ホビーレーサーがロードバイクレースに参加する
日本の自転車(ロードバイク)界でのレースは、マラソンにくらべて公道で行うことはすくないといえるでしょう。ヒルクライム(山岳レース)のようなスピードがでないレースの場合は公道で行われることもありますが、平坦レースの場合はサーキット場で行われることが多いようです。
平地レースの場合、筑波サーキットとかツインリンクもてぎのようなオートレース場を借り切っての4時間とか6時間の耐久レースがメイン種目となります。100マイル(160km)をどれだけのタイムで走れるか競うという種目もあります。
そんな中で、面白いレースがあったので参加してきました。
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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。
その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。
●自転車通勤における四重苦について。
●ロードバイクは屋外で保管できるのか?
●ロードバイクに名前をつける。
●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。
●ロードバイク・クラブの入り方
など、初心者から上級者までを対象とした内容になっています。書籍のお求めはアマゾンキンドル図書からお願いいたします。
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「サイクル・フルマラソン」42.195kmをロードバイクで走ろうというレース
「サイクル・フルマラソン」42.195kmをロードバイクで走ろうというレースです。
市民ランナー兼ホビーレーサーの私としては、参加しないわけにはいきません。
自転車(ロードバイク)とランニングの両立は可能か? サブスリーランナーはロードレーサーに乗っても速いのか?
かつてはゴール後に死んでもいいぐらいの気持ちで、全身全霊で挑戦した距離です。燃えないわけがありません。
※雑誌『ランナーズ』のライターにして、市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者の筆者が走魂を込めた書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
言葉の力で速く走れるようになる、というのが本書の特徴です。言葉のイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。
踵着地とフォアフット着地、ピッチ走法とストライド走法、どちらが正解か? 本書では明確に答えています。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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やってやろうじゃありませんか。サブスリー! じゃなかった。サブスリーじゃありません。自転車(ロードバイク)で3時間切りなんて簡単すぎます。
目指すはサブワン。1時間切りです。時速42.195kmで走れば一時間でゴールできます。
マラソンランナーの場合、オリンピッククラスでもキロ3分ジャスト(時速20km)なので、それにくらべたら倍以上のスピードですが、ロードバイクならばやってやれないことはありません。
ロードバイクならば人類最速ウサイン・ボルトに走り勝つことができる
プロトン戦法(ドリフティング・スリップストリーム)を駆使しないとレースには勝てない
ロードバイク歴は一年以上二年未満という未熟な段階での挑戦でした。集団走行などのロードバイク技術はまだ未熟です。
しかしサブスリーランナー相応の脚力だけはあるので、実力不相応の熟練集団の中で走ることになります。
するとどうなるか……カーブじゃみんなと同じ速度で曲がれません(泣)。
ああ、怖かった。あんなスピードで曲がるなんて(号泣)。まわりの人たちごめんなさい。
結果は1時間6分でした。残念ながら夢のサブワンには届きませんでした。
レース結果を見ると、59分でゴールできたら優勝でした。目標が高すぎたかな(汗)。
カーブで遅れて直線で追いつく逆「サーキットの狼」(風吹裕矢)みたいな今のレーススタイルではサブワンは難しいと感じました。
集団の前に出ないレース戦略『マラソン・プロトン戦法』について
黒人選手がロードバイクの世界で勝てない最大の理由は「団体競技」だから
同じ持久系・有酸素運動でもロードレースはマラソンに比べておそろしく団体競技でした。
陸上競技で圧勝の黒人選手がロードバイクの世界で勝てない最大の理由はおそらくコレだと思います。
ロードバイクは集団競技。向いているのは陸上競技よりも集団球技からの転向組
これ以上速くゴールするためには、ペースを落としてガンバリ度を下げても、集団走行の中で風圧を避けながら周囲に合わせて走るしかありません。マラソンのようなイーブンペースは通用しません。
ネガティブ・スプリットは市民ランナーの現実的な選択ではない。前半貯金型こそが自然な戦略
もちろんロードバイクとマラソンは似ているところも多いです。いきなり私のようなサブスリーランナーが上位で通用してしまうのも、似ているところが多いからこそです。
ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット
スピードスケートの選手なんかは、ランニングよりももっと筋肉の使い方なんかが似ているんだろうと思います。冬はスピードスケート、夏は自転車でオリンピックに出た名選手もいましたからね。スピードも近いですし(アスリートレベルで、マラソンは時速20kmなのに対し、スピードスケート時速50~60km。自転車(ロードバイク)60~70km)。
陸上短距離走だと金メダルを取れない日本人が、スピードスケートだと金メダルを取れるのは何故なのか?
速くなればなるほど、空気抵抗との戦いになってきます。マラソンは物理学と栄養学で済みますが、スピードスケートや自転車(ロードバイク)は空気力学が必要になってくるのです。