断食道場は何も食事が出ないのに料金が高い
友だちのひとりがときどき「断食」をしていると聞きました。いいですね!
断食。エンザイム。オートファジー現象。血管内プラークで生きていく断食派の悟りの境地について
私も一日一食生活を長く続けています。
そこで断食の話しが繰り広げられました。世の中には断食道場というのがあって、そこでは合宿をして集団で断食を楽しんで?います。
かつて私はいくつかの断食道場をチェックしてみたことがあるのですが、ひとことでいうと「値段が高い!」というのが印象です。それで行くのを諦めたのでした。
断食道場ですから、食事は何も出ないわけです。
「ニンジン・リンゴジュース」や「ショウガ紅茶」など特殊な補酵素ドリンクが出る場合もありますが、イセエビやカニやステーキが出るわけじゃありません。また、たいていの断食道場は空気のきれいな田舎にあります。周囲に何もない場所です。みんなで一緒に散歩するとか座禅するとかイベントが用意されている場合もありますが、基本的には「何も食わない」イベントがあるばかりで、他に何もやることがありません。それでも一泊一万円以上します。いや、高いよ!
ランニングは野球やサッカーよりも座禅、断食に似ている。
私の趣味であるランニングというのは、野球やサッカーよりも、座禅や断食に似ています。
ランニングというのは宙に浮いて距離を稼ぐスポーツなので、体重が軽いほどタイムには有利に働きます。ダイエットが成績に直結するのです。
快楽のランニング・ダイエット。アドレナリンが血糖値を上げ、食欲を抑える
そのような理由から私は断食(ダイエット)に関しては研究してきた方です。
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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
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そんな私でも、さすがに三日以上の本格的な断食はしたことがありません。ところが先の友人はときどき三日以上の本格的な断食をやっているのだといいます。だからちゃんとした断食道場に通って指導されたのかと聞いたところ、今はいくらでも情報があるから「ちゃんと断食のノウハウを学んで自宅でやっている」のだそうです。
なるほどその手がありましたか。自分ちを断食道場にしてしまうというわけですね。
私は断食の本を何冊も読んでいるので、相手の言っている意味がよくわかりました。どういうことかというと、本格的な断食というのは二つの危険があるからです。
ひとつは断食期間中の血糖値の低下などによるショック症状。もうひとつは断食明けの補食期間における体調不良です。
断食道場には医者系と宗教系とダイエット系がある。
石原結實先生のような断食を推奨する医師によると「断食しないほうがよい病気」もあるそうです。だから自己流は危険だというわけですね。
ちなみに断食道場には医者系と宗教系とダイエット系があります。私は「医者系」をおすすめします。できれば採血して血を数値化してくれるところがベストです。血がきれいになったなど数値化してくれないと断食の効果を実感できません。どこでも体重計ぐらいは乗るでしょうが……体重計もりっぱな数値化のひとつです。でも体重計だけでなくできれば血の値(コレステロール値など)を知りたいところですね。
本格的な断食にひそむ二つの危険
本格的な断食にひそむ二つの危険のうちの「断食期間中の血糖値の低下などによるショック反応」というのは、好転反応(体内の老廃物による自家中毒)によって体調を崩したりすることがあるというものです。世の中にはいろんな体調の人がいますので、中には急に死んでしまう人もいるそうですが、健康な人はそれほど心配はいりません。
問題は「断食明けの補食期間における体調不良」です。これは断食をやめた後、普通の食事に戻す時に起こる事故のことを指します。断食によって休息していた胃腸を急に猛烈に働かせると体調不良になることがよくあるそうです。断食によって脳が飢餓状態にさらされているので、断食終了と同時にフードファイターのように食べると……事故が起こります。そのための回復期の食事を断食用語で「補食」と呼ぶそうです。
減らした体重を維持することの方が、増えた体重を減らすことよりもはるかに難しい
なぜ補食が重要かというと、ダイエットも断食も攻めている時よりも、均衡を保っているときの方がはるかに難しいからです。ダイエットもイケイケで攻めているときはそんなに難しくありません。つまり体重を減らしているときはさほど難しくありません。
究極のダイエット法。努力なし、運動いらずの「外気温ダイエット」(超簡単)
食べる量を減らして、たくさん運動すれば、体重は簡単に減っていきます。からだにため込んだ余剰エネルギーを活用しているため、さほど苦しくもなくどんどん体重は減っていくことでしょう。
問題は攻めるのが一段落して均衡を保っている状態の時。つまり減らした体重を維持することの方が、増えた体重を減らすことよりもはるかに難しいということです。針をプラスか、マイナスかに振り切るのは簡単です。プラスマイナスゼロを維持するのは針を振り切るよりもはるかに難しいものです。
自分の家を断食道場にしてみる。そのためには知識が必要
その難しい均衡状態のはじめの一歩が「補食」です。補食は断食よりも難しいといいます。断食後は、ニンジンジュースや玄米重湯、黒糖入り生姜湯などで胃腸をびっくりさせないように慎重に普通食に慣れさせていきます。赤ちゃんの離乳食のようなイメージでしょうか。私はこれを「ジョギングから」と理解しています。サブスリーランナーもシーズン最初はジョギングからはじめるものだからです。
自転車(ロードバイク)とランニングの両立は可能か? サブスリーランナーはロードレーサーに乗っても速いのか?
上のような知識がないと、自己流で三日以上の本格断食をしてはいけません。安易に考えて自宅を断食道場にすると危険です。
逆にいえば、ちゃんとした知識があれば、自宅を断食道場にすることも可能です。お菓子などの誘惑が多いのが難点ですが、低血糖などでヤバいときにすぐに諦められる状況にあることは危険回避の意味ではむしろ役に立ちます。
私たちの断食は、宗教儀礼でもないし、何か記録をつくっているわけではないので別に食欲に負けたって構いません。
友だちがやってみたように、私も自宅での本格断食をやってみようと思います。何冊もの断食の本を読んで、そのための知識は十分にもっているからです。