どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
即興で、旅行中ブログ更新に挑戦しようと思い立つ
はあちゅうさんの『わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?』を読んだのがきっかけで旅行中ブログ更新に挑戦してみようと突然思った。
思ったのは、バンコクへ向かうJALが出発する羽田空港へと向かう電車の中である。
電車の中が暇だったので、突然、そう思ったのだ。
元々、即興でなんとかしようというタイプである。そうでなければバックパッカーになどなれない。
海外でスマホを使う方法は? 現地のフリーWiFiを利用するのが一番簡単
ノートパソコンなんて持参していないが、スマホがある。スマホは小さなパソコンのようなものだ。
旅をしながらブログ更新するとなると、WiFi電波の使い方がキモになる。電波さえ通じる環境にあれば、まあ何とか更新できるだろうと思った。
海外でスマホを使う方法はいくつかある。
代表的な方法は、
①現地のフリーWiFiを利用する。
②携帯会社の海外パケット定額を利用する。
③海外用WiFiルーターをレンタルして持参する。
貧乏放浪バックパッカー系の旅をしている身からすると、
②はとにかくお金がよけいにかかることが欠点。
③はお金と余計な荷物(WiFiルーター)がひとつ増えることが欠点。
であり、①しか選択の余地はない。
もっとも、今回のように突然、即興で思いついたアイディアとなると、はじめから①しか選択の余地はなかった。
喫茶店やゲストハウスなど最近ではフリーWiFiが繋がる場所は多く、一日に一回ぐらいはブログ更新できるのではないか?
バンコクなら問題ないだろう。その程度の心構えであった。
そもそもフリーWiFi環境であるが、世界の中で日本は遅れている方だと思う。
外国人がこれほど増えているのに、市役所でフリーWiFiが使えないなんて、どれだけ世界から遅れているかわかっているのだろうか。
誰も通らないような道路の舗装を張り替える(諸外国のレベルから見ればまだ最高クラスのものでも)お金があるのだったら、フリーWiFiにお金を使えばいいのに。
新幹線や首都高速は旧東京オリンピックの遺産
前回の放浪旅は韓国ソウルだった。ソウルの街中ではフリーWiFi電波が飛んでいて、いたるところでフリーWiFiが使えた。もちろんこういうことは民ではできない。官がおこなっている。市内の公共施設をフリースポット化する「ソウルデジタル基本計画2020」というのを官が進めており「Seoul WiFi」「Public WiFi@Seoul」などが簡単にひろえた。
どうして日本はこういうことをやらないのだろうか。2020年には東京オリンピックがあるというのに。
経済界も含め、官民あげてオリンピック誘致に熱心だったのは、日本人アスリートの金メダルの数を期待しているからではない。経済効果を期待しているからである。
前回、1964年の東京オリンピック開催の時は、諸外国に恥じない立派な大会にしようと、新幹線や首都高速をオリンピック開会式に間に合わせるように急ピッチで整備したといわれている。今もわたし達が利用している首都高速は東京オリンピックの遺産なのだ。大会が残したのは東京の魔女や円谷幸吉の伝説だけではないのである。
当然、2020年のオリンピックにもスポーツ選手の苦労・感動エピソード以上のものを期待している。
今度は何を官は整備してくれるのだろうか? 「新・国立競技場」が答えではないはずだ。
東京中でフリーWiFiが使えれば通訳ボランティアなんていらない。
答えはフリーWiFiではないかと思う。
東京オリンピックの事務局は、オリンピック観戦に訪れた外国人観光客をおもてなしするために、語学の堪能な人材にボランティアで協力してもらうよう働きかけてきた。
しかしこれは「有能な人物を、無償で使おう」とすることだ。
人を働かせるなら対価を支払うというのが資本主義社会の原則である。無能な人物なら無償で使ってもいいが、有能な人物を無償で使おうというのはムシがよすぎる。もともと無理があるし、オリンピック当日、その日一回こっきりしか使えない。将来の遺産とはなりえない発想なのだ。
なぜできないのか? 民業圧迫という大義名分
通訳ボランティアはその場かぎりで終わりだが、WiFi環境はオリンピック後もずっと使える。
いっそ東京中をフリーWiFi環境にしてしまいなさい。そうすりゃあ通訳のボランティアを街角ごとに立たせておく必要なんてないんだから。
わざわざオリンピック観戦に来るような旅人は「完全パックツアーの素人」か、「観光だけじゃ飽きちゃった上級レベルの旅人」かどっちかなんだから、WiFi環境があれば、ほとんどの用は足りてしまうはずだ。
こういうことがなぜできないのか? ソウルにできて、なぜ東京はできないのか?
「民業圧迫」という言葉がある。官がやることで民の仕事を圧迫するようなことはやらない、という官側のモラルのようなものだ。
通信業というのは立派な民の事業なので、官が通信業にテコ入れすると民業圧迫になる。だから「やりません」。
この言葉をひっくり返すのにはパワーが必要だ。公平、公正な社会で、大義名分の力は強い。
外国人がこれほど増えているのに、市役所でフリーWiFiが使えないのは何故か?
おそらく理由は二つある。
ひとつは「民業圧迫」という大義名分であろう。通信会社の収入が減るような行為は官側のモラルとしてできない、ということである。
もうひとつは「WiFi難民のたむろ場所」「喫茶店がわり」になるのが嫌なのだろう。自宅WiFiのない人たちに用もないのに居座られるのを恐れているのだろう。用が終わったらさっさと帰ってもらいたいというのが本音だろうから。
まあ、人情として二つ目の理由はわかるが(笑)、ひとつめの民業圧迫というのは、本当に、本当に民業圧迫になるのだろうか?
今太閤・田中角栄さんがいまだに賞賛されているのは、道路を作ったからではない。人と人とを繋いだからである。繋いだことで新しいビジネスが限りなく生まれたのだ。
最近のスマホ・アプリ業界だって、人とつながることを最優先に考えて、無料のアプリケーションばかりである。人とつながってしまいさえすれば、ビジネスチャンスは後から訪れるものなのだ。人と繋がっていさえすれば、いくらだって、何だってできるのだ。当初、思いつきもしなかったようなことでも。だから最初に無料で提供しているのだ。繋がるために。
新東京オリンピックに期待するフリー通信環境という遺産
東京オリンピックをきっかけに、官が主導して、東京中をフリーWiFi環境にしてしまってもいいと僕は思う。通信会社はその環境から今では想像もできないビジネスチャンス、イノベーションがあると思うよ。
新幹線や、首都高速、旧東京オリンピックの恩恵を今でも僕らは受けているのだ。
新東京オリンピックもそういう何かを残して欲しい。
それはフリーの通信環境ではないかと僕は思っている。