どうもハルトです。みなさん、今日も元気に走っていますか?
このページでは、どうすれば速く走れるのか、長年研究してきたサブスリーランナー・アリクラハルトが「見つけた(エウレーカ)!」速く走るための技術『踵落としを効果的に決める走法』について解説しています。
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。
『マラソンの走り方・サブスリー養成講座』
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空手のキック「踵落とし」を無力化する方法
ところで、みなさん、カラテの「かかと落とし」という技をご存知でしょうか?
蹴り上げると見せかけて蹴り下ろすというトリッキーなキックです。
K1のアンディ・フグ選手が得意としていた技です。
「この技、本当に効くのかな?」そう思ったことはありませんか?
わたしはカラテ素人ですが、サブスリーランナーとして、すくなくとも「踵落とし」を無力化する方法をすぐに思いつくことができます。
それは攻撃側が踵を振り上げて止まったポイント(これを上死点といいます)に、自ら接触面(打撃される脳天)を近づけていくことです。
上死点では運動エネルギーがゼロになっているために、破壊力もゼロです。上死点から距離をとらないことで、技を無力化できます。
動いている大型バスの前の飛び出したら轢き殺されてしまいますが、停車中のバスのフロントにもたれかかっても痛くも痒くもありません。それと同じです。
運動エネルギーがゼロの上死点で着地してはいけない
「踵落とし」が効果的に効くためには、上死点から打撃ポイントまである程度の距離とスピードが必要です。
実は『効率的なランニングのメソッド』は、『踵落としの効果的なきめ方』を考えることで見えてきます。
ランニングのスピード=ピッチ×ストライド
この計算式以外にはない単純な運動ですが、ストライドを伸ばそうとすると、ひとつ落とし穴があります。
ストライドを稼ぎたいあまりに、未熟ランナーほど振り出した前足が最大のストライドになったところで着地してしまうのです。この場合「膝が伸びきったまま」「踵から着地」します。
実はこれは『踵落とし』の運動エネルギーがゼロになっている上死点で着地してしまっているのと同じことです。これでは速く走ることはできません。
踵落としを決めるように、運動エネルギーを保持した状態で着地する
カカト落としを効果的に決める方法を考えることで、効果的なランニングの接地というものが理解できたと思います。
運動エネルギーがゼロの上死点で着地するのではなくて、振り出した前足(下腿)を空中をひと掻きして戻してきて、運動エネルギーをもった状態で着地した方が、地面に加えるエネルギーが大きいことがわかったと思います。『踵落としの効果的なきめ方』の理屈と同じです。
この走法を「踵落としを効果的に決める走法」と命名します。わたしアリクラハルトの命名です。
今後、本書『市民ランナーという走り方(グランドスラム養成講座)』にたびたび登場しますので、覚えておいてください。
書籍『市民ランナーという走り方(グランドスラム養成講座)』まえがき
書籍『市民ランナーという走り方(グランドスラム養成講座)』あとがき
踵から着地しない「踵落としを効果的に決める走法」
誤解しないでいただきたいのは、「踵落としを効果的に決める走法」は必ずしも「踵から着地するのではない」ということです。「踵落としを効果的に決める・走法」は前足部(フォアフット)着地をします。
「踵落としを効果的に決める・走法」では、最大スピードでもどってきた足は「膝が曲がった状態で」「フォアフット着地」します。その勢いでアキレス腱をバネのように弾いて、宙に浮いて推進します。
スピードに乗った前脚は破壊力(運動エネルギー)をもったまま重心の真下で接地して、その勢いでそのままに後ろに運ばれます。後ろに送られた膝は水平まで折り畳まれます。これを「アトムのジェット走法」とこの講座では呼んでいます。
ヒールストライク着地かフォアフット着地か悩んでいる初心者ランナーがいますが、スピードに乗るための『踵落としの効率的な決め方』から考えても、踵着地よりも前足部着地の方が効率がいいということになるのです。
ランナーの一歩一歩は「かかと落とし」のようなものです。膝が伸びきったスピードゼロ地点で着地するのではなく、振り戻ってきた破壊力のある足で着地しましょう。
そう。かかと落としを効果的に決めるように。