どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
3連休がとれたので、日光男体山に車中泊で旅行してきました。
そのレポートになります。旅の参考にしてください。
このページで見るべき内容は、
・無から有を生み出すブランド化戦略。たこ焼きだって超高級料理にブランド化できる。
・中禅寺湖畔にコンビニはないが、全日食チェーンがある。
・どんな避暑地もエアコンにはかなわない。
・バックパッカーの夢。アジアンオールドバザール。
などがあります。非常に長い記事です。
さあ、車中泊の旅に出る前に、忘れ物はありませんか?
中禅寺・立木観音
朝の6時に家を出発し、一般道で日光へと向かいます。よほどのことがない限り高速道路は使いません。貧乏なので。
外国人観光客でいっぱいの世界遺産・日光を素通りし、タイヤ痕のついたいろは坂を抜けて中禅寺湖へ。中禅寺・立木観音を拝観します。
ご本尊の木彫りの観音様は、立木をそのまま彫り上げたため、足元には木の根っこがくっついています。
立木がそのまま観音様というわけです。だから立木観音。
たくさんの仏像を見てきましたが、根っこ付き立木のままというコンセプトは初めて見ました。
木はもう死んで成長を止めているということです。(撮影禁止でした。別にいいんじゃない? 撮影させてよ)
そりゃあそうだ。生きていたら観音様の額や脇から枝が生えてきちゃいます。映画『もののけ姫』でシシ神様がなしたことのように。
想像以上に立派な寺院でした。
行ってよかった。満足しました。
しかし商魂たくましいのにはマイッタ。
地獄の沙汰も金次第。
たっぷりセールストークを聞かされました。
売り込まれたのは願いを込めながら指先を当てると色が変わるというお守りです。
変わる色次第で願いの叶う時期が近いか遠いかわかるという魔法のお守り。
普通お守りの効力は1年間で、返納しなければなりませんが、なんと! このお守りは生涯効力が続きます。
返納する必要なし! すでに祈りが込められております。
諸願成就2000円也。お支払いはクレジットカードでも、WAONでも可能です。。。
神秘の観音様にひたっている暇もありません(泣)。
湯葉のブランド化。無から有を生む悪魔の戦略
日光と言えばゆばというので、ゆばうどんをいただきます。
ちなみに日光の湯葉は湯波と書くらしいです。
湯葉というのは市販の焼き肉用プレートに豆乳を垂らしても、自宅で作れるのを知っていますか?
豆乳は大豆ですから、湯葉はあきらかに庶民の食べ物のはずですが、なぜか高級食材のような印象があります。
湯葉は見事にブランド化に成功しています。
かつて織田信長が「お茶」の会を大名しか開催できない「開催権」ライセンス制にして無から有を生み出したように、何でもないものを高級なものに見せて高いお金を取ることができます。
これを「ブランド化」といいます。
お茶会を特別な催しのイメージでブランド化して、カフェインを含んだ中毒性のあるお茶を供するという悪魔の戦略ですね。
この方法をつかって例えば「たこ焼き」なんかをブランド化して諸外国で高く売ることも可能なのではないでしょうか。
湯ノ湖、湯滝
男体山は明日の早朝に向かうことにして、今日は湯滝に向かいます。
湯滝は、高さ70メートル、長さ110メートルの滝です。上流に「湯ノ湖」があるために水量は豊富で、流れ落ちる岩壁の質が良いために白い水流がいくつも流れて落ちます。
真っ白な水流がサラサラと流れ、清涼感に非常に癒される滝で、オレ的日本三名瀑を決めていいのならば、ぜひこの湯滝を入れたいと思います。
一般的に日本三名瀑は袋田、華厳、那智とされていますが、個人的には湯滝を推薦します。立小便みたいな滝はあまり好みじゃないので(華厳、那智)。華厳の滝はすぐそこでしたが見ませんでした。無料だったら見たと思いますが、有料なので。
新・日本三名瀑は袋田の滝、湯滝、吹割の滝でいかがでしょうか。
ちなみに湯滝は無料で見られますが、ちょっとした工夫が必要です。
最寄りの駐車場に停めると、駐車場代が500円かかります。
払いたくない人は上流の「湯ノ湖」に駐車して滝に沿った階段を降りてくれば料金はかかりません。お金を使えない人は体力を使いましょう。
「湯ノ湖」は硫黄臭く、温泉成分が流れ込んでいます。
だから湯滝なのでしょう。
マスが泳いでいるのを見ることができます。温泉でもマスは生きられるのか? 温泉濃度の問題かもしれません。
金精トンネルの栃木側と群馬側では気候がぜんぜん違う
金精峠を越えて、丸沼温泉に行ってみます。
ノーベル文学賞作家、川端康成の『雪国』の冒頭は「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の名文で有名ですが、私の脳内映像ではこのトンネルは金精峠です(笑)。
金精トンネルは栃木県と群馬県の境にあり、わずか755mの延長ですが、金精トンネルの栃木側と群馬側では気候が全然違います。
栃木側にはまったくない雪が群馬側には残っていて、山ひとつでこんなに違うものか、と最も実感するのが私にとっては金精峠だからです。
中禅寺湖畔にコンビニはないが、全日食チェーンがある
丸沼温泉に向かいます。
山の中ですから温泉街というよりは温泉ホテルが一軒だけあるのだろうなあと想像して行ったら、想像通りでした。
しかしその温泉ホテルは想像以上に立派なものでした。
ひっきりなしに車が出たり入ったりしていて、想像以上の客足です。
日が傾きかけたので中禅寺湖に戻ってビールで乾杯しましょう。
ところが何とコンビニがありません。
いくら探しても中禅寺湖畔道路沿いにコンビニがありません。
カーナビだと最寄りのコンビニは「いろは坂」の下だとナビってきます。
マジか!!
「いろは坂」の下ですよ。どれだけ遠いんだ。
ビールのために「いろは坂」下るのは絶対嫌です。
だってまた「いろは坂」登ってこなきゃならないもの。
しかし中禅寺湖畔にも間違いなく人が住んでいます。
彼らはどこで食材をどこで買うのでしょうか。
ビールを一杯飲むのにわざわざ「いろは坂」を下りなきゃならない、そんな不便な生活を限界集落ならまだしも天下の中禅寺湖畔の人たちがしているとは思えません。
ここにはフランス大使やイタリア大使の別荘があるのですよ。限界集落とはわけが違います。
きっとどこかにスーパーマーケットのようなものがあるはずだろうと旅人の勘を信じて路地裏を探しまくると、ありました。
「全日食チェーン」中禅寺ストアーです。
立木観音入口交差点の北側の生活道路沿いにあります。
半分コンビニ半分スーパーマーケットのようなお店です。
助かりました。ビールと、今夜の食材・おつまみをゲットです。
中禅寺湖を眺めながらビールで乾杯します。
湖畔のベンチでくつろぎながら。クーラーボックスをテーブルにして、のんびりと飲みます。
静かに夕陽が山の向こうに沈んでいきます。
どんな避暑地もエアコンにはかなわない
中禅寺湖畔はとても寒いところです。
真夏の避暑地には最高でしょう。
しかしそれ以外の時期ですと寒くてたまりません。
水面標高1269m。慣れ親しんだ山中湖の水面標高が980mですから、中禅寺湖は富士五湖近辺よりももっと寒いのです。
避暑地としては富士五湖よりも中禅寺湖の方が優秀なんですね。
でも富士五湖ほどリゾート開発されていません。
富士山と男体山の魅力の差と言ってしまえばそれまでですが、理由のひとつは夏以外が「寒すぎる」せいではないかと思います。
エアコン(クーラー)という文明の利器が発明されてから、避暑地の値打ちは暴落しました。
エアコンは自分の意のままに温度設定できますから、どんな避暑地もエアコンにはかないません。
真夏はエアコンの利便性に負け、それ以外の季節は寒すぎるとなると、観光地としてはすこし厳しいのかな、と思います。
そんなことを考えつつ暗くなる湖面と男体山を眺めながらビールを飲み、暗くなってから湖畔の無料駐車場にそのまま泊まりました。
中禅寺湖畔の朝コーヒー
日光車中泊の旅の二日目です。
中禅寺湖の寒さは既知でしたので、羽毛布団を準備していたため、昨夜は寒くもなく車中泊することができました。
コーヒー中毒の私は、朝はまずはコーヒーです。
登山用に持参してきたガスバーナーでお湯を沸かし、ドリップコーヒーを淹れます。
かつてガスバーナーはコーヒーの味に決定的な差をつけるアウトドアの鉄板アイテムでした。
お湯がなければドリップコーヒーは飲めず、自動販売機のコーヒーを飲むしかなかったのです。
ところが今はコンビニで専門店も顔負けの美味しいドリップコーヒーが飲めるようになったので、ガスバーナーの出番は減ってしまいました。
ところがここはコンビニがない中禅寺湖畔です。
今こそガスバーナーの出番です。
おかげで久しぶりにアウトドア気分を味わいながらおいしいコーヒーが飲めました。
日光男体山登山
さて、今日はこの旅の主目的である日光男体山登山です。
日光男体山は山座同定(山の名前を言い当てること)が比較的簡単な山のひとつです。
それゆえ昔から気になっていた山でありました。
山座同定が日本一しやすい山はもちろん富士山ですが、日光男体山も富士山状の美しいシルエットゆえに簡単に見分けることができます。
山座同定というのは、非常に難しいです。
南アルプスの山をいったいいくつ見分けられるでしょうか。
おいしいコーヒーで朝食を済ませて、日光二荒山神社前の駐車スペースに自動車を停めて、神社の鳥居をくぐって登山の開始です。
鳥居をくぐることから想像がつくように、この山は二荒山神社の神体山であります。
そもそも日光という地名は、観音様のおられる補陀落(ふだらく)が二荒(ふたら)になって、二荒(にこう)から日光に変化したという説もあるぐらいです。
昔は修験道の場だったのです。そういうところも富士山と似ています。
男体山は日帰りの山です。山頂に宿泊施設はありません。
かつて私は南アルプス全山縦走や後立山連峰全山縦走といった大縦走をやっているので、どうしても日帰り登山をなめてかかってしまいます。
日帰り登山なんてサンダルでもいいか、ぐらいな舐め方なわけですが、かつてそれで天城山で痛い目にあったことがあり、それ以来「百名山なめたらあかんぜよ」を心に刻み付けています。
天城山で痛い目にあったというのは、ろくに水も持たずにサンダルで西伊豆から天城山に登ったらめちゃくちゃたいへんだったという失敗談です。
東伊豆から登ればもっと簡単に登頂できたようです。
ルートを調べることも、登山においては重要なことですよ。
私は日本百名山を半分ぐらい登っていますが、
楽しみで登山をするのならば百名山を登るべきだと思っています。
だってどうせ登るなら素晴らしい体験にしたいじゃないですか。
名前も知られていないような山は山頂に行っても一切の眺望がないこともありますし、かつて私は無名の薮ばかりの山に、嫌になってしまったことがあります。
その点も百名山ならば登山道の整備もしっかりとされていますし、薮漕ぎに悩まされることもまずありません。
眺望もよく、修験道の神域のような歴史もあり、間違いがありません。
久しぶりの登山だったのですが、さすが百名山です。
名山でした。
登山を満喫できました。
登山道というのは、土の道、木の根の道、岩の道、どの山も似たようなものです。
しかし男体山は火山の山です。
山頂付近は火山特有の火星のような景色も堪能できます。
男体山の噴火により中禅寺湖ができたわけですから、山頂には必ず富士山のような噴火口があると踏んでいたのですが、見当たりませんでした。
実は目にしていたのですが、爆裂火口跡が大きすぎて噴火口を噴火口と認識できていませんでした。
山頂では、ガスバーナーでお湯を沸かしてカップラーメンをいただきます。
下界では一切食べないカップラーメンが山頂だとこんなにおいしいのは不思議なほどです。
運動した後ですので、水分と塩分が体にしみていくようです。
下山後、日帰り温泉に入浴します。
どう見ても男体山から下山してきた風体のわたし達でしたが、綺麗なホテルが快く受け入れてくれました。
奥日光ホテル四季彩は男体山登山後の日帰り温泉に最適
行ったのは奥日光ホテル四季彩。
白濁の名湯でした。
とくに露天風呂はさっきまで男体山登山をしていた身からすると、突然、登山中に全裸になったような錯覚を覚えるほどワイルドに森の中です。
人肌の湯が心地よく、思わず風呂で眠ってしまいました。
車中泊から早朝登山ですので温泉で眠るのが心地いいこと心地いいこと。
こんな名湯に出会えると嬉しくなります。日帰り入湯料1000円でした。
これだから車中泊の旅はやめられません。
久しぶりの名湯を満喫し、中禅寺湖の名物のニジマスとワカサギを食べて中禅寺湖を去ることにします。
道の駅「明治の森・黒磯」で宿泊
「いろは坂」を下りて、那須へと向かいました。
今夜は道の駅「明治の森・黒磯」で宿泊です。トイレでこんな貼り紙を見つけました。
トイレットペーパー泥棒はよく聞きますが、まさか電池まで盗難するとは。。。こういうことは絶対にやめてください!!
道の駅『明治の森・黒磯』は静かで快適でした。
お世話になりました。
那須どうぶつ王国
今日の予定は『那須どうぶつ王国』です。
この動物園はただの動物園ではありません。
猛禽類の飛行ショーがあるのです。
鷹匠と同じことをハクトウワシ(白頭鷲)でやってしまうという凄いショーが見られます。
ド迫力です。一度見たら忘れられません。
私はもし本当に輪廻転生があるのならば、次は人間じゃなくてトンビでもいいかなと思っているぐらい猛禽類が大好きです。
飛ぶことを理想とするランナーなので、鳥類は愛の対象なのです。
お目当てのバードパフォーマンスショーの時間がくる前に、他の動物を見て回ります。
ところがそこでバードパフォーマンスショーよりももっとすごい飛行ショーを見てしまいました。
衝撃の光景でした。
全天候型屋内新施設「ウェットランド」ではペリカンがバッサバッサと飛び回っています。
この施設は人と動物の敷居がありません。網で隔離されていないのです。
みなさん知っていますか? ペリカンの大きさを。ペリカンは最大で翼開長330センチメートルにもなるという超大物です。
その巨体のペリカンが翼のパワーで飛び上がります。
バッサバッサと重量級の飛翔です。
さながら重たい貨物飛行機のようです。フワッとトンビが風に舞うのとは全然違う力づくの飛翔です。
まるでプテラノドンのようです。
ものすごい迫力です。
大人も子供も悲鳴と歓声が思わず口から出てしまいます。すごい面白いです。この動物園。
そのあまりの迫力に子供が怖くて泣きだしています。
おなじく無言のハシビロコウが鋭い目をしています。こちらも恐竜みたいです。
恐竜といえば、恐竜の一部は鳥として現在も生き残っていると言われるようになってきました。暴君竜T-レックスはニワトリに進化したとか(笑)。
子供の頃、私が恐竜だと言ったプテラノドンを「それは恐竜じゃない。翼竜だ」と訂正する子がいました。
他にも魚竜というのがいるそうですが、大人になった今でもその違いがわかりません。
全部、恐竜でいいと思います。
だって全部、映画『ジュラシック・パーク』シリーズに出てくるじゃありませんか。
巨大な、絶滅した、爬虫類状のものが、私にとっては恐竜です。
そして大切なのは「巨大であること」なのです。
分類学上どうのこうの言ったって仕方がありません。
恐竜は、でかく、不気味だからロマンがあるのです。
那須どうぶつ王国には大きな鳥類がたくさんいますよ。
お目当てのバードパフォーマンスショーは大満足のショーでした。
ハリスホークやワシミミズクやハクトウワシや最速ハヤブサが飛翔する姿なんて日常では見られませんから、食い入るように見入ってしまいます。
観客の頭上すれすれを飛ぶために、大迫力です。ここでも観客からは悲鳴と歓声が溢れ出ます。
アメリカンイーグル・空の王者ハクトウワシは翼を広げると2mにもなると言いますが、なにせ空を飛ぶために身体を軽くしているため人間の腕にとまってしまいます。
やはり鳥は恐竜とは違いますよ。
人間が踏みつぶされるような巨体があってこその恐竜ですから。
プテラノドンは9mもあったんだぞ。スズメも恐竜の仲間だと得々と語る学者先生がいますが、男の子が求めている本質の部分を全くわかっていないなあと思いますね。
バックパッカーの夢。那須アジアンオールドバザール
那須どうぶつ王国を離れて、帰宅前に『アジアンオールドバザール』に寄っていきます。
バックパッカーが誰でも一度は夢見ることがあります。
「ああ。このメチャクチャ面白い市場が日本にはどうしてないんだろう」
「このアジアン雑貨を輸入したら儲けられるんじゃないか」
バリ島、ネパール、東南アジア(ベトナム・カンボジア・タイ)の三館に分かれて、それぞれの国の雑貨が売られています。
このショップは現地に行ったことがない人よりも、行ったことがある人の方がより楽しいのではないでしょうか。
ああ、アジアのあの市場をこういうふうに再現しようとしているんだな、というのがわかって楽しいのです。
アジアのバックパッカーとしての私が成し遂げられなかった夢のひとつがここでは現実になっています。
ひとつの「ありえたかもしれない夢」にひたることができるのです。
さあ、そろそろ帰りましょう。
✖✖はレベルが上がった(まとめ)
2泊ぐらいだと車中泊の疲労は残りません。
登山の疲労は別ですが。
車中泊の旅は忘れ物をすると買い足す羽目になります。
忘れ物はありませんか?