サロンって何だ? 社交界って何だ?

本-映画-メディア
スポンサーリンク
『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』、小説『ツバサ』キンドル書籍にて絶賛発売中です。ぜひご一読ください。

YouTube動画

vehicle-night-in-japan

スポンサーリンク

サロン・社交界って何だ? 前時代の風俗の解説

マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』を読んでいます。ギネス級の大長編小説なので、内容・書評、感想をまとめるのはまだ先になりますが、ひとことでいうと『フランス上流階級の社交界の小説』ですね。この社交界というのはサロンと呼ばれることもあります。上流階級もしくはお金持ちが自宅でパーティーをひらくのですが、これをサロンと呼んでいました。

これまでに読んだ最長の本は何ですか? 読書はマラソンに似ている。

スポンサーリンク

サロンって何だ? 社交界って何だ?

貴族やお金持ちが客間を解放して、そこが談話室となりました。それがサロンです。ホストの友だちが呼ばれたのがはじまりですが、定期的に行われたため、会員制メンバーシップのような状態となりました。文学サロン、絵画サロン、時事サロン、科学サロンなど傾向のはっきりとした嗜好性サロンもありました。大邸宅の客間の持ち主がホスト、招待客がゲストです。家のオーナーである旦那様は本業の仕事で忙しかったため、どちらかといえば有閑夫人がホストにまわることが多かったのでした。

当時はソーシャルネットワークというものがなかったことから、世の中で自分を表現したい人は、新聞に意見を載せるか、自費出版するか、あるいはサロンでデビューしサロンで有名になりサロンで意見を交換するしかなかったのですね。たとえば新進気鋭の画家が他の画家と知り合いになりたければ芸術サロンに出入りすればよかったのです。
スポンサーリンク

社交界、サロンに出入りしたかった理由

だからみんな必死になってサロンのメンバーになろうとしました。世に出られるかどうかはサロンのメンバーになれるかどうかにかかっていたといっても過言ではありません。だからサロンのことを社交界と呼ぶのです。サロンに入るには主催者の招待状が必要です。そのために誰かの紹介が必要なので誰かに取り入ろうと媚を売ったり必死です。むかし『mixi』ミクシィというSNSが誰かの紹介がないと入会できませんでした。いちげんさんお断りシステムです。もしかしたらサロンの制度から、それを思いついたのかもしれません。現在はインスタグラムなど他のSNSにシェアを奪われて「いちげんさんお断り」なんて言ってられなくなって誰でも入れるようですが。

ところでなんでこうまでして当時の人たちは社交界に入りたかったのでしょうか。

まだ若い人はわからないと思いますが、世の中は実力とか才能とかよりも、人間関係ででき上がっています。ある地位につくことができるのは、実力とか才能がある人ではなくて、その地位の関係者と人間関係のある人物なのです。サロンメンバーは有力者ばかりなので、人間関係を構築するために、どうしてもサロンに入る必要があったのでしょう。

スポンサーリンク

マルセル・プルーストの時代。一人で楽しめることは極端に少なかった。

地位につくにも、仕事をもらうにも、まずは人間関係でした。だからサロン・社交界の顔役であることは重要なことだったのです。

でもそれは男性の場合。それでは女性の社交熱の説明がつきません。社会的地位につくつもりのない女性だって、社交界でデビューできたかどうかは人生の一大事だったようです。これはなぜでしょうか?

私は思うのですが、おそらく1900年ごろのマルセル・プルーストの時代には、社交ぐらいしか楽しみがなかったのではないかと思います。実際、社交がないと、読書ぐらいしか楽しめるものはなかったのではないでしょうか。やっと自転車が登場したころの話しです。映画もなく、テレビもなく、自宅で音楽を聞くこともできず、インターネットもなく、SNSで自分をアピールすることもできず、世界の人とメールしあうこともできず、動画サブスクもなかった時代です。一人で楽しめることは極端に少なかったのです。

だから人生を楽しむためには、どうしても社交界にデビューする必要があったのです。

スポンサーリンク

社交界、サロンの楽しみは、噂話、人物評、悪口

当時のサロンではホストに招待された限られたメンバーの(上流社会的な)生き方の追求、人間関係のこと、性格批判、心理分析、お芝居の内容などがおもな話題でした。ケンカになるので宗教や政治のことは話題から避けられていたようです。

地位がなければこの楽しい場所に出入りできませんでした。生まれついての貴族は資格じゅうぶんですが、成金庶民も必死にこのパーティー文化をマネしたのです。人生を楽しみたいですからね。しかし背伸びしてそのように貴族ぶることをスノッブといいます。

人生を充実させて、今を最大限楽しみたい。これは古今東西誰しもの願いです。今の私たちも20世紀初頭のフランス人も同じですが、その充実させ方は別でした。

たとえばうだるような暑い夏、今の私たちはエアコンのスイッチひとつで悩みを解消できますが、当時の人たちは避暑地に行く必要がありました。エアコンなんてなかったからです。電灯がやっと普及し始めたぐらいですから。

そういう時代の価値感は今とは別ものでした。今は映画もゲームもなんでもあります。昔の貴族よりも、ただの庶民がいい暮らしをして、いいものを食べています。他人の噂話や人物批判よりも面白いことがたくさんあります。パソコン、ネット上で世界中の誰ともつながれます。

おもしろいことがたいていひとりでできるようになりました。エアコンのきいた自宅で世界のお酒を飲みながらサブスクで映画見放題するのも、インターネットで対戦ゲームをするのも、地位なんかいりませんし、誰かの紹介状もいりません。大金持ちである必要もありません。いるのはやる気、情熱だけでしょう。

1900年当時は音楽も生演奏のみでした。それが今では音楽サブスクやYouTubeで世界中の音楽を好きなだけくりかえし聞くことができます。こう考えると、もう誰も媚を売ってまでサロンに入ろうとは思いません。そんなことをしなくてもじゅうぶんに人生を楽しむことができるからです。他人の噂話よりも面白いことを私たち現代の庶民は手に入れました。だからサロン文化は廃れたのです。

しいて現代でサロンと似たようなものを探すとすれば「テレビタレントになりたい人たち」がそれに似ているかもしれません。テレビ界という社交界の会員制メンバーシップになりたい人は現代にもいるでしょう。その人たちにはどうしてもサロンに入りたい人の気持ちがわかるかもしれません。

プルーストの時代の後に、第二次世界大戦があります。国家総力戦と帝国主義の崩壊は貴族と庶民の違いをなくしました。その後、世界各国の植民地は独立して、人々は昔よりもずっと平等になりました。

『失われた時を求めて』でマルセル・プルーストが描いているのは階級社会の社交サロンです。その時代にくらべて、人々は平等になったんだなあ、と思いながら100年前の小説を読んでいます。

記事がよかったらポチっと応援お願いします。
いい記事のシェア・拡散にご協力ください。
ドラクエ的な人生 - にほんブログ村
記事がよかったらポチっと応援お願いします。
いい記事のシェア・拡散にご協力ください。
ドラクエ的な人生 - にほんブログ村
お買い忘れはありませんか?
ワンクリックでお買いものは終了。人生を楽しもう。
★ブログ・アフィリエイトという副業★

ブログを運営して副業をはじめませんか? 「あなた」だけが知っているお宝グッズ、使えるアイテムがあるはずです。それを紹介するだけで報酬をゲットできます。おすすめのアフィリエイト・サービス・プロバイダーは「もしもアフィリエイト」です。こちらから無料会員登録できますよ。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

★ブログ・アフィリエイトという副業★

ブログを運営して副業をはじめませんか? 「あなた」だけが知っているお宝グッズ、使えるアイテムがあるはずです。それを紹介するだけで報酬をゲットできます。おすすめのアフィリエイト・サービス・プロバイダーは「もしもアフィリエイト」です。こちらから無料会員登録できますよ。

★★

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
書籍『市民ランナーという走り方』
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
ランニング・マラソンについて体系的に学びませんか? このブログの著者の書籍がAmazonにて発売しています。雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 市民ランナーの三冠グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するための方法を教えます。 本書の特徴は、ランニングフォームをつくる入力ワードを変えることで速く走れるようになるというものです。パフォーマンスを肉体が再現するための入力ワードによって、いわば言葉の力によって速くなるというメソッドを提唱します。 ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●初心者が習得すべき「アトムのジェット走法」「踵落としを効果的に決める走法」 ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「逆くの字走法」「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」って何? ●戦闘フォーム「ヤジロベエ走法」ってどんなフォーム? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? ●スピードに教わる。自分の肉体から学ぶ「オオカミ・ランニング」とは? ●ウルトラマラソンの走り方「ばあちゃん走法」とは? 本書を読めば、「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 踵着地とフォアフット着地、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。 ●「世界が美しく見える魔法」とは? 禅ランニング・瞑想ランニングのやり方 カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。 市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Amazon.co.jp: 市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
Amazon.co.jp: 市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
ランニング・マラソンについて体系的に学びませんか? このブログの著者の書籍がAmazonにて発売しています。雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 市民ランナーの三冠グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するための方法を教えます。 本書の特徴は、ランニングフォームをつくる入力ワードを変えることで速く走れるようになるというものです。パフォーマンスを肉体が再現するための入力ワードによって、いわば言葉の力によって速くなるというメソッドを提唱します。 ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●初心者が習得すべき「アトムのジェット走法」「踵落としを効果的に決める走法」 ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「逆くの字走法」「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」って何? ●戦闘フォーム「ヤジロベエ走法」ってどんなフォーム? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? ●スピードに教わる。自分の肉体から学ぶ「オオカミ・ランニング」とは? ●ウルトラマラソンの走り方「ばあちゃん走法」とは? 本書を読めば、「マンガに学ぶ実走」などの言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 踵着地とフォアフット着地、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。 ●「世界が美しく見える魔法」とは? 禅ランニング・瞑想ランニングのやり方 カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。 市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
Amazon.co.jp: 市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
Amazon.co.jp: 市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座) 電子書籍: アリクラハルト: Kindleストア
このブログ著者の小説『ツバサ』
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
Bitly
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
Bitly
本-映画-メディア
スポンサーリンク
アリクラハルトをフォローする
ドラクエ的な人生
タイトルとURLをコピーしました