呼吸の不思議。横隔膜の謎

私はマラソンの著書を出している者です。
× × × × × ×

雑誌『ランナーズ』のライターが語るマラソンの新メソッド。ランニングフォームをつくるための脳内イメージ・言葉によって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。
(本文より)
【入力ワード】写真からランニングフォームを学ぼうとする人が多いので注意喚起したいと思います。写真からフォームを学ぶのはお勧めできません。写真というのは瞬間を切り取ったものなので、間違った解釈をする可能性があるからです。「振り上げた脚」(往路)なのか「戻ってきた脚」(復路)なのか、写真ではわかりません。大地を蹴ったように見えている脚が本当に大地を蹴っているのか、大地を蹴ったように見えているだけなのか、写真からはよくわからないからです。写真で振り上げた膝の高さを見て「ふむふむ、膝はここまで上げるのか」と思い込んでマネするのもよくありません。慣性の法則で結果として脚がそこまで上がっているだけで、実際のランナーの意識としてはそこまで上げようとしていないかもしれません。「結果としてのフォーム」と「ランナー本人の走るときのフォーム意識(入力ワード)」は、必ずしも同じではないのです。
【腹圧をかける走法】そもそも息をするのは、酸素を吸うためです。吐くことよりも、吸うことに意識をおくほうが自然な発想です。肺の中に残っている空気(残気量)は、どうせゼロにはできないのです。吐き切るという努力は、動かない壁を押すような無駄な努力です。そこに力を割くべきではありません。持ち上がらないバーベルを無理やり持ち上げようと喘ぐと、余計に息が苦しくなってしまいます。楽に息するのとは真逆のことです。それよりも思いっきり吸うことです。そのための走法が腹圧をかける走法です。肺を絞って痩せた人のように走るのではなく、腹はたるんたるんと力を抜いてだらしなく腹が太った人のように走ります。そもそも重力は下向きなのだから、横隔膜を下げることは理にかなったことです。それに対して、吐き切ることを意識すると、重力に逆らって横隔膜を持ち上げながら肺を絞らなければなりません。どちらが楽にできると思いますか?
【ストライド走法】ピッチ走法には大問題があります。実は、苦しくなった時、ピッチを維持する最も効果的な方法はストライドを狭めることです。高速ピッチを刻むというのは、時としてストライドを犠牲にして成立しているのです。
【踵落としを効果的に決める走法】私はカラテ素人ですが、サブスリーランナーとして、すくなくとも「踵落とし」を無力化する方法をすぐに思いつくことができます。答えはカンタン。攻撃側が踵を振り上げて止まったポイント(これを上死点といいます)に、自ら打撃ポイント(脳天など)を近づけていくことです。上死点では運動エネルギーがゼロになっているために、破壊力もゼロです。上死点から距離をとらないことで「踵落とし」というキックを無力化できます。
ストライドを稼ぎたいあまりに、未熟ランナーほど振り出した前足が最も伸びきったところで着地してしまうのです。つまり「膝が伸びきったまま」「踵から着地」してしまうのです。これは「踵落とし」の運動エネルギーがゼロになっている上死点で着地してしまっているのと同じことです。これでは速く走ることはできません。
言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化して速く走れるようになる新理論の書。言葉による走法革命。とくに走法が未熟な市民ランナーであればあるほど効果的です。本書はあなたのランニングを進化させ、市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」「ハサミは両方に開かれる走法」「腹圧をかける走法」
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
●【肉体宣言】生きていることのよろこびは身体をつかうことにこそある。
× × × × × ×
このブログで書き綴ったものの中で、いい記事をリライトして編集したものです。
ランニング呼吸術。口からでも、鼻からでも、吸いたい時に吸って、吐きたい時に吐く。
ボディーブローで呼吸はとまる。着地衝撃から横隔膜を守るマラソン呼吸法
その書籍に「呼吸」のことだけは書きませんでした。書けなかったのです。自分の中でも何が正しいかはっきりしなかったからでした。
書籍は決定版にしたかったので、自分の中であいまいなことを入れるわけにはいきませんでした。
※※※YouTube動画はじめました※※※
書籍『市民ランナーという走り方(マラソンサブスリー・グランドスラム養成講座)』の内容をYouTubeにて公開しています。言葉のイメージ喚起力でランニングフォームを最適化して、同じ練習量でも速く走れるようになるランニング新メソッドについて解説しています。気に入っていただけましたら、チャンネル登録をお願いします。
なんで内臓は下腹部のところまで下がってこないんだろう?
走りながらいろいろなことを考えています。
仕事の予定だったり、ブログのネタだったり、いろいろだが、自分の肉体について考えていることも多いです。
先日もランニングしながら考えました。
「なんで内臓は性器のあるところ(下腹部)まで下がってこないんだろう?」
走ることはジャンプの繰り返しなので、内臓は上下にシェイクされます。
ということは基本的には重力に引かれて下に下にと落ちるはず。それなのに性器のあるところ(下腹部)まで落ちてこないのは……横隔膜が下から支えているから???
でも横隔膜はすくなくとも腸の上にあるはずです。
わたしは、マラソンの呼吸法。「腹圧をかける走法」という記事で、横隔膜はトランポリンのようなもの。肺はふいごのように横隔膜の上下運動で換気する、という記事を書きました。
でもよく考えるとその横隔膜は一枚布のトランポリンと違って、腸や脊髄が下まで通っているはずです。
膜に穴が開いているのかな?
肛門と同じような括約筋によって横隔膜の穴の周囲は取り囲まれている
家に戻って人体解剖図を調べました。
やっぱり横隔膜には穴が開いていました。予想したとおりです。
横隔膜は、肋骨の下で肺の落下をささえています。そこがトランポリンのようになって、ふいご効果で肺が伸縮するわけです。
しかし食道の穴が開いています。トランポリンのような一枚布ではないのですね。
肛門と同じような括約筋によって横隔膜の穴の周囲は取り囲まれています。閉じたり開いたりできるようになっているのです。
その穴の下に胃があります。胃ってだいぶ下の方にあるんですね。もっと上にあるのかと思ってました。横隔膜の上ぐらいかと思っていました。
横隔膜の上にあるのは心臓です。消化吸収系の内臓は横隔膜の下にありました。
内臓全体は袋のような膜につつまれています。だから消化器系はいくら走ってシェイクしても性器のあるところ(下腹部)まで下がってこないんですね。袋の中でシェイクされるだけで袋よりも下の方にある性器のあたりまでは垂れ下がってこないのです。
でもその内臓袋にも穴が開いているはずです。食道や、性器や肛門につながる穴が開いていなければならない理屈です。
人体って不思議だなあ。よくまあ単細胞生物が寄せ集まってこんな精密なものができたもんだ!!

