老眼の人には耳で聞く読書オーディオブックというウルトラ技がある。
このページでは、令和新時代の読書について考えています。
本を読むには「図書館で借りる」という超古典的な手があるのですが、大きな欠点が二つあります。
ひとつは、返さないとならないこと。もうひとつは公共の本なので汚したり落書きしたりできないことですね。
本というのは、記憶に定着するように、折ったり、書き込んだり、マーカーしたりしながら読みつぶした方がいいと思っています。
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このブログの著者が執筆した「なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?」を追求した純文学小説です。
「きみが望むならあげるよ。海の底の珊瑚の白い花束を。ぼくのからだの一部だけど、きみが欲しいならあげる。」
「金色の波をすべるあなたは、まるで海に浮かぶ星のよう。夕日を背に浴び、きれいな軌跡をえがいて還ってくるの。夢みるように何度も何度も、波を泳いでわたしのもとへ。」
※本作は小説『ツバサ』の前編部分に相当するものです。
アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。
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図書館で本を借りるメリットとデメリット
昭和から平成時代の読書体験の主役だった図書館利用のメリット、デメリットについて整理しておきましょう。
図書館を本を借りるメリット
貧しい人でも勉強できる、というのが図書館の最大のメリットでした。
借りるのに費用はかかりませんし、学術書のような貴重な本、重版していない貴重な本などを借りることができたのは大きなメリットだったと思います。
また夏場は冷房の効いた部屋で読書できるというメリットもあったのですが、新型コロナウィルスに脅かされる令和新時代にはもはやメリットには数えられなくなっています。
図書館で本を借りるデメリット
学生時代、勉強でいい成績をとるためには復習が大切でした。
生理学的にも、記憶を定着させるためには、復習(反復)して、脳内に記憶の回路をつくることが重要だと言われています。
復習というのは、成績アップの秘訣なのです。
ところで読書も同じだと私は考えています。
本は一回読んだら終わりというものではなく、何度も読み返すべきものととらえています。
本は、利用するものです。
知的生活を送ろうと思えば思うほど、リファレンスとして、本は手元に置いておきたくなるものです。
ところが図書館から本を借りると、これができません。
読み返したいなと思ったときに、手元に本がないことは、かなりの機会喪失ではないかと思います。
反復以外の、記憶定着の有効な方法が、特殊な体験と結びつけることです。
文章をさらりと読むのではなく、本を折ったり、マーカー引いたり、感想を書き込んだりすることで、その箇所が特別な体験となるので、ただ読むよりも記憶に残ります。
本に書かれた内容は身になってナンボのものです。そのために落書きされて汚れてもらうためにあるといっても過言ではありません。
本に意思があったら、手垢がつくほど何度も読み込まれたらうれしいんじゃないかな?
本というものは飾っておくものではなく、ボロボロに読み込んで、最後には捨てるものだと思っています。
このように本を読みながら汚すことはきわめて有効な手段なのですが、図書館の本だとやっぱりこの手も使えません。公共の本ですからね。
ときどき図書館の本に落書きしてあることがありますが、絶対にやめてください。
モバイル電子書籍の可能性
昭和から平成時代の読書体験の主役だった図書館利用のメリット、デメリットについて整理しました。
さて、令和新時代の読書体験の主役はどうなっていくのでしょうか。
私は、図書館の時代は先細り、電子書籍の時代になるのではないかと考えています。
ちょうどレンタルビデオ屋さんの時代が先細り、VOD(ビデオ・オン・デマンド)の時代になったように。
そう考える理由のひとつは、高齢化による人々の老眼です。
老眼というのは、近くの小さな文字がぼやけて読みにくくなってしまう目の水晶体の老化現象のことです。
いまでも図書館や本屋さんには老眼の人に向けた大活字本が用意されていますが、その数は決して多くはありません。
むしろ電子書籍の方が圧倒的に書物のラインナップが多いのです。そして電子書籍は文字を大きくすることができるので、大活字本と同じように読むことができます。
たとえばアマゾンのキンドル本の場合、A→A
というように老眼の人でも問題なく読むことができます。
どうしても電子書籍が肌に合わないという昭和気質の方におすすめなのは、老眼ルーペ。
手元で本を読むときにだけ使用する眼鏡型の虫眼鏡なので、字が拡大して見えます。
有名なのはハズキルーペ。はじめて使用する方は弱い虫眼鏡の倍率1.32倍がいいでしょう。
倍率が低いと焦点距離が長いので、ルーペ使用になじみやすく、初心者向けです。
眼鏡を使用しながらでも使えるラージレンズがオススメです。
老眼の人には耳で聞く読書オーディオブックというウルトラ技がある。
新型コロナウィルスの影響でステイホームが叫ばれています。図書館も利用できなくなってしまいました。
ステイホームしながら本を読むには、定額読み放題サービスを利用するのがイチバンです。
自宅なら、お気に入りの音楽を流して、お気に入りの安楽椅子で、ゆったりと読書ができます。
レンタルビデオ屋さんからサブスクリプションサービス(オンライン定額ビデオ見放題)に、ビデオ視聴の主役が移っていったように、図書館から電子書籍(オンライン定額読み放題)に時代は移っていくだろうと私は思っています。
時代の流れは止められません。
実は老眼の方にはオーディオブックというウルトラ技があります。耳で聞く読書です。
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このブログの著者が執筆した純文学小説です。
「かけがえがないなんてことが、どうして言えるだろう。むしろ、こういうべきだった。その人がどんな生き方をしたかで、まわりの人間の人生が変わる、だから人は替えがきかない、と」
「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
本作は小説『ツバサ』の後半部分にあたるものです。アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。
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物語のあらすじを述べることについての私の考えはこちらをご覧ください。
私は反あらすじ派です。作品のあらすじ、主題はあんがい単純なものです。要約すればたった数行で作者の言いたかった趣旨は尽きてしまいます。世の中にはたくさんの物語がありますが、主役のキャラクター、ストーリーは違っても、要約した趣旨は同じようなものだったりします。
たいていの物語は、主人公が何かを追いかけるか、何かから逃げる話しですよね? 生まれ、よろこび、苦しみ、死んでいく話のはずです。あらすじは短くすればするほど、どの物語も同じものになってしまいます。だったら何のためにたくさんの物語があるのでしょうか。
あらすじや要約した主題からは何も生まれません。観念的な言葉で語らず、血の通った物語にしたことで、作品は生命を得て、主題以上のものになるのです。
作品のあらすじを知って、それで読んだ気にならないでください。作品の命はそこにはないのです。
人間描写のおもしろさ、つまり小説力があれば、どんなあらすじだって面白く書けるし、それがなければ、どんなあらすじだってつまらない作品にしかなりません。
しかしあらすじ(全体地図)を知った上で、自分がどのあたりにいるのか(現在位置)を確認しつつ読書することを私はオススメしています。
作品のあらすじや主題の紹介は、そのように活用してください。
しかしパッと見て、パッと処理できるという時短のメリットはまだまだ電子書籍の方が上です。
私たちの時間が有限で、死ぬまでに読める本の数は限られています。
そしてたぶん読むべき本は、大活字本の中にはなくて、kindle本の中にあるのではないでしょうか?
電子書籍は、図書館に頼れない令和新時代の老眼世代のためにあるようなサービスです。
今なら電子書籍の無料体験ができますよ。