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どうもハルトです。みなさん今日も元気に走っていますか?
本コラムはマラソンでサブスリーを達成するためのノウハウを提供しています。
ここではランニングにおける究極の正解「楽に、軽く」を解説しています。
なにも本番レースまで、筋トレしながら走ることはありません。
本番レースでは、楽に、軽く走りましょう。
※このブログの筆者の書籍です。Amazon電子書籍で発売中。
「ハサミは両方に開かれる走法」「アトムのジェット走法」など、言葉のイメージ喚起力で速く走れるようになる新メソッドを提唱しています。
「楽に、軽く」が究極の正解
長い時間を費やすトレーニングのあいだ、みなさんは何を考えていますか?
サブスリーを目指すようなシリアスランナーの方は「どの筋肉がどのように動いて、どれほどの運動効率で自分は前に走れているのか」と、医者が患者を観察するように、己の筋肉の働きを意識していることと思います。ここに落とし穴がある、というのが今回の内容です。
勝負レースの本番では、己の筋肉を意識するのはやめましょう。むしろ筋肉への負荷を意識できないほど「楽に、軽く」の走りが達成されているかだけに意識を向けましょう。
本書『市民ランナーという走り方』の「サブスリーフォーム」では「脱力して宙に浮いている感覚を重視」します。
書籍『市民ランナーという走り方(グランドスラム養成講座)』あとがき
なにも本番レースで筋トレすることはない
筋肉は負荷がかかると、その存在を意識しやすいのです。
例えば、上腕二頭筋はバーベルを持ち上げる時にはその存在を強烈に意識できますが、何も持っていないと(負荷がかかっていないと)なかなか存在を意識できませんよね?
つまり余計な負荷がかかると、筋肉はよりその存在を意識しやすいわけです。
つまり「ハムストリングスが使えているなあ」と自分で感じている時には、ハムストリングスにバーベルを持ち上げる時のような、余計な負荷がかかっているかもしれないのです。
たとえば100m走を走るつもりで、全力で走ってみましょう。「××の筋肉が使えているなあ」とか、ほとんど感じないと思います。
どこかの筋肉に負荷を感じるというよりは、全身が浮いたような感覚になり、「フワッと浮き続けるために必死に足を回している」「足は仕方なく着く」という感じでしょう。
「浮いた骨盤を足が追いかけるのに必死」とでもいうのが最高速の走りの境地です。
自重トレーニング走法。余計な負荷がかかると、筋肉はその存在を意識しやすい
自重トレーニングというものがあります。スクワットのように、自分の体重で自分の筋肉に負荷をかけて鍛え上げる運動です。
このように自分の体重だけで、筋トレができます。おかしなフォームをすれば、筋肉に負荷をかけることができるのです。
余計な負荷がかかると筋肉はより意識しやすいわけですから、効率の悪いフォームで走れば、いくらでも筋肉を意識することができるのです。
「この筋肉が使えているなア」と感じられるのは、もしかしたら余計な負荷のお陰?かもしれないのです。
この走り方のことを本書では筋トレランニングと呼んでいます。そして代表的な腰が落ちた開脚走法のことを絶対にやってはいけないフォーム「スクワット走法」と呼んでいます。
トレーニングならば筋トレランニングもアリだと思っています。練習で鍛えた筋肉を本番で使おうというのは「いい作戦」です。
でも「なにも本番レースで筋トレすることはありません」。それは余計な負荷です。作戦ミスです。
骨格を意識して、筋肉を意識することをやめる
勝負レースで「ふくらはぎがうまく使えているな~」と感じるのは、その筋肉に余計な負荷がかかって非効率的な走りをしているからかもしれないのです。1秒だって速く走りたいのなら、そんな要素は排除すべきでしょう。
これは本書のキモのひとつになります。
「脱力して宙に浮いている感覚を重視」して、筋肉への負荷を感じないほど「楽に、軽く」の走りが達成されているかに注意を向けましょう。それがあなたにとって最も効率的な走りであるはずです。
そのためには「筋肉が使えているか」を意識するのではなく「全身の骨格」を意識します。
自分の全身の骨格をイメージして、骨格系がいいフォームの形になっているか、セルフチェックを行ってください。
骨格を意識することで、筋肉を意識することをやめます。骨を動かす意識で、筋肉を動かす意識を排除します。運動の本質は、筋肉を動かしているのではなく、骨格を動かしているのです。
とくに大腿骨の動きを意識してみてください。膝を意識することで、大腿骨を動かすことができるようになります。
いい走りは、大腿骨を動かして走ります。いいフォームは骨格がつくるのです。
筋肉意識を骨格意識に変えると体軸が変わる
筋肉ではなく骨格を意識することで、身体の軸が変わってきます。
たとえば「ふくらはぎ」を意識するのではなく「脛骨」を意識すると、軸がすこし下腿の前側になります。そしてそちらの軸を意識するのが正解です。
筋肉ではなく骨で「楽に」「軽く」を実現させましょう。
筋肉を使っている意識をなくします。それが究極の「楽に」「軽く」です。
最後には骨さえも意識するのをやめます。肉体を駆使・使役している意識をしない状態が理想です。
※最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんのランニングの参考になりましたでしょうか。このブログでは他にもランニングの技術を紹介しています。よろしかったらこちらをご覧ください。
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