。そういうとき、わたしはトレイルランニングをお勧めしています。
トレランは目のよさ(ルートファインディング)がスピードを決める
通称、トレラン。山を走る競技です。
トレランは、すこしだけフリーランニングに似てきます。ただ走るというわけにはいきません。アスファルトの一本道なら目を閉じても走れますが、トレランは目を閉じては走れません。マラソン大会には必ずいる盲人ランナーを、トレランの大会では見たことがありません。それは無理だからなんですね。
山道では、木々に遮られた視界の向こうがどうなっているのか誰にもわかりません。ひどいときには崖だったりします。石や岩の通路はどこに足を置くか、ひと足ごとに自分で決めなければなりません。滑って転倒することも日常レベルで発生します。
わたしは木の枝に足を引っかけて転倒することが多かったです。折れた木の枝は片方を踏むと片方が持ち上がって足をひっかけるトラップのようなものがあるのです。
トレイルランでは、目のよさ(ルートファインディング)が、順位を決めるといわれています。
足が速いだけでルートが見極められない人は、急な曲がり道を止まることができず、その先の崖へと転落してしまいます。下手をするとゴールじゃなくてあの世に行っちゃいます。
ガケじゃなくても、滑りやすい木の根っ子や浮石があるかもしれません。転倒するよりは、スピードを落として慎重に切り抜けた方が結果として速く走れます。
目がスピードを決めるのです。
ランニング特有の瞑想にひたっている余裕はないかもしれません。「陸上選手よりも球技系の人が上達することが多い」自転車(ロードバイク)にむしろ似ていると言えます。
周囲に気を配りながら走らなければなりません。
木の根の道を小刻みのステップで駆け降りている時、もう自分がランナーなんだかダンサーなんだかわからなくなってきます。つま先立ちで、まるでサッカーの「カズ・ダンス」のように細かいステップを刻んでいかなければなりません。
ダッシュ力だけでアスファルトを駆けるのとは明らかに違う技術が必要なのです。
ランニングから発展した趣味をもちたくなったら、トレイルランニングに挑戦してみることをお勧めします。
服装、アイテム、ギア
吸湿、速乾性と保温性を兼ね備えたウェアで走ることが重要です。
帽子は必須
帽子は必要。岩とか木の枝とかにゴツンとやる場合があるのがトレランです。
帽子がなかったら流血していたかも、という場面を私は何度も経験してきました。足元ばかり見ていると、木の枝とか岩に頭をぶつけることがあるのです。
ふくらはぎは出さない方がオススメ
ふくらはぎを出して走る人も多いと思いますが、草っぱらを走ると草に擦れてストレスを感じるときがあります。草っぱらが凶暴だと最悪、脛から血が出ます。
私は上のような着圧式の脚絆(ゲートル)を必ずつけて走りました。
段階式着圧で血を戻して疲労回復してくれるというスグレモノ商品ですが、草っぱらストレスを回避できるだけでも丸もうけの商品です。
ザックはバックパックタイプかベストタイプかに二分される
ザックは大きく分けて2種類あります。
普段使いにもなるバックパックタイプと、ちょっと普段使いは使えないというベストタイプです。
ザックタイプというのは、こちら。
背負うタイプのザックタイプはデイパックが薄くなっただけなので街中で普段使いしても目立ちません。
トレランで走るときにはお尻をプリンと後ろに突き出して、そこにザックを乗っけるようにして走るといいですよ。腰高フォームの練習にもなります。お尻を後ろに突き出す走りは、腰高のいいフォームで走れている証です。
次にベストタイプ。
重量を前後に分けて背負うタイプです。ヤジロベエ走法のザック版と言えるでしょう。
このタイプはデイパックとフォルムが違いすぎるため、街中で使うとギョッとされます。
A4サイズのノートが入らなかったりします。レース専用ですね。
トレランシューズは防水タイプか排水タイプか、二種類の設計から選択する
シューズもトレイルランニング専用のシューズを履いた方がいいでしょう。
雨対策ですが、考え方は二つしかありません。
ゴアテックス・シューズのように濡れないように防水するか、サンダルのように濡れてもすぐに排水するか。
そのどちらかです。
レースの時期などで選択すべきです。
練習ならば、夏場ならサンダル的な排水重視、冬場や高所ならゴアテックス的な防水重視のシューズを選んだ方がいいと思います。
本番レースの場合はちょっと一概にはいえません。距離やコースで考え方が全然変わるからです。
肉体に勝る装備はない
トレイルランニングのレースには、陸上系のランナーだけではなく、登山系の山ヤも出走しています。「アスファルトは走らない、トレランの大会にしか出ない」という人も結構います。
また装備の面白さというものがあります。誰も似たり寄ったりの陸上大会とは違い、トレランは人ぞれぞれ様々な格好で出走しています。
アスファルトのマラソン大会のシューズよりも、テクノロジーを搭載したシューズが必要になってきます。背中に水を背負って走るという宿命のため、足にかかる負担は路上よりもはるかに大きいため、衝撃吸収力がより重要なスペックになってきます。もっとも重要なのは足底のグリップ力です。滑りにくい素材、構造になっています。
シューズの耐久性も重要です。靴のアッパーが丈夫でなければ、トレイルでは突起に引っかかってすぐに破けて使いものにならなくなってしまいます。素材の頑強さが重要なのです。やわな素材ではすぐにボロボロになってしまいます。そんなことがあってはもう二度とそのメーカーのトレランシューズは買ってはもらえないでしょう。
そのためにはトレランシューズは「軽さ」を犠牲にします。
陸上のシューズは自転車にたとえればロードバイクのようなものです。スピードのために他のすべてを捨て去るという設計ですが、トレランシューズはスピードを捨ててでも採用しなければいけないテクノロジーがあります。マウンテンバイクに似ていると言えるでしょう。
ランニングという動的バランスを保つ運動中に、一番重たい水をどうやって運ぶかは頭を悩ませる問題です。かつては水筒はハイドレーションシステムにして背負うタイプが多かったのですが、現在の主流はザックタイプではなくベストタイプで胸で運ぶタイプになっています。
山では遭難防止のため目立ってナンボの世界のため、レース会場はさながらファッションショーのようです。
アスファルトでどうしてもかなわない相手に、トレイルなら勝てることも十分にありえます。逆にアスファルトでは負けない相手に、なぜかトレイルでは全然かなわないってこともあります。なぜなら脚ではなくて目がスピードの決め手だからです。
結局、肉体に勝る装備はないのです。それはアスファルトのマラソン大会だって同じことでしょう。