「地球ロック」を知っていますか?
これから海外放浪の旅にデビューしようという新米バックパッカーのみなさん。「地球ロック」という言葉を知っていますか?
たぶん知らないと思います。どんな旅行のノウハウ本にも「地球ロック」という言葉はでてこないからです。ちなみにロックンロールとは何の関係もありません。
「地球ロック」というのはロードバイクの世界でよく使われる言葉です。速く走ることに特化したロードバイクには鍵がついていません。そのくせ軽くて高価なものだから盗難に遭うことがあるのです。そのためにどこかに出かけた時には、ロードバイクを「地球にロック」します。もうお分かりですね。チェーン式の鍵をつかって、絶対に動かない地球そのものといってもいいような構造物(金網とかガードレールとか)に大切なものを括り付けることを地球ロックといいます。
放浪のバックパッカーは、ドミトリーのベッドとか、電車の網戸などにバックパックを括り付けたりしますが、あれも地球ロックの一種です。
地球ロックというのは、動かない強固な何かに荷物を括り付けてデポジットすることを意味しています。
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「地球ロック」は、汎用性が高い。海外旅行で地球ロック
バックパック旅をしていると、移動日の荷物の処理に困ることがあります。チェックアウトの時間が10時なのに、バスの時間が21時とかいった場合です。
その日一日観光につかえるわけですが、すべての荷物を背負ったまま観光するのはちと辛すぎます。ときどき外人でそういう人いますけどね……。
この場合、ホテルに荷物を預けるというのが基本ですが、バスステーション(観光したい場所)と、ホテルの位置関係が真逆だったりすると、荷物をホテルにデポするのが現実的でない場合があります。
そういう場合には荷物をバスステーションまで運んで、さりげない場所に荷物を地球ロックして観光することがありました。そうすればバスの時間のギリギリまで観光を楽しむことができます。
マラソン大会での荷物の処理方法「荷物預り所」は利用しない
マラソン大会のようなイベントにも「地球ロック」は効果的に使えます。
マラソン大会では、ランシャツとランパンで走りますから、着替えや食料や財布や替えの靴などの荷物はぜんぶスタート地点に置いていくことになります。
応援者がいればその人にあずければいいし、荷物預り所を用意しているマラソン大会もたくさんあります。
しかしできれば防寒のために上着は直前まで着ていたいですし、荷物預り所に荷物を預けた時に限ってワセリンを塗り忘れていたりサングラスを預けちゃっていたりするものです。だから私は「荷物預り所」はほとんど利用しませんでした。
どうしたかって? そうです。地球ロックです。
スタート地点のさりげない場所の金網や巨木などに荷物を地球ロックしていました。こうすれば荷物はいつでも取り出せますし、スタートの30分前とかの預ける時間を気にすることもありませんし、荷物を取り戻す手間もありません。
3ウェイバックパックと、4桁ダイヤル式ロックが最強ペア
地球ロックに相応しいのはナンバーロック式の南京錠です。海外で鍵を失くしてはたいへんです。3桁では不十分です。ほんの数十分で全ての数字を試して開錠されてしまいますので、4桁のTSAロックものを使いましょう。
そして荷物は完全にチャックと鍵で密封できる3ウェイバックをおすすめします。
登山用のバックパックでは、いくら地球ロックをしても、中身を取り放題です。それでは意味がありません。
「地球ロック」で荷物をデポすると、圧倒的に身軽になって、旅を楽しむことができます。
地球そのものといってもいい絶対に動かない構造物に固着させる「地球ロック」。放浪の旅ばかりでなく、いろんな場面で利用できるテクニックです。
ぜひ覚えておいてください。


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