お金は生きているうちしか使えない。QOL(クオリティー オブ ライフ)に投資する
相続によってお金持ちになったので、30万円ぐらいする55インチテレビを新しく購入しました。いや、正確に言いましょう。買ったのは「お金持ちになったから」ではありません。「お金を残して死んでも仕方ないよな」と亡くなった叔父さんの生き様から学んだためです。
さればとて墓に着物は着せられず。預金通帳にたくさんの数字を残して死んだ叔父さんを見て、もっと生きているうちにQOL(クオリティー オブ ライフ)を高めることにお金を使ったらよかったのに、とつくづく思ったのでした。セルフネグレクトの汚らしい貧乏老人のように見えていた人が実はお金持ちだったことを知って遺族は愕然としたのです。
そしてこう思いました。「お金は生きているうちしか使えない。QOLを高めるためにお金を使おう」と。
旧製品が使えるうちに新製品を買うことはまずない我が家なのですが、叔父の生き様を見て、QOLを爆上げすること確実な大型テレビを買うことにしたのです。
生涯初ギックリ実体験記。ぎっくり腰の正体とは?
さて、大型テレビ搬入の当日。私は大型テレビが鎮座する予定の圧縮木材でできたテーブルを持ち上げて運んでいました。この圧縮木材が見かけよりも重たいしろものでして……思い切って持ち上げようとしたとき、腰がギクッを音を立てて鈍痛が走りました。
やばいと思って、あわててテーブルをおろしたのですが、すでに手遅れでした。
そうです。とうとう私もぎっくり腰になってしまったのでした。生涯初ギックリです。
ぎっくり腰は正式名は急性腰痛症といって、急激に大きな力が加わったことにより腰椎靭帯が損傷してしまった状態です。つまり腰椎の捻挫ですね。私の場合はまさにこれでした。
椎間板のクッション成分である髄核が後ろに飛び出して神経を圧迫する椎間板ヘルニアとは別の症状のようで安心しました。強烈な坐骨神経痛に見舞われて歩くことさえできなくなった脊椎管狭窄症疑惑のときとは違って二日ほど寝たきり生活を送ってすぐに回復することができました。
もうほとんど腰痛は回復して、大事をとって走りませんでしたが、今日は一時間ほど散歩してきました。腰痛が治ったので一安心なのですが、生涯初のぎっくり腰を経験したことによって自分の肉体への信頼感が揺らいだことは確かです。
実はこの夏、久しぶりに槍ヶ岳に二泊三日で登ろうと計画中なのですが、もしも登山の途中でぎっくり腰になってしまったら、どうなるのでしょう。市街地でのぎっくり腰はそれほど怖くありませんが、山の上でギクッと来てしまったらどうなってしまうのでしょうか。
絶対に歩けないよ。ヘリコプターで運んでもらわなきゃ
何度もぎっくり腰を経験しているイロハさんはこう言います。たしかにぎっくり腰直後はベッドから起き上がるのも苦しいぐらいなので、ザックを背負って岩の道を下山することなんてできそうもありません。
でも二日で歩けるようになったのだから、山小屋に連泊してひたすら寝ていれば治るんじゃないか?
ヘリコプターで運ばれたらいくら請求されるかわかったものじゃありませんが、山小屋で二三日ほど寝かせてもらうだけなら3~5万円もあれば十分でしょう。
山小屋でぎっくり腰になったらとにかく最寄りの山小屋に直行して二三日そこで休むこと。それができるように多めに現金をもっていくことです。二三日安静にしていれば痛みも引くので自分の足で下山することができるでしょう。
登山計画を曇らせる「自分の肉体に対する不信感」。
槍ヶ岳登山計画を曇らせる「自分の肉体に対する不信感」。しかし最悪の準備さえしておけば何とかなりそうです。ここでの最悪の準備というのは、ぎっくり腰になった場合、山小屋に二三日連泊して体を休める腹積もりという意味です。
かつて私は暴風雨の中死ぬ思いでようやく穂高山荘にたどり着いて安堵したことがあります。しかし山小屋の中ではお婆さんが「あら、いらっしゃい」とお茶を飲んでリラックスしていました。おれが外で死ぬ思いだったのに、婆さんは中で喫茶中……。
山の上では無理をしないことです。
またぎっくり腰は腰部のインナーマッスルを鍛えることで予防することができます。スクワットやプランクなどの運動が有効です。
普段から走り込んでいるので、別に登山対策の筋トレは必要ないと思っていたのですが、どうやら腰部の筋トレをしなければならないみたいです。
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