DIY好きDIYおじさんの土木体力
かつてわたしは人間には「土木体力」というべき別の体力があるのではないか、と述べました。
市民ランナーの三冠王・グランドスラムを達成したマラソンランナーとして「体力ある」と周囲に思われていたわたしです。
※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走る魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
言葉の力で速く走れるようになる、というのが本書の特徴です。走っている時の入力ワードを変えるだけで速く走れるようになります。言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
そんなわたしが仕事で行った土木作業(草刈り)に疲れ果ててへとへとになっているのに、土木作業大好きのDIYおじさんが疲れた様子も見せずに嬉々として土木作業を続けていたからです。あの体力はどこから生じるのでしょうか? もしかしたら真面目にマラソン走ったらおれより速いんじゃないの?
その名づけようもない体力のことを「土木体力」と読んだのです。
マラソンランナーは体力、持久力があるというのは嘘・間違い・都市伝説
買い物体力。女の底から湧き上がる魔界の力
うちの妻には「買い物体力」としか呼べないような別腹のものすごい体力があります。いや、たぶんほとんどの女性にあるのではないでしょうか。
登山とか散歩をしていて、わたしよりも先に疲れ果てるのはもちろん妻なのですが、これがショッピングモールを歩いて買い物となるとまったく別で、疲れも見せずに歩き回ります。さきにばてるのはわたしのほう。椅子があると妻より先に休みたくなりますね。
ショッピングモールも最近では巨大化していて、端から端まで歩くのはちょっとした登山ぐらいのアクティビティーだといえるでしょう。うちの夫婦も買い物のあてもないのにモールにウォーキングしに行くことがあります。雨風が関係ないのがいいところですよね。
さて、その巨大ショッピングモールの休憩用椅子で疲れ果てて座っているのはたいてい男性です。同伴者(女性)の買った成果品(勝ったもの)を膝の上に抱えて疲れ果てています。
「あんたもか」
その隣に腰かけながら、わたしは不思議の感につつまれています。女性のこの体力は何なんでしょうかね。ひょっとして真面目にマラソン走ったらおれより速いんじゃないの?(オウ!デジャブ)
これが買い物体力としかいいようのない、女性の底から湧き上がる解析不可能な魔性の力です。
好きこそものの上手なれ。好きこそ持久できるなり
土木体力も、買い物体力も、結局好きだから続けられるのでしょう。好きこそものの上手なれ。好きこそ持久できるなり、です。
ところで『ドラえもん』には、母親にのび太くんが買い物を頼まれて「ええ、いやだあ。ドラえもん、何か楽する道具はないの?」とストーリー展開するパターンの作品が多く見られます。そして秘密道具によって買い物はいったん楽できるのですが、のび太のワル知恵、悪ノリによって未来の便利な道具も結局は失敗をむかえるというのがストーリーの黄金のパターンですよね。
いや、言いたいのはドラえもんの黄金パターンのとこではなく、買い物のことです。
のび太が買い物ぎらいというのはとても共感できるのです。買い物なんてただの労役だと思っているんですね。男の子やな。
それに対してのび太ママのほうはなんであんなに息子に買い物に行かせようとするんでしょうか。女性特有の「買い物体力」をもっているんだろうから、自分で行けばいいのに。
えっ? 忙しいから行けないって? のび太ママって忙しいの? 仕事をしているようには見えないからたぶん専業主婦ですよね。時間はありあまっているんじゃないでしょうか?
まあもっとも女性だからってみんな買い物好きとは限りません。のび太ママは世にも珍しく買い物ぎらいな女性なのかもしれません。それはそれでとても残念なことです。
書籍まで発行している頭脳派マラソンランナーにもまったく解明できない謎の「買い物体力」を、せっかく女性であるにもかかわらずもっていないなんて、ひじょうに残念なことではないでしょうか?
わたしにもそのパワーがあったらいいのに、とひそかに思ったりします。