東京の空気がきれいになったことを実感した話し
先日、用があってひさしぶりに東京都内で丸一日過ごしたのですが、つくづく思ったことがあります。東京、昔に比べて空気がきれいになりましたね。
私は大学が都内だったので、四年間、東京に通いました。生涯で四年間だけ東京に縁がありました。
私の若い頃は丸一日都内で過ごすと、排気ガスなどの空気の汚れで、鼻の裏側が真っ黒になったものでした。帰宅して家で鼻をかむと地元では白い鼻水しか出たことがないのに、東京から帰って鼻をかむと黒い鼻水がチリ紙を汚したものです。
こんな場所で一生を暮らしたら寿命に関わる。私はそう思って東京都内に就職することを避けたのです。そして地方都市に就職しました。
東京都内を就職先に選ばなかったことは、人生最良の選択だったと思う
私は東京都内を就職先に選ばなかったことを、生涯最良の選択のひとつだったと思っています。それは、空気が汚い、ということだけではありません。都内勤務だったら人が変わっていたかもしれません。今とは違った性格になっていただろうと思います。
セックス・アンド・ザ・シティみたいに都会暮らしだと突っ張って生きていかなきゃならなかったかもね。疲れそう。
ううむ。そういう考え方もあるのか。
僕はまるっきり逆の考え方をしているんだけどな
東京都内はどこに突き出しても人がいます。たとえば私の得意なランニングで言うと、地方だからこそランナーの絶対数も少ないし実力者もすくないからオオカミランニングなんてことを主張して著作にしるしたりできたと思うんだ。
【本番練習法】通りすがりのランナーに勝手に練習パートナーになってもらうオオカミランニングのすすめ
でもね皇居や駒沢公園でオオカミランニングなんてやってられないよ。ランナーだらけだし、上には上がいるから、競っていたらキリがない。どこかで諦めなきゃならないだろう。
× × × × × ×
※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
× × × × × ×
どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
× × × × × ×
地方都市で生きたからこそ突っ張って生き抜くことができたし、自分はできるんだという自己肯定感が醸成されたと思うんだ。
東京都内で暮らしていたら、人の渦にスポイルされて、今のような自己肯定感は味わえなかったんじゃないかと思う。
首都東京と地方都市では自己肯定感が違ってくる。すると人生が変わる
このような空気の汚れた場所で生きていくのはやめよう。東京から離れることを決意した原因である大気汚染はかなり改善されたみたいだけれど、依然として人酔いするようなたくさんの人の数は変わらない。
地方都市ならば、突き出せばどこかに無人の場所がある。自分が伸び伸びと触覚を伸ばせるスペースがある。そこでトップになればいい。
でも東京都内だとどこに突き出しても人にぶつかる。邪魔になる人がいる。地方都市ほど自由を感じられる場所がないのだ。すると自己肯定感が今とは違っただろう。たとえばマラソンの著作なんて書けなかったかもしれない。無力感を抱いて本なんて書けるものじゃない。自己肯定感があるから本の作者になれるのだ。
東京で暮らしていたらいろいろなものを諦めた結果、今より低い自己肯定感しか得られなかっただろう。イロハのいうようなセックス&ザ・シティの登場人物のように肩ひじ張って生きていられたのはせいぜい二十代までで、その後は、流されて諦めて生きたのではないか?
そういう環境では今とは人間が変わっていたと思う。つまり人生が変わっていたと思う。
都内で生きたら人生がどうなったか? 正確なことはわからない。時間が戻って都内で生きる人生をこの私が選択しなければ本当の答えはでない。
けれど、なるべく客観的に判断したとしても、やっぱり地方都市で生きることを選んだことは生涯最良の選択だったと思っている。
このコラムが若い人の参考になれば、と願っています。