思い出の宝島。ナムイ島

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どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

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思い出の宝島。ナムイ島

小学生の頃、毎年のように林間学校に行っていた思い出の島、ナムイ島に行ってきた。

我々ソウルの日本人学校では毎年、ナムイ島に林間学校に行っていたのである。

ナムイ島(南怡島)は現在、日本人観光客にはナミソムと呼ばれている。各種ガイドブックもその表記になっているはずだ。現地、韓国の発音で呼んでいるわけだ。しかし僕ら日本人学校の中ではずっとナムイ島と呼んでいたのでその発音で通したい。ナミソムなんて言われるとなんだか別の島のような気がしてしまう。

島へと往く船の上でみんなで覚えた歌を歌った。後年、この歌がアニメ『宝島』の主題歌だったことを知ってビックリした。「夢にみた島へと♪」を「夢にみたナムイ島♪」と替え歌にしてぼくたちは歌っていたのだ。学校の先生が替え歌にして僕ら生徒に歌わせていたのだ。日本のアニメなんて見ることもなかったぼくたちは、「宝島」のことなんか知らず替え歌だということも知らなかった。一生懸命いい思い出をつくってくれた先生たちには感謝している。本当にいい先生たちばかりだった。思いだすと涙が溢れそうだ。

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ソウルから南怡島(加平)への行き方

小学生の頃、ぼくらは運ばれるままにバスと船で南怡島へ渡った。子供なんて自分の意志でどこかに行けない荷物のようなものである。運ばれるままだったくせに、結構、遠い場所に行ったような記憶が残っている。

ところが大人になって「あの島」へ行こうとしたら、案外、簡単に行けた。電車が通っているのである。ソウルから京春線加平駅で下車。1時間30分もあれば着きます。そこから駅前で待機しているタクシーに300円ほど払えば南怡島へと向かう船着き場に到着します。

こんなに近かったとは。まるで映画『スタンド・バイ・ミー』のようである。今更ながらに子供の世界の小ささに驚いた。ソウルなんて帰国子女を名乗るのも恥ずかしいぐらい近すぎる。

ナムイ島は現在、ジョークで「ナミナラ共和国」という独立国を名乗っている。船着場がイミグレーションになっているのはそのためだ。

船に乗ればあっという間にナムイ島に到着する。なんといっても島へは船に乗らずにジップラインでも行けてしまうのだ!

えっ! ジップライン! まじか! そんなに岸から近かったっけ?

子供の頃はもっと長く船に乗った気がする。川面から吹き付けた風のことをいまでもよく覚えている。その風の中、甲板で「ナムイ島の歌(宝島)」を歌ったのだ。

それとも乗船場が今とは違う場所にあったのだろうか? 荷物のように運ばれるままだった僕にはわからないが、記憶と現実の差に愕然とする。

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『冬季恋歌』冬のソナタの聖地

こんなに小さな島だったのか。

ナムイ島は南北に長い半月型の島である。直径4km。

4km! たった4kmしかないのだ。

そんなに小さかったのか。大人になって、親の小ささにビックリするような気持ちである。地球を一周するほど走りぬいてきたランナーの目からすると、鼻息が届くぐらいの大きさしかない。

本当に学校の先生に連れられて行っただけだったんだなあ。あの頃は、秘境に行く感じだった。

ナムイ島はすっかり変わっていた。大勢の観光客が訪れるレジャーアイランドになっている。

すべて人の手が行き届き完全に整備されている。完全に観光地化されている。あの『冬のソナタ』以降、大きく変わったのだろう。『冬ソナ』は東アジア全域でヒットしたらしくインドネシアやマレーシアなどイスラム教徒の観光客が多いためアッラーへの礼拝のための場所まであった。

ぼくにとってナムイ島は原生林の何もないところ。ロマンの宝島だった。小学生の頃は、何もないところに行って、みんなで力を合わせて生き抜く。そんな雰囲気だった。林間学校というのはそういう場所を選んであえて行くものである。森の中にあった広場で、暗くなってからキャンプファイアをやった。あの燃え盛る火のことは忘れられない。でも、その場所がどこだったのか、もはやわからないのだ。

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ナミソムの宿泊事情

ソウルからナムイ島へは片道2時間もあれば行けてしまうため、ほとんどの人は日帰りだ。荷物を担いでいる人はあまりいない。ほとんどの人は軽装である。しかし僕は違った。とにかくナムイ島で夜を過ごしたかった。そのためにわざわざ泊まりに行くつもりで東大門の安宿をチェックアウトして荷物を担いで行ったのである。

ナムイ島といえば夜。キャンプファイアの夜だった。楽しかったのは真っ昼間ではなく夜だったのだ。夜になってすべての観光施設を闇が覆い隠してくれれば、あの頃のナムイ島が闇の中に蘇るかもしれない。

しかし小さな島のホテルのキャパは小さく、予約なしの宿泊客を突然泊めてもらえるほどの客室数はなかった。予想はしていた。予約なしで旅行をするときに、島は危険である。宿泊施設はたいてい交通結節点にあるものだ。ところが島はどん詰まりである。そこだけのために来た観光客しか訪問しない場所だ。だから島は予約なしだと泊まれないことがある。海外放浪旅で定宿にしている市場のそばの安宿は、地元のバイヤーが泊まるから安いし、予約なしが効くのである。ナムイ島のような場所とは条件が違う。残念ながら宿泊は諦めるしかなかった。それでも泊まりたいと思ったのは、ぼくにとってナムイ島が思い出のロマンの島だからである。

ナミナラホテルとバンガローがあるが、キャパは小さい。本当に泊まりたいならば予約が必要である。しかしこんな小さな島に大きなホテルがあったら興ざめである。この程度の部屋数に抑えているのは自制が効いていると言わざるをえない。儲けようとして景観を壊してしまうのは、魚を乱獲して未来の仕事を失う漁師のようなものだからだ。

寄生獣のミギー!?

それにしてもレジャーランドとして面白いところである。自然と調和したレジャーランドとしてセンスがあって楽しめるところだ。森の中にはリスやウサギがいた。もちろん管理者によって放された動物たちであろう。がっかりするほど面白い。たくさん人が来るわけである。明洞ミョンドンなど繁華街に飽きたら行くと面白い。行く価値はじゅうぶんにある。

でもぼくが求めていたのはレジャーランドではなかった。思い出の宝島なのだ。

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やっぱりここはナムイ島じゃなくナミソムなんだなあ。

思い出のナムイ島はもうなかった。今のこの島だったら、ぼくにとっては「思い出の島」にはならなかったかもしれない。今の南怡島は開発されすぎてワクワクがない。何が出てくるかわからない夜や森の恐怖がないのだ。

何もない大自然だったから、思い出に残ったのだ。今の南怡島は怖くない。ここで何かが起こっても誰かが助けてくれる。管理者の保護下にいる。

ソウル日本人学校の修学旅行では慶州に行った。でも懐かしく思いだすのは慶州ではなくナムイ島である。慶州は市街地であり、街の暮らしの延長だったからだ。

ナムイ島は宝島だった。

異国の街で、ぼくら日本人がみんな仲がよかったのは、異国人にまわりを取り囲まれていたからに他ならないと思う。肩をよせあうようにして生きたからだ。

大自然の中に、ぽつりと人間の集団があるとき、そこに「団結」というものが生まれるのではないか。燃え盛る炎を希望にして。

ぼくにとってナムイ島はそんな島だったのだ。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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このブログ著者の小説『ツバサ』
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
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主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
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