マッサージ・マニアが語る日本のマッサージ店の問題点
私はかつて走ればマラソン2時間台のシリアス市民ランナーでした。食事にも気を使っていましたが、体のケアにも人並み以上に気を使っていました。
とくにありがたかったのが妻(当時は彼女)のマッサージ。彼女の強めのマッサージは悲鳴をあげてしまうほど痛かったのですが、施術の途中で痛みが消え(彼女の指先の感触では、私の脚のゴリゴリした硬いものが流れて)終わった頃には足が見違えるほど軽くなったものでした。そして軽くなった脚で翌日も走って彼女にマッサージしてもらうという無限ループでした。
本当にありがとう。おれがサブスリーランナーになれたのはきみのおかげだよ。
彼女がやってくれていた痛すぎるマッサージは専門的にはディープティシューマッサージといいます。肉体の深部までぐりぐり押すマッサージでアスリートの肉体には非常によく効きます。
ディープ・ティシュー・マッサージ(深部組織マッサージ)について
そして彼女の指先が感じていたゴリゴリ、プチプチしていたものの正体はクリスタルデポジット。
『マッサージ』足裏のプチプチ。ゴリゴリ。クリスタル・デポジット
それほどマッサージの腕のいい彼女なので、プロのマッサージ師になったらいいんじゃないかと思ったことが何度もあります。彼女のマッサージの腕はプロ級でした。
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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
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タイ古式マッサージ師になるには資格が必要?
カネをとれるマッサージ技術をもっている彼女に、プロのマッサージ師になったらいいんじゃないかと思った私ですが、思わぬ法の壁が立ちふさがりました。
なんとこの日本でマッサージ師としてお金をとるためには資格制度があるというのです。国家資格に合格していないとマッサージをしてお金をとってはいけないというのです。
「あん摩マッサージ指圧師免許」「はり師免許」「きゅう師免許」などの有資格者じゃないと施術してお金をとってはいけないという法的規制になっているのです。
これは医療と同じ扱いということですね。国家資格のないヤブ医者がデタラメな診療をしてお金をとるようでは国としてたしかに問題があります。マッサージも医療と同じ扱いを受けているのです。
看護師と介護士の違いのようなものですね。看護師=日本のマッサージ師。介護士=タイ人などの無免許マッサージ師。しかし介護士ならば天下公認でお金を稼ぐことができますが、無免許マッサージ師は法的にお金をとってはならないことになっているのです。これは問題があるのではないでしょうか。
マッサージが好きだと言うとスケベ系マッサージと勘違いされる問題
私(男性)が「マッサージが大好き」というと半分以上の確率でエロ・マッサージと勘違いされます。いわゆるピンサロとかファッションヘルスなどのスケベ系のマッサージが好きなのだと勝手に誤解されます。これはタイやフィリピンに旅行に行くと売春旅行だと勘違いされるようなものです。独断と偏見によるひどい誤解です。
私は真面目マッサージが大好きなのです。肉体を酷使しているアスリートだから。不真面目マッサージよりもむしろ真面目マッサージの方が気持ちいい。ずっと好きです。そっちにお金を払いたい。
そんなマッサージ好きなのでタイ式マッサージ、台湾式マッサージ、英国式マッサージ、インド式アーユルヴェーダなど各国いろいろなマッサージを受けています。そんな中で私がいちばんレベルが低いなあと思うのが日本の国家資格所有者によるマッサージです。あんなものに誰がカネを払うの? レベルが低いのは国家資格に守られているからではないかと思います。競争原理が働かないのでレベルが向上しないのです。
タイ古式マッサージ店の違法状態。間違っているのは法律のほうだ
最近では世界一気持ちがいいタイ式マッサージを日本の地方都市でも受けることができるようになりました。実際にタイ人が本場さながらのマッサージをやってくれます。タイ式は着替えさせて、仰向けから施術するのが凄いところです。普通マッサージはうつ伏せなんだけどな。
そのお店のタイ人たちは日本でマッサージでお金をとっていますが、どんな国家資格があるというのでしょうか。ろくに日本語も喋れない彼女たちが日本のマッサージ師の資格をもっているとは思えません。国際運転免許証のようにタイ国のマッサージ師の資格は日本のマッサージ師の資格をもっているものとみなす、というような国家間協定があると聞いたことはありません。
そもそもタイのマッサージ師の資格は国家資格ではなくワットポーに代表される民間の資格なのです。つまり日本の「タイ古式マッサージ店」は違法状態で営業しているのです。マッサージではなくてリラクゼーションなど別の表現をすれば法的にはクリアですが、私の知る限りほとんどのお店は「タイ式リラクゼーション店」ではありません「タイ式マッサージ店」です。そしてお金をとっています。そしてその違法状態のタイ式マッサージ店に行くと、日本の正規マッサージ店など足元にも及ばない気持ちの良さとマッサージ効果を得られます。
サバーイ!
【規制緩和】マッサージ業界の既得権益、利権を壊せ
うちの妻もそうですが、実際に気持ちが良くて効果が高いマッサージの方が「違法状態」で、実際にそれほどたいしたことなくてリラクゼーション効果も薄い日本のマッサージの方が「合法状態」というのはおかしいのではないでしょうか。
これはいわゆる既得権益、利権というやつだと思います。マッサージ店はベッドと人がいれば施術できるために、当初営業の敷居が低いのが特徴です。だから人件費の安いアジアの国々はマッサージ天国となり、競争しているのでレベルが高いのです。
それに対して日本のマッサージ店は、お金を投じて資格を取った人間しかバックマージン(営業利益)を受け取れないようになっているために、競争がなく、レベルが低いのです。
法律を担当している人は、タイ式マッサージと、日本の正規マッサージと、両方体験してみるといいでしょう。そしてタイ式が違法状態で、正規マッサージが合法ということをよく考えてもらいたいと思います。効果があって求められている方が違法で、効果が薄くて求めていない方が合法だなんて法律のほうが悪いんですよ。変える必要があると思います。
私のマッサージは愛情マッサージよ。相手があなただからできたのであって、誰が相手でもできることじゃないのよ。