石田衣良『アキハバラ@DEEP』。人工知能AIのブレイクスルーを描いた作品

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恋人の「嫌いよ」が「好き」に聞こえた経験はないだろうか?

こんにちは、ハルト@sasurainorunnerです。

ここでは人工知能AIの能力と限界。そして小説『アキハバラ@DEEP』について語ります。

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人工知能AIがもっとも苦手とすることは翻訳?

人工知能AIに人間の仕事が奪われる、と言われるようになって久しい。将来的には無人自動運転になってタクシーの運転手まで職を失うと言われている。それを思えば翻訳家の仕事なんて真っ先にAIに奪われるものだと思っていたが、そうもそうではないらしいのだ。

翻訳という行為は人間臭く、とてつもなくAIには難しいことなのだそうだ。チェスではチャンピオンを負かしてしまうほどのAIでも上手な翻訳は難しいのだと聞いた。

この話しは面白いので、すこし掘り下げて考えてみよう。

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AI翻訳の致命的な欠点は、彼が命を持っていないこと

人工知能AIの致命的な欠点は、彼が命をもっていないことだ。生存本能を持っていないし、子孫を残そうともしないし、そのため愛することもない。

戦争の大惨禍も、波のさざめきも、AIにとっては粛々と同じ描写に過ぎないのである。そのことが翻訳には致命的誤訳となってしまうことがあるのだ。意訳ができないし、言外の言葉がわからないためである。

AIは死ぬ悲しみを理解しない。戦場に向かう子に母が「お国のために立派に義務を果たしてきなさい」と言ったとしても、マニュアル通りに棒読みする母の本心はそこにはないということがわからない。「生きて帰っておいで」を斟酌できないのがAIなのである。

恋人の「嫌いよ」が「大好き」に聞こえた経験はないだろうか? それもAIは直訳してしまう。

「蓼食う虫も好き好き」は「一度壊れた男女の仲は元には戻らない」という意味である。そう訳してくれればいいのだが、AIは「私は蓼を食べている昆虫が好きです、好きです」と昆虫食の愛好家かと思うような翻訳をしてしまうかもしれない。文章をどこで切るかで翻訳は変わってくる。

皮肉とかユーモアとかも、AIはトンチンカンな直訳をしてしまうことがある。お笑いコンビ『ナイツ』の言葉遊びのような芸風(ヤフーをヤホーと呼んでしまうような)を上手に翻訳することは、まだ人工知能にはできないのだ。

AIは命を持っていないので、知識はどんどん蓄積していくけれど、呼吸とか食事とか排泄とか命の本質的な部分を理解できていないため、宇宙旅行の準備をAIに頼んだら酸素ボンベの準備がなかったというような間抜けさが起こりうるのである。リストの確率で提示はできるが、命の切実さで優先順位をつけることができないのだ。

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人間に感動した。それは私が人間だから

ここで思い出したのは石田衣良さんの『アキハバラ@DEEP』という小説である。たしか気の弱いアキハバラのオタク少年たちが人工知能AIを作るという話であった。優秀なAIに手を焼いた対抗勢力がラストシーンでAIを物理的に破壊しに来る。身を捨てて一番戦闘力の高い格闘技少女がAIを守ろうとしたとき、気の弱いオタク君たちが大声で叫びながら少女よりも先に対抗者たちに殴りかかっていくというシーンがラストにある。

そのシーンで私は感動した。

その時、人工知能AIは「彼らが自分を守ろうと戦ってくれているだ」と理解する。

「どうして自分を守ってくれるのか? それは彼らは自分を生み出した者だからだ。彼らは私の親なのだ」とAIは認識するのだ。

今思えば『アキハバラ@DEEP』は、AIがブレイクスルーした瞬間を描いた小説だったのだなあ。

現代のAIでも、生存本能はないし、死滅の恐怖もないから、親への感謝の念などは関連付けられないし起こりえないという。しかし将来は……そう考えるとたいへんな名作なのではあるまいか。

ちなみに私が『アキハバラ@DEEP』で感動したのは、気の弱いオタク少年たちが自分たちの大切なものを守るために捨て身でたたかうからである。これまで自分たちを守ってくれた強い格闘技少女よりも先に彼らは飛び出していった。

その姿に感動したのだ。人間に感動したのだ。人工知能AIのブレイクスルーに感動したわけではない。それは私が人間だからである。

プロフィール


サンダルマン・ハルト。雑誌『ランナーズ』等に執筆歴のあるライター。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。サブスリーランナー。グランドスラムの達成者(100kmサブテン。富士登山競争登頂)。スイス・ブライトホルン。マレーシア・キナバル山。台湾・玉山ニイタカヤマ。南アルプス全山縦走など登山歴も豊富。キャンプ・車中泊マニア。アウトドア派の放浪の旅人。現在、仮想地球一周ランニング中。
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