韓流ドラマ『愛の不時着』、また見てるの?
最初は韓国語版(日本語字幕)だったけど、今度は日本語吹き替え版版で。すると字幕を読むよりも感情が伝わって面白いの。
なるほど面白いね。字とちがって、言葉には感情をこめることができるんだ。それは日本語でも韓国語でも同じなんだけど、日本語だと伝わるけど、韓国語だと伝わらないってことだよね。
韓国語は聞きなれてないから。
字幕だとあっさりと書いてあるので、感情が伝わらないことがあるよね。
生意気な韓国の女が、だんだん北朝鮮に染まって素直な女になっていく過程が、字幕で見ていると細かいところまでわからなかった。吹き替えだと声優さんが演じるから、字幕で想像してたよりも激しく怒っていたりとかね。
「ヤー! ヤイシ! イーセッキ!」と叫んでいれば、たいてい怒ってるわな(笑)
日本語吹き替えでは「そばにいないくせに」と喋っているのに、字幕だと「遠くにいるくせに」と書いてあったりする。おんなじ意味だけど……わたしは「そばにいないくせに」の方が好きだな。
視聴者としても言葉と文字が微妙に違っていて気にるよね。日本語吹き替えのセリフと日本語字幕が違うのはどうしてなんだろう? 台本を二つ用意しなければならなくて面倒くさいのに。労力を省けばいいのに。たいして違わないんだからさ。
作品の終わりに字幕を付けた人の名前が表示されるけど、その人が「吹き替え用の台本」も準備したのかしら?
プライドもって仕事してたら、いちいち言い回しを変えられたら、いい気持ちがしないと思うなあ。
瞬時に読み取れるように、日本語字幕は意訳して短縮されているんだと思うけど、目と耳で両方同時に視聴している経験からいうとさほど変わらないよね。言い回しが違う程度だよね。
吹き替えの場合、日本語のセリフの長さと俳優の口が動いている長さが同じだよ。同じぐらいの時間になるように調整してるんじゃない? 画面の口が閉じてるのに喋っても変だし。セリフがないのに画面の口が動いているのも変だから。
なるほど。口が動いているあいだは喋っていないと違和感がでてしまうのか! さすがよく見てるね。
口が動いているあいだは喋っていないといけない都合で、言葉と字幕が微妙に違うのかもね。
でもやっぱり「生意気だ」とか「冷たい人」とかいうような微妙なニュアンスは字幕だと伝わりづらい。細かいところは母国語の方が伝わるなあ
やっぱり文字には感情がこもらないけど、喋り言葉には感情を込めることができるんだね。
海外旅行では、本当に怒っている時は日本語でめちゃくちゃ怒れっていうよ。現地語に翻訳しているとそこでワンクッションあって怒りが冷めてしまうから怒っているのが伝わらないんだってさ。
喜怒哀楽みたいな原始的で単純な感情は、外国語でもいちおう伝わるんだけど、ちいさなヤキモチみたいな微妙な感情は伝わりにくいわね。
なるほど~。勉強になりました。
カオの迫力次第だけど、おれ、韓国人に「ヤイシ。イーセッキ」って面と向かって言われたら、爆笑しちゃうかも(笑)
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旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。
【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●日本海も東海もダメ。あたりさわりのない海の名前を提案すればいいじゃないか
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●もしも韓国に妹がいるならオッパと呼んでほしい
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●「トウガラシ実存主義」国籍にとらわれず、人間の歌を歌え
韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。
「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。
帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。
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