引っ越しのどさくさに紛れて、図書館から借りた本が見つからない
ない。ない。ない。ない。ありましぇーん。
図書館から借りた本が見つかりません。
現在、引っ越しに向けて、あれやこれや忙しくしているところです。売るものは売る、捨てるものは捨てる。とにかく今、身を軽くしないで、何時やる?
片付けを終えた翌日、がらんとした部屋で静かに本でも読もうと図書館に行きました。
「地球の歩き方(イスラエル)」などを借りようとすると、「まだ返却になっていない本があるようですが」と図書館の司書に言われました。
えっ。昨日、部屋の断捨離をしたときには、そんな本、どこにもなかったけど…?
しかも借りているのは手塚治虫の「鉄腕アトム」の1巻だそうです。アトム大使が登場する伝説の作品です。まさかそんな貴重な本を私はなくしてしまったのでしょうか(汗)
昨日は「断捨離って快楽だよな~」と捨てまくっていました。拾い上げて眺め、瞬時に判断し、捨てる。その繰り返しはテニスのラリーのようで、スピードをあげれば上げるほど物を捨てる快楽は増していきました。
ま、まさか調子に乗って捨ててはいけない本まで捨ててしまったのでしょうか(汗)。
家に戻って必死に探しますが見つかりません。ない。ない。ない。あら~~
捨ててないかもしれないが、場所を移動したのは確実です。探すとすればせっかく片づけた部屋を根こそぎ引っ掻き回して探さなければなりません。いや、そもそも快楽の断捨離で調子に乗って捨ててしまっていた場合、いくら探したって見つかりません。
パスポートをなくした体験に比べたら、図書館の本ぐらいたいしたことないか、と思ってしまう
うーん。困った。いくら引っ越しのどさくさとはいえ、人(図書館)から借りている本をなくしてしまうなんて。モラル的にイカンなあ。
そう思う反面、まあたいしたことないか、と感じている自分がいます。
これまでに私は海外でパスポートを紛失したり、財布を盗まれたり、バックパックを電車の網棚に置き忘れたりしています。それに比べたら同じ「なくす」でもレベルが違います。パスポートをなくしたら空港から出られませんし、財布を盗まれたら旅行資金を失います。旅先でバックパックを失うことはカタツムリが殻を失うようなものです。それに比べたら図書館の本をなくすことぐらい物の数ではありません。
これが放浪のバックパッカーの恐ろしいところで、よく言えば強くなったのでしょうが、悪く言えば危機感覚が鈍ったということでもあります。いくらシリアスに考えようとしても、たかが図書館の本をなくしたぐらい命を獲られるわけじゃあるまいし……なんて思ってしまうのです。
こうして放浪のバックパッカーはだんだん社会復帰できなくなっていくんだな(汗)
図書館から借りた本は、同じ本で現物弁済するのが基本
でも図書館の本なんて原価数百円~千円ぐらいのもののはず。弁償すれば済むのではないでしょうか。
さっそくこういう場合どうなるのか、調べてみました。
私の住んでいる町の図書館に聞いたところ、同じ資料(本)を購入して弁償してください、ということでした。私の場合は手塚治虫「鉄腕アトム」(1巻)をアマゾンとかブックオフなどで購入して、それを弁償するのが基本だそうです。
図書館の本はすでに何人もの人が借りた中古品なので、弁償する本も新品じゃなくてもいいということでした。
同じ本がない場合には、要相談だそうです。図書館が新たに求めているのに予算の都合で買えない本を購入することで弁償にかえることもあるそうでした。
なるほど勉強になりました。やっぱりパスポートをなくすことにくらべたら、図書館の本をなくすことぐらいなんてことありませんでしたね。弁償すればいいのです。図書館員(司書)さんも激怒したりしません。畢竟、自分の本じゃありませんからね。税金で買ったみんなの本ですから。正当に弁償すればいいのです。なにも焦ることはありません。たかが図書館の本ぐらい! 心配いりません。人様から借りたものをなくすというモラルハザードの問題は別ですが、。。。なにせ引っ越し(戦場)なので勘弁していただきたいッス。
それに比べたら、パスポートをなくしたときは顔面蒼白、心悸亢進。この世の終わりぐらいの気持ちでした。すくなくとも楽しみにしていた旅は「終了」です。イロハにどうやってお詫びしようか?
大人になってあれほど焦ったことはありません。みなさんも一度パスポートを紛失することをおすすめします(ウソです。寿命が縮むのでやらないように)。
探すのをやめたとき、見つかることもよくある話
こうして図書館に事情を話して返却の延期を願い出ました。図書館ではあまりに長く延滞していると、次の本を貸してくれなくなります。でも事情を話して詫びを入れれば、次の本を貸してくれないということはありません。税金で買ったみんなの本ですからね。街金じゃありません。
探しても見つからない本のことは諦めましょう。無いものは無い。しかたがありません。
次に読みたい本を借りて、公園にテントを張って寝そべりながら読もうとアウトドアグッズをもってお出かけしました。まだ桜の咲く風通しのいい公園でテントをひろげていたら、なんとそこから『鉄腕アトム』が出てきたではありませんか!
ああ。こんなところにあったのか。
前回、やはり公園テントで寝そべりながらアウトドア読書したときに『鉄腕アトム』を持って行ったまま、テントと一緒にしまったのを忘れていたのでした。
♪探すのをやめたとき、見つかることもよくある話で、踊りましょう夢の中へ行ってみたいと思いませんか~うふっふ~♪
見つかった本は、ただちに図書館に返却したことは言うまでもありません。
私の場合は運よく見つかりましたが、図書館の本をなくしても、そんなに悩み苦しむことはありませんよ、というお話でした。