samsoniteサムソナイトじゃなくてsamsomiteサムソマイトだった話し
昔、中国を旅していた時のことです。旅行グッズフェチであるわたしは中国の旅行グッズを眺めて楽しんでいました。
そのとき、有名な旅行鞄のメーカーであるサムソナイト(samsonite)の機内持ち込み可能サイズの小型スーツケースが格安で売っていたので、買おうかと思いました。なんなら今使用しているカバンは中国に捨てて、新しいsamsoniteに詰め替えて帰国すればいいのです。
レジに持ち込む前、品物の最終チェックをしているとき、おかしなことに気づきました。そのsamsoniteの周囲には、パチモンばかりが陳列されているのです。
こちらは韓国、済州島の写真ですが、どう見てもノースフェイス(North Face)を想起させますよね。まあ、こんな感じでパチモンばかりが並んでいたのです。済州島でバスに乗ったとき、ルイ・ヴィトンのカバンにキャベツなど野菜をそのまま突っ込んでいるおばさんがいました。あれも絶対パチモンだと思います(笑)。
さて、中国の話しに戻ります。周囲がみんなパチモンばかりなのに、どうしてサムソナイト(samsonite)だけ正規品が置いてあるのでしょうか?
あきらかにおかしいと思い、よーく調べた結果、わかりました。
わたしが買おうとしていたsamsoniteは、samsomiteだったのです。これには気づきませんでした。
サムソナイトじゃなくて、サムソマイトかよ!!
心の中で全力でツッコミを入れて、買わずにお店を後にしました。
パチモンは空港で没収される危険性があります。
パチモンには、メーカーのボッタクリビジネスを是正する力がある。
わたしは政府の関税職員じゃありませんので、ここではパチモンを批判する意図はまったくありません。むしろパチモンは大好物です。パチモンはむしろ旅をおもしろくしてくれるアイテムだと思っています。
かつては全身ブランド品で身を固めたこともありました。もちろんすべて模造品で(笑)。
おみやげにヴェルサーチのメデューサのベルトをプレゼントしたらものすごくよろこばれたこともあります。もちろんパチモンです。向こうもパチモンと知りつつ愛用してくれました。
パチモンには、メーカーのボッタクリビジネスを是正する力があると思っています。
もはや正規品か模造品かわからないパチモン天国
このようにパチモン文化を愛するわたしですが、中国では自転車でも同じようなパチモンがありました。
自転車メーカーの巨人。ジャイアントの自転車です。これはおそらく本物でしょう。
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初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。
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これは……本物かなあ? 自信がありません。
こちらはあきらかにニセモノです。GIANTがGRANTになっていますから。
SHIMANO のコンポーネントもあやしいものです。たぶんニセモノでしょう。そこに表記している正規品を見たことがありませんから。
たぶん……ニセモノじゃないかなあ。でも世界最大のフレーム生産数を誇るGIANTだから高品質自転車ばかりとも限らないしなあ。
これは……ニセモノ(笑)。だってGIANTがGIENTになっているもの。
むしろこういうのは罪がないとすら思えてきます。samsomiteサムソマイトも微笑ましいぐらいです。べつにsamsoniteと表記したってよかったのに、わざわざsamsomiteにしてくれているぶんだけ良心的だという気がします。
こちらはGIANTの正規店舗。こういう本物があるからますますパチモンがのさばる。
もうひとつの自転車界の巨人メリダ。おまえは本物か? ……もはや正規品か、ニセモノか、判断がつきません。まるでオトコかオンナか判断がつかないタイの人たちみたいなものです。
それをおもしろいと笑えるか、ふざけるな! と怒るか。それが放浪の旅人になれるかどうか、ひとつの分かれ目だという気がします。