自転車テント日本一周旅行の技術、最適な自転車、予期せぬトラブルへの対処方法

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

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自転車テント日本一周旅行挑戦。最大の障壁は心の壁

Twitterをやっていると、たくさんいるんですよ。自転車で日本一周に挑戦する人。

このような挑戦の最大の障壁は心の壁です。これだけたくさんの人が挑戦して成功していることがわかると、自分もやれると思うんでしょうね。

そして挑戦する人たちが実際にいます。

しかし車中泊での日本一周がとてつもなく簡単だということに比べると、自転車テント旅行はそれほど簡単ではありません。

車で日本一周するのなんて簡単だ。とてつもなく簡単だ。

私はいちおう本業をもっているので自転車日本一周をしたことはありませんが、ここでは3泊4日の自転車テント旅行を通じて感じられたこと。可能性、難易度について考えてみたいと思います。

鎌倉から銀座、上野に向かって自転車で走っている時、こういうところも自転車で通れるんだな、と感動しました。

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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。

※書籍の内容

●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル

●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方

●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?

●ロードバイクは屋外で保管できるのか?

●ロードバイクに名前をつける。

●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?

●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法

●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット

●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?

●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由

初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。

Amazon.co.jp

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自転車旅行は三日でワンクール。

わたしは時々、自転車旅行をします。山岳テントを自転車にくくりつけて、自転車で旅をしながら、夜はテントに泊まります。

基本的に四日間の自転車旅行ができれば、あとは同じことの繰り返しです。衣服などは3セットを繰り返して使うので、それがワンクールになります。あとはずっと同じことを繰り返して、ついには日本一周する人たちがいるのです。世界を自転車旅行する人もいます。

自転車ロングツーリング入門(山下晃和・著)

トラブル対処のスキルは別問題ですが、旅サイクリングのベースのスキルは四日間走りつづけることで身につきます。

Twitterの私のフォロワーには「自転車日本一周中」という人たちがたくさんいます。最初にやった人はなかなかのチャレンジャーだったと思います。今はみんながやっているから自分もできる、と思うんでしょうね。これが情報化のメリットです。他人にできることは自分にもできると思うのです。

ある人が自転車日本一周を終えても、次の人がまた自転車日本一周をはじめる。次から次へとチャレンジャーが現れています。

私は車中泊で(分割して)日本一周をしていますが、しょせんは島国です。車なら日本一周は本当にたいしたことはありません。

しかし自転車で日本一周するのは、体力も精神力もそうとう消耗するだろうな、と経験から想像がつきます。

わずか4日の自転車テント旅行でも、家に帰ってきたときにはかなり心身ともに消耗しています。それを数カ月かけて日本一周なんて。。。人間としてそうとうタフに成長するだろうな、と想像がつきます。自分の殻を破ってみたい人は挑戦してみてはいかがでしょうか?

殻を破らなければ、とても達成できないぐらい過酷な挑戦だと思いますけれど。

「自転車旅は自由だ」といいますが、実際それほどでもないですよ。

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節約貧乏旅行が自転車旅の醍醐味なのに、ホテルに泊まりまくるなんて矛盾している

いくら行動が自由でも、金銭的に不自由であれば、本当の意味で自由とはいえません。

日本一周の際、寝る場所はどうするのですか?

ホテルに泊まるのがもっとも確実ですが、えらくお金がかかります。節約貧乏旅行が自転車旅の醍醐味なのに、ホテルに泊まりまくるなんて、矛盾している気がします。

車中泊の節約術(入浴費用の問題)

ホテルほどではありませんが、キャンプ場もお金がかかります。またキャンプ場は自転車目線だと遠方にあることも多いので使い勝手があまりよくありません。

このような自転車旅行は、お金持ちにしかできません。しかし自転車で日本一周しようとするような人は、たいていはお金のない若者です。

やはり貧乏自転車旅ともっとも親和性が高いのは野宿ということになるでしょう。

登山用テントで夫婦で眠れるか? 公園に野宿して実験してみた
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テント野宿の最大の難関は、どこにテントを張るか

せめてテントがどこでもいつでも自由にはれるような人情、世相ならまだしもですが、この国の実情は残念ながらそうではありません。

野宿テントはたいていの場所で嫌われます。法的に禁止されている場所もたくさんあります。

世の中の大抵は私有地ですからね。人の目が気になりますし、注意されます。

浮浪者・ホームレス排除の対策だと思いますが、公園なども禁止されているところが多いです。

テント野宿の最大の難関は、どこにテントを張るか問題です。

車中泊にくらべると、寝る場所を探すストレスだけでも毎日めちゃくちゃ苦行です。

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洗濯は? お風呂は? 雨の日は? どうする?

洗濯は? お風呂は? どうしますか?

食事は食堂で大丈夫ですが、あまりに汗だくでみすぼらしいと嫌われます。

自転車旅も長く続けていると、朝日夕焼けを眺める感動にも慣れてきて、ペダルを漕いで食って寝るだけの苦行ルーティーンに陥ってしまうこともあります。

テント泊の場合、洗面所の水で手洗いして、自転車のフレームにかけるなどして外に干します。

「着て乾かす」という必殺技も活用してください。

問題は雨の場合です。その場合はコインロッカーをおすすめします。コインロッカーでの洗濯は、ホテル宿泊にくらべたら微々たる費用です。休憩場所としても優秀なのでおすすめします。

お風呂は、体を拭うシートや、日帰り温泉を、併用して対処します。季節にもよりますが真夏だったら小雨はシャワーみたいなものだと考えます。

雨の日はどうしましょうか? わたしだったら雨の日は停滞日と決めて、昼間はショッピングモール、夜はマンガ喫茶などで過ごしたこともあります。

雨の中をむりやり進んで、旅をするのがいやになってしまっては元も子もありません。

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自転車旅行の醍醐味は「郊外の景勝地」よりも「都心」「大都会」

雨の日のことなどを考えると、ちょっと私は自転車で日本一周まではやる気にはなれません。三四日のショートトリップで十分です。三四日ならば天気予報を見て晴れの日を選んで出発することができます。

車中泊と青春18きっぷで日本一周してしまっているので「日本を見たい欲」がすでに満たされてしまっているということも関係していると思います。

ところで、歩行者に近い目線で、自転車で日本一周をしている彼らが、いちばん面白かった場所は、いったいどこなのでしょうか。サイクリングコースとして有名な、しまなみ海道なんかもいいんでしょうが、経験から私は東京や京都など都心、大都会ではないか、と思います。

東京や京都などは、名所・旧跡や有名観光地が狭い範囲にギュッと詰まっているために、ちょっとペダルを漕ぐと次から次へとメジャーな場所が現れます。感動につぐ感動です。私は、しまなみ海道よりも、東京都内を自転車で走った時の方がずっと感動しました。想像するのと、やってみるのとでは、ぜんぜん違うものなのです。

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自転車日本一周旅行に最適な自転車は?

自転車を所有していなければ自転車旅行がはじまらないことは確かです。自転車旅行の本には「どんな自転車でもいい。あなたの持っているその自転車で十分」なんて書いてあります。それはちょっと無責任じゃないか、と私は思います。

この手の雑誌ではとにかく自転車旅に出てもらわないと商売にならないから、こういわざるをえないところがあるのだと思います。ファーストステップが自転車の購入では、旅する敷居が高くなりすぎます。だから「どんな自転車でもいい。あなたの持っているその自転車で十分」というのでしょう。

しかし自転車で旅に出るならそれにふさわしい自転車があるはずではありませんか。

私だったら所有しているロードバイクは選びません。ロードバイクはパンクの危険が大きすぎます。日本一周に悪路はつきものです。はっきりいってスピードのためにすべてをそぎ落としたロードバイクは日本一周には向いていないと思います。

旅サイクリング。ロードバイク大遠征では、チェーン、タイヤを持参すべき理由【実体験】

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ロングツーリングにロードバイクは向いていない

もうひとつ理由があります。ロードバイクは前傾姿勢でうつむきがちに走ります。耐風姿勢で下を向いて走るのです。その姿勢は景色を眺めながら走るのに、あまり向いていません。空を眺めて走るには向いていません。

遠くの景色を見たければ、上半身を起こさなければ。しかしパンクしやすいロードバイクに乗っていると、空を眺める雲の模様よりも路面状況の方が気になります。

一生に一度の景色を見るのだから、顔は上げて走りたいものです。わたしはロードバイクは観光ライドには不向きだと思っています。

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観光ライドには、パンクしないシティサイクル(ママチャリ)がおすすめ

中途半端なクロスバイクだったら、むしろマウンテンバイクの方がいいと思います。もしもランニングで日本一周するならば、決戦用のマラソンシューズよりも、トレイルランニングシューズを薦める、それと同じ理由です。

スピードが出ることよりも、タフであることの方が重要です。

しかし。。。私だったらマウンテンバイクよりも、「パンクしないシティサイクル(ママチャリ)」をおすすめします。マウンテンバイクやクロスバイクの最大の欠点はカゴがないことです。

ロングライドの自転車旅行で、カゴがどれほど役に立つことか。自転車のカゴほど便利なものはありません。

シティサイクル(ママチャリ)には泥除けもついています。自転車日本一周には雨や悪路がつきものです。

泥除けチェーンガードなどがどれほどサイクリストを快適にしてくれることか。

長時間ライドでは、ママチャリの柔らかいサドルはお尻にやさしいです。ロードバイクの固いサドルではケツが痛くなります。

自転車日本一周では、スピードなんて気にしなくていいのだから、パンクしないママチャリこそ最適の自転車だと思っています。ノーパンクタイヤのシティサイクルに乗っていくのがベストな選択だと思います。

雨の中でパンクした時、ああやっぱりパンクしないママチャリ最強説は正しかった、と思い知るでしょう。

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自転車旅行の装備<実例>

これが私の自転車テント旅行の装備です。おすすめしたとおりのパンクしない自転車です。上半身が起きているので周囲を観光しやすいのです。後ろの荷棚にテント装備一式が入っています。

この装備でいろいろな場所に行きました。

今後、自転車で日本一周しようという人のために、私の失敗をお話ししましょう。

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ノーマルペダルと運動靴がマスト

今までで最大の悲惨だった体験は、お風呂屋さんで靴を盗まれたことです。日帰り温泉に入浴したのですが、出てきたら靴がなくなっていました。盗難です。

自転車旅行では最低限の荷物ですから、靴の替えなんてあるわけがありません。靴がなくなると、この先の旅に一気に不安感が増しました。

靴がないので靴下でペダルを回さなければなりませんでした。靴を失って、自転車の旅人は一気にみすぼらしくなりました。

靴を失うということはサイクリスト最大の武器を失うことと同じです。

ペダルのライディング効率を上げるために、サドルを最大限まで上げていたので、靴を失うとペダルに足がびみょうに届かず、漕ぐ力が入りません。

ちなみにロードバイクのビンディングペダルは、ストップ&ゴーだらけの街中ではまったく使えません。ビンディングシューズで歩きまわるのもキビシイので、ロードバイクで日本一周を考えている場合、せめてペダルはシティサイクル用のノーマルペダルに代えて、靴を履くことが絶対条件です。

結局、翌日、靴を買うしかありませんでした。想定外の出費でした。

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一番疲れたのは脚ではなく、手のひらだった

自転車テント旅行というロングライドを続けると、一番疲れる場所は脚だろうなあと想像すると思います。やってみる前には私もそう思っていました。

しかし意外なことに、やってみると真っ先に悲鳴を上げたのは手のひら(掌)でした。ノーパイクタイヤのシティサイクルで移動しているので、ひろい歩道がある場所では歩道を走ります。

歩道を走れるところもわたしがシティサイクルをオススメする理由のひとつです。日本の道路は車のことしか考えていない道路がまだ多く、ロードバイクで車道を走るのは命がけという場所がひじょうに多いのです。

シティサイクル旅行の場合、車から命を脅かされることもなく、気楽なのですが、車道と歩道の小さな段差の衝撃をハンドルからつねに受け続けた結果、手のひらが最初にネをあげました。手のひらの小さな骨が疲労骨折寸前というぐらい疲れて痛くなってしまったことがありました。

この場合、衝撃を吸収するクッションのついたサイクルグローブ(自転車用の手袋)をするなどの対策が考えられます。

なるべく車道を走り、車歩道の段差ストレスを受けないことも対策の一つです。

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剃毛するなど、股間にも対策が必要

次に悲鳴を上げたのは股間でした。ロングライドでは股間にはワセリンを塗りたくっておく必要があります。

股間の毛なども剃ってしまった方がいいでしょう。長時間ライドは、短時間ツーリングでは想像もしなかったところにダメージが来ます。

脚は元気なのに、手のひらや股間が痛くて自転車を降りたくなるとは、やってみるまで予想もしないことでした。

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自転車旅行でも免許証は必要

自転車テント旅行の最中、大雨に降られて、今夜は漫画喫茶に泊まろうと思ったことがありました。もうテント設営するの嫌、というタイミングで漫画喫茶が目に入ったのです。濡れてビショビショですが、そこは目をつぶってもらうしかありません。漫画喫茶にはシャワー施設もありました。

ところが会員制の漫画喫茶で、顔写真つきの身分証明書がないと中に入れてもらえませんでした。顔写真つきの身分証明書なんて免許証しかありません。

自転車旅だから免許はいらない、と私は持ってきていませんでした。なるべく荷物を少なくしたかったからです。

そのせいで漫画喫茶に泊まれず、また更に雨に打たれることになったのです。どうやら自転車旅行でも免許証は必要だったようです。

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「気持ち」以外は、金さえあればどうにでもなる。

このように予想もしなかったトラブルに見舞われることから、自転車で日本一周を考えている人は、まずは三泊四日の自転車テント旅行をするなどして、じゅうぶんな経験値を貯めてから実行にうつしましょう……というのは真っ赤な嘘で、もしもあなたが自転車で日本一周を考えているのならば、お金だけもって今すぐにでも出発すべきだと思います。

しょせんは自転車の旅です。トラブルなんていかようにでもなります。自転車本体ですら、もしなんなら買い替えてしまえばいいんですから。東日本大震災のときには、電車がとまってしまったので、自転車を買って家に帰った人がいたのです。

東日本大震災実見記

基本的に必要なのは金だけです。靴の紛失なんか買えば済むことですし、手のひらや股間のトラブルなんか1日自転車に乗らずに休めば回復するだけのことです。ホテルに泊まればいいのです。カネがすべてを解決します。経験値なんて旅をしながら貯めていけばいいのです。

しかし「自転車で日本一周してやろう」という気持ちだけはお金で買うことはできません。ハート、スピリッツだけはお金ではどうにもならないのです。

むしろ一泊二日の小さな自転車旅なんかやっていると、ついに日本一周には行かないだろうと思います。しかしいきなり日本一周をはじめてしまえばもはや後戻りはできません。トラブルは解決しながら先に進んでいきます。

しかし三泊四日ぐらいの経験値をためるための小旅行を続けていると、それに満足して、ついには日本一周の旅には出なくなってしまう可能性が高いでしょう。わたしがそうであるように。

自転車で日本一周するのは技術的には難しいものではありません。それを成し遂げるのは、魂です。気持ちの問題です。必要なのは、もはや後戻りできないという覚悟だけです。しかし小さく経験値を貯めていると、脳内で日本一周した時の感覚が想像できてしまうのです。その感覚がわかってしまうと「やらなくてもいいかな」と思ってしまうのです。だから本当にやりたいのなら、準備不足でもいきなり出発してしまった方がいいでしょう。

なあにテントも寝袋も破れたり飛ばされたりしたら途中で買えばいいのです。カネさえあれば死ぬようなことはないでしょう。磨きたいのは旅行技術ではなく魂なのだから。ピュアな魂を風雨にさらして、むき出しのまま外に飛び出せばいいのです。

※※お金さえあればこういうサービスもあります。

 リアルに、金さえあればなんとかなります。

思い立った今が自転車テント日本一周に出発する時です。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
●◎このブログの著者の書籍『市民ランナーという走り方』◎●
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Bitly
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
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●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
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●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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