韓国に妹がいるのなら、オッパと呼んでほしい

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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者アリクラハルトの人生を旅しながら走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

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このブログ著者の書籍『市民ランナーという走り方』マラソン・サブスリー養成講座
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どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

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『貧乏ごっこ』と『リアルに貧乏』は全然違う

ポカ丸「お久しぶりです先輩。ときどき先輩のブログを見ているんですけど、先輩の貧乏話しだけは正直ついていけないなあ」

時々登場させてやっている恩(?)も忘れて、ポカ丸がしれっという。

ハルト「アラッソ?(あらそう?) 放浪の旅で得たスキルを日常にいかそうとすると自然と耐乏生活になっちゃうんだよな」

ポカ丸「『うな丼リアルに鰻抜き』の話しを聞いたときには正直、引きました。先輩みたいにはなりたくないな、って」

笑いながらいっているがポカ丸の目にはかすかな恐怖が見える。

ハルト「あのなあ、昔の人に怒られるぞ。ウナギのタレご飯、お前も食ってみろよ。意外といけるぞ」

貧乏に対する恐怖を乗り越えない限り真の旅人にはなれないのだが、派遣社員暮らしのポカ丸には無理だろう。この話題は笑って流してしまおう。

ポカ丸「絶対に嫌です。そんなクソ貧乏暮らし。ウナギは絶対日本産がいいっすね。中国産のウナギは食べたくありません」

ハルト「おまえ派遣社員のくせに生意気だな。おれのは『貧乏ごっこ』で『リアルに貧乏』じゃないんだぞ。すくなくとも明日のメシにリアルに困ってないんだよ。ひもじさと戯れて遊んでいるだけだ。死亡遊戯みたいなもんだ。これでもマトモな企業の正社員なんだぞ。おまえなんか外注のくせに生意気だ。やーい。やーい。この外注が! 害虫が!」

ポカ丸「ああっ! 先輩、今、さりげなく外注を害虫って誤字変換したでしょう? ごまかそうたってわかるんだぞ。うわーん。傷ついたーっ。全国の外注派遣社員を代表して訴えてやる!」

「すまん。すまん」

ぼくはポカ丸の剣幕にすこしたじろぐ。むかついたので話を笑って流せなくなってしまったではないか。

「『貧乏ごっこ』と『リアルに貧乏』じゃ全然違うってことさ。『マッチ売りの少女』のお話しを、お金持ちの子供が暖炉の前で聞くなら「いいお話」で済むけれど、マッチ売りの少女と同じ境遇の子が寒さに震えながら聞いたら、やりきれないだろうなって話だよ」

マッチは売れず、最後は凍えて死んでしまうのだ。マッチ売りの少女は……。

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外国の日本人社会の上流階級の人たち

ポカ丸「ぐっすん。外注の派遣社員だって強く生きてるんですから、あまり苛めないでください…」

ハルト「すまん。でも元はといえば、おれを貧乏人扱いするのが悪いんだ。おれはエリート企業の商社マンの息子で、海外帰国子女で、それは恵まれた家に育ったんだぞ」

ポカ丸「…ソウル日本人学校出身だっていうのは聞いていましたが。ぐっすん」

ハルト「泣きながらいうんじゃない! 今と違ってあの時代に社員を外国に派遣しようっていう会社は大企業ばかりだったし、派遣される社員はエリート社員ばかりだったんだ」

ポカ丸「…それはそうでしょうね」

ハルト「うちの父は日本一有名な××商社に勤めていたんだよ」

ポカ丸「ええっ! 知ってます、その企業。給料いいんでしょう?」

ハルト「今はインターネットで社員の平均年収がだいたいわかっちゃうからな。ただでさえ普通の会社とは比較にならないほど高給取りなのに、海外赴任すると特別手当がもらえるんだよ。おまえなんかが聞いたら開いた口が塞がらないってぐらいの金もらっていたよ」

ポカ丸「超エリートのご子息だったんですね、ハルト先輩は」

ハルト「ところが周囲もみんな同じような人たちだから、それがわからないんだよ。おれは自力で海外貧乏放浪旅を経験してはじめて自分のリッチな暮らしがわかったんだ。貧乏ぐらしも悪くないよ。何が贅沢で、何が必要ないものか、見えてくる

ポカ丸「お金持ちの中にどっぷりつかっていると、自分の贅沢ぶりがわからないってことですか?」

ハルト「そういうこと。日本人学校のクラスメイトの親だって凄かったぞ。同級生に大使閣下のご子息もいたよ」

ポカ丸「大使っていうと、外国でいちばん偉い日本人ですね」

ハルト「外交官の息子だけじゃないぞ。新聞社とか、NHKの特派員なんて人もいたな」

ポカ丸「マスコミだ! 本来、いろいろな学校に通っているはずの子息令嬢が、同じ日本人学校に通わざるを得ないから、クラスメイトの親はみんなセレブばかりだったんですね」

ハルト「そういう親たちが日本人会を形成していたんだよ。クリスマスパーティーとかすごかったな。みんなで超一流ホテルに集まって、パーティーするんだ。世界が夢のようにキラキラしていたよ。当時、おれは新羅ホテル以外はホテルじゃないと思ってたんだ」

ポカ丸「それが今じゃ一泊数千円のボロ安宿にしか泊まれないまで落ちぶれるとは…」

ハルト「おまえ、もういっぺん泣かすぞ」

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消えた財産の謎。お金の有効な使い方とは?

ポカ丸「でも先輩の家に遊びに行ったこともありますが、フツーの家でしたね。そこらの一般家庭と何ら変わらない感じでしたけど。おおきな青磁が飾ってあるぐらいで、さほどセレブ感は感じなかったなあ」

ハルト「な、おかしいと思うだろ、お前も。エリート商社マンとしてもらっていたはずの高い給金と、生活レベルが合わないんだよ。財産はどこへ消えたんだろう」

ポカ丸「貯金して使わないだけなんじゃないですか? 通帳の数字だけは桁が違うとか」

ハルト「いや。どうもリアルに金がないようだ。贅沢な趣味など何もしてこなかったというのに。うちの父の今の趣味は詩吟だぞ詩吟。ゲートボールの方が金がかかるよ

ポカ丸「たしかに(笑)。どうしてなんでしょうね?」

ハルト「韓国に隠し子がいるんじゃないかと思っているんだおれは。ソウル赴任中に現地妻つくっちゃって、子供もできて、こっそり仕送りしていて、韓国の家族も養っているとか」

ポカ丸「まさか。そんなわけないですよ。先輩の父親はそんなふうな人には見えませんでした」

ハルト「今の豊かな韓国しか知らないと想像できないと思うけれど、父の赴任当時、日本と韓国の経済格差はそりゃあ凄かったんだ。使用人もいた。日本人というだけで圧倒的に金持ちだったんだ。ありえない話しじゃないよ」

ポカ丸「おいらもお金持ちだったら女性にモテるんじゃないかと思うことがあります」

ハルト「金持ちはモテるんだよ。でもいいんだ、おれは。怒ったりしないから、もし韓国に妹がいるのなら、正直に告白してほしいと思うだけさ。そうしたら会いに行けるじゃないか。お兄ちゃんだよって

ポカ丸「一族が何よりも優先する縁故社会の韓国では、日本にひとり縁故ができると一族郎党みんな来日しちゃうって聞いたことがありますが」

ハルト「それこそ圧倒的に経済格差があった大昔のイメージだろ? 妹も昔なら日本に来たかったかもしれないが、今はそうは思わないだろう。韓国アウトドアブランドの『Black Yak』なんか高級すぎてリアルにおれには買えないよ。大阪の『mont-bell』で十分だ。むしろ今は日本人女が韓国人男に嫁ぐ時代じゃないの?

ポカ丸「いい女はお金持ちの外国人にとられてしまうのか……。ところで先輩、妹と決めつけてますけど、弟の可能性だってあるでしょ?

ハルト「弟だったら話しは聞かなかったことにする。おれは妹にオッパと呼ばれたいんだよ。

ポカ丸「逆差別だ。セクハラだ。女尊男卑だ!

ハルト「妹の家なら泊まれるし、おれの家に遊びに来てもらえるじゃないか。弟の家なんか行く気になれないし、呼ぶ気にもなれない」

ポカ丸「妹とはマッコリを、弟とはチャミスルを飲めばいいと思いますが…」

ハルト「いいや妹一択だ。妹だったら韓国語だっておぼえるぞ。ついでに妹に姪っ子がいて、なついてくれたらおみやげ持って毎月だって韓国に通うのに」

ポカ丸「『永遠の0』か? もう何もいう気になれません」

ハルト「若かった頃なら隠さなければならなかった思うが、ソウルにもうひとつ父の家庭があったとしても、今更うちの家族が壊れることはないと思うし、むしろ面白いじゃんか。分与する財産もないみたいだし、むしろ妹がいてくれた方がいいとさえおれは思っているんだ。もし本当にそうだったらすてきじゃないか。韓国と日本に虹がかかるぞ。

もし本当にソウルに妹がいたら、父母を連れて、おれが今のソウルを案内するよ。貧しかったあの頃の韓国と違って、母も今なら韓国を楽しめるだろう。時代は変わったんだ

まじめな父を知る人はみんな韓国にもう一つ家庭があるなんて想像もできないという。しかしだったら「消えた財産の謎」はどう説明するのだろう。

すべては僕の妄想である。

しかし「消えた財産」が「投資に失敗した」ようなくだらない理由ではなく「韓国に妹がいて仕送りしていた」ような虹の夢に消えたのならいいのに、と思う。

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
片翼の翼: なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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【この記事を書いている人】

アリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのアリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。 市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。 また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。 そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。 その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。 登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。
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ドラクエ的な人生
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