大事なことは自転車が教えてくれた

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

どうもハルトです。みなさん今日も楽しい自転車ライフを送っていますか?

ここは職場の人事異動によって、往復30kmの通勤バイク生活をすることになった筆者が、晴れの日はロードバイク、雨の日はママチャリと自転車を使い分けて、自転車操業の毎日をひいこら乗り越えていくというページです。

人事異動によって勤務先が変更になったら通勤バイク(ロードバイク通勤)をはじめよう

ロードバイク通勤。始める前に検討すべきこと

はじめてのロードバイク購入。注意点。(試乗して最安値の自転車を買わないこと)

ロードバイク通勤実践講座。冬(寒いよ)、夜(暗いよ)、雨(冷たいよ)、虫害の四重苦に耐えられるか?

使いたい時にいつもママチャリはパンクしている。パンクしない自転車のメリット・デメリット

ロードバイクは屋外で保管できるのか?

ロードバイクに名前をつける

通勤ロードバイクに退屈した時の対処方法

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石田ゆうすけ『大事なことは自転車が教えてくれた』

ここでは石田ゆうすけ『大事なことは自転車が教えてくれた』をネタに酒を飲むように自転車の旅について語っています。わたしは自分自身で自転車日本一周をしたことはありませんが、この手の本を読むのは大好きです。

自転車ロングツーリング入門(山下晃和・著)

自分自身は日本一周してません。ショート・トリッパーです。せいぜい三泊四日ぐらいで戻ってくる旅を楽しんでいます。

自転車テント日本一周旅行

乗り物(自転車)に対する男女の温度差の謎

以降、赤字は石田ゆうすけさんの著作からの引用。黒字はわたしの感想です。

自転車で日本一周しても、あいかわらずしょうもないやつだった。自分の小さな殻を破れなかった。

→そうだと思います。わたしは車中泊と、青春18きっぷで日本一周をしていますが、だからといって人間は変わりませんでした。自転車でそれをやるのは難易度が段違いに上ですが——何も変わらないことは予想できます。

車で日本一周するのなんて簡単だ。とてつもなく簡単だ。

根本から変えはしなかったが、終えた後に腑抜けになるくらいには大きな体験だった。

→石田さんは目的に挑戦していないと腑抜けてしまうタイプのようです。次の目標が必要だったのです。それは物書きになるという夢でした。

自転車スゲエ。旅スゲエ。忘れていた。こんなにおもしろかったんだ。

→成長するためでなく、楽しむために乗るんですよね。読書も似ています。勉強するためでなく、楽しむために読むんですよね。

己のアホな人生を全部注いで、とことんやっていいのだ——

→このスピリッツで石田さんは自転車世界一周へと旅立ちます。世界に飛び出すと、人間が変わる、とまでいえる経験ができるかもしれません。わたしは大西洋上をのぞいて地球一周していますが、その経験を抜きにしては今の自分はありえないと思っています。それはつまり人間が変わったということでしょう。

たいへんな冒険をしたという感じはまったくない。力を抜いて気ままに走ったからだ。

→三泊四日の旅から日本一周を想像することは不可能ではありません。着替えなどは3セットを着回すのが基本だからです。三泊四日の旅がワンクールで、後はそれを延々と繰り返すだけなのです。

ホイールの選択ミス。タイヤは世界規格のものを選ぶ。MTB用の26インチタイヤがいい。仕方ないので日本大使館に4本づつ両親に送ってもらった。

→日本一周では問題なかったランドナーのタイヤ規格が、世界基準でなかったことから、石田さんはタイヤを両親に「次の訪問国の大使館」に送ってもらうスタイルでクリアします。26インチタイヤだったら各国の自転車屋で買えばよかったのですが——。

世界一周9万5千キロ。七年半。タイヤは37本使用。パンクは184回。病院にかかる病気は気管支炎、マラリア、お尻の膿(粉瘤じゃないかな? と思いました)

→七年半の旅もハンパじゃありませんが、パンク184回もゾッとしますね。チューブを交換するスタイルではなく、パッチで対応したのでしょう。4穴ぐらいまでならパッチで対応できます。その後はチューブ交換ですね。

わたしは日本一周をするなら「パンクしない自転車」をオススメしました。

→まあ日本一周ぐらいは問題ない耐久度だからです。しかし七年半の世界旅行となると——タイヤがツルツルになってしまうかもしれません。やはり消耗品は取り換える前提で旅をした方がいいでしょう。ママチャリの問題はパンクの修理です。チューブの交換の手間がです問題です。クイックリリースできないのでスパナでナットを外して、スタンド、チェーン、泥除けなどすべてを外さなければならないからです。……となると、やはりクイックリリースできる車体を選ぶべきということですね。

キャリアは折れたら現地で溶接しながら旅をする。だからアルミではなく鉄製のものを選ぶ。

→まさかキャリアが折れるとは……三泊四日の旅から日本一周を想像することは不可能ではありません。しかしまさかキャリアが折れる事態は想像できませんでした。さすがに経験者の言葉は違いますね。

フレームの崩壊。新しい自転車を買う——そんなこと、できるものか。自動車修理工場で溶接する。

→まさかフレームが折れるとは……三泊四日の旅から日本一周を想像することは不可能ではありません。しかしまさかフレームが折れる事態は想像できませんでした(笑)。さすがに経験者の言葉は違いますね。

日本は自転車乗りにやさしい国じゃない。「邪魔だ。どけ!」というクラクションがよくならされる。車道が車一台分の幅しかない。真剣に身の危険を感じる。

→わたしもロードバイクの縦列走行中によくクラクションを鳴らされました。自転車が車道を走っちゃいけないとでも思っているんでしょうか。

車道より盛り上がった細い歩道は日本独特。アップダウンのある歩道は、自転車を本当に走りづらくしている。歩道も車道も同じ高さで、歩道と車道のあいだにガードレールを置くだけで十分ではないか。

→はい。ウチの近くの県道もこのタイプです。ストレスフルで、まったく走る気になれません。

日本の道路計画がいかに自転車を無視したものだったかを痛感せずにはいられない。

→最近ではアスファルト上に自転車道のペイントをしている道路があります。……なにもしないよりましですが、本質的には道路を拡張してくれって話です。国土交通省のみなさん、わかってますよね?

飛行機輪行のオーバーチャージ。預け荷物の上限20Kg。機内持ち込みを重くして、預け入れ荷物を軽くする。

→はい。わたしもエアアジアなどのLCCでやりました。手荷物の重量を超過すると余計にお金を取られてしまうため、できるだけ手荷物にして(ダルマのようになって)預け荷物を軽くするのがテクニックです。

帰りのチケットがないため搭乗できない危機。不法就労されないためにも、きちんと帰ってくれる旅行者(帰りのチケット)しか歓迎しない。

→「往復チケットを買って、復路のチケットを捨てる」という手があります。しかし七年半の陸路大旅行では通用しませんね。

自転車で陸路を抜ける。エアチケットなんて持っているわけがない。向こうで働く気なんてない。カネはたっぷりある。船で出国する。船のチケットは現地でしか買えないから今は持っていない。要するにちゃんと出国しますよ、という証明があればいいんだろう。キャッシュカード、口座の残高を見せて主張する。

→要は「確実に出国する。労働しない」ことを証明すればいいのです。上海から船で日本に帰る予定だ、など旅のビジョンを持っておいた方がいいみたいですね。

ペルーの砂漠で起こった追剥ぎ事件。三人組の強盗に、研修を腹に押し当てられたあげく、自転車以外のいっさいがっさいを取られてしまった。

わたしもネパール・カトマンズで盗難事件に遭ったことがあります。現金の盗難って保証されないんですよ。現金の場合、現地警察の盗難証明が出ません。

保険会社に保険請求。宿をとって部屋に荷物をキープする。チップを払って食堂など店の人に「見ておいてもらえませんか」と頼む。見ておいてね作戦。人の目がある状態で盗るというリスクを払うだけの価値がない状態。

→わたしも外国では道とかホテルとかオススメとか「人に聞く」ようにしています。スマホで調べられることでも「あえて人に聞きます」それがコミュニケーションになるからです。

最高の話しのネタが手に入った、心のどこかでほくそえんでいた。自分を客観視して笑いに変える、という作業は苦境から自分を救ってくれる。

→最終的に石田さんは「旅行作家」になるわけですが、作家志望はこういうところがあります。人生すべてが書くためのネタ探し、みたいなところがあります。わたしも同じです。

人を用心するより、人を信用する方が、旅はぜったい面白くなる。

※性善説と性悪説のことがモチーフに出てくる私の著作です。ぜひお読みください。

こっちから近づいて知り合った相手はまず問題ない。向こうから近づいてきた相手は用心してつきあう。

→自転車乗りというよりも、バックパッカーの基本技術のひとつです。客待ちしていて向こうが声をかけてきたタクシーには無視して乗らず、手を上げて止まった流しのタクシーに乗りましょう。

自転車は万病の薬。体調が悪くなると、休むのではなく、むしろ走る。

→石田さんの場合、痔も治ってしまったとか。人によっては前立腺炎になる人もいるので、注意が必要です。

【ロードバイク】インポテンツ(前立腺炎・尿道炎)になるという噂と対応策について

会話集は使えない。単語をひとつでも多くおぼえるほうが断然いい。語彙が増えるだけでいろんなことが伝えられるようになる。旅で使う単語はだいたい決まっている。走行中に単語を暗記する。挨拶の単語、数字。指示代名詞。goodとvery とa littleをそれぞれの単語で覚えると組み合わせで使える。場を盛り上げる単語を覚えるハッタリ旅会話。

→石田さんはチャリ友から「×語、ペラペラですね」とよく勘違いされるそうです。わたしは表情とゼスチャーだけで済ませるタイプですが……徒歩バックパッカーは、自転車旅ほど現地人の助けを必要としないせいもあるんでしょうね。

驚きこそ深く心に残る旅の宝だ。いい食、いい店、は旅に求めている「宝さがし」。個人店、ビールの銘柄、店内から笑い声、あたたかい見た目、地場産品応援の店、センスを感じる店の名などチェック項目がある。

→外国の旅にくらべて、国内の旅が退屈なのは「食うものが一緒」ということがあります。「お店が一緒」だから、海外旅行ほど国内旅行は刺激がありません。

ライダーハウス。寝袋持参で雑魚寝する簡易宿。フェリーの二等客室のような雰囲気。チャリダーでも徒歩ダーでも電車旅行者でも誰でも利用できる。一泊無料から千円ほど。毎晩持ち寄りで宴会。北海道旅人の減少以前の十分の一。四国お遍路さん相手の「善根宿」など。

→フェリーの二等客室、楽しいですよね。「山小屋」も似ています。わざわざ高い金を払って個室に泊る人の気が知れません。雑魚寝の方が楽しいもの。

ニッポン原チャリ旅行。東京島(神津島)編

世界一周ブーム。世界一周チケットを使って、数か月から1、2年かけて世界をぐるっと回る。

→問題は「どんな体験をするか」です。世界一周するだけなら簡単なんですよ。飛行機に乗ればいいんだから。陸路でやろうとするとメチャクチャ大変ですが。ましてや自転車となると。

陸路での入国を許していないミャンマーなどは飛ばす。ネパールからタイに飛行機で飛ぶ。

→猿岩石のユーラシア大陸横断で、オンエアされずに問題になった「飛行機」問題ですね。入国できない場合は飛ぶのもやむをえません。

日本の子どもに表情がない。

→同世代の数がすくないし、経済が停滞しているし、遊ぶのがへたくそなんですよ日本人って。……タイのパタヤでは夜通し若者が騒ぎまくってメチャクチャに汚した街を、翌朝、老人たちが一生懸命に掃除してました。

観光ビザでバンコクに住み続けている。どんなに部屋が安いか、どれだけ飯が安くてうまいか、いかに女がいいか。ビザ切れ前に一時的に国外に出るついでにマレーシア旅行をしている。

→わたしも海外移住するとしたら、タイは第一候補にあがります。バリ、マレーシアと勝負というところです。

ブロガー、ユーチューバー、アフィリエイト、株式投資は、リタイアメントビザの就業禁止規定に抵触するか?

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日本語問題。日本にしか住めないのは日本語問題が最大のネック

六年半という時間を費やしても、いまだ出発した時と変わらず、日本を一途に目指して走っている。自由になり切れていない自分がいる。無頼に生きる勇気はない。

→けっきょく、日本語問題ではないのかなあ。ペラペラの日本語、まったく喋れないタイ語。病院はどうする? 事件に巻き込まれたら? タイで暮らすと本や映画などの娯楽をどうするか考えないといけません。

電子書籍、読む気にならないんだよなあ。読書は紙でしたいの、ボク。

挑戦——日本社会に見切りをつけ外に向かうのはいい。だが、そこに挑戦はあるのか。目的はあるのか。自分が思いきり納得できるのなら、何も問題はない。ハリがほしい。人と関わりながら思いっきり生きて、自分の命の意味を求めたい。

→さすが自転車で世界一周するだけの人ですね。ちなみにこのブログの作者は市民ランナーの三冠王です。ガチンコの挑戦でした。今はランニングを執筆にかえて、挑戦をつづけています。石田ゆうすけさんとわたしは同類ですね。

自転車は自分の足で地球を動かして前に進む。

→いい表現ですね。自分が進む、と書くのが普通ですが、地球を動かす、という表現にしびれました。

石田さんは読書家です。日本一周後の燃え尽き症候群の時も、家にこもって本ばかり読んでいたそうです。

ただ自転車で世界一周しただけでは本を出せません。表現力に秀でたものがないと。

脚は脚。筆は筆です。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
●◎このブログの著者の書籍『市民ランナーという走り方』◎●
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雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

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私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
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●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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