著書『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』まえがき

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。小説『ツバサ』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

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著書『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』まえがき

「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」

藤原定家のこの言葉を知って以来、ながらく私はこの言葉を座右の銘にしてきました。政治情勢だとか円高・円安だとかに一喜一憂して、浮世の都合に左右されて、日々不安定に暮らす人生は送るまいと若い頃に決意して生きてきました。

そんな私がテレビに釘付けになってしまうような事件が起こりました。それがロシア・ウクライナ戦争です。これだけ情報化社会になって、戦争の悲惨さが人々の常識として知れ渡り、争いなんて嫌だという人々の声が上げやすい世の中になっているのに、まさか国と国との古典的な戦争が起こるとは。

衝撃をもってこの戦争をわたしは受け止めました。

「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」とは、政治とか戦争みたいな争いは自分には関係ない、よそで勝手にやってくれ、という生活信条です。そんなことよりも芸術だとか自分自身を真摯に追求しようという人生態度が「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」だと私は理解しています。

紅旗征戎、吾が事に非ず。これまでそのようにして生きてきました。悪くない生活態度でした。人生は短い。もしかしたら最高指揮者として関わるならば政治や戦争というものは面白いのかもしれません。だから人類史からなくならないのでしょう。人類の歴史は政治と戦争の歴史です。そういうものは全身全霊を賭けて行うべきでしょう。どっぷりつかるか、一切関わらないか。

紅旗征戎、吾が事に非ず。私は一切関わらない道を選びました。実は選挙にすらほとんど行ったことがありません。はじめて選挙に行った時の結果を見て自分の一票のあまりの無力さを思い知って投票に行くのをやめてしまいました。他人に投票なんかしている時間があったら自分自身の人生を充実させることに集中しようと考えて生きてきたのです。

私は戦史に詳しいブロガーです。戦争のコラムをたくさん執筆している軍事オタクですが、軍事に特化したブロガーではありません。戦争には無条件で反対します。戦争に反対する立候補者を応援して政治活動するよりも、むしろいつか頭上に核ミサイルが落ちてきたときにジタバタすることがないように心を整える方に精力を向けた方がいいとするのが、紅旗征戎吾ガ事ニ非ズのスピリッツです。これまでそのようにして生きてきました。

ところが、そんな私ですが、ロシア・ウクライナ戦争だけはどうしても無視することができませんでした。毎日、テレビの画面を食い入るように見つめました。こんなに熱中してテレビを見たのは東日本大震災以来のことです。

なぜ戦争が起こったのかとか、どうしてこういう軍事的勝敗になったのかといったことは私よりもふさわしい筆者がいるはずです。その手の専門家におまかせします。そういうことではなく、なぜこの戦争は無関心、無関係の私をひきつけるのだろうか。それを解明するのが本書の主たる目的です。そこにはきっと人類普遍的な何かが含まれているでしょう。私の問題は、きっとあなたの問題です。人類全体の問題です。

戦史に詳しい市井のブロガーが見たロシア・ウクライナ戦争。どう思い、何を考えたのか。それをここに書き記しておきたいと思います。それには意味があると信じて。

なお本書を出版する時点(2023年12月)でまだロシア・ウクライナはまだ続いています。決着は見えていません。このような書物は本来、決着がついてから出版すべきものかもしれません。そうすれば答えを間違えずに執筆することができます。

たとえばこの本にはウクライナがロシア軍を圧倒していた頃「戦争に勝つのはウクライナだ」と軍事専門家はじめ多くの人が信じていた頃に書かれた記事がそのまま採用されています。もしも戦争がロシア有利に終結したら、記事としては意味のないものになってしまいます。なぜなら記事の前提が成立しないから。

もしもロシアが有利にこの戦争を終結させたとしたら、これらの記事は削除するしかありません。「間違った記事」だったとすらいえるかもしれません。

しかし私は可能性というものを消してしまいたくありませんでした。結果が出てから執筆するのでは、可能性を語っている記事の価値は消えてしまいます。それがまだ戦争が決着していないのに本書を出版する理由です。

戦争の結果を知っている未来人の目線から見ると、過去の戦争というものはみな同じことが言えます。たとえば関ケ原の合戦で徳川家康ではなく石田三成に味方をする武将が「先見の明がなく愚かな武将」であるかのように見えてしまいます。それは我々が戦いの結果を知っているからです。あの真田昌幸ですら石田三成がわに立って参戦したのです。事件の渦中にある武将たちにはどちらが勝つかまったくわからなかったのです。

ロシア・ウクライナ戦争も同じです。今の私にはこの戦争がどのように決着がつくのかわかりません。しかし結末がわからないからこそ書ける記事というものがあります。この時点だからこその記事を残しておこうと私は決意しました。それは「可能性の記事」だと言えるでしょう。

本書は筆者が運営するブログ『ドラクエ的な人生』から、ロシア・ウクライナ戦争に関するコラムをまとめて再構成したものですが、執筆時の日付を各コラムの最後に入れることにしました。その日付に語ったからこそ意味があるというコラムがいくつも存在することに気づいていただければさいわいです。

過去、終わらなかった戦争はひとつもありません。ロシア・ウクライナ戦争もいつかは終わるでしょう。決着が分かった時点から見返すと「なぜこんな無駄なことを考えたのか」と思うのはよくあることです。それでもリアルタイムで考えたこと、感じたこと、可能性を書き残すことには意味があると思います。

「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」

普遍的なものばかり求めてきた筆者が、はじめて時事的なコラムを残そうと考えました。

読んでいただければ、なぜそう考えたのか、お分かりいただけるはずと思っています。

2023年12月16日

アリクラハルト

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書籍の概要・著書の紹介

「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」それは政治とか戦争みたいな争いは自分には関係ない、よそで勝手にやってくれ、という生活信条です。そんな筆者がメディアに釘づけになってしまったロシア・ウクライナ戦争。普遍的なものばかり求めてきた筆者が、なぜ時事的なコラムを残そうと考えたのか? 本書は、戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての感想と提言です。
●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか?
●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか?
●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。
●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか?
ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすることが、人類共通のひとつの価値観をつくりあげ、それに反する行為はいつしか人類全体に否決される。いつかそんな日が来ると信じています。本書は、まだ決着のついていない現在進行形の戦争について書かれた「可能性の記事」です。

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このブログの筆者の著作『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』

戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての感想と提言。

『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか?
●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか?
●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。
●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか?
●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。

ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすることが、人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。それに反する行動は人類全体に否決される。いつかそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。

Bitly

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