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当サイトは人生全般の雑記ブログですが、看板のひとつとして『サブスリー養成講座』があります。
閲覧してくださる方の中には、google search consoleによれば「マラソン」「サブエガ」という検索ワードではじめて訪問してくださる方が多いようです。
サブエガって何でしょうか?
サブ・エガというのはマラソンの完走タイムが2時間50分を下回ることを意味します。
ここでは雑誌『ランナーズ』の元執筆者で、書籍『市民ランナーという走り方(グランドスラム養成講座)』の著者である私アリクラハルトが、市民マラソン用語である「サブエガ」について解説しています。
※※※YouTube動画はじめました※※※
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。
『マラソンの走り方・サブスリー養成講座』
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※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走る魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍で発売中。
本書を読めば、「ハサミは両方に開かれる走法」「アトムのジェット走法」「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
人に書けないことが書ける。自分の中にその力を感じる。
おかげさまで当ページのマラソン記事、走ることの技術についての検索はたくさんのページビュー数をいただいています。
当サイトのアナリティクスによれば、わたしのマラソン記事には「マラソン」「サブ・エガ」「達成難易度」という検索ワードで訪問してくださる方が非常に多いということがわかりました。
ところで「サブ・エガ」 って何でしょう? 自分のサイトを自分が知らない言葉で検索されて閲覧されているのは気味が悪いものです。
サブ・エガとは何なのか、調べてみました。ちょっと調べてみたらすぐにわかりました。
エガというのはタレントの江頭2:50さんのことでした。サブ(sub)というのは「~の下」という意味の英語の接頭語です。subwayは道の下だから地下鉄、submarineは海の下だから潜水艦。マラソン・サブスリーは完走タイムが三時間を下回ることです。
サブ・エガというのはマラソンの完走タイムが2時間50分を下回ることを意味します。
「空気が読めない」を「KY」と言うように、誰か市民ランナーが言い出した言葉なんでしょう。それがSNSを通じてあっという間に広まったのでしょう。なるほど一度聞いたら忘れませんね。江頭さんを知っていれば、の話ですが。
サブ・エガ。これはなかなかすごいタイムです。ハーフマラソンのタイムが1時間25分を切らなければなりません。現実的にはハーフ1時間20分を切る力がないと、ゴールまでサブエガで戻ってくることはできないでしょう。
「サブ・エガ」達成のノウハウ、難易度
私のサイトを「サブ・エガ」で検索して閲覧したくださった方たちは、どうすれば2時間50分を切ることができるのか、そのノウハウをこのサイトに求めていることでしょう。これまで私が「サブスリー養成講座」で語ってきた以上の決定的な何かを求めているに違いありません。しかし残念ですが、そんなものはありません。
「サブスリー養成講座」の中ですべてを惜しみなく出し尽くした以上、それ以上のものをわたしはもっていません。
わたしはサブ・エガを達成したことは一度もありません。サブ・エガを目指したこともありません。昔はそんな言葉はありませんでした。言葉がないということは、概念がないということです。概念がないのですから目標にすることもありませんでした。
「なんだ。こいつはサブ・エガを一度も達成したことがないのか。じゃあ読む価値なしだな」と思われたのなら、設楽悠太か大迫傑のブログでも読まれるといいでしょう。そこにあなたの走力を向上させる何かが見つかったら本当にラッキーでしたね。
しかし残念ながらエリートランナーのブログから学べることはあまりありません。
もしエリートランナーから何かを学べるのならば、エリートランナーは星の数ほどいますから、ノウハウも星の数ほど学べるはずです。無限に学べるといってもいいでしょう。
無限に学べるのに、どうしてあなたはこれまで無限に学んでこなかったのですか?
……いじわるはやめましょう。わたしには理由がわかっています。かつてはわたしもエリートランナーの書いた本を読み漁った人間だからわかるのです。
どんなエリートランナーの本やブログを読んでも、どこかで聞いたようなありきたりのことしか書いてないからですよね? 無限に学べるというのは幻想です。実際には新しいことはほとんど何も学べないのです。
しかし私の『サブスリー養成講座』の核心は、「レース中に走法を変える」ところにあります。「なにも自重トレーニングしながら走ることはない」「そのタイミングややり方は天才である自分の肉体に聞こう」というのがわたしの核の思想です。

だから瞬間瞬間でピッチ走法の場面もあれば、ストライド走法に切り替えて走るときもあります。その切り替えるタイミングや、走り方は人に聞くのではなく「天性の才能に満ちたおのれの肉体に聞け」というのがわたしの講座の中心理論なのです。

サブスリーを狙うのも、サブエガを狙うのも、考え方は変わりません。
わたしの「サブスリー養成講座」では、戦闘フォームと巡航フォームがあることを説明しました。走り方には「ダメージ回避を最優先した走り」と「ダメージを無視した走り」があるのです。
「ハサミは両方に開かれる・ヤジロベエ走法」は「動的バランス走法」よりも速い、と理論的に説明しました。



サブスリーランナーがサブエガランナーになるには、巡行フォームの時間を短くして、戦闘フォームの時間を長くする以外にはありません。
あえて言えば記録を生み出す魔法のシューズ。ナイキの「ズームヴェイパーフライ」を履いてみる、ぐらいでしょうか。

そして「ヘルメスの靴」や「アトムのジェット走法」をつかって「速い走り」を「持続する」以外に方法はないと思います。




最高のパフォーマンスをする肉体にかける技術的言葉はほとんどない
「ボールを遠くに飛ばすにはどうすればいいんですか?」
と、ゴルフ映画を撮っていた武田鉄矢さんが、プロゴルファーの中嶋常幸さんに聞いたそうです。すると
「そりゃあ……遠くに飛ばそうと思ってスイングすることだよ」と返事が返ってきたとか。禅の公案のようなこの言葉の深みがあなたにわかるでしょうか。
頭であれこれ考えるよりも、肉体が成し遂げてしまうのが本当のアスリートです。
肉体言語に秀でているから、言葉で解説することなんて必要ないのです。
中嶋常幸さんの言葉が、理解できるでしょうか。
100m走のような短距離を最高に速く走ろうと思ったら、もう死ぬ気で速く走るしかありません。
「動的バランス走法」とか「ヤジロベエ走法」とかいってる場合じゃありません。そんなこと考えているヒマがあったら死ぬ気で走ることです。速く走ろうと思って走ることです。速く走ろうという気持ちに、肉体が応える。それがあなたの答えです。
その時の状態をあとで観察すれば、腰が高く浮いていたし、背骨は天秤のように直立していたのです。理論先行で、理屈に肉体を当てはめて、速く走ったわけではありません。
技術的言葉があってはじめて最高のパフォーマンスができたのではありません。最高のパフォーマンスの後から技術的言葉ができたのです。技術的な言葉が先にあったわけではありません。言葉は後から付けただけなのです。
「そんなことはない。コーチの言葉で私のパフォーマンスは上がった」と思うかもしれません。しかしそのコーチはきっと自分の最高のパフォーマンスを言葉にして後輩のあなたに伝えているのです。あくまでも肉体先行です。
あなたの肉体は、あなたの理論よりも、ずっとかしこいのです。最高を発揮している肉体にかける技術的言葉はほとんどありません。
言葉をかけるとすれば「速く、もっと速く、もっともっと速く走れ……」気持ちを鼓舞する言葉しかありません。ほら「そりゃあ……遠くに飛ばそうと思ってスイングすることだよ」 という中嶋常幸さんの言葉と全く同じではありませんか。
理屈を頭で考えてから肉体で実践したのではありません。うまく走れた成功体験を言葉にして表現したのです。肉体が先、言葉は後です。肉体が表現した瞬間のことを言葉はうまく表現できません。
「百足(ムカデ)にそんなにたくさんの足をいっぺんにどうやって動かしているんだと聞いたら、百足は考えすぎて前に進めなくなってしまった」という逸話があります。
複雑で瞬間の肉体の動きに言葉が介在する余地はほぼありません。速く走りたければ速く走りたい気持ちになることだ、という言葉を発した人の境地が、わたしにはわかる気がします。
肉体の成就のために言葉でサポートするのがコーチの仕事です。コーチの言葉は人によってバラバラなので、戸惑う人もいるでしょう。そのときつかう言葉がコーチングのセンスになるのです。
あなたに合うコーチと合わないコーチがいます。
私のランニングを成長させてくれたのは「スーパーアスリートの言葉」ではありませんでした。「はじめは遅かったけれど知恵と工夫で速くなったサブスリーランナーの言葉」でした。
あなたにとって私のブログがそのようなものでありますように祈っています。
サブ・エガを達成したことがない以上、サブ・エガを達成するためのノウハウは語れません。
しかしひとつだけ語れることがあります。
サブエガは超人ではない。普通の人間に達成できること
初マラソンでわたしは4時間も切れない鈍足ランナーでした。
その頃の私にとってサブスリーランナーというのは『この世の超人』でした。自分がそんな超人であるはずがないと思っていました。
しかし膝を故障しランナー引退を余儀なくされ、神のめぐみで再び走れるようになった時、ダメで元々、高い目標を掲げて走ろうと決意したのです。達成できなくてもいい。やるだけやってみようとサブスリーに挑戦しようと思いました。その結果、私はサブスリーランナーになりました。
自分がサブスリーランナーになった今、サブスリーランナーのことを今では「そんなに超人じゃなかった。ただの普通の人間だ」と思っています。
私は雑誌『ランナーズ』の取材でマラソン2時間30分を切る市民ランナーを多数、取材してきました。2時間30分切りですよ。サブ・エガどころじゃありません。女子の優勝ランナーと互角の勝負ができる超人たちです。
取材前、私は彼らを超人だと思っていました。でも取材してみると彼らは自分のことを超人だなんて思っていませんでした。「普通の人間だ」と思っていたのです。私が自分を「普通の人間だ」と思うように。
そんな体験から私に言えるのは「サブ・エガ」だって普通の人間が達成できることだ、ということです。
フルマラソン2時間50分なんてけっして超人の領域ではありません。今はそうは思えなくても、達成すればわかります。
ゴールしたら倒れる覚悟でマラソンゴールに走りこんでいたわたしには「サブ・エガ」がどんなにたいへんなことかよくわかります。
それを目指そうというあなたのスピリッツを尊敬しています。
普通のあなただって、きっと達成できる。私はそう信じています。
※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走る魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍で発売中。
本書を読めば、「ハサミは両方に開かれる走法」「アトムのジェット走法」「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。