どうもハルトです。みなさん今日も楽しい自転車ライフを送っていますか?
ここは職場の人事異動によって、往復30kmの通勤バイク生活をすることになった筆者が、晴れの日はロードバイク、雨の日はママチャリと自転車を使い分けて、自転車操業の毎日をひいこら乗り越えていくというページです。
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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。
※書籍の内容
●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル
●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方
●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?
●ロードバイクは屋外で保管できるのか?
●ロードバイクに名前をつける。
●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?
●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法
●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット
●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?
●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由
初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。
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人事異動によって勤務先が変更になったら通勤バイク(ロードバイク通勤)をはじめよう
ロードバイク通勤実践講座。冬(寒いよ)、夜(暗いよ)、雨(冷たいよ)、虫害の四重苦に耐えられるか?
使いたい時にいつもママチャリはパンクしている。パンクしない自転車のメリット・デメリット
ライトフライヤー号の人類初飛行は、自転車業界の歴史の栄光のひとつ
人類初の動力飛行を成し遂げたといわれるライト兄弟の本業は自転車屋でした。自分がロードバイク乗りになるまでは、「ふーん。そうなんだ」としか思いませんでした。
しかしロードバイクに乗ってスピードを追求するようになると、なるほど人類初の飛行機を開発した人が自転車屋なのはむしろ必然だという気がします。
エンジンの回転をプロペラに伝えることは、ペダルの回転を後輪に伝える自転車のチェーンを活用すれば解決できそうです。
なによりもロードバイクにおけるエネルギーの80%以上は空気抵抗とのたたかいに費やされるという、いわゆる「空気抵抗問題」があります。実際に飛行機の浮遊というのは、空気抵抗に乗っかっているイメージ(浮力・揚力)です。近代のロードバイクでは風洞実験などを行って空気抵抗問題を研究しているのですが、ライト兄弟の飛行機(ライトフライヤー号)も風洞実験を行ったそうです。
まさに自転車屋さんがつくった飛行機、それが人類初飛行を果たしたライトフライヤー号だったのです。
自転車屋さんがつくった飛行機。ライト・フライヤー号
実際、ライトフライヤー号は、エンジンの回転を自転車と同じ仕組みで駆動してプロペラを回していたそうです。チェーンをつかってプロペラを回していました。
1903年に初飛行されました。20世紀初頭です。わりと最近の発明ですね。初飛行といっても、たったの12秒、37mだそうです。赤ん坊がはじめて歩いたときのようなものですね。しかしこの飛行機は、恐るべき可能性を秘めていました。
軍事に利用すれば、要塞も、万里の長城も、すべて無意味なものにしてしまうほどのイノベーションだったわけです。
大平洋戦争は、大砲を積んだ戦艦と、航空機を積んだ航空母艦とのたたかいでした。
勝ったのは航空母艦でした。わずか40年たらずで世界は飛行機の時代になったのでした。
自動車と自転車、先に発明されたのは自動車
さて、自動車と自転車、先に発明されたのはどちらでしょうか? 「自転車の歴史」というコラムにも書きましたが、答えは自動車です。なんか自転車の方が先だという気がしますが、後なのです。
自動車は馬車の進化系で誰もが見たことのあるカタチをしていました。それに対して自転車はこれまで見たことのある何にも似ていませんでした。
仕組みは車より簡単ですが、形状をイメージするのが遅れたために、人類史においては自動車が先に登場するのです。
飛行機と近代自転車、先に発明されたのは飛行機
それでは飛行機と近代自転車では、先に発明されたのはどちらでしょうか? こう聞くと「自動車と自転車」と同じひっかけ問題だと思って、飛行機が先だと答えてしまいそうになりますよね?
答えは近代自転車です。
1896年にフリーホイール(ラチェット)と変速ギアが発明されています。1896年をもって近代自転車の完成といってもいいのではないかと思います。
ライト兄弟の初飛行は1903年ですから、近代自転車が先、飛行機が後ということになります。
だって当然ですよね。ライト兄弟の本業が自転車屋さんだったのですから、自転車の発明の方が先に決まっています。
機械イノベーションの時代に生まれた近代自転車、飛行機
いずれにしても、21世紀初頭がIT革命によって劇的に変化した時代であるように、19世紀初頭は飛行機によって交通が大進化を遂げた時代だったのですね。
当時、蒸気機関車、ガソリン自動車、そして気球、飛行船、グライダーはありました。ライト兄弟が目をつけたのはグライダーでした。
そして自分がパイロットになって飛ぶという選択を彼らはします。いかにも機械屋の発想ではなく自転車屋の発想ですよね。だって自転車屋さんって自転車乗りですもの。自分は自転車乗らないっていう自転車屋さんを見たことあります?
ロードバイククラブは自転車屋さんを拠点にしていることが多いものです。そして現代でも自転車屋さんは自分も自転車乗りであることが多いのです。
ライト兄弟は、グライダーで操縦技術を学び、後から動力をくっつけるという戦略でした。まずは乗ってみることが先決でした。実際にやってみることでわかることが世の中にはたくさんあります。
ライトフライヤー号の人類初飛行は、自転車の歴史の栄光のひとつ
ライト兄弟の場合、飛行機をつくるということも、自転車の技術を活用することで可能となりました。
パイプを溶接してフレームをつくり、自転車をつくることができれば、ライトフライヤー号の骨組みだってつくれたでしょう。
そんな自転車屋さんの兄弟が情熱を飛行機に傾けたのは、飛行機でした。やはり「人類初」という大空へのロマンがあったからに他ならないと思います。
いずれにしてもライト兄弟の人類初飛行は、自転車の歴史の栄光のひとつだといってもいいと思います。自転車の年表にライトフライヤー号は載っていませんが、ぜひ載せるべきです。
エアロバイクに乗って両腕を前に突き出してバイクを漕ぐ姿はまるでスーパーマンみたいです。やっぱり自転車は空を飛ぶことにつながっているのです。