通勤ロードバイクは退屈。ならば通勤レースをはじめよう。

スポーツ・肉体
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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

どうもハルトです。みなさん今日も楽しい自転車ライフを送っていますか?

ここは往復30kmの通勤バイク生活をすることになった筆者が、晴れの日はロードバイク、雨の日はママチャリと自転車を使い分けて、自転車操業の毎日をひいこら乗り越えていくというページです。

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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。

※書籍の内容

●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル

●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方

●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?

●ロードバイクは屋外で保管できるのか?

●ロードバイクに名前をつける。

●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?

●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法

●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット

●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?

●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由

初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。

Bitly

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人事異動によって勤務先が変更になったら通勤バイク(ロードバイク通勤)をはじめよう

ロードバイク通勤。始める前に検討すべきこと

ロードバイク通勤実践講座。冬(寒いよ)、夜(暗いよ)、雨(冷たいよ)、虫害の四重苦に耐えられるか?

使いたい時にいつもママチャリはパンクしている。パンクしない自転車のメリット・デメリット

ロードバイクは屋外で保管できるのか?

ロードバイクに名前をつける

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進めど進めど同じ景色がつづく河川敷のロードバイク通勤は飽きる

さて往復30kmの通勤バイク生活をはじめた私ですが、最初の頃こそパンクに怯えたり、そもそもロードバイクに乗ること自体はじめてですから、とても新鮮でした。

スーパーマンが飛ぶみたいな極端な前傾姿勢を楽しんだり、ママチャリではありえない高速走行を楽しんだり、とても楽しかったことを覚えています。

しかしすぐに楽しいとばかり言っていられないようになりました。そもそも通勤ですからこれから仕事に行くわけです。遊びに行くわけではありませんから楽しいはずがありません。気分の乗らない日も雨の日も風の日も通勤バイクには乗らなければならないのです。

ロードバイクに乗ることも、毎日乗っていると、やがて飽きが来ます。とくにこの気持ちに拍車をかけたのが、私の通勤ルートでした。

私の通勤ルートのほどんどを占めたのが河川敷の自転車歩行者専用道路でした。江戸川サイクリングコースが通勤の主たるルートでした。

サイクリングコースで通勤だなんて楽しそうでしょ? そう思うんですよ、実際に体験していない人は。

サイクリングロードは、平坦で、一直線だし、信号もないし、スピードを出すには最高の環境でした。

しかし毎日続ける通勤ロードの場合、それが逆にあだになります。

平坦ということはギアチェンジをすることはないということです。一直線ということはハンドル操作をすることがないということです。信号がないということはブレーキを踏むことがないということです。

ロードバイクに向いている地域とは(関東編)

ゆいいつ楽しめるのはスピード感だけですが、河川敷のサイクリングロードというのは、ほどんど景色が変わらないので、スピード感というものもあまりありません。どれだけ速く進んでも周囲の景色が同じではそのうち嫌になってしまいます。

実は江戸川も下流の方ならば、海が近づくにつれてクルーザー屋形船が係留されてリゾート感がでてきます。いわゆる天井川となってひじょうに面白くなります。最終的には東京ディズニーランド葛西臨海公園が見えてきて面白いサイクリングコースなのですが、上流の方は何もないので漕いでも漕いでも「河川敷」な風景が続いて、ぜんぜん変わらないのです。

※天井川とは? 川に流れる土砂によって川底が高くなる → 堤防を高く補強する → 川に流れる土砂によって川底がさらに高くなる → 堤防をさらに高く補強する を何度も繰り返すことによって、やがて周囲の地面の高さよりも水面が高くなってしまった川のことを言います。地面よりも水が高いのでダムみたいになっていて、市街地の河の下流にしか見られない珍しい風景のことです。

たったひとりで、これから仕事に行くという条件で、河川敷サイクリングロードをひたすら往復するというのは、慣れてくるとひじょうに退屈なものでした。

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速度計サイコン(サイクルコンピューター)をつける

まず私が考えたのはロードバイクそのものを「遊べる道具」に改造しようということでした。しかし

サイクリングロードは、平坦でギアチェンジをすることはないし、一直線でハンドル操作をすることがないし、信号がないからブレーキを踏むこともありません。

こんな条件の中でロードバイクを「遊ぶ道具」にする方法は……ありました。それが速度計、いわゆるサイクルコンピューター(サイコン)をつけることです。

サイコンはホイールの直径と回転数を計測することで、航続距離やスピードを表示してくれる機械です。最近ではGPS機能のついた高機能なものまであります。

これによって私はまるでオートバイに乗っているかのように自分の巡航速度がわかるようになりました。速度計は退屈を紛らすには最高のオモチャでした。

たいてい「退屈だあ」と感じている時には、スピードも出ていません。今日は昨日よりも疲れているなあと思うと、そのとおりスピードも出ていません。でも数値ではっきりスピードが表示されると「気のせいか」ではすまされません。じゃあちょっと気合いを入れて漕ぐか、と脚に力を込めると、速度計の数字がみるみる大きくなります。スピードメーターを見るのは楽しかったです。

このスピードプレイに夢中になって、自分史上最高速度を出そうと、これから仕事があることも忘れて、死ぬ気で漕いだ朝もありました。

自転車(ロードバイク)『人類最速ウサイン・ボルトよりも速く』速く走るための唯一の方法

通勤ロードバイクに退屈している人にはサイコンの設置をおすすめします。それだけで急にロードバイクが楽しくなりますよ。

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ロードバイクが、クロスバイクやマウンテンバイクに追い抜かれるというのは「恥」

サイクルコンピューターで自分のスピードを計測して、自分のスピードに自信がついてくると、自分がどれだけ速いのか試してみたくなります。私はロードバイクに乗っている以上、クロスバイクやマウンテンバイクに抜かれるのは恥だと考えていました。

ママチャリ・ダンシング最強伝説

ロードバイクはカゴや泥除けやスタンドなどあらゆる装備を取り払ってスピードを出すためだけに特化した自転車ですから、いくら通勤とはいえ、クロスバイクやマウンテンバイクに追い抜かれるというのは「恥」かしいことだと通勤当初から意識していました。

たまたま市街地の交差点でクロスバイクやシティサイクルなどと信号青待ちで並んでしまうことがありましたが、必ずすべてを抜き去ることにしていました。こっちが速くてあたりまえ。クロスバイクに抜かれてそのままなんてなんのためにロードバイクに乗っているのかわかりません。ロードバイクに乗っている以上、すべての他のジャンルの自転車を抜いていました。遅れをとったことはただの一度もありませんでした。

※私はマラソンを走れば2時間台のシリアスランナーだったこともあり、そもそもロードバイクに乗り始めた当初から速かったです。「おれが走り勝ってあたりまえ」というスタンスでした。

自転車(ロードバイク)とランニングの両立は可能か? サブスリーランナーはロードレーサーに乗っても速いのか?

【本番練習法】オオカミ・ランニングのすすめ

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通勤ロードバイクの中で最速を目指す。草レース。通勤レースをはじめる(通勤バイクレースごっこ)

「恥」という感覚から、シティサイクルやマウンテンバイク、クロスバイクなど他のすべての自転車を抜いてきた私です。

【スピード持久力の強化】ラビット走。ママチャリを追い抜け

さて、ロードバイクの本当の敵はロードバイクです。いよいよ頂点の自転車どうしの対決です。まあロードバイクに抜かれることは恥ではありません。勝敗は時の運ともいいます。いよいよ私は河川敷のサイクリングロードで本物のロードバイクと頂上決戦をすることにしました(あくまで通勤です)。

河川敷には私の他にもロードバイク通勤をしている人がたくさんいました。退屈な通勤バイク生活の次の刺激は、この通勤ロードバイクの中で最速を目指すことでした。

自転車と名のつくものには誰にも抜かれず、すべて抜き去る、という草レースの開幕です。(そういう刺激に満ちた通勤をしようという遊びを自分の中で思いついて実行したということです)

基本的に同じ方向に向かう河川敷のロードバイク同士は、よほどのスピード差がないかぎり、一定の距離を保ったまま職場にコースアウト(職場に到着)するので出会うことはありません。しかしそれでも時々、側道からサイクリングロードにコースインするタイミングで、近い距離で走るような場面に遭遇します。

こうなった時がバトルスタートです。さあ開幕のゴングが鳴りました。カーン!!

先行車が近くを走っていたら死ぬ気で抜きます。後続車が近くを走っていたら意地でも抜かれないように走ります。

こちらは通勤用のプロペラ戦闘機(アルミ製の廉価なロードバイク)でしたが、通勤なのにジェット戦闘機(カーボン製高級ロードバイク)に乗っている人もたくさんいました。

ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない新入部員の作法

毎回、バトルして顔なじみ(自転車なじみ)になった人もいます。通勤バイクなのでどうしても行きかう時間が同じになるから、遭遇する人も同じ場合が多いのです。

ビアンキジャイアントメリダキャノンデールなど、私は数々のジェット戦闘機を撃墜してきました。(と、いう通勤バイクレースを楽しんでいたという話しです)

通勤時間がいつもより5分早かったり、5分遅かったりすると、これまでとは違ったロードバイク通勤者と出会いました。するとまた新しいバトルが始まったりします。

また時々、平日の勤務日なのに、明らかに通勤ではないホビーレーサーが軽快にロードバイクを走らせていることがありました。有給休暇でもとったのでしょう。

こういう人には抜かれてはじめて気づきます。さあ、バトル開始です。通勤族の意地にかけて負けられません。これから遊びに行くなんてふてえやろうだ。こっちはこれから仕事なんだよ。コノヤロー負けねえぞ!

いつもの通勤者とは違って、趣味で乗っているホビーレーサーは強敵でした。出会ったデローザピナレロなどは、必死で漕いでも追いつけないこともありました。通勤者と違い、ホビーレーサーは速いのです。

そういう場合は長距離戦にもちこみ、コースアウト直前(職場が近い)に死ぬ気でスパートをかけて追い抜くというギリギリの勝負を展開していました。勝ち逃げというやつです。(と、いう通勤バイクレースを楽しんでいたという話しです)

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通勤ロードバイクの魔改造。ペダルの進化

風景の変わらない退屈な通勤ロードバイク生活を乗り切るために、このように通勤バイクレースごっこを私ははじめました。

通勤レースでは常に勝ちをおさめていたものの、ギリギリだったことは何度もありました。そのたびに私のロードバイクには改造が加わっていきました。

脚力は簡単に向上しませんが、ロードバイクの改造には即効性があります。とくに私のアルミ製ロードバイクには改造の余地がたくさんありました。

トゥ・クリップを導入する

当初、フラットペダルだった足元には、トゥ・クリップを導入しました。これでいちおう引き足が使えるようになりました。

長年のランニング生活の中で、引き足の重要性にはとうに気づいていたからです。

逆説のランニング。ストライド走法の極意「ハサミは両方に開かれる走法」

トゥ・グリップを導入したことで、私のスピードはさらに上がりました。

しかしそれでも厳しすぎる通勤レースになることがありました。たいていの場合、強敵はいつも趣味のホビーレーサーでした。おれにも有給休暇くれっちゅーの!!

ビンディングシステムを導入する

「通勤レース無敗」を誇っていた私ですが、これでもいちおう通勤なので、ビンディングシューズには抵抗がありました。抵抗というか、会社に対する遠慮というか。あきらかに仕事に行く格好から逸脱しているというイメージがあったのです。

しかしある日、トゥ・クリップでも、心臓と肺が破裂するほど漕がないと勝てない強敵のホビーレーサーと競争した結果(死ぬ気で勝ちました)、ついにはビンディングシステムを導入することを決意します。このままでは勝ち続けられません(あくまでも通勤です)。

仕事に使う革靴は職場に置いておきます。そして通勤はビンディングシューズで通いました。これによって私はさらに速く走れるようになりました。そして一般的に通勤と呼ばれるものから限りなく遠ざかっていきました。

いつしか夏場はサイクルパンツを履くようになっていました。上着はTシャツでした。サイクルジャージではなかったのは常にサイクリングパックを背負っていたからです。これでサイクリングパックを背負っていなかったら誰も私のことを通勤だとは思わなかったでしょう。

 

通勤ですが、ウサイン・ボルト(時速44.4km)と勝負するようなスピードでスピードプレーをしているとどうせ汗でビシャビシャです。どうせ職場で着替える前提なので「通勤はどんな格好でもいいや」というような心境になっていきました。

パワーメーターを導入する

ここまでやっても通勤バイクが退屈だという人にはパワーメーターの導入をおすすめします。

パワーメーターとは、自転車を漕ぐパワーの大きさを、金属のゆがみ、ひしゃげによって測ることができる装置です。左右のペダルにかかっているパワーや方向などもわかるので、自分のペダリングを客観視することができるのです。

ペダルを回すペダリングスキルを向上させて、ペダルを左右均等に効率的に回せるようになれば、さらに速くロードバイクを走らせることができるようになります。

スマホに記録したり、データをグラフ化したりもできるので、通勤トレーニングのモチベーションが爆上がりします。

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通勤レースの戦績が「全勝無敗」だった三つの理由と二つのからくり

このようにロードバイクそのものを進化させていくことで、私の通勤スピードはどんどん速くなっていきました。その結果、私の通勤レースの成績は「全勝無敗」でした。この競争は本当に面白かったです。退屈しないですみました。

江戸川左岸の撃墜王」を自称して悦に入っていましたが、この全勝無敗にはもちろん理由があります。三つの理由と二つのカラクリが存在します。それをここにお教えしましょう。

理由の一つめは、そもそも私に実力があったことです。ランニングだったら走友会でいちばん速く走れる実力があるのに、同じ有酸素運動であるサイクリングでめちゃくちゃ遅かったら、ランニング業界に対して申し訳がありません。おれが勝って当然、というスタンスでした。

自転車(ロードバイク)『サイクルフルマラソン』夢のサブワンを狙え!

理由の二つ目は、このレースは一方的な競争だったということです。ときどき明らかにこの競争に応じてくる人もいましたが、基本的には相手にその意識があったかは微妙なところです。こちらは競争のつもりで走っていましたが、向こうにその気はなかったかもしれません。

理由の三つ目は、常に勝ち逃げをしていたということです。こっちは通勤ですから職場近くでサイクリングロードはコースアウトしなければなりません。つまりそこがこちらのゴールということです。相手のゴールはそこではありません。もっと先です。コースアウト直前でスパートをかけて追い抜けば、常に勝ち逃げできたのです。

最初のからくりは、通勤レースというのは基本的にはいつも同じ人との勝負だということです。会社の始業時間は同じで、通勤コースも同じですから、会う人も同じなのです。だから勝てる相手には何度勝負したって毎回勝てるというカラクリです。はじめは競争に応じていたライバルたちも、やがて私にはかなわないとわかると、諦めて競争に応じてこなくなります。あっさり道を譲ってくれます。ときどき有給休暇のホビーレーサーが立ちふさがるにすぎません。

二つ目のからくりは、私の通勤コースが同じ江戸川左岸でもかなり上流の方だったということです。さきほど述べたように同じ江戸川でも下流に行くほど面白くなるし、通勤人口も増えます。ロードバイク乗りも下流に行くほど強い人が多いはずです。逆に上流に行くほど強敵は減るはずです。私が走っていたのはかなり上流の方でした。それが全勝無敗のからくりでした。

今、わたしはまた職場の人事異動により別の職場へと移動になったので、通勤バイクはしていません。

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弱虫ペダル(グランマ・ギア)なんかくそくらえ! アウタートップで力の限りガシガシ押していく

このページでは、河川敷サイクリングロードの通勤バイク生活が意外と退屈だということについて述べました。そしてその退屈を紛らわせるための対処方法として、ロードバイクの魔改造と、通勤レースを提案しました。

片道15kmの通勤自転車(ロードバイク)において、全勝無敗で通勤バイク競争を終えた私が、そのスピードにこだわった履歴について語っています。

どちらも本当に楽しかったです。私の通勤ロードバイク生活は、ロードバイクの魔改造と、通勤レースを抜きには考えられません。

とくに趣味のウイークエンド・ホビーレーサーは本当に強敵でした。そもそも乗っているロードバイクが「通勤用」とは違いました。

通勤のためザックを背負っている私に抜かれると「生意気な」とばかりに抜き返してきます。たまりません。早朝から血の味がするような過酷なレースがはじまりました。こっちもですが、向こうも楽しかっただろうと思います。まさに草レースでした。

しかし私は彼らすべてを打ちりました。一定の期間、一定のルートという条件つきですが、通勤の河川敷では、全勝無敗の撃墜王でした。戦闘機スピットファイアに恥じない成績を残しました。

ランニングの世界で「ピッチ走法なんかくそくらえ! 力の限りジャンプしてサブスリーをやってやる」とストライド走法で走ろうとした経験がなかったら、全勝無敗の記録は途絶え、どこかで負けていたと思います。

マラソン『ピッチ走法よりもストライド走法』ダメージなんか度外視して走れ

弱虫ペダル(グランマ・ギア)なんかくそくらえ! アウタートップで力の限りガシガシ押していくことで、私は全勝無敗の江戸川左岸の撃墜王になりました。

けっして軽いギアを高速回転させてなしとげた常勝無敗ではありません。

そのことをここに書き残しておきたいと思います。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
●◎このブログの著者の書籍『市民ランナーという走り方』◎●
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Bitly
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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×   ×   ×   ×   ×   × 
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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×   ×   ×   ×   ×   × 
◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

Bitly
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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