世界幸福度ランキング。主観的評価と客観的評価
世界幸福度ランキングというのがあります。

一位はブータンじゃないの?
ブータンというのは、「国をGDPではなく、幸福という概念で比較したらどう?」と提唱した国です。幸福という概念を国家指標に持ち込んだ先駆的な国ですが、客観的に計測するとぜんぜん一位にはなりません。上位はだいたい北欧の国が占めています。
2024年のデータだと、
1.フィンランド、2.デンマーク、3.アイスランド、4.スウェーデン
とトップ4位を北欧の国が独占しています。
日本は51位、アメリカは23位、韓国は52位、中国は60位、ブータンは圏外(100位)
でした。
世界幸福度ランキングは6つの指標から計算されているようです。
1人あたりGDP(国内総生産)
経済的な豊かさの指標(購買力平価で調整済み)
社会的支援(Social support)
「困ったときに頼れる親戚や友人がいるか?」という質問に対する回答
健康寿命(Healthy life expectancy)
平均寿命ではなく、健康で自立して暮らせる年数
人生の選択の自由(Freedom to make life choices)
「自分の人生における選択の自由があるか?」という感覚
寛容さ(Generosity)
寄付や助け合いの文化に関するデータ(例:過去1ヶ月で寄付したか?など)
腐敗の認識(Perceptions of corruption)
政治やビジネスの腐敗に対する国民の認識
社会的支援や、選択の自由など、回答者の認識次第でどうとでもできる項目もあります。しかし、経済力など、客観的な指標も項目のうちですので、ブータンの順位はそこで大きく下げられているのでしょう。
そもそもマイルドヤンキー的な気質の人は、自分の地元をドチャクソ高く評価する傾向があります。でもそれは「あばたもえくぼ」「愛しているからそう見える」だけです。客観的な評価と、主観的な評価とは全然ちがうといえるでしょう。
ブータン人の自己評価が高いのは、コレです。そもそもブータン人がそんなにたくさんの外国に行ったことがあるとは思えません。他の国を知らないんじゃ客観的な評価なんて下せませんよね? 地元しか知らないマイルドヤンキーと同じです。
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旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。
【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●日本海も東海もダメ。あたりさわりのない海の名前を提案すればいいじゃないか
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●もしも韓国に妹がいるならオッパと呼んでほしい
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●「トウガラシ実存主義」国籍にとらわれず、人間の歌を歌え
韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。
「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。
帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。
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北欧が上位独占という大嘘に異議あり!
私は世界30か国100都市以上を旅した旅人ですが、このランキングをすなおに信じることができません。はっきりいって納得できません。
たとえばトップのフィンランドですが、フィンランドの冬の平均気温はマイナス20度ぐらいまで行くそうです。これは鼻毛が凍るレベルです。まつげが上下凍りついて目が開かなくなるレベルです。
正直言うと私は北欧に行ったことはないのですが、でも、「めちゃくちゃ寒い国だ」というだけで世界のトップになるのは無理じゃないでしょうか。
北欧諸国がどれぐらい幸せなのかを動画で確認すると、ひとつの詭弁が見えてきます。幸福度ランキングにからめた北欧紹介動画は、たいてい人々が薄着で、外で幸せそうにしている映像です。夏に映像をとっているのでしょう。日本なら桜満開のシーズンってところです。真冬にあんな薄着で外で遊べるはずはありません。
北欧の冬は薄暗く、北の方には、ずっと日が昇らない極夜、日が沈まない白夜というのがあります。そういうとこでしょ北欧って? アラスカとだいたい同じじゃない?

北欧の冬は、家ごもりの習慣があるって聞いたことがあるよ。イケアとか北欧の家具がオシャレなのは、ずっと部屋に閉じ込められてしまって気が滅入っちゃうから、ビタミンカラーのデザインが発達したらしいよ

ほらね。気が滅入るって言葉を使っている時点で、幸せじゃないじゃん。
ごく単純に言うけれど、寒い国がしあわせなんて嘘じゃない? あったかいだけで、気持ちがあがるじゃん? ハワイよりモスクワのほうがしあわせですか? 私にはそうは思えません。
ロシアといえば、一位のフィンランドはロシアと国境を面しています。ウクライナ侵攻があってから、次は自分かと恐怖におびえてNATOに加盟し国防費を増やしています。そういう国が本当に幸福度世界一でしょうか? 違うと思うなあ、おれは。
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このブログの筆者の著作『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての感想と提言。
『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか?
●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか?
●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。
●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか?
●新たなロシア革命? ロシア連邦の独立の陰謀? セカイノオワリ?
ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすることが、人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。それに反する行動は人類全体に否決される。いつかそんな日が来ることを信じて。
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家ごもりなんてサイテー。冬に外に出られるだけで幸せだ。
寒いというだけで、幸福度はとても下がると思います。そして冬に外に出られるだけで幸せだ、とも思います。寒すぎて外に出られない国なんて幸せであるはずがありません。
私の実体験をお話ししましょう。雪国のランナーに冬のトレーニングはどうしているのか、私は聞いたことがあります。豪雪地帯では冬のあいだ外を走れません。スポーツクラブでトレッドミルで走るという代替手段がありますが、トップランナーの場合、トレッドミルでは本当の意味での練習にはなりません。じゃあどうしているかというと、トンネル往復走をしていると聞きました。トンネルの路肩の歩道部分をひたすら往復してトレーニングしているというのです。そこなら雪がありませんから。その話を聞いてほんとうに驚きました。そして冬に外を走れる自分の幸せをかみしめました。マラソンは冬こそシーズンですが、その本番を雪で練習できないんですよ。そんなところに絶対住みたくありません。寒すぎて家ごもりせざるをえない北欧だって似たような話しでしょう。
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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
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NasDaily。ずっと半袖なのは、そのほうが快適だから
私は英語の勉強をしています。Nas DailyというYouTubeチャンネルが好きで見ています。このナス君はずっと半袖で暮らそうと世界を移動して動画配信しながら暮らしています。だから世界中から動画配信していますが、南極など特別な場所に行く場合を除いて、いつでもTシャツです。なぜなら気候のいい所にしかいないからです。ナス君、来日もしていますが、半袖の動画でしたから、冬ではない時期に来たのでしょう。なぜナス君がずっと半袖で暮らそうと決意したかわかりますよね? そうです。あったかいほうがしあわせだからです。同じ人間だったら、半袖で過ごせるようなところにいたほうが幸せじゃないですか。だから彼は世界を移動しながら、ずっと半袖でいるのです。
北欧や日本が幸福度ナンバーワンだなんて嘘だ
私は北欧が幸福度ナンバーワンだなんて嘘だと思います。だって一年の大半が寒いことは平均気温を見れば明らかなんですから。幸福なのは夏の一時期だけじゃないの? 冬は外に出るのが嫌になるほど寒すぎるんでしょ? そんな場所、ぜったいに幸せじゃないと思います。すくなくとも私は北欧で1年間通して住みたいとは思いません。オーロラを見るために一週間ぐらい行くのならいいけどさ。
だからといって一部のネットユーザーのように「日本がナンバーワン」みたいな主張も大嘘だと思っています。日本を賛美する人たちは、もしかして外国に一度も行ったことがないんじゃないでしょうか? マイルドヤンキーと同じマインド、同じ経験値しか持っていないんじゃないの?
はっきりいいますが、日本の夏は湿気がおおくてめちゃくちゃ暮らしにくいです。決していい気候ではありません。エアコンがあるから生きていけますが、エアコンなしだったら移住決定のレベルですよ。だからこそ昔は避暑地って言葉があったのです。エアコン様のおかげで避暑地に行かずに過ごせるのです。
アン・ルイス「だけど心なんて、お天気で変わるのさ」その通りだと思う
昔、アンルイスという歌手が「だけど心なんて、お天気で変わるのさ」と歌っていました。私もその通りだと思います。案外、人の幸福感なんて、ほんとうにお天気次第だと思いませんか? 私は登山をやるので、天気がどれほど行動に影響するかよく知っています。街中でも、外に出ようかやめようか、天気で決めたりしません?
ニイタカヤマノボレ(新高山、登れ)ご先祖様の声が聞こえたから登頂してきた
そりゃあ、世界幸福度ランキングが、天候だけで決まるわけじゃありませんが、それでも北欧が幸福度最高という結果には、違和感しかありません。
その根拠は、お天気です。
幸福な北欧人の暮らしを紹介する動画は、常に夏に撮影しています。でも北欧って一年の大半は寒いんですよ。Tシャツ一枚ではいられません。冬の動画を見せながら、幸福な北欧人を紹介してほしいものです。それなら納得します。
でもそうしたらこう感じることでしょう。

おお。こんな寒そうなところには行きたくない。
大半の人がそう思うんじゃないでしょうか?
私が旅先を選ぶときも、オーロラとか雪まつりとか特別な理由がない限りは、今いる場所よりも暖かい所を渡航先に選ぶことがほとんどです。楽しいのはみんなが薄着で過ごせる暖かい国ですよ。幸せな気持ちになります。寒い国はぜんぜんあがりません。
だいたい朝起きたら気温がマイナス十度だったら、テンション上がるわけないでしょうに。そんな国がしあわせなわけないだろ!