理解できない旅人

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どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

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雪のソウル

第二の故郷、韓国ソウル放浪旅から戻ってきた。

なんとソウルでは雪が降った。今年初の降雪をソウルで見ることになるとは。

韓国の神様から、おれへのプレゼントだろうか。

かつて4年間ソウルで暮らしたことがある。

寒かった印象はあるが、あまり雪が降ることはなかったはずである。

しかし放浪旅の途中で雪に降られるのはあまり好ましいことではない。限られた服しか持っていないからだ。濡れると困るのだ。雪が見たければスキー場で見ればいいのだ。

そんなに着飾らなくても韓国の美しさをおれはじゅうぶんに知っているよ。

今回は大韓航空コリアンエアーのスカイマイルがたまったため、特典航空券で強制的に旅立ったものだ。「これが最後のソウルかもしれないなあ」とナムサンタワーの上で呟いてから、まだ二年と経っていなかった。

ありがとうスカイマイル

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日帰りで沖縄。あなたなら行きたいですか?

今週は勤労感謝の日で週末三連休だったため、職場では旅行好きの人たちが様々な場所に旅立ったようだ。

旅人たちの世界で息をしているため、旅先に関しては滅多なことでは驚かないつもりであるが、職場の後輩が「日帰りで沖縄」に行ったと聞いて心底ビックリしてしまった。

「マジか?」

それが第一声だった。

「おまえ、アホか?」

次の言葉はそれだった。すまん、つい本当のことを言ってしまった、後輩よ。

いやあ。いるもんだなあ。理解できない旅人。しかも職場の隣に座ってた。

日帰りで沖縄なんてどういう思考回路でそういう旅行プランになるんだろう。まったく理解できない。せっかくの三連休だというのに日帰りだなんて。

今回のソウル旅は4泊5日だった。三連休なのは前々からわかっていたので、その前後に有給休暇をくっつけて5連休にしたのである。

東大門周辺の安宿に宿泊し、ラポッキタッカンマリなど名物料理も食べ、ナムイ島や、世界遺産の水原華城なども見てきた。

別にお金をケチったつもりはないが、この旅では総額3万円もつかっていない。どうしてそんなに安く上がったかといえば、もちろん航空券が無料だったことが大きい。

特典航空券は無料なのがメリットだが、そもそも空席のまま飛ぶよりは顧客確保に有効活用した方がいいという発想の座席であるため、シートの確保が難しいのがデメリットである。

三連休に特典航空券を確保するのは非常に難しい。みんながお金を払ってでも飛ぶ「連休」に無料の客を乗せる航空会社はないからだ。

ではどうすればいいか?

連休の前日に出発し、翌日に帰ってくればいいのである。

ところがこの後輩の旅の日程を聞いて更に驚いた。

三連休の前日に有給休暇をとって、日帰りで沖縄に行って、連休中は家でのんびり体を休めていたというのだ。えっ? マジ?

連休の前日に行ったのは、航空券の値段が安いからだという。当然、連休中は航空運賃は跳ね上がる。前日に早立ちする理由はおれと同じだが、次の日も、その次の日も会社はお休みなのに、どうして帰ってくる必要があるのだろうか?

ソウルの安宿ほどではないが、那覇にもバックパッカー向けの雰囲気のいい安宿がいくらでもあるというのに。そこに泊まって次の日も遊んでくればいいじゃないか。

いやどうも。さっぱり理解できない。

日帰りで沖縄。あなたなら行きたいですか?

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色盲か? なんで帰ってきちゃうのよ?

おれだったら何とかして延泊できるように八方手を尽くすと思う。

それがどうしても無理で、どうしても日帰りしなければならないとしたら、行かなくてもいいのならば行かない。日帰りで沖縄なんて、わざわざ疲れに行くようなものだ。とてもリラックスして楽しめる予感がしない。「美ら海水族館」とか絶対無理だもん。午後3時ぐらいになったら「これから帰らなきゃいけないのか」と悲しくなってしまうもの。

後輩の沖縄日帰りはこんなプランだと聞いた。

朝3時半に家を出て車で羽田に。朝6時に羽田からフライト。9時に那覇に着く。夜21時に那覇を飛び立ち23時に羽田に着く。深夜(翌日)1時に車で帰宅である。沖縄でのフリータイムは実質8時間ほど。

まさに弾丸トラベラーである。休暇がとれないのなら仕方がない。しかし有給休暇をとって行っているのである。しかも三連休の前日だ。なんで帰ってきちゃうのよ?

レンタカーを借りなかったため「ゆいレール」しか移動手段がなく、昼間の時間を持て余し、県立美術館・博物館を見てきたのだという。

弾丸旅行なのに時間を持て余した? さっぱり理解できない。何しに行ったんだ?

しかも有名なステーキ屋さんで肉を食らい、居酒屋で泡盛で大宴会したために、旅の費用はおれの韓国ソウル4泊5日の総予算3万円をはるかにオーバーしているという。

No way! ありえない!

もちろんこっちには航空券が無料というアドバンテージがあるが、それも含めて旅の予算だと思っている。世の中には「ビジネスクラスじゃないと飛行機に乗りたくない」とか「宿泊施設は自宅よりも豪華なものでないと旅に出た甲斐がない」とかいう贅沢な人たちもいるのだ。それも含めて旅の予算なのである。航空券と宿泊施設は旅の予算削減のキモになる。いわば旅人のウデの見せ所であるわけだ。

「ソウルなんて日帰りで行けますよ」

4泊5日でさえ日数が足りないと思っているおれに向かって、いけしゃあしゃあと後輩は言った。

たしかに那覇よりもソウルの方が距離も時間も近いのだ。しかし「行けばいいってものじゃない」。この後輩は旅をなんだと思っているのだろう。

もしかしておまえ、盲か? カレンダーのが黒に見えているんじゃないだろうな?

せっかく有給とって四連休にしたのに、何やってんだよ。

そう思ったが、もはや口にはしなかった。

旅下手、という言葉では表現できない何かを、このエピソードは秘めていると思う。

旅人の中にはおかしな人がたくさんいるが、違う意味でさっぱり理解できない旅人が職場の隣の席にしれっと座っていて、おれは心の底から驚いたのである。

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~~このサイトについて~~

比叡山の大阿闍梨(千日回峰行者)様を超える生涯走行距離の中で走りながら感じたことをサブスリーランナーが綴るコラム。

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プロフィール


サンダルマン・ハルト。雑誌『ランナーズ』等に執筆歴のあるライター。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。サブスリーランナー。グランドスラムの達成者(100kmサブテン。富士登山競争登頂)。スイス・ブライトホルン。マレーシア・キナバル山。台湾・玉山ニイタカヤマ。南アルプス全山縦走など登山歴も豊富。キャンプ・車中泊マニア。アウトドア派の放浪の旅人。現在、仮想地球一周ランニング中。
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