関宿(せきやど)から関宿(せきじゅく)へ。2021年末年始。豪雪の車中泊の旅

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心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

ここでは千葉県野田市関宿から三重県亀山市関宿へと車中泊の旅をした時のことをレポートしています。

関宿(せきやど)から関宿(せきじゅく)へ。

この旅で私はケータイを忘れるという大失態をしてしまいました。YouTube撮れねえ!

失敗も含めて、車中泊の旅の参考にしてください。

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ぼくらが旅に出る理由

年末年始の休暇ではいつも海外旅行をしていたのですが、新型コロナウィルスの影響でほとんどの飛行機は欠航しています。とても海外旅行という雰囲気ではありませんでした。しかたがないので車中泊の旅をすることにしました。

大型連休の大渋滞に巻き込まれない方法
このページでは平成が令和に変わる平成31年4月26日から令和元年5月6日にかけてのゴールデンウィークに桜前線を追いかけて東北地方桜旅を車中泊大遠征10泊11日した時の記録をまとめたものです。 (結論)「桜前線なんてものはテレビの中にし...
はじめての車中泊。初心者向けのイントロダクション・ガイダンス。必需品と注意点(実際の例)
このページでは国内放浪旅行『車中泊』についてガイダンスから実際の例までを語っています。 また持ち物リストと注意点を実際の例を見ながら説明しています。 後半は実際の例になりますので、興味のない方は飛ばし読みしてください。おそろしく長い...

県外に出ることに抵抗感がある人もいるかもしれませんが、我々はマイカーの中で暮らして、山とか滝に行く予定です。ご近所のスーパーマーケットの方がよっぽと人が密集しています。全く人のいないところにしか行く予定はありませんので車を走らせることにしました。

私はただ生きていればいいという風には人生を考えていません。

【ランニングマン宣言】すべての国ぐにのランナーよ、団結せよ!
専門家に「生きていることにリスクはないのか」と聞いたら、やはり「生きていくことにはリスクがある」と答えるだろう。リスクがあるのはあたりまえじゃないか。外出自粛をすればそれでいいのか? おれたちは、ただ生きたいのではない、よく生きたいのである。
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東海道を行こうとすると東京を通過しなければならないという大問題

富士山なら3776m。この数字は一番人気だろうな……

私は名古屋の生まれですが、現在、千葉県在住です。

正月6連休という短い休みですから、九州や北海道に行くわけにはいきません。どこに行こうかと考えて、ひさしぶりに故郷名古屋あたりを攻略しようと思いました。

あ、もちろん祖父母に会いに行くわけではありませんよ。祖父母とはもう死別しています。

ところで千葉県人が東海道・名古屋に行こうとすると、ひとつ大きな問題に直面します。それは東京を通過しないとならない、ということです。

いやなんだよなあ、東京を通過するの……。なんで用もないのに銀座とか皇居回りを通らなければならないのでしょうか。首都高速道路がそのようなルートになっているのでしょうがないのですが、こちらも迷惑ですが、あちら(都内サイド)も迷惑でしょうに。

一般道(環八とか環七)を使っても似たようなものです。結局都内……。都内は右折レーンとか左折レーンが突然現れるので運転しにくくてしょうがありません。

直進したいのに右折レーンに巻き込まれて、車線変更したら、突然現れた警察に私は切符を切られたことがあります。

よく見れば黄色い車線変更禁止のレーンだったんでしょうが、まっすぐ行きたいんだよおれは。知らない都内の道を車線変更しなかったら、どこへたどり着くのやら、もしかして永遠に都内から出られないかも??

お互いのことを考えて、なるべく都内は通りたくないものです。都内を避けて、千葉県最北端の関宿地区から、埼玉県を東から西に抜けることで都内の通行を回避することにしました。反時計まわりに都内を回避して東海道に向かいます。

2020年12月28日。夜に出発し、関宿から反時計回りに都内ドライブを回避しました。

神奈川県唯一の村である清川村にある道の駅「清川」に宿泊。

登山基地として、キャンプ地として面白そうな場所でした。今回はただの通過地点でしたが、清川村はいつか目的地に設定したい場所です。

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「かまぼこ」と「ちくわ」「はんぺん」の違いとは何?

12月29日。道の駅「清川」から湘南の海へ。

ここまできたら国道1号「箱根越え」するしかありません。

鈴廣かまぼこの里に立ち寄りました。年末年始のため、デコレーションかまぼこがたくさん売っていました。「かまぼこ」と「ちくわ」「はんぺん」との違いが気になりましたが、「かまぼこ博物館」を見学してもどこにも書いてありませんでした。調べてみたら、

かまぼこ=白魚のすり身を練って、蒸したもの

ちくわ=細い竹などに輪にように巻き付けて焼いたもの。穴がある。

はんぺん=魚のすり身に山芋などをくわえて蒸した練り物。

こんな感じなようです。もともと「商品」なので、厳密な定義にこだわる意味はないみたいです。売っている人が「はんぺん」だといえばそれは「かまぼこ」じゃなくて「はんぺん」なのでしょう。

清水漁港で昼食をとりました。

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静岡富士山空港。「煙草」ではなく「茶箱」

その後、私たちの趣味である地方空港へ。「静岡富士山空港」というそうです。

国際線は飛んでいないというのに、無料駐車場は満車状態でした。国内線の利用者たちです。

東京へは飛行機よりも新幹線で行った方が早いから、何線が主力なのだろう? と興味がありました。北海道や沖縄だろうと予想したのですが、実際には博多や鹿児島など九州方面への便が多かったです。

鳥取砂丘コナン空港や、福島ウルトラマン空港ほど、遊びに特化した空港はありませんが、こんなものがありました。

煙草(たばこ)に見えて茶箱(ちゃばこ)です。中には「お茶の葉」が入っています。さすが茶どころ、静岡県。

そして「ゆるキャン△」も。どっちかといえば山梨県のキャラクターだと思いますが、富士山同様に、志摩リンたちも取り合いなんですね(;^_^A

アマゾンプライム会員登録のしかた(無料体験だけして解約する方法)
このページではパソコンを使用したAmazonプライム会員に登録するやり方を解説しています。 Amazonプライムビデオを視聴するためには、Amazonプライム会員に登録しなければなりません。 プライムビデオを視聴する=Amazo...

山梨と静岡は永遠のライバルですね。

浜名湖の湖畔で宿泊しました。湖畔で夕食を食べていたら、人懐こい猫が寄ってきたのですこしおすそ分けしてあげました。

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日本のアーチーズ(ネバダ砂漠)。奥三河の乳岩峡

12月30日。

朝から「阿寺の七滝」の散策をしました。滝が七段あるから七滝というそうです。日本の滝100選にも選ばれている滝ですが、誰もいません。やっぱ滝は夏見るものだからかしら。

つづけて奥三河の乳岩峡へ。ここは想像以上にいいところでした。筆者自身によるYouTubeはこちらをご覧ください。

【絶景旅】ふらっと旅 乳岩峡  〜愛知県新城市〜

アメリカのアーチーズのような岩橋が形成されています。

巨大な乳岩は、登山家も満足させるレベルのものでした。この旅で出会った最高のもののひとつです。

鳳来寺にも行きました。

今夜は入浴の日。ラグーナテンボスの「ラグーナの湯」に入湯。ヨットがライトアップされていてキレイでした。

お風呂の後、この旅の最終目的地(西端)を現在流行っている『鬼滅の刃』にあやかって奈良県柳生の里の「柳生一刀石」に決定!! この時点まで、どこで折り返すか、決めていませんでした。

有名な四日市の「工場夜景」を眺めて、柳生の里へと向かいました。

途中でなんと雪が降ってきました。それもけっこうな大雪です。実は私たちの車、スタットレスタイヤじゃありません。ノーマルタイヤです。これはやばい……。

急いで周囲の道の駅を探すと「道の駅 関宿」を近くに発見。ここを使うのは二度目ですから慣れています。

それ以上進むのは諦め、道の駅で宿泊することにしました。

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雪の車中泊。道の駅関宿。ラッセル泥棒・車バージョン

12月31日。

車中泊から目が覚めると、車がとんでもないことになっていました。雪まみれでございます。

夜中ぜんぜん音がしなかったので、たいして降っていないかと思っていたのですが、大間違いでした。

雨音は心地よく屋根に響くのに、雪は静かに降りますね。

私は必ずエンジンを切って寝るので問題ありませんが、雪の車中泊でエンジンをかけっぱなしで寝ると、ときどき排気口を雪が塞いで一酸化炭素中毒で死んでしまうことがあるそうです。

命を守る上でも、騒音マナーの上でも、車中泊の際、エンジンは必ず切ってください。ぶ厚いマットレスと毛布、羽毛掛布団があれば、全然寒くありませんよ。

分厚いマットのおかげで全く寒くありませんでした

柳生の里「柳生一刀石」は山の方にあるので、諦めることにしました。ノーマルタイヤだと坂道を登れず立ち往生してしまう可能性があります。

天気を調べると、名古屋から静岡方面には雪が降っていないようです。関宿を折り返し地点にして、帰り始めることにしました。

「道の駅関宿」の目の前の国道一号線ですが、たくさんの車がわだちをつくってくれれば、ノーマルタイヤでもなんとか通行できそうです。

ラッセル泥棒・車バージョンを狙うことにして、機が熟すまで宿場町「関宿」を観光することにしました。

古い町並みを利用した銀行がありました。なんか高利貸しみたいだ(笑)。

外国人が好きそうな安宿も。素泊まりもできます。問題は中部国際空港セントレアから関宿までの足でしょうね。外国人は車がないのが前提だから、ルートがない場所へはいけないのです。

ラッセル泥棒して、千葉へ戻り始めます。

予想もしなかった大雪のために、今回の車中泊の旅は関宿(せきじゅく)から関宿(せきやど)への往復旅となってしまいました。

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中部国際空港セントレア。国際線はすべて欠航

名古屋人の私がかつて飛行機を利用するときには小牧空港オンリーでした。しかし今は中部国際空港セントレアがあります。

空港フェチの私としては、これは行かないわけにはいきません。

伊賀、甲賀が近いせいか、忍者で売っている空港でした。しかしやはりセントレア空港はいわゆる「地方空港」とは雰囲気が違います。地方空港特有のコンビニ感覚、アソビがありません。規模の小さな成田空港という感じです。

何よりも今は人がいません。旅人がいるから空港は楽しいのです。旅情が湧いてくるのです。その旅人が今はコロナでいないのです。

年末年始の航空券の値段が一年で最も高騰する時期、いちばん空港がにぎわっているはずのこの時期に、旅人がおらず閑散としています。

「コロナ時代」のために、すべての国際線が欠航という状況です。仕方がないのですが、空港関係者や売店の人がかわいそうなくらいでした。

空港のいいところはおみやげが充実しているところです。国際空港ではその国の全国の代表的なお菓子などを買うことができます。私たちも名古屋みやげを空港の売店で買いました。

旅行の必携技術FFP『マイレージ』について。JALカード・特典航空券の活用事例
どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか? 旅行の必携技術として航空会社のFFP(Frequent Flyer Program)というのがあります。 日本人にとってはマイレージ(プログラム)といった方が通りがいい...

成田にくらべるとセントレアからの旅先はやはり限定されていますね。ほとんど中国、韓国、などアジアばかりです。そういうところは地方空港と同じですね。

この中で私が行ってみたいのはアブダビ。トランジットで空港に滞在したことはありますが、降りたことはありません。

 

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常滑焼。日本一の「招き猫」の生産地

セントレア空港近くの常滑焼の街を散策しました。常滑は日本一の「招き猫」の産地なのだそうです。

セントレア近くのイオンには世界一巨大な「とこなめ招き猫」がありました。「マスクをしようにゃん」

その後、車中泊できる場所を探して、知多半島一周ドライブ。

翌朝が元旦なので、日の出が見られるスポットを探したのですが、渥美半島があるために、知多半島で「海から登る日の出」を見るのは難しいと思いました。

いつもは9時ごろ寝てしまうのですが、年末なので、車の中でビールを飲んで、テレビで紅白を見て過ごします。私たちにはとても珍しい夜でした。

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カギ紛失事件。犯人は……お前だ!!

知多半島の海辺スポットで、車中泊しました。いやものすごい風でした。この北風が昨夜の雪を運んできたのでしょう。海岸の砂が車を叩くように吹き付けます。

紅白をカーテレビで見ている時、ふと思いました。

「あれ、車のカギ、どこ?」

最後に鍵を使ったはずの妻イロハにキーを持っているか聞きました。

「ううん。もってないよ」

二人して身の回りを探しますが、鍵が見当たりません。

エンジンはかかっているので、鍵が近くにあることは間違いありません。しかし見つからないのです。

どこか荷物の中にしまったのでしょうか。しかし大荷物なので、すべての荷物を探すのは面倒くさい。

私は鍵を探すいい手を考えつきました。

スマートキー装備の車は、鍵が車外に出ると「キーが見つかりません」とインパネに表示されます。これを利用して、どこかに必ずあるはずのキーを探すことにしました。

まず荷物の半分を車外に出します。そしてドアを閉めます。「キーが見つかりません」と表示されました。これで車外の荷物の中にキーがあることがわかりました。

(ドアが開いていると「ドアが開いています」表示の方が「キーが見つかりません」よりも優先表示されるので注意してください)

更に半分の荷物を車内に入れます。「キーが見つかりません」と表示されました。やはりキーは車外の荷物の中です。

このようにして二分の一、四分の一、八分の一と探す荷物を絞り込みます。

荷物が十六分の一になったら、もう探すのは簡単です。残った車外の荷物をくまなく探しますが、スマートキーは見つかりませんでした。

どこかにあるはずなのに、どうしてないんだろう。私は自分の全身のポケットを全部探しました。すると……ありました。寒いのでオーバーコートを着ていたのですが、その一枚内側のジャケットの中に鍵はあったのです。

カギ紛失の犯人は……オレでした。

そりゃ何回トライしても鍵が車外にあるはずだよ。だってオレがもってるんだもん。

「すいません……犯人は……私でした」

妻イロハに大爆笑されてしまいました。コートのポケットはちゃんと探ったのですが、まさかその下のジャケットに鍵があるとは……面目ない。シュン。

2020年の年末には、数年に一度の大寒波が来たそうです。車が揺れるようなものすごい風でした。海辺で泊まるのは朝方の景色がすばらしいのがメリットですが、風を遮るものが無く、大風の時には向きません。妻のイロハは車が転覆するのではないかと心配したそうです。

私は豪雪よりはマシだと思っていました。

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「モーター茶筅」で抹茶体験

2021年1月1日。年が明けました。おめでとうございます。知多半島は暴風でしたが、雪は降りませんでした。

名古屋発祥の喫茶店コメダ珈琲でモーニングをとりました。

抹茶の生産量日本一だという愛知県西尾市で抹茶の体験をします。寒かったので熱い抹茶が飲みたかったのです。

路面店は年末年始で休みだったので、デパートの中のお店を狙いました。

抹茶は手でかき回すのではなく、モーター茶筅でかき回しました。

お店のバックヤードでも、手ではなくこの「モーター茶筅」で攪拌して提供しているそうです。

千利休クラスの名人がバックヤードにいなくても、「モーター茶筅」で簡単に抹茶が提供できるのですね。

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豊橋ヤマサのちくわ。銚子醤油のヤマサとは同姓同名の別人

名古屋生まれの母に「名古屋のおみやげ何がいい?」と聞いたら、「あわ雪」と「ヤマサのチクワ」がいいという返事がありました。

豊橋に入って名物の「ヤマサのチクワ」のお店があったので寄って買うことにしました。

気になったのはヤマサという屋号です。

千葉県人から見るとヤマサといえば銚子の醤油会社のことです。ところがチクワは豊橋名物。これは同じヤマサなのでしょうか。もしそうなら三井、三菱クラスの大企業ってことになりますが……。

調べてみると、どうやら単なる同姓同名の別人で、何の関係もないようでした。

ヤマサのちくわは、普段ラポッキなどで食べているちくわとは別物のおいしさでした。ヤマサの竹輪はラポッキに入れるのはもったいないです。

輸入文化・食べ物『ラポッキ』のこと
みなさーん。辛いもの好きですか?  私、イロハは、大好きです!  初めて韓国ソウル(新堂洞トッポギタウン)に行った時、辛くて美味くて、 かなりの衝撃を受けたのがこのラポッキです。ご存知ですか? あまりに気に入って、我が家に輸入したほど...
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名古屋うなぎ「ひつまぶし」

浜松を通過する際、妻イロハの強い要望により「うなぎ」を食べることにしました。

嫌いじゃないが、高いんだよなあ、ウナギ。

費用対効果で元が取れると私は思いませんが、妻を車中泊の旅に惹きつけておくためには「いい温泉」「おいしい食事」「地元お土産」の三点セットは欠かせません。

必要な投資だと考えて、浜松に車を停めました。年始のせいか、コロナのせいかわかりませんが浜松市は大都市の割に閑散としていました。うなぎ屋はほとんど開店していませんでした。

しかし何とか営業している店を探して、名古屋うなぎ「ひつまぶし」(4000円)をお茶漬けで食べました。

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デートにおすすめ。日本三大砂丘「中田島砂丘」

鳥取砂丘にはじめて行った時の感動はよく覚えています。砂丘のデカさよりも、海への落差に感動しました。

その後、私はサハラ砂漠ワディラム砂漠ヌビア砂漠ネバダ砂漠など鳥取砂丘とは比べ物にならない砂の大地を知りますが、今でも砂丘が大好きです。

その砂丘が静岡にもあるというので行ってみました。日本三大砂丘のひとつ「中田島砂丘」です。

いや、行ってみた甲斐がありました。想像に劣らないいい場所でした。

コロナ禍でしばらくはサハラ砂漠なんかに行けませんので、近場の静岡で気分を出して楽しみましょう。

筆者自身によるYouTube動画はこちらをどうぞ。デートにも最適です。

【絶景旅】ふらっと旅 デートに最適 〜静岡県浜松市〜

焼津のお風呂に入浴して、地ビール「静岡麦酒」を飲んで車中泊です。

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海と富士。天女の羽衣伝説が残る「三保の松原」

1月2日。

私は将来の移住先の候補地に「海と山が近い場所」という贅沢を考えています。山=富士山とすれば、それは静岡県に他なりません。

しかし地図上で探した「富士市」には本当にがっかりしました。富士市は堤防が大きくて陸から海がほとんど見えません。陸地と海がはっきりと分かれています。海が管理されすぎていて自然の海を感じられません。千葉県人からすると「これは海じゃない」と叫びたいところでした。

将来の移住先を探す壁外調査(静岡県富士市)
どうもハルトです。みなさん、車中泊してますかー!! パートナーのイロハに「3連休はキャンプ場でゆっくり過ごす?」と提案されたのですが、車中泊がいいと言って断りました。 将来の移住先を探すためです。 私はしがらみのな...

しかし静岡東部の工業地帯の海と違って、静岡西部の海は非常に美しかったです。三保の松原の西側(静岡市)は、富士山よりもむしろ伊豆半島の方が美しいぐらいで「人のいない湘南」という感じでした。

静岡西部は移住先として人気のあるところです。その理由がよくわかりました。なるほど静岡県西部は移住先の候補地として残しておきたいと思います。

海辺のいちご農園地帯を抜けて、天女の羽衣の伝説が残る三保の松原へ。ここで見たいのは山梨側では絶対に不可能な「海と富士」です。

三保の松原を抜けて海岸線に近づくと念願の「海と富士」を見ることができました。右側に瘤のある静岡側の富士山です。

【絶景旅】ふらっと旅 気分爽快 美保松原 〜静岡側からの富士と海〜
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箱根駅伝を避けて御殿場から来たルートで帰宅

その後、沼津漁港でランチを食べましたズラ。沼津漁港はもはや馴染みの漁港で、どこで何が売っているのかだいたい把握していますズラ。(ズラは沼津の方言らしいズラ)

マグロ尾の煮つけ」500円を購入。はじめからこれを狙っていました。浜松の「ひつまぶし」4000円よりも「マグロのテールの煮つけ」500円の方がずっと美味いんですけど、だいじょうぶですか??

こんなに魚が美味いなら、哺乳類なんか一生食わなくても大丈夫です!!

その後、もう一泊してもよかったのですが、帰宅できるところまで戻ってきてしまったので一気に帰ることにしました。それもこれも三重県の関宿で雪に進路を阻まれて後退を余儀なくされたためです。

この日は「箱根駅伝」復路の日です。箱根越えをして湘南から帰るのは危険です。

御殿場から北にルートをとって、千葉県の関宿までいっきに戻りました。

関宿(せきやど)をスタートし、関宿(せきじゅく)で折り返した年末年始車中泊の旅でした。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
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雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
https://amzn.to/43j7R0Y
×   ×   ×   ×   ×   × 
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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×   ×   ×   ×   ×   × 
◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
https://amzn.to/47hnbeF
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戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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