一般店員をアスリート店員と勘違いした話し
まだ私がサブスリーランナーになる前のことです。
※※※YouTube動画はじめました※※※
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。
『マラソンの走り方・サブスリー養成講座』
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大手スポーツ販売店のランニングコーナーに新しい靴を探しに行きました。当時は秒単位で時間を削りに行っていた頃でした。それだけに靴の選択には全神経をかたむけていました。靴の違いで数秒ぐらいは叩き出せます。
正直言って店員よりも私の方がランニングシューズに詳しいと思いましたが、いちおう店員の話しを聞くことにしました。
ベテランの店員さんが応接してくれました。
「どのぐらいのタイムで走ろうとしているんですか?」
ベテラン店員は聞いてきます。
「3時間切ろうと思っているんです」
ベテラン店員がおすすめしてきたシューズは、わたしの感覚では、もっと遅いタイムの人が履くようなシューズでした。
「もっと軽くて薄底のシューズを探しているんですが……」
「いや、お客さんのタイムだったら、このシューズでじゅうぶんだと思いますよ。ちょっとお待ちください」
ベテラン店員は、女性店員を呼びました。
「彼女もランナーでこのあいだこのシューズを履いて大台を切ったんだよな?」
女性店員は頷きました。
「お客さんもランナーなんですか。このシューズ、すごく走りやすかったです」
彼女の顔を見ました。ときどきアスリート店員という人がいます。このときも彼女はアスリート店員なんだろうな、と思っていました。
しかし自分が狙っていたランニングシューズとはぜんぜん違うシューズをオススメされても買う気にはなれません。
わたしは何かがひっかかり、その場ではおすすめされたシューズは買わずに帰りました。
その後、わたしは自分が吟味したランニングシューズを履いてサブスリーランナー、そして市民ランナーの三冠王になりました。
※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
言葉の力で速く走れるようになる、というのが本書の特徴です。言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。
踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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話しが一時間ちがうよ! サブスリーじゃなくてサブフォー
市民レベルではトップクラスのランナーになったわけですが、東京マラソンをはじめて走ったランナーと喋ったりすると、話しが噛み合わないことがよくあります。
こっちが必死で3時間を切った話しをすると、自分も挑戦して二回目で達成したとか……
そんなに実力があるのかとよく話しを聞いてみると、相手はサブスリーじゃなくてサブフォーの話しをしているんですね。
一時間、話しのレベルが違うのです。
マラソンで国立大学に推薦入学した女性でもサブフォーは無理だった
わたしには「長距離走の実力で国立大学に推薦入学した」という走友(女性)がいます。脚力だけで国立大学ですよ。そんじょそこいらの女性とは質が違います。しかしその彼女ですらサブスリーは達成できませんでした。女性でサブスリーというのはかなりのレベルです。そう簡単に達成できないといった方が正しいでしょう。
そういう経験を何度か経て、あのとき大手スポーツ販売店でのベテラン店員も1時間タイムを間違えたんじゃないかな、と今は思っています。アスリート店員と思った彼女が履いていたという靴も初中級者向けのシューズでしたし……。アスリート店員なんかじゃなくて、ただのマラソンが趣味の女性店員だったんだろうと思います。
サブフォー達成、おめでとう!
でもおれにその初中級者向けシューズをすすめるのはやめてくれ。話しが一時間ちがうよ!!