ひろゆき『働き方完全無双』

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『ドラクエ的な人生』とは?

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書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。『バックパッカー・スタイル』『海の向こうから吹いてくる風』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』Amazonキンドル書籍にて発売中です。

経営者、ユーチューバー、論破王、2ちゃんねる管理人。ニコニコ動画。西村博之ひろゆきの本を読んでみた

ここではユーチューバー、論破王、2ちゃんねる管理人として有名な西村博之ひろゆきの『無敵の思考』『働き方完全無双』『1%の努力』三冊を通読したのでその書評をしています。

ひろゆき『無敵の思考』日本にいるだけでイージーモード

ひろゆき『働き方完全無双』

ひろゆき『1%の努力』ゲーム感覚で生きる。ドラクエ的な人生

ひろゆきは両津勘吉。日本にふたりいたらたいへんだ

「2ちゃんねる訴訟」ひろゆき「賠償金額は払わない」

こちらの記事でひろゆきについて調べたとき、どこかの評論家が「ひろゆきは両津勘吉みたいな男だ。両津勘吉が二人いたらたいへんなように、日本にひろゆきが二人いたらたいへんなことになる」というニュアンスで評していました。これはたいへんな誉め言葉だと思います。おそらくこれ以上の誉め言葉ってなかなかないんじゃないでしょうか。

さて、そんな男がどんな本を書いているのかな?

『働き方 完全無双』を読んでみた。

「個人としてワンチャンを狙いながら幸せを目指す」という戦略の本です。集団の中でうまく立ち回って生きていくというサバイブ本ではありません。だからこの本では「友だち」とか「孤独」というワードは登場しません。それはひろゆきが映画やゲーム好きで基本的に独りで楽しめる人間だからでしょう。

わたしだったら「人は人から意欲をもらうもの。元気がないなら外に出て人からエナジーをもらおう」と書くところですが、本書はむしろ元気のない集団にスポイルされるぐらいなら、そこからはみ出したアウトローになれ、と書いてあります。まあアウトローというかホームレスというかビンボー主義ですが。「コミュニティーからはたくさんの利益を得られる」と書いてありますが、これはプラットフォームビジネスのことであり、人との交流そのものを差していった言葉ではありません。

個人と社会を分けて考えろ。そして個人の幸せをめざせ、という本です。

社会のことは政治家とかもっと別の人が考えることです。社会に抑圧されるぐらいなら「社会のことなんか知ったこっちゃねえ」と自分の権利を主張して個人の幸福な時間を増やせ、とひろゆきは主張しています。「世の中のありよう」を追求するのは政治家など別の人の仕事です。あなたはあなたのことだけ考えていいんですよ。

プライマル・スクリーム(原初からの叫び)

個人で原子炉がつくれちゃう時代

ひろゆきは人類はあと1000年もたないだろうと予想しています。わたしもウクライナ戦争で同じことを感じました。人類はそのうち滅ぶと思います。

ウクライナ戦争。ロシアがNATOに加入すればいいんだよ

ベーシックインカム主張の第一人者

ひろゆきはベーシックインカムを主張する論客として知られています。本書にもそのことが書いてあります。「これから停滞します」宣言をして「働かないでだらだら暮らしていく」選択をアリだと考えているためです。ベーシックインカムの代わりに生活保護も老齢年金もなくなります。そして「やりたくない労働」もなくなります。あるのは「やりたい労働」だけになります。個人は好きなことに100%注力できるようになります。

これはこれで幸せなことではありませんか?

わたしは「食欲」のあくなきパワーに注目した「衣食住保証」を提唱しています。ベーシックインカムだと「おいしいもの」が買えてしまいます。そこを改良したものです。

【フードロス】ベーシックインカムに代わる衣食住保証

著述家が最強説

成功の秘訣は「たまたまそこにいた」ことだそうです。バブル時代の成功者は、経営能力が高かったからではなく、たまたま時代がバブルだったから、という人がほとんどでした。でも「成功哲学」を語っちゃいましたね。バブルがはじけて没落し、恥をかいた人たちです。村西とおるなんかも今考えると完全にバブルの子だったんだなあと思いますね。

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新しいことには首をつっこんでおけ。無料ツールはやらなきゃ損だとひろゆきはいいます。そのためには片手を開けておくぐらいの仕事と時間の余裕がないとだめだといいます。

会社を持っていればなんでも経費にできます。著述業をしていれば、経費でおちないものはほとんどありません。海外に旅行したことも、イベントで話したり、ブログや書籍に書いたりするので、旅行代も経費(取材費)になります。すると税金を払う必要がなくなります。……だそうです。

このブログの作者も著述家のはしくれです。ブログや書籍から収入を得ています。それだけで食えてはいませんが、別に食えたら著述家を名乗っていいけれど食えないと著述家と名乗ってはいけないというルールはありません。売れてなくてそれだけで食えなくてもお笑いタレントはお笑いタレントです。

わたくしも、これからは節税対策したいなと思いました。

人間、何かをやり始めることは苦手だが、一度やってしまえば継続するようにできている。

わたしは会社に行くのが苦手でしたが、とにかく必死に行くようにしていました。会社に行くことだけを考えました。行けば何とかなるからです。

●仕事と部活の差はない。

「嫌われる人には嫌われるもんだ」と割り切っていた方が精神的に楽。期待値は下げられるだけ下げておく方が絶対に人生トク。

放浪哲学。小学生に戻って再び人生を生きなおすことができる。

●海外旅行が好きなのはそこで何者にでもない状態になれるから。

ひろゆきはこういいます。わたしも放浪の旅人としてこの気持ちがよくわかります。言葉がわからず、ものごとのシステムがわからないと、バスに乗るのすら緊張します。現金が使えないシステムだったら支払いに困ってしまいます。イージーモードだった人生が、急にハードモードになります。まるで自分が小学生ぐらいに戻ってしまったかのようです。そしてドラクエ的な冒険がはじまるのです。

ヘルマン・ヘッセ『クヌルプ』放浪の魂の真髄

笑顔の人は損しない。終始「ニコニコする」ことにしている。

●笑顔の人は損しない。ことばが通じなくても終始「ニコニコする」ことにしている。

とりあえず笑顔でいると何とかなることが多い。

→ わたしはヒッチハイクしたことありませんが、クルマに泊ってもらうためには笑顔が大事だとよく聞きますね。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』ラストシーンの笑顔の謎を解説

●初対面の見た目や態度で損をするのはできれば避けたい。

→ きたない人は車に乗せたくありませんからね。そう考えるとヒッチハイクは人生を鍛えてくれますね。堀江貴文さんがヒッチハイクで修行したことが知られています。

堀江貴文『刑務所なう。』最も自由な奴は、最も不自由な場所にいる!

日本人は貧しくなっている。

●日本の貯蓄額が0円の世帯は約30% 今すぐ2000万円をもらうか、死ぬ直前にもらうか?

→ ベーシックインカムをひろゆきが主張する論拠の柱に、老齢年金よりも、あたまの柔らかい若いうちから生活支援してくれたほうが、何かを発明したりする人が助かりますよ、ということがあります。

【日本はオワコン】大平洋戦争は、今生きている人の幸せよりも、国の未来を優先して行われた

→GDPではまだ世界三位の日本ですが、ひとりあたりのGDPでは30位前後です。失われた30年によって日本人はそれほどリッチな人たちではなくなっています。海外で王様のように豪遊できた時代は今は昔です。

【富裕層の陰謀論】貧富の差、格差拡大を解消するのは財産税しかない。所得ではなく、財産に課税してはじめて貧富が是正される

ひろゆきもまたビンボー主義者

●太っていて得することは何もない。一日一食あるいは食べない日もある。無理して食べない方が得をする。

→ お金がなくて食べられないと「お涙頂戴」の悲惨物語ですが、みずから食わないと誰も泣きませんね。見た目は同じなのに。つまりは心の持ちようだということです。

登山ダイエットはありえない。下山するとデブになる謎現象を解説します。

「合法ドーピング」ダイエットサプリメント

ひろゆきは「生活の質をあげない」ことを提唱していて、お金持ちになっても「お金がなくても楽しめること」を工夫して探しているそうです。ひろゆきもまたビンボー主義者です。

太陽とともに起き、日の入りとともに眠る生活

鼻づまりを脳を騙して解決する方法

鼻をつまんで息を止めて首を前後左右に動かしながら1分以上我慢すると鼻詰まりは治るそうです。酸素不足で鼻を詰まらせている場合じゃないと体を騙すのだそうです。今度、鼻が詰まったら試してみたいと思います。

ネットでワンチャン当てることを狙う時代

大きな野望は持たずに地方でダラダラ好きなことをやって暮らしながら、ネットでワンチャン当てることを狙う時代だとひろゆきはいいます。

たとえばユーチューバーみたいな人たちのことですね。

ひろゆき「やりたくないことをやらされているという状況が人生において不幸である

ひろゆきは本当に弱者の味方だと思います。おもしろい本ですのでご一読ください。

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