最近、本業が忙しく長期休暇がとれません。しかたがないので不本意ながら一泊二日でショート車中泊の旅に行ってきました。
2020年7月4から5日。尾瀬山行です。
本来ならばグアム旅行に行っていたはずなのですが。。。例の感染症の影響で飛行機そのものがなくなってしまいました。
ちなみに筆者は千葉県在住です。ここで「日帰り尾瀬はじゅうぶん可能」と書いてあっても、それは千葉県だからのことであって、北海道や沖縄の人には無理でしょう。そこんとこ差し引いてお読みくださいネ。
・サクランボ「お宝ゲット」の方法
・吹割の滝はナイアガラとはぜんぜん違う。
・はじめての尾瀬は尾瀬沼がいいか、尾瀬ケ原がいいか。
このページにはこのような内容が書かれています。
【この記事を書いている人】
瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのサンダルマン・ハルトと申します。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。ボストンマラソン、ニューヨークシティマラソン、バンクーバーマラソン、ユングフラウマラソン、ロトルアニュージーランドマラソン、ニューカレドニアヌメアマラソン、ホノルルマラソンなど海外マラソン歴も豊富。月間走行距離MAX600km。雑誌『ランナーズ』で数々の記事を執筆していた物書きです。「頭のよさで走り勝つことはできるか?」その答えを書いたハルトの【サブスリー養成講座】を展開しています。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。スピードが目的、スピードがすべて。ロードバイクって凄いぜ!!
山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。インドネシア。マレーシア。ニュージーランド。タイ。ベトナム。カンボジア。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の27ケ国。パリとニューカレドニアを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。
夢は海外移住。希望移住先はもう決まっています!!
※この稿の内容は以下のとおりです。
登山基地。群馬県沼田は長野県松本市に似ている
とりあえず妻のイロハとふたりで尾瀬に向かうことにしました。
山に向かうのはマレーシアのキナバル登山以来です。
ダイヤモンドヘッドを一気に登れないという体力的に信用できない女だったが、今ではキナバル山に登った女。妻の株価は急上昇。尾瀬ごときはサンダルでもいける。体力的には何の心配もしていませんでした。
千葉県の家を早朝に出発して沼田に向かいます。
私はいつも群馬県の登山基地=沼田市のことを、長野県の登山基地=松本市に立ち位置が非常によく似ているなあ、と思います。
山に向かうにも、沢に向かうにも、いったん立ち寄る場所という意味で。
行田の古代蓮
行く予定はなかったのだが、途中、行田市の蓮が咲いているという情報を得たので立ち寄りました。
行田は陸王(足袋)の街として知られるようになりましたが、蓮も有名です。
蓮の花をしげしげと見たのははじめてでしたが、花弁が大きくて驚きました。
カサブランカ(ユリ)クラスの巨大な花です。これほど大きな花を咲かせる草花はあまりないのではないでしょうか。
ひじょうに仏教ぽいです(笑)。仏陀の周りにあるっぽいです。
諸行無常の理をあらわして、おそらく花弁も儚いのではないかと思います。
「拈華微笑」
「蓮は泥より出でて泥に染まらず」
わずかな時間のあいだだけ大輪の花を咲かせたブッダの生涯になぞらえているのでしょうか。
梯子に乗って「お宝ゲット」だぜ!!(サクランボ狩り)
主たる目的地の一つに「さくらんぼ狩り」がありました。
7月4から5日ぐらいだと、サクランボのシーズンもギリギリでした。
沼田は一大サクランボ狩り地帯なのですが、もうシーズンを終了している農園もありました。
原田農園という大きな農園がまだやっていたので、そこに行きました。
シーズン終了間際でしたし、大勢のお客がいたので「出がらし」状態だと嫌だなあと思っていたのですが、まったく問題なく、おいしいサクランボをお腹いっぱい食べることができました。
サクランボ狩りはいちご狩りと違って、木が手が届かなくなるほど大きくなるので、ハシゴが置いてあります。
ハシゴに乗って人の手の届かない高いところにあるサクランボを狙うと「お宝ゲット」できますよ!!
※ちかくに登山家の山田昇さんの資料館があります。生家の山田りんご園内に開設されている登山資料館です。山ヤの方にはひじょうに面白い場所です。最近ではトレラン(山田昇記念杯の影響でしょう)の方も多く訪れているようですよ。
吹割の滝は女滝。ナイアガラは男滝。ぜんぜん違います
近くを通ると何度も見に行ってしまう「吹割の滝」。ひじょうに素敵な滝です。
滝そのものよりも、滝の上流側の清流の急流がいいので、何度も見に行ってしまいます。
しかし一言。この滝を「東洋のナイアガラ」というのは「どうかな?」と私は思います。
最初に命名した人は、ちゃんとナイアガラを見て「霧の乙女号」に乗った上で、吹割の滝をナイアガラになぞらえたのでしょうか?
写真でしかナイアガラの滝を見ていないのではないか、と思います。
ハッキリ言ってナイアガラとは全然違いますよ。
ナイアガラは男滝、吹割の滝は女滝です。性別からして違います。
こちらが本物のナイアガラです。霧の乙女号の中から私が撮影したものです。バケツをひっくりかえしたようなところに船で突っ込むわけですが、もう笑っちゃうぐらい豪壮な滝です。
ぜんぜん違いますよ!!
ナイアガラはとても魅力的な滝ですが、なにもナイアガラにあやからなくたって「吹割の滝」には女滝としてのたおやかな魅力があるのですから、的を射ていない別名をつけることはないんじゃないでしょうか??
行くたびにいつも違和感をおぼえるので、ここに書き記しておきます。
初心者におすすめの尾瀬は、尾瀬沼か、尾瀬ケ原か
沼田から吹割の滝を過ぎて、日本ロマンチック街道120号線を北上したところに、戸倉があります。
尾瀬に南側から入山する場合、戸倉が基地になります。
とりあえず戸倉を目指して車を走らせましょう。
ちなみに百名山ゲッターだった私(時間と交通費の関係でもう諦めました)は尾瀬ははじめてではありません。
山ノ鼻でテントに泊まり、木道を走って燧ケ岳を昇り、戻って至仏山を走って昇るというトレラン山行をしたこともあります。
尾瀬は、本格的な山登りはしたくないけれど、山のいいところだけ味わいたいという初心者には非常に向いています。ほとんど「キツイ」という場所がないからです。
戸倉で情報を収集します。迷ったのは「大清水から尾瀬沼に行く」か「鳩待峠から尾瀬ケ原に行く」か、でした。
妻イロハははじめての尾瀬だったので、できるだけ「また来たい」と言ってくれる方を選びたかったのです。
尾瀬ネイチャーセンターの管理人さんに「初心者が尾瀬っていいなあと思ってくれるのは尾瀬沼か尾瀬ケ原がどちらですか?」と聞くと「いわゆる皆さんがイメージする尾瀬は尾瀬ケ原の方です。今は東電小屋の手前にニッコウキスゲがたくさん咲いていますよ」と教えてくれました。
これで尾瀬ケ原に決定です。
2020年7月5日現在、鳩待峠には戸倉からバス(タクシー)で移動します。駐車料金1000円。片道1000円。二人なので往復合計5000円。
尾瀬そのものには入山料などはかからないのですが、結局、5000円(二人)は必要経費に計上しなければなりません。この出費のおかげで雲上の楽園が守られている部分もありますので、仕方がないところではあります。
さて、今夜は戸倉からすこしだけ下山して入浴し、車中泊です。
近くの酒屋で缶詰の夕食のカレーを購入。お米を炊きながら、缶詰を温めます。
カセットコンロは、アウトドア最強の『タフまる』です。愛用のタフなやつです。
いざ、尾瀬へ
翌朝、タフまるで紅茶を沸かして山専に淹れます。
いくら楽勝の尾瀬だからといって、水分と行動食を忘れるわけにはいきません。
ヘッドライト、帽子、手袋などの装備をチェックして再び戸倉に向かいます。
戸倉では定時バスが鳩待峠に出ているのですが、それとは別にお客さんが集まったらマイクロバスで時間に関係なく定時バスと同額で鳩待峠まで運んでくれます。地元のタクシー会社が運営しているようでした。
アジア的だなあ、と妻と話しました。
「客が集まったら出発する」システムは、アジア諸国では普通ですが、日本では珍しいんじゃないでしょうか。
鳩待峠からは木道を下って尾瀬ケ原に入ります。
尾瀬ケ原からはほぼ木道は真っ平らです。これを登山というには引け目があるほどです。だっていっさい登ってませんもの。
雨の予報だったせいか人がぜんぜんおらず、景色をひとりじめでした。
木道もところどころビックサンダーマウンテンみたいになっていて面白かったです。
前回来たときは走って通り過ぎたので、ほとんど周囲を見ていませんでした。
尾瀬ってこんなにいいところだったのか!!
妻や子を登山に誘うはじめの一歩に尾瀬は本当におすすめです。世界中に家族だけという体験をすることができます。
道に迷うような場所ではないのですが、戸倉で尾瀬の無料地図をもらえますので持参するといいでしょう。
私たちは山ノ鼻から牛首分岐に向かったつもりだったのですが、植物研究見本園をぐるっと一周して元の場所に戻ってきてしまいビックリしました(笑)。
誰もいない場所を静かな風が通り過ぎていきます。行ってよかった。
サンショウウオだよね? イモリじゃない気がします。
東電小屋に向かう歩荷のお兄さんに遭遇。総重量70キロだそうです。
ハンパねえなあ。
ハルトなら東電小屋まで運べる?
背負って立ち上がるのも無理!
「山で生きることができたら、それだけで他に何もいらない」という人でないと勤まる仕事ではないと思いました。せめて下界の事務職以上の給料がもらえているといいのですが。。。余人にできる仕事ではありません。
✖✖はレベルが上がった(まとめ)
昼過ぎには下山して、その日のうちに千葉県に戻ることができました。
蓮とサクランボと滝とカレーと尾瀬の一泊二日の車中泊の旅でした。
私たちが下山しはじめた頃、続々と入山してくる人が現れました。
雨模様の天気予報だったので登山客がすくないのかと思っていましたが、そうではなく私たちのスタートが早かったおかげだったようです。
尾瀬ツアーをはじめとする普通のお客さんはホテルに泊まっているので、朝風呂に入って7時から朝食をとって準備をしてチェックアウトして……とやっていると戸倉に着くのが10時頃になってもおかしくありません。
ところが車中泊の場合は違います。
この時期、車中泊をしていたら明るくて5時には目が覚めてしまいます。
目覚めてすぐに入山すれば、時間差でホテル泊まりの登山者には会わないのです。
尾瀬の景色をひとりじめできたのは、車中泊のおかげだったようです。
これだから車中泊はやめられません。
忘れ物はありませんか?