エディプス・コンプレックス。「親父を乗り越える系の話し」は無数にある

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波間に浮かぶボトルの手紙を、インターネットの海に流しました。

このメッセージをあなたが受け取ってくれたのは「奇跡」です。

受け取ってくれて、ありがとう。

当ページはリンクフリーです。

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このページでは、ソポクレス『オイディプス王』をネタに、スピンクス伝説や、エディプスコンプレックス、父殺し、運命と人間との戦い、女の顔をしたモンスター、ダナエ・ペルセウス物語、そしてボイボス・アポローンなどについて書いています。

『オイディプス王』は運命に痛めつけられて、無力感に途方に暮れていじけている人間の物語ではありません。

過酷な運命に自殺や両目を潰すなどの激しい抵抗を見せる人間の物語です。

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【この記事を書いている人】

瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのサンダルマン・ハルトと申します。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。

初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。月間走行距離MAX600km。ランニング雑誌『ランナーズ』の元ライター。『言葉の力で肉体を動かす(市民ランナーという生き方)』(グランドスラム養成講座)を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。

また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。

そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。江戸川左岸の撃墜王(自称)。スピードが目的、スピードがすべて。ロードバイクって凄いぜ!!

山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。

その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。

登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。

千葉県在住。夢の移住先はもう決まっています!!

※この稿の内容は以下のとおりです。

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物語のあらすじを述べることについて

物語のあらすじを述べることについての私の考えはこちら。

物語のあらすじを紹介することについて
あらすじは地図のようなものです。読書のだいご味はディテイルにあります。文学にはあなたが感じたけれどうまく表現できなかった思いが表現されているはずです。あらすじを手に、原著に当たってください

私は反あらすじ派です。しかしあらすじ(全体地図)を知った上で、自分がどのあたりにいるのか(現在位置)を確認しつつ読書することをオススメしています。

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エディプスコンプレックスの語源。エディプス王の物語

フロイトが提示したエディプスコンプレックスの語源となった古代ギリシアのソポクレスの戯曲『オイディプス王』について。

オイディプスはスピンクスを倒した英雄としても知られている。
スピンクスはエジプトのスフィンクス。エジプトの方が由来としては古いらしい。

エジプトのスフィンクスがギリシアに着て、謎かけ怪物となり、オイディプスに謎を解かれて倒されてしまうというお話しです。

スピンクスというのは「女の顔をしたライオン」という怪物です。

人面魚系の怪物です。

ギリシア神話は女の顔をした××という怪物が大好きなようです。

スフィンクスは女の顔をしたライオンです。ハーピーは女の顔をした鳥でした。

女の怒った顔は怖いからね。

恐い顔といって女の顔を無意識に思い出しちゃったんだろうな。

日本の幽霊が女が多いのも、やっぱ女の怨念の方が恐いからでしょうね。

ちなみにスピンクスの謎というのは「朝に四本足、昼に二本足、夕方は三本足となる動物は何か?」というナゾナゾでした。

答えは「人間」です。人生を一日にたとえると陽が沈む老年期には杖を突くから三本足だというのですね。

うーん。このナゾナゾどうでしょうか? できのいいナゾナゾでしょうか?

いや、どうなの!? 最初に聞いた時、私は思いました。

「人間ってみんながみんな杖をつくかな?」

中には杖をつかない人もいるのではないでしょうか。

ましてや現代では寝たきり状態になって三本足どころか足を一本も使わない人がたくさんいる時代です。

どうやら時代の流れに耐えられるような良質のナゾナゾではなさそうです。

人智を超えた怪物ならば、もっとあっと驚くような凄いナゾナゾを考えてほしかったものです。

スピンクスは、謎を解けなかった人間を食ってしまうという怪物でしたが、謎を解かれて恥じて投身自殺してしまいます。

きっとオイディプスに「だせぇ質問だな」とディスられたに違いありません。だから恥じて自殺した(笑)。

どうせならいさましく戦って退治されてほしかったと思うのは私だけでしょうか?

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エディプス・コンプレックス。「親父を乗り越える系の話し」は無限にある

さてフロイトのエディプスコンプレックスです。

少年は無意識に母を愛し父と敵対するというのがエディプスコンプレックスです。

これをそのまんま使っちゃっているのが『さよなら銀河鉄道999』です。

母親に瓜二つのメーテルに恋をして、親父の黒騎士ファウストを倒し乗り越えて、そしてメーテルと別れて少年は男になっていくというストーリーでした。

親父を乗り越える系の話しは、世の中に数えきれないほど存在します。

スターウォーズ』のダースベイダー主人公ルークの親父です。

巨人の星』の最後のライバルは親父でした。

カラマーゾフの兄弟』は父殺しの謎がひとつのモチーフになっています。

ハムレット』も父殺しが重要なモチーフになっています。

さて、そんなエディプスコンプレックスの元ネタとされるソポクレスの『オイディプス王』ですが、どんなお話しでしょうか?

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【書評】『オイディプス王』のあらすじ

スピンクスを退治した功績でテーバイの王となったオイディプス。テーバイが次々と疫病や飢饉に襲われる原因をアポロンの神託に尋ねると「前王を殺したケガレを追放せよ」というお告げだった。

探偵小説さながらにそのケガレを追求すると、なんと犯人は「オイディプス自身」だった。

ということは……オイディプスの妻は、前の王妃。

つまり自分の実の母親である。

ケガレとは自分自身だったのだ。

事実を知った妻(母)のイスカオテは首つり自殺をする。

オイディプスは自分自身をテーバイから追放することに決めた。

その前に、両眼を潰して

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反あらすじ派であるいい見本。

作者ソポクレスが言いたかったことは、最後のセリフに凝縮されている。

人間は、無常。

命が果てるまで、幸せな人生だったとはいえない。

栄耀栄華を極めたオイディプス王ですら、今は光を失い、国を追放されてしまう身におちてしまったのだから。

それが主題といえば、主題である。

たった三行で作者の言いたかったことは尽きてしまう。

だから私は反あらすじ派なのだ。

三行の主題からは何も生まれなかったはずである。

たった三行で語らず、戯曲にしたことで『オイディプス王』は永遠の命を得たのである。

この作品に永遠の命をあたえたソポクレス以外のもうひとりはもちろんジークムント・フロイトである。

エディプスコンプレックスという精神科の言葉を抜きに、今やこの作品は語ることができない。

問題は、オイディプスが父と知らずに父を殺したことである。

オイディプスは旅人時代に「道を譲れ」「譲らない」といういざこざのために人を殺めてしまうのだが、それがたまたま父親だっただけなのだ。

エディプスコンプレックスのいうように、父に対抗して殺したわけではない。

そして、オイディプスは母と知らずに母と子をなしたことである。

オイディプスは王様の義務として先王の妻をめとり子をなしただけなのだ。恋愛したわけではない。

エディプスコンプレックスのいうように、母に恋して、その結果、近親相姦したわけではない。

ソポクレスは、これを運命と解釈した。

デルポイのアポロンの神託によってオイディプスは「実の父親を殺し、母と交わって、人が目をそむけるような子らを生む」と予言されていた。
その運命を遠ざけようとできるだけのことはしてきたのに、かよわい人間の力では運命を変えられなかった、とする悲劇なのだ。

オイディプス王がみずから両目を潰すのは、運命に対する人間の抵抗であった。

事実を知って自殺した母のイスカオテも、やはり運命に流されるかよわい人間の意志の力の抵抗だった。死という手段で運命に流されることを拒否したのだ。

『オイディプス王』は運命に痛めつけられて、無力感に途方に暮れていじけている人間の物語ではない。

過酷な運命に自殺や両目を潰すなどの激しい抵抗を見せる人間の物語である。

フロイトが新しい学問分野を世界にひらいたのは、これを無意識の衝動心象風景と解釈したためである。

オイディプス王の物語は、男の子の無意識の心象風景として誰の心の中にも潜んでいる、としたのである。

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ギリシア神話、ギリシア悲劇に見る運命論。多神教の要素

見てきたように、ソポクレスの原作『オイディプス王』には、悲劇の運命に抗う人間が描かれています。

その出来事が偶然ではなく運命だとどうしていえるのかというと、生まれた時からすでに信託によって予言されているからです。

黄金の雨で有名なダナエのエピソードを知っていますか?

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黄金の雨に身をさらすダナエ。英雄ペルセウスのメデューサ退治

アルゴス王アクシリオスは神託によって「娘ダナエの子に殺される」と予言されたので、ダナエが妊娠しないように一室に幽閉します。しかし天窓から降ってきた黄金の雨に身をさらしてダナエは妊娠してしまいます。黄金の雨は神々の父ゼウスが姿を変えたものでした。

生まれた子は、アクシリオスによって海に流されるが、死の運命を免れて、成長します。

成長したその子はやがて天馬ペガサスに乗って、イージスの盾に映った蛇髪の怪物メデューサの首を切り落とし、

英雄ペルセウスとなるのです。

その後、アクシリオスはペルセウスに殺される運命から逃げ回ります。

しかし、結局、円盤競技を観戦していたところ、ペルセウスが投げた円盤が遠くまで飛びすぎて、それに当たって死んでしまうのでした。

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ダナエ・ペルセウス物語とオイディプス王の類似点と相違点

ダナエ・ペルセウスの「殺される運命におびえた王が、生まれた子を追放する」ところはオイディプスのエピソードにそっくりである。

やがて成長した子が、怪物を退治して英雄になるところも同じだ。

そして結局は、神託の予言は達成するところまで、完全に一致するエピソードである。

しかしダナエ・ペルセウス物語は、エディプスコンプレックスとは別です。

孫が爺ちゃんを殺しちゃう話しですから。息子が父を殺す話しとは違います。

もしも将来の人間が祖母を愛し、祖父を憎むという人間の心の闇が発見されたとしたら(笑)、それはアクシリオス・コンプレックスと呼ばれることでしょう。

ちなみにソフォクレスは『アクリシオス』、『ダナエー』という悲劇を書いたそうです。

運命と人間の意志のたたかいを描いた作品という意味で、きっと『オイディプス王』と似たようなお話しだったのではないかと思います。

しかし散逸して残っていないそうです。残念です。読みたかった。

天才ソポクレスの戯曲は120本を越えるそうですが、残っているのはわずか7作品のみだそうです。

本当に、残念です。

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古代ギリシア悲劇の神々。主神ゼウスよりもアポロンの登場が多い

西洋文学を読んでいると「果たして神は本当にいるのか?」とか「神にめざめることが魂の救済となっているエンディング」が多くて、うんざりすることがある。

『罪と罰』とか。20世紀の作品ですよ!!  もう神は死んだってことでいいんじゃないでしょうか。

日本人の和の肌感覚とは合わない『罪と罰』
「裸の王様の感覚」がドストエフスキー評にも必要なのではないでしょうか。Jポップの旋律の方が、洋楽よりも、すんなりと受け入れやすい感覚のことです。「女心と秋の空」しかして「色即是空」。こう書いてくれた方が日本人には深みが感じられたのに、と思うのです。

その点、古代ギリシア悲劇は、心地がいいものがあります。

神への疑いなんてこれっぽっちもありません。

実に堂々としています。ここでいう登場というのは「口の端にのぼる」という意味です。

イリアスに見るようにリアルに登場するわけではありません。

多神教ですから、いろいろな神様に節操なく祈ります。

最多登場はボイボス・アポロン。予言の力をもつ神で、ご神託の主です。ギリシア悲劇には主神ゼウスよりも神託の神アポロンのほうが、数多く登場します。

デルポイのアポロンの神託こそが「The運命」なので、運命と対決する人間を描く場合、アポロンが欠かせないのです。アポロン抜きに「その事件が運命だった」ということはわかりません。

しかしアポロンだけを信仰しているわけではなく、登場人物の都合でいろいろな神に祈ります。

意外と登場するのが、軍神アレス軍神のくせに弱いと後世では評判のアレスですが、ギリシア悲劇では戦場の比喩に必ずアレスが登場してきます。

ナンバー3はパラス・アテナ。女神アテナは無事や幸運を祈るときによく登場します。日本人がいわゆる「神様、ご加護を」という時には、ギリシア人はパラス・アテナに祈ります。

番外編として冥王ハデス。「いざ、ハデスと相まみえよう」というように死を覚悟して戦場におもむくシーンなどでよくセリフの中に登場します。

ギリシア神話では主神ゼウスが圧倒的な力をもった神なのですが、直接祈ることは少ないようです。
主神に直接たのむのはおそれ多すぎるせいでしょうか?

そこがキリスト教との大きな違いだなあ、と感じます。

キリスト教は唯一絶対神にのみ祈ります。この神はオールマイティなので、どんな願いだって「対象外」ではありません。

恋愛成就はアフロディーテキューピット、商売の成功はヘルメスというように対象で祈る神を変える姿は、まるで日本の神道のようで微笑ましいものがあります。

あなたはバカボンのパパのように「これでいいのだ」と運命を敬って受け入れることができますか?

テーバイを追放された、盲目のオイディプス王は、これからどのような道を歩んでいくのだろうか。

その道は運命に支配されているのだろうか。

それとも自らの意思で切り開く道なのだろうか。

この物語が聖書より427年以上前に書かれたということを、最後に忘れないように記しておきたい。

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