今日、夫婦でちょっとした議論になった。
週末、ご近所ドライブに行ったのだが、一台前の車が「福岡ナンバー」だったのである。
ちなみにこの夫婦は北関東に住んでいる。九州内での話しではない。
あら随分、遠くまで来てるのね
ん? 引っ越してきたんじゃないの? 遠距離恋愛の果てに妻が夫の元に愛車ごと引っ越してきたとか。
私たちもゴールデンウィークに車中泊で九州一周したことがあるが、はっきりいって大遠征である。
福岡と北関東は車でもかなり遠いのだ。
引っ越したら、住所変更するんじゃない?
登録住所は変更するんだろうけど、ナンバープレートは変更しなくていいんじゃないか? わざわざ湘南ナンバー(神奈川)とかつけている人、ときどきいるじゃない? ナンバープレートは車の出生届みたいなものだから、引っ越しても変えなくてもいいんじゃないの?
厳密には法律違反なんじゃないかなあ? 住所が旧住所だと自動車税の納税通知書が届かないし、自動車税が未納だと車検が受けられないよ
だからそれは車検の住所の話しでしょうが。
ナンバープレートと車検証は別の話しじゃないの?
一緒じゃない? ナンバープレートを変えなくてもいいのは、同じ市内での引っ越しとか同一陸運局の管轄地域内の引っ越しの時だけだと思うけど。。。
そうかなあ。おれのコモンセンスに引っかかるんだよなあ。。。
春の眠気にさそわれて、夫婦の議論はここで終了した。
家にもどってこっそり調べてみると、なんと妻イロハのいうとおりであった。私ハルトの勘違いだった。
普通車の場合、「車検証の住所変更」と「ナンバープレートの変更」は別の話しだと夫ハルトは思ったのだが、それらは不可分で一緒に変更になるものだったのである。
車検証の住所変更すると、同時にナンバープレートが変更になる。
キラキラナンバー(希望ナンバー・図柄ナンバー)はどうなるのか?
サーフィンの聖地にいくと駐車場は4173とか1173ナンバーばかりである。
4173は「良い波」。1173は「いい波」だ。
サーフィン駐車場には面白いぐらいにこのナンバーが多い。
たまたまサーファーにこの番号がやたらと当たるわけがなく、当然、わざわざこの番号を求めて買うわけである。
割増料金を払えば、すきな番号を選ぶことができるのだ。これを希望ナンバーという。
なかよし夫婦の1122(いい夫婦)など、希望ナンバーをつけている人はけっこういる。
普通車の場合、引っ越しするとナンバープレートそのものを付け替えるのが原則だから、当然、希望ナンバーは返還になってしまう。
図柄ナンバープレートというものもある。たとえばバックに富士山の図柄が入った富士山ナンバープレートなどである。
こちらも転出する場合、転居先の陸運支局のナンバープレートをつけることになるので、富士山ナンバーは変えざるをえない。
たとえば富士市からつくば市に引っ越しした場合、図柄ナンバーは富士山から筑波山になってしまう。一気に2899mも低くなってしまうのだ。
こういう残念なことはしたくない(つくば市のみなさん、ごめんなさい)ので、夫ハルトのコモンセンスでは、ナンバープレートは変更しなくてもいいはず、という色分けをしたようである。
希望ナンバー、図柄ナンバーをつかっているのは、引っ越しをする習慣がない人に向いているようだ。
鎌倉市の1173なんてナンバーだったら手放すの、ガチで嫌だろうなあ。。。
それではナンバープレートを変更しないとどうなるのか?
ナンバープレートを変更しないとどうなるのか?
普通車の場合、ナンバープレートを変更しないということは、車検証の住所変更をしないことと同じ意味である。
車検証の住所変更をしないと、毎年5月の自動車の納税通知書が旧住所に届いてしまう。
郵便局の転送が効いている1年はいいが、それ以上は納税通知書が新住所に届かず、自動車税が未納になってしまう。
自動車税が未納となると延滞金が発生する。
自動車税が未納になると車検を受けることができない。
延滞金をプラスした納税通知書を再発行してもらって納付すれば車検を受けることができるが、そのあいだ時間がかかる。
納付が間に合わないと車検(自動車検査証)の有効期限が切れてしまう。するとその車に乗ること自体が違反になってしまう。
だからそもそも新住所に引っ越し(転入)した日から15日以内に車検証の住所変更をすることが法律で定められている。
さらに中古車として売るときにも、車検証の住所と現住所が違うと、住民票の履歴を証明する書類や戸籍の附票など住所の履歴の証明が必要になる。引っ越した履歴を証明をしないと中古車として車を売ることもできない。
一回の引っ越しならまだマシだが、何度も引っ越ししていると履歴を追いかけるのがたいへんだ。
自動車税を滞納していると名義変更もできず、売買成立のチャンスを逃してしまうかもしれない。ちんたら手続きしているうちにせっかくの買い手に売買キャンセルされてしまうかもしれないからだ。
そもそも住所の変更届をしない(ナンバープレートを変更しない)ことが違反だから、万が一事故を起こしてしまったとき、車検証の住所と現住所が違うと、自賠責保険が下りない可能性もあるそうだ。くわばらくわばら。
このように、原則は引っ越したらナンバープレートを変更する、ということらしい。さもないといろいろ面倒なことになるようである。
富士山プレートの3776なんていうプレミアムナンバープレートだったら、手放したくないあまり引っ越しを躊躇してしまうかもしれない。
まとめ
ドライブしていると地元以外の遠方ナンバーの普通車をよく見かける。
あれは引っ越した直後の暫定的な車か、法令違反車である。あるいは車中泊の旅人か。
前を走っていた福岡ナンバー。
あの車は、遠距離恋愛の果てに妻が夫の元に愛車ごと引っ越してきたのではなかったのか。。。
ん?
でも車検の旧住所が実家であれば、自動車税の納税通知書は実家を通して確実に手元に届くわけだから、そのままのナンバープレートでもとりあえず問題ないか。
自動車税は県税なので、税率が違うとか、どうしても故郷に納税したい、とかいう場合にもナンバープレートをそのままにしておくことがあるかもしれない。
ふるさと納税みたいなものだな。