『ジャック・ロンドン放浪記』ホーボーって何だ? 無賃乗車・ただ乗りという放浪スタイル

本-映画-メディア
スポンサーリンク
『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』、小説『ツバサ』キンドル書籍にて絶賛発売中です。ぜひご一読ください。

YouTube動画

vehicle-night-in-japan

スポンサーリンク

『ジャック・ロンドン放浪記』ホーボーという旅のスタイル

このページではホーボーとは何かについて『ジャック・ロンドン放浪記』をネタに書いています。

放浪記というので各地をさまよいつつ、ワンダーな新しい世界に感動したり、自分探しをするのかと思いきや、主人公のジャック・ロンドンはひたすら鉄道の無賃乗船を繰り返しています。

エクスプローラーエグザイルワンダラーなど放浪者の言い方はいろいろありますが、この「貨物列車ただ乗り」「無賃乗車」系の放浪者のことをホーボーというのです。

スポンサーリンク

ホーボーとは、日本でいえば「青春18きっぷの旅(料金払わない版)」

ホーボーとは、日本でいえば青春18きっぷの旅(お金払わない版)といったところでしょうか。わたしは青春18きっぷでぐるっと日本をまわっていますが、読んでいてそのときのことを思い出しました。

鉄道である以上、移動範囲は限定的です。アメリカ国内の横の移動であるため、移動先が急にイスラム教国家になっていたり、仏教国家になっていたりすることはありません。服装が急にパレオになっていたり、氷点下でアザラシの皮を着ているわけでもありません。それでもジャック・ロンドンは鉄道ただ乗りを繰り返します。

マレーシアの国教がキリスト教ではなくイスラム教であることの不思議

この人は何を求めて旅をしているのだろう。そんな疑問が湧きますが、その答えは最後まで書いてありません。

無賃乗車なんて法にふれるんじゃないか、とお思いでしょうが、当時アメリカでは鉄道会社からおおめにみられていたそうです。ジャック・ロンドンだけがただ乗りしているわけではなく、ほかにもホーボーがたくさんいて、いい場所のとりあいをしている様子が本書に描かれています。

無賃乗車である以上、もちろんまともな客席に座れるわけではなく、貨物列車の屋根の上や、貨車と貨車のあいだの連結部分に乗ったりします。ときにはただ乗りをとがめる鉄道関係者や警察から逃げたりします。映画『イージーライダー』で部外者が猟銃で吹っ飛ばされたように、ホーボーのような人種が来ることを快く思わない人たちもいてときには牢獄に入れられます。

スポンサーリンク

<ホーボー>ジャック・ロンドンと、<ルンペン>山下清の共通点

ホーボーはお金もありません。食べ物をめぐんでもらいながら旅をつづけます。一軒一軒まわりながら食べ物をめぐんでもらうのです。「むすびをください」といって旅をつづけたルンペン山下清のことをちょっと思い出しました。食料をめぐんでもらう時に「マイストーリー」を話すというのは東西共通みたいです。

放浪の大先輩。山下清のルンペン旅。天才画家の乞食行脚

「不運のためやむにやまれず」「みじめな境遇におちいった被害者」であるほどいい食料をめぐんでもらえることから、ジャック・ロンドンは「作り話」をして話しを盛りました。そのストーリーテリングが上手だったから、ホーボーとして食べていけたし、作家になってからも成功したというのがジャック・ロンドン本人の自己分析です。ちなみに山下清もウソをついて食料をめぐんでもらっています。

山下清の場合は「きれいなものを見たい」が旅の動機でした。そして見た「きれいなもの」を貼り絵にしたところ認められ日本のゴッホなんて呼ばれるようになったのですが、ジャック・ロンドンは「ひたすら移動したかった」というのが旅の動機でした。

私が放浪者になったのは、体の中に生命力があったからであり、血の中にいっときも私を休ませまいとする放浪癖があったからである。社会学を学ぶためではない。それは後からついてきたもので、放浪の旅に出たのはそうせざるを得なかったからであり、汽車賃をもっていなかったからであり、同じ仕事を一生続けるようには人間ができていなかったからである。

と本人もこういっています。

過酷な旅に見えても、旅に出ていた方が楽だったからだ、と述懐しているのです。

一ツ所にとどまっていられないような魂の持ち主だったようです。放浪者とはそういうものなのでしょう。

ヘルマン・ヘッセ『クヌルプ』放浪の魂の真髄

定職をもたないどころか、住居をもたない。いつも腹が減っているが、自由がある。それがホーボーでした。

羨ましいと思いますか? 私は「ただ移動するだけ。野ざらしで貨物列車に乗るだけ」だと何がおもしろいんだかわかりません。わたしも世界放浪を経験していますが、ツボはそこじゃありません。

ジャック・ロンドンの場合、食べ物の物乞いも楽しんでいたようです。

スポンサーリンク

今いるこの場所を開拓するか、自分から魅力的な場所に近づくか

できれば魅力のある場所で暮らしたい。ふつう人はそう考えます。

考え方は二つあります。自分が今いるこの場所を魅力のある場所に開拓しようという生き方と、魅力ある場所に自分から近づいていこうという生き方です。

開拓しようという人は、農耕民族的です。政治家とか市役所の職員になるのが向いています。なかなか地元を出ようとしないヤンキーなんかもこのタイプかもしれません。しかし地縁という社会的束縛はなくなりませんし、いったいいつこの場所が魅力的になるのか、子供の世代にならないと無理じゃないか、とか、みじかい寿命との勝負になってしまうでしょう。

ぎゃくに自分から近づいていこうという人は放浪者の素質ありです。狩猟採集民的です。ジャック・ロンドンはこのタイプでした。

ジャック・ロンドンは知らない場所に行くのが単純に好きだったんでしょうね。

スポンサーリンク

自分を知っている者が誰もいない場所。何もわからない場所を愛するのが放浪の真髄。

モロッコのカサブランカ空港に降り立った私は、ギュッと心臓がしめつけられるようでした。東洋人は一人もおらず、周囲の人はみんなイスラム教徒で、チャドルの女性は爆弾テロリストにしか見えません。文字はまったく読めず、これから何をどうすればいいのかわからず途方に暮れていました。

あのような気持ちは放浪先でないとあじわえません。言葉の通じる祖国で分別ある大人になってから「カサブランカ空港の気持ち」を感じることはありえません。

あれが放浪の気持ちかもしれません。

自分を知っているものが誰もいない場所で、これまでの自分を捨てて、何もない自分として未知の風景の中に自分を溶け込ませること。宇宙に溶けること。それが放浪の真髄なのかもしれません。

ヘルマン・ヘッセ『郷愁』個人には自分を完成する責任がある。地域や先祖のせいにはできない。

記事がよかったらポチっと応援お願いします。
いい記事のシェア・拡散にご協力ください。
ドラクエ的な人生 - にほんブログ村
記事がよかったらポチっと応援お願いします。
いい記事のシェア・拡散にご協力ください。
ドラクエ的な人生 - にほんブログ村
お買い忘れはありませんか?
ワンクリックでお買いものは終了。人生を楽しもう。
★ブログ・アフィリエイトという副業★

ブログを運営して副業をはじめませんか? 「あなた」だけが知っているお宝グッズ、使えるアイテムがあるはずです。それを紹介するだけで報酬をゲットできます。おすすめのアフィリエイト・サービス・プロバイダーは「もしもアフィリエイト」です。こちらから無料会員登録できますよ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

★ブログ・アフィリエイトという副業★

ブログを運営して副業をはじめませんか? 「あなた」だけが知っているお宝グッズ、使えるアイテムがあるはずです。それを紹介するだけで報酬をゲットできます。おすすめのアフィリエイト・サービス・プロバイダーは「もしもアフィリエイト」です。こちらから無料会員登録できますよ。

★★

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
Amazon.co.jp
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
Amazon.co.jp
書籍『市民ランナーという走り方』
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
ランニング・マラソンについて体系的に学びませんか? このブログの著者の書籍がAmazonにて発売しています。雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 市民ランナーの三冠グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するための方法を教えます。 本書の特徴は、ランニングフォームをつくる入力ワードを変えることで速く走れるようになるというものです。パフォーマンスを肉体が再現するための入力ワードによって、いわば言葉の力によって速くなるというメソッドを提唱します。 ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●初心者が習得すべき「アトムのジェット走法」「踵落としを効果的に決める走法」 ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「逆くの字走法」「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」って何? ●戦闘フォーム「ヤジロベエ走法」ってどんなフォーム? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? ●スピードに教わる。自分の肉体から学ぶ「オオカミ・ランニング」とは? ●ウルトラマラソンの走り方「ばあちゃん走法」とは? 本書を読めば、「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 踵着地とフォアフット着地、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。 ●「世界が美しく見える魔法」とは? 禅ランニング・瞑想ランニングのやり方 カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。 市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Amazon.co.jp
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
ランニング・マラソンについて体系的に学びませんか? このブログの著者の書籍がAmazonにて発売しています。雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 市民ランナーの三冠グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するための方法を教えます。 本書の特徴は、ランニングフォームをつくる入力ワードを変えることで速く走れるようになるというものです。パフォーマンスを肉体が再現するための入力ワードによって、いわば言葉の力によって速くなるというメソッドを提唱します。 ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●初心者が習得すべき「アトムのジェット走法」「踵落としを効果的に決める走法」 ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「逆くの字走法」「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」って何? ●戦闘フォーム「ヤジロベエ走法」ってどんなフォーム? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? ●スピードに教わる。自分の肉体から学ぶ「オオカミ・ランニング」とは? ●ウルトラマラソンの走り方「ばあちゃん走法」とは? 本書を読めば、「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 踵着地とフォアフット着地、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。 ●「世界が美しく見える魔法」とは? 禅ランニング・瞑想ランニングのやり方 カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。 市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Amazon.co.jp
このブログ著者の小説『ツバサ』
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
Amazon.co.jp: ツバサ eBook : アリクラハルト: 本
Amazon.co.jp: ツバサ eBook : アリクラハルト: 本
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
Amazon.co.jp: ツバサ eBook : アリクラハルト: 本
Amazon.co.jp: ツバサ eBook : アリクラハルト: 本
本-映画-メディア
スポンサーリンク
アリクラハルトをフォローする
ドラクエ的な人生
タイトルとURLをコピーしました