最速のストライド走法フォームの作り方

マラソン・ランニング
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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者アリクラハルトの旅する人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

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どうもハルトです。みなさん今日も元気に走っていますか?

このページでは、戦闘速度の走法「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」について解説しています。

巡航速度の「動的バランス走法」をマスターしたら次に「ハサミは両方に開かれる走法」戦闘速度の「ヤジロベエ走法」をマスターしましょう。

このヤジロベエ走法のことを、昔、私は「天秤走法」と呼んでいました。しかし「ヤジロベエ走法」の方が本質を伝えやすいと考えて、今は天秤走法ではなくヤジロベエ走法と呼んでいます。入力ワードのアップデートです。両者は同じものです。

「ハサミは両方に開かれる走法」に「ヤジロベエ走法」をプラスしたら、必殺走法の完成です。

わたしたちシリアス市民ランナーはストライダーズです。決してピッチャーなんかにはなりません!

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動的バランス走法「倒れる一本の棒・おっとっと走法」の限界

はじめに動的バランス走法について解説します。多くのランニング本はこの動的バランス走法の解説で終わっているのですが、この走法よりも「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」の方が優れていることをここで説明します。

スピード練習しなければ、スピードにふさわしいフォームは身につかない。動的バランス走法
「動的バランス」とは、動いていることでかろうじて維持できるバランス状態のことをいいます。自転車は進み続けている限り倒れませんが、止まると倒れてしまいます。「動的バランス走法」とは動いていることでかろうじて維持できるバランス状態のまま前に走りつづける走法をいいます。

まっすぐに立った状態から、腰を入れたまま上半身から前に倒れます。するとコケないように反射的に足が前にスッと出ます。それを繰り返します。上体を斜め前方に傾けたときに、コケそうになるのを足を次々に送ることで「おっとっと」と維持している状態。その状態のことを客観的に人は「走っている」といいます。動いていないと維持できないバランス(動的バランス)を維持して前に進むのでこれを「動的バランス走法」と呼んでいます。

いわば「おっとっと走法」ですね。前にコケそうになるのを、「おっとっと」と反射的に足を延々と出しつづける走法です。足を思わず前に出してしまうには、思い切って上半身を腰から前に放り出さなければなりません。

足はハムストリングの筋肉で後ろに送るのではなく、腰から押し出される上半身をぐっと支えるのが主眼となります。おっとっとと「勝手に歩みが出る」ので、脚は勝手に「後ろに勝手に送られる」感じになります。

腰をぐっと前に入れることがコツです。へっぴり腰では反射的に足が前に出ません。動的バランス走法は「自力で前に進む」というよりは「重力に前から引っ張ってもらう」イメージの走法です。

地球の重力は無限ですから、着地筋が疲弊しない限り、無限に前に進むことができそうです。

市販のランニング教本には、この「動的バランス走法」をランニングの極意のように紹介していることがあります。しかし私は動的バランス走法を「活用すべきひとつの走法」だとは思っていますが、「ランニングの極意」「究極の走法」だとは考えていません。その理由は次の通りです。

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市民ランナーはピッチ走法よりストライド走法を優先するべきだ

反射的に「おっとっと」と足が前に出ることを繰り返すために、この「動的バランス走法」は必然的にピッチ走法となります。ストライドを重視した走法ではありません。

本書の走りの技術(サブスリー養成講座)では「全てを使え」ということを究極の理想としつつも、原則的にピッチ走法ではなくストライド走法を推奨しています。

市民ランナーはピッチ走法よりストライド走法を優先するべきなのです。

マラソン『ピッチ走法よりもストライド走法』ダメージなんか度外視して走れ
オリンピッククラスの指導者の考え方の本質的ベースにあるのは『オリンピックで、凄いストライドの黒人選手に、短脚の日本人が勝つため』に編み出されているということを見落としてはなりません。 市民ランナーがサブスリーを達成するために考え出された指導方法ではないのです。
逆説のランニング。ストライド走法の極意「ハサミは両方に開かれる走法」
『ハサミは両方に開かれる走法』とは支脚よりも遊脚を意識する走法です。走っている時の二本の脚はまるでハサミのようなものです。片方の脚を意識するだけで、結果として両方の脚を動かすことができます。なぜならハサミは両方に開かれるからです。

ストライドは、全身を一本の棒のように斜めに伏せていては稼げません。骨盤が伏せていたら、ストライドを稼ぐためにはそれだけお腹の筋肉を使って大腿骨を高く上げなければなりません。そのためには余計な腸腰筋のパワーを使います。

それよりも骨盤、腰椎を立てれば起点の角度が変わるので、同じだけ足を上げても、結果として膝が高く上がることになります。骨盤・腰椎を立てるだけで「踵落としを効果的に決める走法」が決まるわけです。

「動的バランス走法」は「倒れないように反射的に足が出ちゃう」ことを利用した走法です。これはランニング初心者の走りを劇的に変える教えなのですが、カタを追求することで、ダイナミズムを失うことがある。強さを失うことがある。面白さを失うことがある。と欠点があることを以前に指摘しました。

カタにこだわりすぎるのが、日本文化のよくないところ。カタを追求するあまり、ダイナミズムを失うことがある。強さを失うことがある。面白さを失うことがある
理想のフォームを維持することに力を使いすぎると、却ってタイムが遅くなります。そもそもフォームはひとつでないから奥が深いのです。飽きが来ないのです。いつまでも発見があるのです。カタを追求するあまり、ダイナミズムを失うことがある。強さを失うことがある。面白さを失うことがある。私はそう思っています。
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全力ダッシュの時、体幹は中立・直立している。

試しに、100m走を走るように全力疾走してみましょう。あなたの全力フォームは「倒れる一本棒」のようにはなっていません。上半身は直立し、フワッと腰から浮き上がるような走りになっているはずです。

動的バランス走法のように、重力に前から引っ張ってもらうようなフォームにはなっていないはずです。

短距離走者・スプリンターを見てみましょう。ウサイン・ボルト桐生祥秀もヤジロベエ走法です。動的バランス走法ではありません。100m走の全力走では、ほとんどすべての人が「上半身直立」になっているはずです。

上半身が天秤(ヤジロベエ)の支柱のように直立し、ヤジロベエのように前後に動的バランスをとりながら前に進んでいくからです。

速く走るには太腿を高く上げなければなりません。体幹がヤジロベエの支柱のように直立しているからこそ、大腿骨を股関節から遠くまで突き出すことができるのです。

上体を起こして腰を入れて走ると、前足の滞空時間が伸びるのでストライドが伸びます。その分、速く走ることができるのです。

動的バランス走法のように体幹・骨盤が斜め前に倒れていると、前に振り上げた足がすぐに着地してしまいます。ヤジロベエ走法よりも滞空時間が短くなることがわかると思います。

わかりやすくいえばこういうことです。

膝を持ち上げる力が同じでも、骨盤・脊椎を立てれば、膝は高く上がります。起点の角度が持ち上がるからです。

またボールを投げると放物線を描いて落下します。飛距離というのはボールが上昇中だけでなく落下中も含めてトータルで計測されます。ところが動的バランス走法では前に倒れこんでいるタイミングの分だけはやく着地してしまいます。これでは落下中は計測しないで飛距離を計算しているようなものです。

別の言い方をしましょう。ランニング中、宙に浮きあがるためには大地から着地の反力を得なければなりません。大きな反力を得るためには、前に振りだした足が運動エネルギーゼロの上死点で着地していたのではダメで、インパクトの瞬間からある程度の距離とスピードをとって運動エネルギーをもった着地をする必要があります。そのことをわたしは「踵落としを効果的に決める方法」を例に説明しました。

速く走るための技術『踵落としを効果的に決める走法』
ランナーの一歩一歩は「かかと落とし」のようなものです。膝が伸びきったスピードゼロ地点で着地するのではなく、振り戻ってきた破壊力のある足で着地しましょう。そう。かかと落としを効果的に決めるように。

この例でいうと動的バランス走法では、運動エネルギーがゼロの上死点に近い場所に着地してしまうようなものです。ヤジロベエ走法で骨盤を中立にして体を起こせば大地とのあいだに離隔ができて踵落としを効果的に決めることができます。それだけ宙に浮くために地面に力を加えやすいフォームだといえるでしょう。滞空時間が伸びればそれだけストライドが伸びます。

ストライドは滞空して伸ばすものだからです。

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筋肉はポンプのように緊張と弛緩をくりかえして使う

全力ダッシュの時には、体幹は「倒れる一本棒」のようにはなりません。

上半身は、すっと中立・直立し、ひと蹴りごとに腰の筋肉は緩んだり緊張したりを繰り返しているはずです。

そもそも筋肉というものはポンプのように収縮と弛緩をくりかえして使うものなのです。

「動的バランス走法」のもうひとつの欠点というのは、倒れる一本棒のフォームをずっと維持しようとすると腰の筋肉がずっと張りつづける、ということです。

姿勢の維持にかなりの筋力を使ってしまっています。

また、特定の筋肉にばかり負荷をかけるのはよくありません。

ダイナミックに全身の筋肉を緊張&弛緩させて走る「ヤジロベエ走法」に対して「動的バランス走法」は背筋の弛緩が足りません。

腰の力が抜けることで、はじめて腸腰筋をダイナミックに動かすことができます。

「動的バランス走法」は巡航フォームであり、戦闘速度のフォームではないのです。

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「ヤジロベエ走法」とは上半身を直立・中立させて腰椎の一点で支え、姿勢維持に使っていた筋力を前に進むために使う走法

「動的バランス走法」をマスターしたら、次に「ヤジロベエ走法」をマスターするようにしましょう。

「動的バランス走法」から、ぐっと上半身を直立・中立させましょう。

脊柱を「前に倒れるように斜め前に傾ける」のではなく「腰椎の一点で上半身を支えるヤジロベエのように上半身を直立・中立させます」。

すると、これまで動的バランス走法で上半身の姿勢を維持するために使っていた背中の筋肉がフリーになります。

オモチャの「ヤジロベエ」のように腰の一点で上半身を支えるように意識します。上半身を腰椎にささえてもらうのです。

体重は筋肉で支えるのではなく、骨に支えてもらいましょう。

これが意識できるようになると、体幹の筋肉をふわっと脱力させることができます。

とくに前傾姿勢を維持するために緊張しっぱなしで疲弊した腰と背中の筋肉をリラックスさせることは大きなメリットになります。

筋肉をリラックスさせることができるということは、その筋肉を使うことができるということです。

筋肉というのは主動筋と対抗筋で構成されていて、どちらかが力を発揮する時は、どちらかは緩んでいる必要があります。両方に力が入っていると、主動筋は対抗筋の力を相殺した上で力を発揮することになるため、対抗筋のパワーがマイナスされてしまうのです。いわゆるアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態です。

そんな非効率なことはありません。

ところが「動的バランス走法」ですと、どうしても斜めに倒れる一本の棒状態を維持するために背中側の筋肉を完全にゆるめきることができないのです。背中の筋肉を緩めたら斜めに倒れる一本の棒を維持することはできません。

しかし脊柱を中立・直立させて、腰椎でヤジロベエのように上半身のバランスをとれば、体幹の筋肉を緩め、すべての力を使って前に進むことができます。

姿勢維持に使っていた筋力を前に進むための筋力として使う走法が「ヤジロベエ走法」なのです。

ヤジロベエ走法では前後のバランスが取れた一瞬、脱力できるポイントがあります。

振り子が一瞬静止するタイミングが、脱力できるタイミングです。

一瞬の脱力の時間が、左右の足の交互にやってくるのです。

ほんの一瞬ですが、一瞬の休憩を繰り返すことが、大きな余裕をつくります。

マラソンの呼吸法。全集中の呼吸「腹圧をかける走法」
私たちが意図的にできることは、酸素(空気)と赤血球(血)ができるだけ触れるようにしてあげることだけです。横隔膜の上にはたくさんの血が行きやすいので、そこまで深く酸素を吸い込めば、肩式呼吸や胸式呼吸で肺の上部にたよった呼吸法よりも、たくさんの酸素が赤血球に触れるのです。

ずっと力こぶをつくっていたらすぐに疲労してしまいます。脱力しないと、血が筋肉の隅々にまでいきわたりません。

また脱力しないと大きな動きができません。脱力すると大腿骨が股関節から前に放り投げたようになる感覚がわかりますか?

腹側の腸腰筋と背中側の脊柱起立筋を交互にピストン運動させることができるのです。

背中側の「臀部・腰部」の筋肉は、お腹側の筋肉「腸腰筋」の対抗筋です。「腸腰筋が力を発揮している時」には「腰の筋肉は緩んでいる」必要があります。

脊柱を直立し、体幹の筋肉がピストン運動する。この脊柱直立・中立走法を「ヤジロベエ走法」と呼びます。

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「ハサミは両方に開かれる走法」を「ヤジロベエ走法」に加えると更に効果的

『ハサミは両方に開かれる走法』とは、支脚を意識しても、遊脚を意識しても、どっちを意識してもハサミは両方に開かれるのだから、ストライドを伸ばすためには、支脚で地面を蹴るのではなく、遊脚を空中で膝から前に突き出して進んだ方がずっと効率がいいという走法です。

支脚で地面を押す走りではなく、遊脚を前に突き出す走りが、「ハサミは両方に開かれる走法」です。

逆説のランニング。ストライド走法の極意「ハサミは両方に開かれる走法」
『ハサミは両方に開かれる走法』とは支脚よりも遊脚を意識する走法です。走っている時の二本の脚はまるでハサミのようなものです。片方の脚を意識するだけで、結果として両方の脚を動かすことができます。なぜならハサミは両方に開かれるからです。

固いアスファルトを蹴るよりも、スカスカの空気を膝蹴りするほうがぐいっと股関節が開くことは間違いありません。空気と地面とでは抵抗が全然違います。

ハサミは両方に開かれるため、支脚で後ろに蹴っても、遊脚の膝を突き出しても、どちらの刃を動かしても結局ハサミは両方に開かれる、ということを述べました。ここでいうハサミというのは股関節の比喩です。

びくともしないアスファルトをキックするよりも、空気を切り裂く膝蹴りをかました方が有効なはずです。

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逆説のランニング。大地を押す力は無視する

本屋や雑誌で見かけるランニングのノウハウ本では大地を踏みしめる力を重視しています。
しかし私ハルトの「ハサミは両方に開かれる走法」では大地を踏みしめる力は無視します。

ここが逆説のランニングの本領発揮の部分です。

振り下ろす力を加えようとストライドが小さくなる弊害をとるよりも、むしろ大腿骨を遠くに放り投げるようにしてストライドをぐっと広げることに全意識を注ぎます。

力を込めなくても足自体の重さで足は自然と振り下ろされます。着地した足の上にスッと乗るイメージを持ってください。そうすれば大地をプッシュする意識をもたなくても自然と速く走れます。

大腿骨を前に放り投げることで、ハサミが両方に開かれるように股関節が開き、腰高の腰椎が支点になってバランスをとっているからです。

「ハサミは両方に開かれる走法」とは、支脚(軸足)で大地を押す・蹴るよりも、股関節から脱力した遊脚を「空中で遠くまで放り投げるようなイメージ」で遠く前方まで開く走法です。そうすることで大地をプッシュしたときと同じフォームを、より省力でつくることが可能です。

この「ハサミは両方に開かれる走法」を「ヤジロベエ走法」に加えると、さらに効果的なランニングをすることができます。

これが「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」フュージョンタイプの走法です。

ハサミはどちらか一方の刃だけを動かすことはできません。片方の刃を動かしても、もう一方の刃も同じように開き、同じように閉じます。

走っている時の二本の脚はまるでハサミのようなものです。どちらか一方だけ動かすことはできません。

振り上げる足を意識しても、後ろに蹴る脚を意識しても、ハサミは両方に開かれます。だからたとえば両方の脚を意識することはないのです。

片方の脚を意識するだけで、結果として両方の脚を動かすことができます。

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別名「大腿骨を太鼓のバチのように使う走法」

従来の走り方では、たとえば太ももの場合、ハムストリングの筋肉で足を後ろに引っ張ることを意識しますが、「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」では大腿骨を太鼓のバチのように大きく動かすことをイメージします。

太鼓のバチを大きく動かさないと大きな音が響かないように、大腿骨を大きく前に投げ出します。

その際、どの筋肉を使っているかなどは一切考えません。ただ「大腿骨が動いているかどうか?」だけに注目します。「骨格走法」です。

ヤジロベエ走法のバランスのカナメは頭蓋骨にあります。頭の重さでバランスをとるのです。

頭蓋骨が背骨の上でバランスをとるためには、顎をあげるとうまくいきます。

学生時代の体育の事業でよく「顎を引け」と指導されたと思いますが、常時その姿勢でいることが必ずしも正しいとは限りません。

東京マラソンなどでエリートランナーが走っている姿を横から眺めてみてください。たいていのランナーは頭蓋骨が頭の上にバランスよく乗っています。そのバランスを取るために顎が上がっている人をたくさん見つけることができるでしょう。

頭蓋骨で天秤のバランスをとるのです。ヤジロベエのように、前に突き出した膝と、後ろに蹴った脚とがバランスします。

バランスをとるのはあくまでもボーリングのボールのように重たい頭です。

「人類は走るためのバランスをとるために頭がい骨(脳ミソ)が肥大化したのではないか?」と主張する学者もいるのです。頭が重いからこそヤジロベエは倒れずに、中心で吊り合うのです。

「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」を是非お試しください。

「ハサミは両方に開かれる走法」で股関節から脱力した遊脚を「放り投げるようなイメージで」前方に大きく開こうとすると、動的バランス走法だとちょっと前傾しすぎだと思います。骨だけで走っているように腰椎を立てなければ、大腿骨を遠くまで放り投げることはできません。

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✖✖はレベルが上がった(まとめ)

(まとめ)

なぜ「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」が、速く走れるのかというと、前傾姿勢の「動的バランス走法」よりも、ストライドが伸びるからです。

腸腰筋で持ち上げた大腿骨は、「動的バランス走法」だと上がって下がるだけですが、「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」だと振り上げた大腿骨がまるで空中に放り投げたように慣性の法則で勝手に前に進みます。その勢いで中立してバランスしている上半身も、フワッと空中に浮遊するのです。

ですから同じ力で同じだけ大腿骨を持ち上げたとしても、「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」の方がストライドが伸びます。空中を滞空しているからです。

ストライドは開脚して伸ばすのではなく、宙に浮かんで伸ばします。

「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」は、前に進む慣性の力を利用しながら、長い滞空時間で大きなストライドを実現する究極の走法なのです。

サブスリーを狙う以上、いつかは巡航速度を卒業し、戦闘速度で勝負しなければならない時が来ます。

普段から、バトルスピードのフォームに慣れておくことは大切なことです。

初心者のうちは重力という力を借りて走った方が有利です。
前から引っ張られるように感じたり、後ろから押されたりするように感じますが、いずれにしても「自分ではない何か」の助けを感じて走った方が初心者のうちは圧倒的に有利です。
タイムが劇的に改善することでしょう。

しかし自分の筋力で宙に浮きあがれるようになったら「やじろべえ走法」を試してみてください。
上半身を骨で支えるという考え方は「骨格走法」に通じるものがあります。

腰椎で上半身をすべて支えるには、動的バランス走法では背骨が前傾しすぎです。上半身のゼログラビティを感じるには脊柱をもう少し立てる必要があります。

「骨格走法」筋肉ではなく骨で走る。疲労しない走り方
骨格走法とは、骨以外は「ないもの」と意識から追い出してしまう走法です。骨が骨として走れば筋肉のサポートは最小限で済みます。自然といいフォームになって速く走れるようになります。筋肉は疲れても、骨は疲れません。

ロードバイクの世界では、腰椎は立てた方が本当はペダルを回すのに有利なはずですが、腰から上半身を伏せる姿勢でペダリングします。なぜだかわかりますか?

風の抵抗が圧倒的に強いため、わずかばかりの自分の筋力の有利を採用するよりも、風の抵抗による不利を蒙らないフォームをとった方がいいからです。

それとは逆にランニングの場合、上半身を斜めに倒して「何かの力」に引いてもらうよりも、筋力さえ付けば、自分の筋力を発揮して宙に浮いた方が速く走れます。

長距離ランナーは細マッチョを目指せ!
何らのテクニックを教わったわけじゃないのに、筋肉がついたら、できなかったことが自然とできるようになっちゃった。体操ではそういうことがあるそうです。長距離走でも同じです。 筋力さえつけば、走れなかった距離が走れる。切れなかったタイムが切れる。ただし体重減は厳禁です。たとえ筋肉であっても重さは重さ。マラソンランナーは細マッチョを目指しましょう。

上半身はヤジロベエのように腰椎の一点でバランスをとって大きく酸素を吸い込み、腹背の筋肉は上半身の姿勢を支えるために使うのではなく、すべての力を前に進むために使ってみてください。

それが「ヤジロベエ走法」です。

自分の力で宙にジャンプして走ってみましょう。きっと速く走れるはずですよ。

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雨の日にも走る。シャワーランニングのすすめ
オフィスワークしている濡れない日々からすると、雨に濡れて走るだけでも非日常になります。考え方はふたつです。濡れないように雨を防御するか。はじめから濡れてもいいような格好で走るか? 真冬以外、はじめから濡れてもいいような格好で走っています。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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【この記事を書いている人】

アリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのアリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。 市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。 また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。 そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。 その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。 登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。
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