厚さは速さだ。厚底ランニング・シューズ「ヴェイパーフライ」のメリット・デメリット

マラソン・ランニング
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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者

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このページでは裸足感覚の着地を推奨するランニングのバイブルクリストファー・マクドゥーガル著『BORN TO RUN』ですっかり悪役にされてしまったナイキが、厚底シューズで薄底シューズに逆襲していく企業の大逆襲劇を描いています。

これは池井戸潤原作ドラマのような企業のドラマチックな大逆転劇ではないでしょうか?

筆者自身による読み聞かせはこちらをどうぞ。

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【この記事を書いている人】

瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのサンダルマン・ハルトと申します。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。

ランニング雑誌『ランナーズ』の元執筆者。初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。月間走行距離MAX600km。「頭のよさで走り勝つことはできるか?」その答えを書いたハルトの【サブスリー養成講座】を展開しています。

また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。

そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。江戸川左岸の撃墜王(自称)。スピードが目的、スピードがすべて。ロードバイクって凄いぜ!!

山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。

その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。インドネシア。マレーシア。ニュージーランド。タイ。ベトナム。カンボジア。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の27ケ国。パリとニューカレドニアを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。

登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。

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厚さは速さだ。ナイキの厚底ランニング・シューズについて

池井戸潤『陸王』の物語のストーリー展開の核のひとつは、人間本来の走り方をすればケガする可能性が低くなる、というランニング理論でした。

そのためには薄い靴底でミッドフット着地するといい。厚底シューズでカカト着地するのはやめたほうがいい、というランニング理論が正しいという前提で、新しいシューズ『陸王』は開発されたのです。

市民ランナーのランニングシューズの選び方(ちんば練習)
最適のシューズはいくら頭で考えてもわかるものではありません。実際に履いてレースペースで走ってみるしかありません。秒単位で削る気持ちでシューズを選ぶなら、めぼしい靴を数足買って『左右別シューズでの試走』チンバ練習をすることをオススメします。決戦用レーシングシューズはチンバ練習トーナメント戦の末に選ぶことです。

その理屈をベースに、架空のシルクレイという新素材で薄くて丈夫なソールをつくり、足袋屋の製造技術でアッパーを縫い付けて新しいランニングシューズをつくり、その新しいコンセプトシューズで中小企業が生き残りを賭けて大手ランニングシューズメーカーと企業戦争をするという物語でした。

厚いソールでヒールストライクする走法は故障を誘発しやすい、というのは名著『BORN TO RUN 走るために生まれた』から世界中に広まった走法革命の理論です。

その世界的ベストセラー『BORN TO RUN』で主役をつとめたのはララムリ族
薄っぺらな裸足感覚のサンダルで走る「走る民族」が、アメリカの近代的な装備で走るエリートランナーに走り勝ってしまうというのが、薄底シューズこそが正解という根拠となったのでした。

主役がララムリのサンダルだとすれば、実は作中で悪役だったのはナイキ(NIKE)です。

ランナーを人間本来の走り方から遠ざけて、脚の故障を誘発する厚底シューズを量産する営利優先の企業として作中にナイキが実名で登場しているのです。

ララムリと死闘を繰り広げるアン・トレイソンもナイキの刺客です。

ランナーのバイブルの中で、完全に悪役にされてしまったナイキですが、そのまま黙ってはいませんでした。

『BORN TO RUN』や『陸王』のような本が売れてみんなが裸足感覚の薄いソールを真似するようになると、その反動からか、逆のものがでてきます。

最近では「厚底のシューズの方がマラソンを速く走れる」と言われるようになってきました。
仕掛けたのはナイキです。

キャッチコピーは「厚さは速さだ」。

『陸王』に真っ向から挑戦です。

そのナイキの逆襲劇を見てみましょう。

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ナイキの挑戦。厚底ランニング・シューズ「ヴェイパーフライ」。記録を塗り替える魔法のシューズ

世界ではキプチョゲが、日本では大迫傑が厚底のナイキのランニング・シューズ『ズーム ヴェイパーフライ 4%』で記録を更新しました。

ナイキのキャッチコピーは 『厚さは、速さだ』 。

これは明らかに「誰か(何か)」を意識したキャッチコピーです。

世界中が裸足感覚の薄いソールに注目する中で、厚底こそ速く走れると真っ向から勝負を挑んできたのです。

ナイキの逆襲です。

『厚さは、速さだ』 が 誰に向けて発したメッセージか、もう明らかでしょう。

『BORN TO RUN』であそこまで悪役にされなかったら、 こんなコピーは生まれなかったに違いありません。

それどころか『ヴェイパーフライ』という厚底にこだわったランニング・シューズそのものが誕生していなかったかもしれません。

私はここにナイキの意地を感じます。

ヴェイパーフライ4%なんて変な名前は、すべてのランナーの走行効率を平均4%向上させる、という意味から命名したそうです。

「統計なんだよ。信じなさい」というナイキの意地です。

バカ売れした本で信じられた薄底信仰は、統計によって数字で覆すしかありません。

「記録を塗り替える魔法のシューズ」ヴェイパーフライ は、別名ドーピング・シューズとも言われています。

すべてのランナーのランニング効率を平均4%も向上させる秘密は、靴底に仕込まれたカーボンファイバー製のプレートにあります。

靴底に仕込まれているカーボンプレートの反発力を宙に浮くためのバネに利用しているのです。

素材が元に戻ろうとする力=すなわちバネ。それを推進力に利用できれば、速く走ることができる理屈です。
それゆえ一部ではドーピングシューズとさえ言われているのです。自分の力以外のものを走るために利用しているからです。

技術ドーピング問題。スラップスケート。レーザーレーサー。ロードバイクのフレーム。厚底ランニングシューズ
ランニングシューズにどうして規制なんか入れるのかわけがわかりません。高価な靴? 量産すれば安くなるでしょ? みんながガンダムに乗りたいと思えばガンダムだって量産されるのです。量産型のジムでしか戦っちゃいけませんなんて、スポーツ界はおかしな規制をかけるものだな(バカだなあ)とわたしは思います。

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ナイキの逆襲。悪役にされた意地が完成させたランニング・シューズ

「そもそもそんなシューズを利用してもいいのか?」ですって? もちろんいいのです。私はそう思っています。

そもそもランニングシューズの靴底にプレートが入っているのは昔から普通のことなのです。

プレートによって衝撃を吸収するという発想は昔からありました。

靴底のプレートのしなりを推進力に変えるという発想も昔からあったのです。

ナイキはプレートの素材を変えただけです。完全に企業努力の範疇だと思います。

プレートのしなり(反発力)を走行効率に変えるためには、斜め前方にブーストできるように装着する必要があります。そのときに高さ(斜度)が必要なのです。つまり靴底の厚みが必要になってくるわけです。

だから 『厚さは、速さだ』となるのです。

「見たか、クリストファー・マクドゥーガル!」ナイキ技術陣は叫んだことでしょう。

ナイキの意地なしにこの魔法のシューズは完成しなかったに違いありません。

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厚底シューズの方が薄底シューズよりいいと結論するのは早計

ヴェイパーフライが記録を次々と更新する大成功をおさめたためにに、ときどき「薄底よりも厚底シューズの方がいいだ」と勘違いする人がいますが、そうではありません。

厚底シューズの方が薄底シューズよりいいと結論するのは早計です。

厚底シューズというのはヴェイパーフライがはじめてではありません。昔から厚底シューズは存在していたのです。

スポーツショップのランニングコーナーに行ってみればわかります。初心者用のランニングシューズはたいてい厚底です。

だから『厚さは、速さだ』というキャッチコピーは厳密には間違っています。どの厚底シューズでもいいというわけではないからです。

ヴェイパーフライでなければだめなのです。

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靴底にバネがついていても、それだけでは速く走れない

靴底にバネがついていても、それだけでは速く走れません

発明家ドクター中松のジャンピングシューズ『ピョンピョン』みたいに靴底にばねがついていても、それだけでは速くは走れません。

連続してバネの反発力を利用するためには、踏み込むタイミングが重要です。

ドクター中松のピョンピョンが早く走れないのは、タイミングがあわないと踏み込むときの力をバネが吸収してしまうからです。

 

ジャンプする瞬間にバネが効いてくれればいいのですが、踏み込む瞬間にバネが効くと逆にクッションになってしまい、まるっきり地面からの反力を得られないのです。

走るリズム(ピッチ)がカーボンの反発タイミングにあっていればいいのですが、そうでなけばシューズのサポートは邪魔になるだけです。

ヴェイパーフライを履きこなすには、プレートの反発するタイミングと走者のピッチがあっていることが重要なのです。

プレートの反発リズムにあった一定のピッチでゴールまで走りとおすだけの脚力が必要になります。

エリートランナーは一定のピッチでマラソンを走り続けるだけの力があるし、練習を重ねて、靴のリズムと自分のピッチをシンクロさせることにも成功しています。

自分のオリジナルシューズを作ってもらえるレベルのトップアスリートならば、靴のほうがランナーのピッチに歩み寄ってくれる可能性もあるでしょう。

しかし市民ランナーの場合、プレートの反発リズムに、人間が合わせなければなりません。

『ヴェイパーフライ』で記録を更新するためには、走法の改造の必要になってきます。

ピッチを市販品のプレートの反発タイミングに合わせなければならないのです。

靴が人間にあわせるのではなく、人間が靴のリズムにあわせなければならないのです。

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靴が人間にあわせるのではなく、人間が靴のリズムにあわせなければならない 時代が来た

靴が人間にあわせるのではなく、人間が靴のリズムにあわせなければならない 時代が来たといえるでしょう。

マラソンのピッチは1秒間に3歩、180BPMが理想とされています。

だから『ヴェイパーフライ』の反発リズムもそのあたりを狙っているだろうと思います。

最大多数の最大幸福理論から言えば、この反発タイミングを採用するしかないはずだからです。

ところがアスリート系ランナーならばスタートからゴールまで一定のピッチを刻むことができますが、レベルの低い市民ランナーはそうはいきません。

そうなるとストライドを狭めてでもプレートの反発リズムにあわせたピッチを刻まなければなりませんが、それが吉とでるか、凶と出るか? 

それはその市民ランナーの走力次第です。

スピードというものは、滞空時間で稼ぐものなのです。ピッチよりもストライドの方が重要だと私は確信しています。

『厚さは、速さだ』 というのは、踵着地(ヒールストライク)を推奨しているわけではありません。

厚底なのはカーボンプレートの反り返り(バネ)を発生させて斜め前方へのジャンプを助けるためです。厚底でもなおフォアフット~ミッドフット着地できる走法が必要なのです。

エリートランナーはそのようにして走っています。

ソールのプレートの反発力を利用しようとランナーが意識すればするほど、結果としてミッドフット走法になっていることでしょう。実はソールのプレートは走法改善のきっかけにすぎなかったかもしれないのです。プラシーボ効果のように。

ナイキのカーボンプレートは宇宙開発由来の素材だそうです。いかにもアメリカらしいですね。

このような製品をつくりだしたナイキの意地に大拍手を送りたいと思います。

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✖✖はレベルが上がった(まとめ)

私はナイキのソーラーソフトサンダルの大ファンです。似たようなサンダルは他にありません。

唯一無二の製品を出してくるため、他社を選べないのです。まるで「こはぜ屋」の陸王のように。

NIKEの「ヴェイパーフライ」この靴を現役時代に履きたかったです。

時代は変わるものです。

ヴェイパーフライのお求めはこちらから

Nike. Just Do It. Nike.com (JP)
NIKEの最新情報のチェックおよび新商品の購入はナイキ公式オンラインストアでどうぞ。
サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのアリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
ランニング雑誌『ランナーズ』の元執筆者。初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。江戸川左岸の撃墜王(自称)。スピードが目的、スピードがすべてのスピード狂。ロードバイクって凄いぜ!!
山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。
千葉県在住。夢の移住先はもう決まっています!!

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