登山ダイエットはありえない。下山するとデブになる謎現象を解説します。

スポーツ・肉体
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書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』、小説『ツバサ』キンドル書籍にて絶賛発売中です。ぜひご一読ください。

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登山というのはものすごく長時間の連続有酸素運動です。だから山に登るとダイエットできるのではないか、というのがよくある発想です。

ダイエットを目的とした登山というのはありえるでしょうか。わたしは経験から「ない」ような気がします。

下山すると「背中がたくましくなっている」ことってありませんか? なぜか顔がアンパンマンみたいにパンパンになっている。ということが。なんであれだけ死ぬ思いをして山に登ったのに(しかもつらい思いをして下ったのに)下山すると全体的にパンパンになっているのか。

体重計に乗ってみると2㎏ほど体重が増えていたりします。あんなに厳しい登山をしてきたのに、なんで体重が増えているんだろう……。謎現象です。このページでは、この謎現象について解説します。

※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。

言葉の力で速く走れるようになる、というのが本書の特徴です。走っている時の入力ワードを変えるだけで速く走れるようになります。言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。

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そもそも体脂肪はそう簡単に減らない

そもそも体脂肪はそう簡単に減りません。脂肪には皮下脂肪内臓脂肪があるのですが、わかりやすいので皮下脂肪をイメージしてください。皮下脂肪というのは、体表に一枚ベロンと貼りついた運動するためには何の役にも立たない「まとわりついている」ブヨブヨしたアレです。体温を保持するとか、衝撃に対し緩衝材になるとか、まったくの無駄なやつではないのですが、登山で登頂する運動に際しては、基本的に体を重たくする邪魔者です。

脂肪はエネルギー貯蔵庫でもありますので、8時間ぐらい連続運動するのはザラの登山の運動エネルギーとしてジャンジャン消費されてくれれば、エネルギーは賄えるし、山頂が近づくにつれてどんどん体が軽くなって運動が楽になって言うことなしなのですが……そう簡単な話しではありません。

ずっと飢えに苦しめられてきた人間は、いざという時のために、生き残るためのエネルギーを蓄えておく方向に進化してきました。それが脂肪細胞だといわれています。

脂肪は飢餓に備えているためにそう簡単に消費しつくせるものでもないのです。いざというときに生き残るためのエネルギーがそう簡単に消費されつくされては、サバイバル機能がちゃんと働いているとはいえません。

人体のカロリーの備蓄と消費を貯金や支出としてとらえてみましょう。

脂肪1kgはおよそ7000kcalのエネルギーを貯蔵しています。これが貯金残高になります。おにぎり一個が約200kcalです。脂肪1kgはおにぎり35個分のエネルギー備蓄があることになります。脂肪が2キロあるとすればおにぎり70個分のエネルギーを身体に備蓄していることになります。

それに対して支出はカロリーの消費ですが、運動による消費だけでなく、体温の維持や、内臓を働かせることにもカロリーを消費しています。運動と意識しない日常生活たとえば通勤したり、掃除をしたりで、いちいちカロリーを使います。一般に生きているだけで一日当たりおよそ1800~2500kcalが消費されます。これは年齢、性別、人によって違います。

登山の運動強度は斜度・荷物によって違うので一概にいえませんが、多めに一時間600kcal消費するとして8時間登山をしても4800kcalの消費しかありません。到底脂肪1kg7000kcalには届きません。つまりいくら厳しい登山だからといって、それで痩せるのは無理なのです。

そして山小屋にたどり着くと、山上でのメシのうまいこと……白米をたんまり盛りつけてくれますよね。長時間の登山で身体が飢餓状態になっていますので、いつもよりたくさん食べてしまいます。しかしそれでもおにぎり3個分も食べればいいところだと思います。おにぎり3個で600kcalいつもより超過してカロリー摂取していますが、だからといって体重が2㎏も増えてアンパンマンみたいなむくんだ顔になることの説明にはなっていません。

登山では、人によっては朝の5時から10時間以上歩くのだってザラです。しかしエネルギーの収支バランスが減だからといって、わずか2,3日の登山で脂肪が消えてなくなるということは夢なのです。きつい運動をし続けたように錯覚しますが、カロリーのうえからは、たいした運動ではないのです。むしろ精神的にきつかったというのが正解でしょう。

「むくんだアンパンマン」の正体、それは水です。正確には「カーボローディングと水」ということになります。

このカーボローディングはマラソンランナーにはなじみの言葉なのですが、登頂を競争するわけではない登山家にはあまりなじみのない言葉かもしれませんね。

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カーボローディング(グリコーゲンローディング)のしくみ

飢渇した状態で栄養をあたえると、いつも以上にため込む、というサバイバル装置が人間には付いています。カラカラに喉が渇いた時に水を飲むと必要以上に飲んでしまうような状態です。

そのサバイバル装置を利用して、運動エネルギーを戦略的に身体にため込む方法をカーボローディング(グリコーゲンローディング)といいます。マラソンランナーが本番レース前に使うテクニックです。

カーボとは炭水化物、ローディングとは積み込むの意味です。炭水化物を体に蓄える仕組みのことをいいます。

登山は飢渇感がすごいですからね。筋肉の使用カロリーとしてはランニングの方が上かもしれませんが、肉体の飢渇感は登山の方がはるかにまさります。転倒したら死んでしまうような稜線上の場所もあります。足元も一定ではありません。いちいち注意深く確認しなければなりません。そういう時間がずっと続きます。

すると脳ミソが弾けます。肉体が野生に目覚めたような飢渇感が登山にはあります。サバイバル本能が覚醒すると、当然ながら、飢餓に備える太古のシステムが作動します。つまりエネルギーの飢渇した肉体に栄養を貯めこもうとするのです。

登山では、本人が意識しなくてもカーボローディングが勝手に行われているのです。

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水をためこんでいるだけ。

登山で2㎏体脂肪が増えたとすると14000kcalもエネルギーを備蓄することになります。おにぎり70個分です。いくら山小屋のメシがうまいからってそんなには食べていません。せいぜいおにぎり3個分ぐらいでしょ? 体重を増やし、顔をアンパンマンにしている元凶は、脂肪細胞ではないのです。原因は意識しないでおこなわれているナチュラルなカーボローディングなのです。

またカーボローディングは同時に水もため込むことがわかっています。炭水化物の3倍の水を同時にためこむそうです。

つまり下山して体重が増えてアンパンマンになる原因は、ナチュラルなカーボローディングで水分が過剰に蓄積している状態ということです。顔がむくんで、背中が大きくなる原因は「水」です。

たしかに水ならば数リットル飲んでいます。ヤマセン(山専用水筒)では足りません。

ハードな登山では途中で何度も水を補給していることでしょう。そいつがまるっと下山後の体重増になっているのです。

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登山でダイエットはありえない

人間には「飢渇状態だと蓄える」システムが備わっているため、登山のような飢渇状態が長く続く運動をすると、意図せずナチュラルなカーボローディングが発動してしまうことを解説しました。

私は登山でダイエットはありえないと思います。日本で最初にエベレストに登頂した植村直己さんもコロコロ太っていましたしね。

ダイエットするなら、軽い筋トレとかジョギングしたほうがいいと思いますよ。

登山にはダイエットじゃない「他の何か」を求めて行くのが正解だと思います。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
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書籍『市民ランナーという走り方』
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このブログ著者の小説『ツバサ』
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
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