世界一の市民マラソン。ニューヨークシティマラソンの名物「服の木」
わたしは市民ランナーにとって「世界一の大会」といっても過言ではないニューヨークシティマラソンを走ったことがあります。スタッテン島の米軍基地からスタートするのですが、そのスタート地点には「名物の木」がありました。
毎年11月開催のレースで、スタート前はとても寒く、みんな防寒服を着ているのですが、レース直前にそれを木の枝に投げて引っ掛けるという「行事」がありました。アメリカの大学の卒業式などで学帽を空に放り投げる風習がありますが、あんな感じで来ている服を「服の木」に投げかけるのです。
すると「服の木」が出来上がります。
その服はホームレスに寄付されるということでした。アメリカにはたくさんホームレスがいますからね。
わたしはそれを聞いていたので、わざわざ新品のTシャツ(ありあまっていたマラソン大会の参加賞)を「服の木」に投げかけました。日本人からのプレゼントだとわかるように日本語のロゴの入ったTシャツをあえて選んで投げかけたのです。
※※※YouTube動画はじめました※※※
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。気に入っていただけましたら、チャンネル登録をお願いします。
× × × × × ×

雑誌『ランナーズ』のライターが語るマラソンの新メソッド。ランニングフォームをつくるための脳内イメージ・言葉によって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。
(本文より)
【入力ワード】写真からランニングフォームを学ぼうとする人が多いので注意喚起したいと思います。写真からフォームを学ぶのはお勧めできません。写真というのは瞬間を切り取ったものなので、間違った解釈をする可能性があるからです。「振り上げた脚」(往路)なのか「戻ってきた脚」(復路)なのか、写真ではわかりません。大地を蹴ったように見えている脚が本当に大地を蹴っているのか、大地を蹴ったように見えているだけなのか、写真からはよくわからないからです。写真で振り上げた膝の高さを見て「ふむふむ、膝はここまで上げるのか」と思い込んでマネするのもよくありません。慣性の法則で結果として脚がそこまで上がっているだけで、実際のランナーの意識としてはそこまで上げようとしていないかもしれません。「結果としてのフォーム」と「ランナー本人の走るときのフォーム意識(入力ワード)」は、必ずしも同じではないのです。
【腹圧をかける走法】そもそも息をするのは、酸素を吸うためです。吐くことよりも、吸うことに意識をおくほうが自然な発想です。肺の中に残っている空気(残気量)は、どうせゼロにはできないのです。吐き切るという努力は、動かない壁を押すような無駄な努力です。そこに力を割くべきではありません。持ち上がらないバーベルを無理やり持ち上げようと喘ぐと、余計に息が苦しくなってしまいます。楽に息するのとは真逆のことです。それよりも思いっきり吸うことです。そのための走法が腹圧をかける走法です。肺を絞って痩せた人のように走るのではなく、腹はたるんたるんと力を抜いてだらしなく腹が太った人のように走ります。そもそも重力は下向きなのだから、横隔膜を下げることは理にかなったことです。それに対して、吐き切ることを意識すると、重力に逆らって横隔膜を持ち上げながら肺を絞らなければなりません。どちらが楽にできると思いますか?
【ストライド走法】ピッチ走法には大問題があります。実は、苦しくなった時、ピッチを維持する最も効果的な方法はストライドを狭めることです。高速ピッチを刻むというのは、時としてストライドを犠牲にして成立しているのです。
【踵落としを効果的に決める走法】私はカラテ素人ですが、サブスリーランナーとして、すくなくとも「踵落とし」を無力化する方法をすぐに思いつくことができます。答えはカンタン。攻撃側が踵を振り上げて止まったポイント(これを上死点といいます)に、自ら打撃ポイント(脳天など)を近づけていくことです。上死点では運動エネルギーがゼロになっているために、破壊力もゼロです。上死点から距離をとらないことで「踵落とし」というキックを無力化できます。
ストライドを稼ぎたいあまりに、未熟ランナーほど振り出した前足が最も伸びきったところで着地してしまうのです。つまり「膝が伸びきったまま」「踵から着地」してしまうのです。これは「踵落とし」の運動エネルギーがゼロになっている上死点で着地してしまっているのと同じことです。これでは速く走ることはできません。
言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化して速く走れるようになる新理論の書。言葉による走法革命。とくに走法が未熟な市民ランナーであればあるほど効果的です。本書はあなたのランニングを進化させ、市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」「ハサミは両方に開かれる走法」「腹圧をかける走法」
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
●【肉体宣言】生きていることのよろこびは身体をつかうことにこそある。
× × × × × ×
「服の木」のようなランナー文化は輸入しなかった
おろしたてのジャパニーズ・マラソン完走Tシャツ(漢字が使われているTシャツが喜ばれます)を脱ぎ捨てて、これからのレースへの決意を込めて、他のランナーと一緒に叫びながらTシャツを「服の木」に投げかけました。
枯れ枝に引っかかった色とりどりのTシャツがまるでクリスマスツリーのように鮮やかでした。
あれは忘れられません。
東京マラソンが開催される前、石原都知事や都庁の幹部がニューヨークシティマラソンを視察・見学に行っています。いろいろ学んだことと思います。わたしの目からもニューヨークシティマラソンにもっとも近い日本のマラソン大会は間違いなく東京マラソンだと思います。
しかしこういう「服の木」のようなランナー文化は輸入しなかったようですね。
日本のマラソン大会でも、みんな「服」「カッパ」を投げ捨てている
日本のマラソン大会でもメインレースはほぼ冬のため、スタート前の市民ランナーは「何かを着て」います。しかしレースが始まればそれは不要な服です。
日本人は100円ショップで買った雨カッパ(ビニール)を着てスタートの号砲を待ち、スタートと同時に脱ぎ捨てる人が多いと思います。なかには古着を着ている人もいますね。
それらはレースが始まるとむしろ邪魔になるため、スタート直前にたいていの人は投げ捨てています。わたしも何度もやりました。
せめてスタート地点にダンボールのゴミ箱などを設置してくれると助かります。ゴミ箱がないと「後で回収してくれることを期待して、そのへんに捨てる」ことになってしまいます。おそろしいほどの数でしょうから、たぶん本当にゴミ業者が「可燃ごみ」として回収しているのだと思います。
パンフレットを見ても、スタート前に捨てた服やカッパがどうなるのか、どこにもそんなことは書いてありません。
ユニクロの「古着回収」を見ると、いつも思う
ユニクロなど一部の業者が古着の回収をやっています。回収した古着は「貧しい国の難民への寄付」や「ダウンなど素材を再び服に」したり「燃料」の材料にしたりしているそうです。
各店舗で集めていますが、真冬のマラソンのスタート地点ではもっと効率的に古着を集めることができるのではないでしょうか。
わたしたちランナーがスタート直前に捨てる「古着」も「燃えるゴミ」にするよりは「ホームレスに寄付」してくれたほうが、SDGsに貢献しているようで気分がいいと思いませんか?
日本のマラソン大会でも「可燃ごみ」ではなく「再生」するSDGs的な使い方をしてほしいものだと思っています。
大切なのは「スタート地点に捨てられた服は、回収されてホームレスに寄付されます」とパンフレットに明記することです。そうすれば、わたしのように「配慮のある」「それなりの服」を脱ぎ捨てる人もいるだろうと思います。海外からもたくさんの人たちが走りに来ていますので、変わった服も集まるでしょう。
そしてできればニューヨークシティマラソンの「服の木」のようにイベント化してもらえれば、古着回収チャリティも盛り上がるのではないでしょうか。みんな奇声をあげて「服の木」のできるだけ高いところに古着を放り投げていました。その連帯感と気合でニューヨークのすべての地区を走破するのがNYCMでした。
ぜひ日本のマラソン大会にも「服の木」文化を輸入してください。
「服の木」があれば、こそこそ服を捨てなくても済みます。
公明正大に、堂々と、どうせならイベントで!
みんなで勢いよく古着を投げ捨てるイベント性で日常心を脱ぎ捨て、その気合いで1分ぐらいはタイムが縮むのではないでしょうか(笑)。
× × × × × ×

雑誌『ランナーズ』のライターが語るマラソンの新メソッド。ランニングフォームをつくるための脳内イメージ・言葉によって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。
(本文より)
【入力ワード】写真からランニングフォームを学ぼうとする人が多いので注意喚起したいと思います。写真からフォームを学ぶのはお勧めできません。写真というのは瞬間を切り取ったものなので、間違った解釈をする可能性があるからです。「振り上げた脚」(往路)なのか「戻ってきた脚」(復路)なのか、写真ではわかりません。大地を蹴ったように見えている脚が本当に大地を蹴っているのか、大地を蹴ったように見えているだけなのか、写真からはよくわからないからです。写真で振り上げた膝の高さを見て「ふむふむ、膝はここまで上げるのか」と思い込んでマネするのもよくありません。慣性の法則で結果として脚がそこまで上がっているだけで、実際のランナーの意識としてはそこまで上げようとしていないかもしれません。「結果としてのフォーム」と「ランナー本人の走るときのフォーム意識(入力ワード)」は、必ずしも同じではないのです。
【腹圧をかける走法】そもそも息をするのは、酸素を吸うためです。吐くことよりも、吸うことに意識をおくほうが自然な発想です。肺の中に残っている空気(残気量)は、どうせゼロにはできないのです。吐き切るという努力は、動かない壁を押すような無駄な努力です。そこに力を割くべきではありません。持ち上がらないバーベルを無理やり持ち上げようと喘ぐと、余計に息が苦しくなってしまいます。楽に息するのとは真逆のことです。それよりも思いっきり吸うことです。そのための走法が腹圧をかける走法です。肺を絞って痩せた人のように走るのではなく、腹はたるんたるんと力を抜いてだらしなく腹が太った人のように走ります。そもそも重力は下向きなのだから、横隔膜を下げることは理にかなったことです。それに対して、吐き切ることを意識すると、重力に逆らって横隔膜を持ち上げながら肺を絞らなければなりません。どちらが楽にできると思いますか?
【ストライド走法】ピッチ走法には大問題があります。実は、苦しくなった時、ピッチを維持する最も効果的な方法はストライドを狭めることです。高速ピッチを刻むというのは、時としてストライドを犠牲にして成立しているのです。
【踵落としを効果的に決める走法】私はカラテ素人ですが、サブスリーランナーとして、すくなくとも「踵落とし」を無力化する方法をすぐに思いつくことができます。答えはカンタン。攻撃側が踵を振り上げて止まったポイント(これを上死点といいます)に、自ら打撃ポイント(脳天など)を近づけていくことです。上死点では運動エネルギーがゼロになっているために、破壊力もゼロです。上死点から距離をとらないことで「踵落とし」というキックを無力化できます。
ストライドを稼ぎたいあまりに、未熟ランナーほど振り出した前足が最も伸びきったところで着地してしまうのです。つまり「膝が伸びきったまま」「踵から着地」してしまうのです。これは「踵落とし」の運動エネルギーがゼロになっている上死点で着地してしまっているのと同じことです。これでは速く走ることはできません。
言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化して速く走れるようになる新理論の書。言葉による走法革命。とくに走法が未熟な市民ランナーであればあるほど効果的です。本書はあなたのランニングを進化させ、市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」「ハサミは両方に開かれる走法」「腹圧をかける走法」
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
●【肉体宣言】生きていることのよろこびは身体をつかうことにこそある。
× × × × × ×

