ロマンシングサガ2リメイクの低評価の理由
ドラクエ3リメイクを何十年かぶりにプレイしてみました。なつかしく、そして美しく、いい経験ができたと満足しています。
アリアハンも世界地図がモデル。世界地理をドラゴンクエストから学ぶ。ドラクエ3のフィールドマップと、現実の世界地図との関係
わたしとしてはドラクエ3リメイクは高評価だったのですが、それ以上に評価の高いリメイク作品にロマンシングサガ2がありました。通称ロマサガ2。ドラクエ3よりもリメイクの評価が高いというのであれば、これはトライしてみようと思って購入、ダウンロードしてプレイしてみた次第です。
リメイクの評価が高いロマンシングサガ2(ロマサガ2)と、ゲーム廃人、中毒者から立ち直った男の話し
ロマサガ2は3Dゲームです。目が回って酔うというマイナス評価はすでに述べたところです。そのほかにロマサガ2にはフィールドがない、という大マイナス点がありました。街中の移動はあるのですが、フィールドの移動がないのです。フィールドはファーストトラベルといってワープしてしまいます。常にルーラで移動するような状態です。そのために旅情をさそうようなゲームではありません。異世界を旅している感覚がないのです。
そこが私にはおもしろくありませんでした。ダンジョンの中を移動するのが、旅といえば旅なのでしょうが、そこではひたすら戦闘をくりかえさなければなりません。それほど戦闘したくないよ、おじさんは。もっと冒険心をくすぐってほしい。
町での会話がない(すくない)、というのも大マイナスポイントでした。ドラクエではすべてのキャラクターとなんらかの会話ができるのですが、ロマサガでは決められたキャラとしか会話ができません。それがどうにも不自然に感じます。会話して情報を集めるのがRPGのだいご味なのに、これではただひたすら戦闘をつづけるだけのゲームという気がします。
そしてとうとう私はゲームをエンディングまでプレイすることをやめてしまいました。
インベスターZに学ぶ投資家の資質
『インベスターZ』という投資家を描いた漫画があります。じつはわたしの今の職業は投資家です。その『インベスターZ』の中に「つまらない、価値のない映画を見せられて、何分で映画館から出てくるか?」という投資家としての資質を試される場面が出てきます。
普通の人は、おかねを払って映画館に入ると「もったいないから」と、最後まで見てしまいます。私もかつてマトリックスという映画が退屈で意味がわからなかったのですが、途中退席するのはおカネがもったいないと思って最後まで席を立ちませんでした。途中で寝てしまいましたが。
『インベスターZ』によると、つまらない、価値のない映画を見つづけることは、時間という大切な資産を無駄にしています。途中で席を立てる人こそ、正しく損切りできる人間であり、投資家に向いているというのです。
ゲームの損切り体験記
せっかく購入したロマサガ2リメイクです。時間さえかければエンディングまでクリアできることはわかっていました。最後までプレイしようかと思ったのですが、上記の『インベスターZ』のエピソードが頭をよぎり、とちゅうで損切りすることにしました。すなわちゲームを最後までプレイせずに途中であきらめることにしました。ロマサガ2リメイクはそれほど私を惹きつけるゲームではありませんでした。ただひたすら戦闘をつづけるだけのB級作品だと思います。エンディングまでこのあとも同じようなバトルを延々と繰り返さないとならないとわかったら、もうやめてもいいやと思いました。YouTube動画にて、エンディングシーンだけ拝ませてもらい、それで満足して損切りすることにしました。ゲームの損切をしたのははじめてです。
しかしよく考えてみれば、スーパーマリオブラザーズを筆頭に、最後までクリアできないゲームはいくらでもありました。後半のまったくプレイしていないコースがいくらもあることから、最後までクリアできずに諦めたゲームは、いわば損切りしたのと同じことです。そういう意味ではゲームの損切りも初体験ではないといえるかもしれません。
バトルゲームなどは勝利の爽快感を求めてプレイするのですが、ゲームが進んで難易度が高くなると、失敗が増えて、勝利の爽快感よりも、失敗の欲求不満のほうが大きくなります。そこが分岐点です。かしこい投資家ならば、そこでゲームをやめましょう。損切りするのです。そうすることであなたの貴重な資産をまもってくれることでしょう。時間というもっとも貴重な資産を。
そして損切りによって得た時間をほかのもっと価値あるものに回していけばいいのです。そうすれば人生トータルで損したことにはなりません。払ってしまったお金を回収しようと最後まで固執するのは、かしこい投資家のすることではありません。
そんなことをロマンシングサガ2リメイクをプレイして感じたのでした。誰かの参考になればさいわいです。