どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
唐突ですが、ハルトは帰国子女です。小学校の後半から中学校の前半の多感な時期に、4年間韓国ソウルで暮らしていました。
ソウル日本人学校の卒業生です。弟の同級生にはなんとPUFFYの大貫亜美ちゃんがいます。彼女もソウル日本人学校の出身なんですね。
韓国には誰よりも複雑な思いを抱いています。好きになろうとすれば誰よりも好きになれるし、嫌いになろうとすれば誰よりも嫌いになれる、という感じです。
その経験から言えることは、外国のことは本当は数年暮らしてみなければわからない、ということです。
このブログで(後年の)ハルトが(韓国以外の国を)あれこれ言っていますが、所詮は1~2週間程度滞在しただけで、本当のことは何もわかっていないというのが本当のところだろうと思います。
たとえば私はバンクーバーをとても住みやすくて快適な場所だと思っていますが、それはバンクーバーマラソンを走った5月に数日間滞在して感じたことに過ぎず、本当に暮らした人から聞くと「冬はとてつもなく寒い」場所だということです。でも数日間通り過ぎただけだから、その寒さを経験していない。
冬の寒さとか、人の感触だとか、本当の意味で私がどうこう言えるのは韓国だけなのかもしれません。
しかし「真実を述べる」ことが当ブログの目的ではありません。
一瞬感じたこともまた「感じたこと」に間違いありませんし『一葉落ちて天下の秋を知る』ではありませんが、わずかなエピソードの中にも重要な何かが含まれているかもしれません。
「外国のことをどうこう論評する」ことも目的ではありません。『「ハルトが感じたこと」から「みなさんが感じること」』こそが書きたい全てです。
外国のことは本当は数年暮らしてみなければわからない。
このブログの主筆ハルトはそのようにはっきりと認識した上で「トラベルはトラブル」シリーズをはじめとしたドタバタを書いております。そこはここではっきりお断りさせていただきます。
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旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。
【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●日本海も東海もダメ。あたりさわりのない海の名前に変えたらいいじゃないか
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●もしも韓国に妹がいるならオッパと呼んでほしい
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え
韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。
「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。
帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。
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