先日、テレビを見ていたら「地球温暖化の影響でこのままだと年間の猛暑日が×日も増えることになってしまいます」と報道していました。
明らかに「地球温暖化に反対」という主張ありきの報道でした。こんな報道でいいのでしょうか。年間の猛暑日が×日も増えるというのであれば、年間の極寒日(真冬日)が△日も減る、ということも同時に教えてくれないと公平な判断ができません。
さりげなくデメリットだけを提示するのは情報操作の有効なテクニックのひとつです。報道を見た人たちは「うわあ。猛暑日が増えるなんて最悪。地球温暖化絶対反対!!」となるに決まっています。
逆に「年間の極寒日(真冬日)が△日も減る」とメリットだけを提示すれば、報道を見た人たちは「つらい極寒日が減るなんていいじゃん地球温暖化!!」ということになるはずです。
地球温暖化はそんなに悪いことなのか?
西暦200年ごろの中国『三国志』の時代の頃のことを書いたパネルです。
ここには年間平均気温が1℃下がると植物の生息期間は一カ月ほど短くなり、生息可能高度は170mも低くなる、と書いてあります。
逆にいえば、年間平均気温が1℃上がると植物の生息期間は一カ月ほど長くなり、生息可能高度は170mも高くなる、という意味です。
温度が1℃上がれば果実や穀物が収穫できる大地が170mの同心円ぶんだけ増えるということです。飢えた人には朗報ではありませんか?
暖かくなって雨が降るというのは豊作の予兆では?
地球温暖化のせいで世界的にゲリラ的な大雨が降るようになった、とも言われています。そして洪水の絵が放映されています。
しかしそもそもこの地球上には人間が使用できる真水は地球全体の水の量の0.01%しかないと言われています。地球上の水のほとんどは海水です。真水は北極や南極の氷雪であり、人間は利用できないのです。水は貴重な資源であり、将来は水をめぐって戦争が起こるという人もいます。
今が縄文時代だったら、暖かくなって雨が降るというのは豊作の予兆としてお祝いしているのではないでしょうか?
地球温暖化すれば有効利用面積は増えるのではないか?
地球が温暖化すると海面が上昇して南海の小さな島が水没してしまうというような議論があります。
しかしその代わりシベリアやカナダの永久凍土が溶けて使えるようになるのでは? 全部とはいわなくても辺縁部はつかえるようになるのではないでしょうか。
地球上における陸地面積のおよそ20%は永久凍土であるといわれています。
真水と一緒に、陸地面積の20%が使えるようになったら、すばらしいと思いませんか?
すくなくとも2℃気温が上昇したら、340mの同心円にわたって田畑の有効活用が増えるはず。
悪い話しばかりではないのでは?
日本の人口減問題も地球温暖化で解決する
日本経済はオワコンだと言われています。ダメになる要因はいくつもあるのですが、その中の大きな理由の一つに日本人の人口減が上げられています。
出生率の低下により人口が減少すると、国際的にマーケットとしての魅力が下がるというわけです。買う人がいなければモノは売れません。
私個人としても老人ばかりの『沈黙の春』みたいな静かな町には住みたくありません。若者がたくさんいて騒がしい世界の方が楽しいです。能面の老人ばかりの町よりも、子どもの笑顔があふれる世界の方が楽しいもの。
つまり日本の人口減に歯止めがかかった方が望ましいわけですが、地球が温暖化すれば、勝手に日本の人口は増えるだろうと私は思います。
イギリス、フランス、ドイツのようなヨーロッパの先進国が思ったよりも人口がすくなく、インドやベトナム、タイ、マレーシアのような国が想像以上に人口が多いのは、なぜでしょうか。
2020年版WHO世界人口ランキングではイギリスは21位、フランスは22位、ドイツは17位、インドは2位、ベトナムは15位、タイは20位である。ちなみに日本は10位、インドネシアは4位です。
データは、暖かい国は人口が多く、寒い国は人口が少ない、ことをはっきりと示しています。
イスラム教国を人口順に並べるとインドネシアが1位だそうです。砂漠の宗教というイメージのイスラム教ですが、熱帯雨林のインドネシア人が国別だとモスリム最大になるそうです。
経済的な貧困が原因で若夫婦が出産を控えているという現行政府が考えているのは間違いではないでしょうか。手当と称して税金をばらまいても出生率は上がらないと思います。
インドネシアよりもドイツの方が経済的には豊かなはずです。でも人口が多いのはインドネシアです。この理由をどう説明するのでしょうか。
昔から「貧乏子だくさん」という言葉もあるくらいです。経済的余裕ができれば出生率が上がるという分析は間違っているとしか思えません。
地球が温暖化して夏が長くなれば、人は薄着になって開放的になります。そして勝手に子供ができるのです。
日本での出産月別統計によれば、7、8月に生まれる子が最も多いことが明らかになっています。妊娠期間を考えると、8、9月(マイナス11カ月で計算)にできた子だということでしょう。
暑い夏にもっとも子どもができるのです。
地球が温暖化すれば、食料が豊富になって、人の心が開放的になって、子どもなんて勝手にガンガン生まれるのです。
地球温暖化は悪いことばかりのように報道されていますが、悪いことばかりじゃないと思いませんか?
革命思想? 「持たざる者」に有利な情報を自分の心と頭で探せ
見てきたように、地球温暖化に反対しているのは「現状に投資しているエスタブリッシュメント」資本家です。一番地球環境をぶっ壊しているのも彼等なんですけどね。
これは恐竜が「生き残りたいから地球環境は変えないでくれ」を主張しているのと似ている気がします。
恐竜の絶滅は隕石の落下により地球環境が激変し、地球が寒冷化したためだと言われています。
地球の王者だった恐竜が滅んでくれたからこそ、脇役でしかなかった哺乳類が反映し、人類の今があるのです。人類が万物の霊長なんて言っていられるのは恐竜と生存競争をしなかったおかげです。初期人類が恐竜に勝てたとは思えません。
恐竜が「俺たちを滅ぼすな。地球環境の変化に反対」と主張するのは自由です。現在の資本家が同じことを主張するのも自由です。誰にだって生存を主張する権利があります。
しかしテレビなどの報道が両論併記でメリットとデメリットの両方を流さないと「持たざる者」は正しい判断ができません。「持たざる者」の大半は盲信、盲従する習性を先祖から引き継いでいます。
テレビはスポンサーという資本に買われた情報しか流さないものです。スポンサーに不都合なことは放映できません。だから地球温暖化のデメリットだけを放映しているのではないでしょうか。
「持つもの(資本家)」と「持たざる者(庶民)」は常に「持たざる者」の方が人数が多いはずなのに、どうしていつも少数の「持つもの」が勝ってしまうのか、よく考える必要があります。
それは結局、「持たざる者」が自分で感じず、自分で考えず、他者に判断をゆだねているからではないでしょうか。
今回の報道のように「地球温暖化すると今より猛暑日が×日も増える」といったデメリット情報だけを見て、「それじゃあ地球温暖化は悪なのだ」と簡単に情報操作されて簡単に騙されてしまうから、「持たざる側」はいつも負けてしまうのだと思います。
「持つもの」に有利な情報しか流れてこないのに、それを盲信してしまうから「持たざる者」は常に負けるのです。
「持たざる者」に有利な情報とは何なのか、自分の心と頭でよく考える必要があります。
「持たざる者」に有利なのは地球寒冷化ではなく地球温暖化ではないでしょうか。
恐竜(持つ者)が退いてくれたから、ネズミのような弱い哺乳類(持たざる者)が反映できたように。
盲信、盲従する習性なんか捨ててしまいましょう。
人間は暖かい方が幸せ
冬が終わり春が来ると、幸せですよね? 桜はその象徴です。
基本的に人間は寒いよりも暖かい方が幸せなのです。
タイやマレーシアでは路上やベンチで寝転んでいる人をよく見かけます。昼間からのんびりと幸せそうにしています。
寒い日本で路上やベンチで寝転んでいたら、不幸のどん底の人にしか見えません(笑)。
暖かいと食べ物がたくさん採れて安いし、服もいらないし、そこらへんで寝転がっても幸せそうに見えるのです。
1℃や2℃や3℃や4℃ぐらい、地球が温暖化したって、不幸よりもむしろ幸せの方が大きいのではないでしょうか。人類全体を見れば。
投資した資本の問題で現状維持を是とするしかないテレビ局
基本的に私は地球温暖化に賛成なのですが、ここではそれが言いたいのではありません。
どうしてテレビの報道では、「地球温暖化に反対」というのがベースなのか、という議論です。
私は世界三大瀑布のひとつ、ナイアガラの滝を見たことがあります。霧の乙女号に乗って、日本の滝では経験できない圧倒的な水量の迫力に圧倒されました。流れる水の量では世界最大級だそうです。
しかしそれでもナイアガラの滝は滝の水量を絞っているそうです。本当はもっと水量があるものを、あまり滝に水が流れないように水量を調節しているのだそうです。滝の大迫力が減じるような措置がどうして取られているのでしょうか?
答えは「投資した資本」のためです。
ナイアガラの滝の滝つぼのそばにはたくさんの観光ホテルが建っています。しかし滝が圧倒的な水量で岩盤を削ってしまうと、滝は後退してしまうのです。自然のままにまかせておくと年間1mも滝は後退してしまうそうです。
放っておくと40年で40mも滝は後退してしまいます。フォールビューホテルとしては40mも滝が後退したら大打撃ではないでしょうか?
(現在は滝の水量を絞ることで年間3cmほどの後退で済んでいるそうです)
資本の投資は「現状にあわせて」行われています。そのため現状が変わることは投下した資本にとってはマイナスなことが多いのです。
実際、ナイアガラの滝が後退したことで困るのは観光ホテルの経営者であって、私たち観光客ではありません。
現状の海岸線で営業している固定資産の投資サイドは、海面が後退したら困るでしょうなあ。
私たちのような自由な旅人は、永久凍土が溶けて、耕地面積が増えたり、日本でドリアンが食べられたりする方がずっと楽しい状態です。まだ地球は長い目で見れば氷河期だという科学者もいます。ちょっとぐらい温暖化した方がいいとさえ思います。
この日本でカオニャオ・マムアンを食べてサンダル履きでベンチでぼんやりできる日がくればいいのになあ、と思っています。
しかしスポンサーに買われた情報しか流せないテレビでは、現状維持を肯定する論調になってしまうのでしょう。
そういいつつも私はミニマリストの貧乏主義者で、結果として限りなく地球温暖化をしないことに協力する生き方をしています。
それとは逆に、現状に資本を投資している側が、地球温暖化に反対するくせに、実はもっとも温室効果ガスを排出していたりするから始末が悪いのです。
テレビはデメリット情報だけを流さず、メリットも同時に流してください。そうでなければ結果として情報操作していることになってしまいます。