どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
旅先のパートナーが、本拠地の生活までパートナーになった
さて、アパートからアパートへの引っ越しを終えたところである。旅のパートナー、イロハと同居することになった。これまで諸国の安宿ではずっと一緒だったから慣れた同居ではあるが、それがとうとう国内のベースキャンプでも一緒に暮らすことになったわけだ。まさに人生そのものが旅だという感じがする。ちなみにこれまでは疲れ切って帰国したら「じゃ!」と別々のアパートに帰っていったのだが、それがもうなくなったのだ。
私はアパート暮らしにこだわってきた。家を買うことは遊牧民の感覚とは違うものだ。農耕民族的な感覚である。旅人の感覚とは違うものだ。旅先で家賃を払ってわずかな時間滞在するように、この日本でも家賃を払ってわずかな時間滞在したい。旅立った後はもはや私がそこにとどまった痕跡は何も残っていない。世界最大の帝国をつくりあげたチンギス・ハーンの墓はどこにあるのかわからないという。さすがだ。世界一有名な遊牧民が遊牧民らしく始皇帝陵のようなものを何も残さず消えてくれたことが何かうれしい。不滅の名を残そうというのが帝王だと思っていたが、それは農耕民族的な考えかもしれない。
それにしても一軒家は高額すぎる買い物だ。高すぎる買い物は魂をその場所に縛り付ける。高すぎる買い物には過剰な労働がつきものだからだ。潜在的におれはノマドワーカーなのかもしれない。この場所もしょせんは旅先、そんな遊牧民的な旅人感覚がバックパッカー旅の中でいつの間にか身についてしまった。
「どこで死ぬかはわからない。でもここじゃない」それが放浪のバックパッカーの信条なのである。
さて一抹の寂しさを感じながら旧アパートを退去したわけであるが、引っ越すとものすごく生活感覚が変わる。ジョギングコースが変わる。トイレや寝室の配置が変わる。お風呂場の深さが変わる。引っ越したらなんとウォシュレットになった。まさに引っ越しは人生の大イベントなのである。パソコンの配置が変わる。マウスコンピューターのデスクトップパソコンが、これまでの有線によるルーター接続から、無線LANアダプター子機によって無線Wi-Fi接続になったりする。これほど日々の暮らしががらりと一変するのならば、引っ越しも悪くないかも、と思ってしまう。引っ越しが癖になってしまう人の気持ちがすこしわかった気がした。
しかしその後、いろいろな面倒な手続きが押し寄せてきた。「うえっ。面倒くさっ!」道理でこれまで引っ越ししなかったわけだ。葛飾北斎のような江戸時代の人は今ほど手続きがなかったのだろうなあと思う。現代人はいろいろな場所と繋がりすぎている。手続きの数は、どれほど社会と繋がっているか、その数と比例するのだ。
引っ越しにともなってライフラインが変わる。電気、ガス、水道などは連絡して閉栓&開栓しなければならない。電気や水道は立ち会う必要はないが、ガスの場合は閉栓に立ち合いが必要だった。立ち会ってその場で現金で精算をした。開栓も水道はメーターボックスの元栓をひねるだけで使えるようになったが、ガス開栓には立ち合いが必要であった。
賃貸家財総合保険の「個人賠償責任」特約は自転車の事故にも有効
また火災保険(賃貸家財総合保険)に加入していた場合、解約の手続きをしなければならない。別に解約は義務ではないが、部屋の延べ床面積で保険料が変わってくるような保険なので、解約すれば返金がある。ちなみに賃貸家財総合保険の中には「個人賠償責任」という項目がある。この補償はたとえば自転車の事故で他人を傷つけてしまった場合の賠償責任にも有効のようだ。アパートの火災のときだけ有効な保険と思い込んでいたので「まさか」と思った。ロードバイク乗りの私はあえて自転車の保険に加入していたのだが、どうやら二重に保険を支払ってしまっていたようだ。
さまざまな登録している住所も変更しなければならない。まずは郵便局に転送の届け出をすること。転送の反映は即座に出来ないので転居の2週間ぐらい前から申し出る。「✖月✖日から転居先に届けてください」と申し出ることができる。
そして役場で住民票を変える。そして新しい住民票をもって免許証の住所を変える。免許証は身分証明の有力なカードとなる。背面に新住所が印刷されて公安の確認印が押されるのである。この新住所免許が対面で住所変更をする際に重要な役割を演じてくれるだろう。
職場にも住所変更は届け出なければならないだろう。
図書館は比較的住所変更が簡単だ。本を借りに行ったついでに司書に対面で変更を申し出ることができる。ああ簡単だ。
JALカードはJAPAN AIR LINESの公式ホームページからではなくMY JAL CARDという別のページから住所変更しなければならない。ログインのパスワードが違ったりするから、ややこしくなるのだ。「パスワードが違います」とパソコンに言われると自分はこのIT社会に向いていないんじゃないかと思って泣きたくなる。ウェブ上のパスワードはひとつを使い回しできればさすがに私でも忘れないのだが、サイトによって「数字だけでなく英小文字と英大文字と記号を含まなければダメ」というサイトがあって、結局、たくさんのパスワードが存在することになってしまうのだ。キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号は数字4桁である。その4桁の数字がすべてのサイトに使えれば便利なのだが、そうじゃないから混乱してしまう。結局、「数字だけでなく英小文字と英大文字と記号を含んだ鉄壁のパスワード」をひとつ準備して、それを使い回すのが一番かもしれない。そう思ったら今度は桁数の制限で鉄壁のパスワードも使えない場合があるのだ。パスワードはサイトごとに変えるべきだとか、数カ月に一度変えるべきだとか言う人がいるが、変更の作業が面倒だし、そんなにたくさんのパスワードを覚えきれないよ。一定の期間を使ったら強制的にパスワードを変更しなければならない場合もある。ああ、つくづく面倒くさい。
アマゾン他ネットショップの登録も変えなければ。住所を変えておかないとうっかりワンクリックで注文すると旧住所に荷物が届いてしまう。ログインすればアマゾンの住所変更は簡単だ。たいていアマゾンのログインパスワードはPCに保存されているのではないかと思う。JALのようにログインの段階で躓いているようでは買い物なんてしてもらえないから、そこはスルー出来るようになっているのだ。世のパスワードセキュリティを訴える人はこの点をどう考えているのか?
生命保険の住所も変えなければ。私は「こくみん共済」に加入しているのであるが、住所の変更は組合員番号が分かれば簡単に変更できる。結婚したことで死亡保険金の受取人を妻に変えようと思ったのだがいくら探しても受取人変更の項目がなかった。調べてみるとどうやら死亡保険金の受取順位は共済の場合、加入者の指定ではなく、あらかじめ決まっているようだ。配偶者の受取順位は第一位であり、結婚した時点で自動的に変わっているようである。
NHKの受信料もある。クレジットカードから引き落とされているのでとりあえず未納の心配はないのだが住所変更をしておいた方がいい。登録番号のようなものを聞かれることもなくNHKのサイトから簡単に変更することができた。
キャッシュカードは銀行に変えてもらいに行こう。
クレジットカードはまたそれぞれである。
イオンの場合は、イオンスクエアに登録して、そこから変更する。しかしこのホームページが非常に分かりにくい。たかが登録住所を変更したいだけなのに、迷ってしまった。引っ越した人がもっと簡単に住所変更できるように設計しなさいよ。ああ面倒くさい。しかし住所変更しなければ、カードの有効期限が切れたときに旧住所にカードが送られてしまうではないか。こればかりは「やらざるを得ない」のだ。ああ、引っ越しなんてするもんじゃないな!
携帯電話はさすがに住所は関係ないかな、と思うが、いちおう変えておいた方が無難だ。
車検証も変えなければならない。それには車庫証明が必要だ。
このブログを続けるのならばXSERVERの住所登録も変えなければ。
引っ越すだけでも面倒くさいが、その後の手続きは引っ越しそのものよりも面倒くさい。それが現代の引っ越しである。マイナンバーカードで一括管理して、一度に住所変更してくれればいいのだが。
私などは少ないほうだと思う。それでもいろんな場所に住所を登録しすぎなのだ、現代人は。